雑誌

がん看護≪隔月刊≫

今日からできる疼痛ケア(Vol.15 No.2)2010年1-2月増刊号

発行年月 : 2010年2月
判型 : A4変
ページ数 : 200

在庫あり

定価3,456円(本体3,200円 + 税)

  • 主要目次
  • 序文

1.がん患者さんが入院したら苦痛を把握しましょう!
2.初期アセスメントのコツとポイント!
3.なぜ痛いのか考えてみましょう!
4.どんな疼痛治療とケアが行われているか把握しましょう!
5.疼痛治療の副作用とその対策はどうなってますか?
6.オピオイドで除痛しにくい痛みに対する治療を知りましょう!
7.疼痛治療を継続する患者のケアのポイント!
8.アセスメント(評価)の際に大切なこと!
9.痛みのケアを継続していきましょう!
10.薬物治療以外で疼痛を緩和する看護師の技術のポイント!
11.家族ケアをすることは大切な疼痛ケアの一つ!
12.がん疼痛緩和におけるチーム医療!

2007年に始まったがん対策基本計画により、疼痛緩和医療の技術向上を目指した緩和医療の研修が数多く行われるようになった。いつでもどこでも、がんの初期から緩和ケアを受けられるようになることは、がん患者や家族にとって大きな安心につながる。さかのぼって2002年の診療報酬の加算を機に全国のさまざまな医療機関において緩和ケアチームが誕生してきた。このような医療チームの存在は、緩和ケアについての認識を広く国民に知らせることとなったと同時に、チームで活躍する看護師も増加し、がん患者・家族のQOL向上に貢献する役割を担っている。
 しかし、緩和ケアチームが設置できただけでは患者・家族への十分な苦痛の緩和につながらない。緩和ケアチームメンバーが兼任で行わざるを得ない施設も少なくない状況下で、それぞれのチーム成員が疼痛緩和における技術を高めていくことには困難が多い。また、緩和ケアチームと協働する一般病棟や外来の看護師ではなおさら技術習得の障害が多く、いつでもどこでも緩和ケアが受けられる質の保証には課題が多い。
 このような状況のなか、疼痛マネジメントにおける看護師の役割はたいへん大きい。疼痛をもつがん患者ケアについては一番身近である看護師のアセスメントや判断、そしてその判断をチームや他のスタッフに適切に伝達し、ケアの方向性の決定に参画するといった自主的な看護師の役割そのものが患者のQOLを大きく左右する。これまでにも疼痛緩和の技術について多くのすばらしい教本が出版されている。しかし、実際に疼痛緩和を必要とする患者を目の前にした看護師から、「基本といわれているケア」をどのように適応すればよいか、「医師や薬剤師と協働」するために看護師は何を、どうすることが必要なのか、主観である疼痛をアセスメントするには、実際に、いつ、どのように行うのか、といった疑問が寄せられることを鑑みると、看護師が主体的に疼痛緩和にかかわるための看護判断や、判断における知識の活用方法についての理解がさらに必要であると考えた。
 本誌では、「看護師が痛みを抱える患者・家族を目の前にしてから退院まで」看護師が行うべきケアの順を追って構成している。看護師によるアセスメントと看護判断、他の医療職と協働し、どのようにケアを組み立てていくかに重点を置いた。また、看護判断を確実なものとするために必要な科学的根拠について、看護のプロセスに沿って組み込んでいる。さらに、看護師がつまずきやすい現象について、理解を促し、解決方法を見出す手助けとなるよう十分な頁を割いた。この特集が、日々奮闘する看護師の手助けとなり、疼痛を抱えるがん患者と家族を支える一助になれば幸いである。
2010年2月
小山富美子
山下めぐみ
服部政治