洋書

< サラフィアン足と足首の解剖学,第3版 >

Sarrafian's Anatomy of the Foot & Ankle, 3rd ed.

- Descriptive, Topographic, Functional

著者 : A.S.Kelikian (ed.)
出版社 : LIPPINCOTT WILLIAMS & WILKINS
ISBN : 978-0-7817-9750-4
ページ数 : 759pp.(1992illus.)
出版年 : 2011年

在庫なし

定価38,826円(本体35,950円 + 税)

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本書の特色

臨床解剖学の第一人者がみずから行った解剖実践をメインに用いて足と足首の解剖学的構造を解説する,伝統あるテキスト.機能解剖学とバイオメカニクスもカバーする.新版は,手術進入法と関節鏡術のための解剖を追加してより実践的な内容となった.


Table of Contents
1: Anatomy

1. Development of the Foot and Ankle
2. Osteology
3. Retaining Systems and Compartments
4. Syndesmology
5. Myology
6. Tendon Sheaths and Bursae
7. Angiology
8. Nerves
9. Cross-Sectional and Topographic Anatomy
10. Functional Anatomy of the Foot and Ankle
2: Applied Anatomy
11. Arthroscopy of the Talocrural and Subtalar Joints
12. Angiosomes of the Calf, Ankle, and Foot: Anatomy, Physiology, and Implications
13. Diagnostic Imaging Techniques of the Foot and Ankle
14. Ultrasound Anatomy of the Ankle and Foot
Index

聖マリアンナ医科大学医学部 整形外科
仁木 久照

1993年に出版された「Anatomy of the Foot and Ankle」第2版は,足の外科では「Sarrafian」だけで通じる名著であり,「足部,足関節」に関連する基礎や臨床研究のベンチマークであった.多くの整形外科医がその恩恵に預かったが,絶版となっていた.この度,第3版がLippincott W&Wから出版され,タイトルも「Sarrafian's Anatomy of the Foot and Ankle」とそのものズバリに生まれ変わった.足の医療に携わる人々にとり,至高のニュースである.
まず第2版と異なる点は,Chapter 11〜14が新たに加わったことである.関節鏡や関節外内視鏡,皮弁形成や血行再建に必要なアンギオソム(angiosome),単純X線やMRIの読影,超音波検査に必要な解剖が収載され,より臨床に即した内容が充実した.著者であるArmen S. Kelikianの臨床医の立場からみた解剖学書になったと言える.
章見出しはカラーになり,全体的に見分けやすくなった.Chapter 1〜10には1992〜2008年の論文が新たに引用され,63カ所が改訂された.日本人の論文も3カ所に引用されている.この本の特徴のひとつであるバリエーションに関する情報は相変わらず豊富で,特にChapter 5の「Myology」,Chapter 8の「Nerve」はさらに圧巻の内容となった.
著者が第3版で力説したい内容はChapter 10の617〜625ページに記載された足部(距骨を除いた足部,つまりlamina pedis)と足関節(距骨を含んだ足関節,つまりtibiotalar column)との関係であろう.Sarrafianは初版の序文で「足部と足関節は一つのユニットとして捉えるべきである」と述べている.著者は見事にこれを踏襲し,歩行で足底の靱帯が緊張するメカニズム(supination twistと表現)を詳細に記載したのである.第2版にはない内容で,表紙に載せている図はその著者の思い入れの表れともとれる.必読の箇所である.
著者のArmen S. Kelikianは,初版の序文を書いた足の外科医Hamper Kelikianの息子である.そうした関係から著者は初版の1983年以前からSarrafianとは知り合いで,彼が緻密で丁寧な解剖をしている姿を見ていたらしい.Sarrafianは常日頃,著者に「one needs to “water his mind with knowledge to allow it to grow”」と語っていたという.第3版の編集は,Sarrafian自らが父と同様に足の外科医となった著者に提案したのがきっかけらしい.2006年のことである.まさしく,第3版の出版は運命であったと言っても過言ではないだろう.彼らによって,次の世代へ貴重な情報の財産が受けつながれたのである.
Dr. Saltzmanは第3版へのはしがきで,この本は「treasure」であり「must have」と評しているが,私も同感である.論文を読む際に,研究の際に,そして手術の前に,是非手元に置いておきたい一冊である.