書籍

極める!!最新呼吸リハビリテーション

今すぐできる栄養リハビリテーションとADL/IADLトレーニング

編集 : 塩谷隆信/高橋仁美/高島千敬
ISBN : 978-4-524-26329-5
発行年月 : 2010年10月
判型 : B5
ページ数 : 262

在庫僅少

定価3,996円(本体3,700円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

呼吸リハビリテーションの中で、運動療法とともに今後その中心として実施される栄養療法を栄養リハビリテーションという新しい視点で捉え、呼吸リハビリテーションについての最新の情報をまとめた。運動療法、栄養療法、ADL/IADLトレーニングなどについてプラクティカルに解説した、現場ですぐに使えるコツが満載の実際書。

I.呼吸リハビリテーション
 1.呼吸リハビリテーションとは
 2.対象となる主な呼吸器疾患
  A.COPD(慢性閉塞性肺疾患)
  B.結核後遺症
  C.肺線維症
  D.肺がん
  E.急性肺障害
 3.呼吸器疾患と全身性炎症
 4.呼吸器疾患のアセスメント
  A.身体アセスメント
  B.X線とCT画像
  C.呼吸機能検査
  D.血液生化学検査
  E.呼吸困難
  F.運動能力
  G.HRQOL、抑うつ・不安
 5.呼吸器疾患と薬物療法
 6.呼吸リハビリテーションのプログラム

II.栄養リハビリテーション・ADL/IADLトレーニングの基本的理解
 1.呼吸器疾患の栄養療法 
  A.栄養療法の意義
  B.栄養療法の計画
  C.酸化ストレスと栄養療法
  D.炎症と栄養療法
  E.栄養アセスメントの実際
  F.栄養補助食品
  G.NST(栄養サポートチーム)の役割
 2.呼吸器疾患の運動療法
  A.運動療法と予後
  B.運動療法のアセスメント
  C.運動療法の計画
  D.運動療法のFITT
  E.運動耐容能への効果
  F.心疾患合併のリスク管理
  G.在宅でのトレーニング
 3.栄養リハビリテーション
  A.栄養リハビリテーションの概念
  B.栄養リハビリテーションの効果
 4.ADL/IADLの概念
  A.ADL/IADLと障害
  B.ADL/IADLとHRQOL
  C.ADL/IADLアセスメント
  D.在宅でADL/IADLを支援する機器
 5.呼吸器疾患におけるADL/IADL
  A.呼吸器疾患のADL/IADL低下
  B.ADL/IADLと予後
  C.呼吸器疾患のADL/IADLアセスメント
  D.ADL/IADLトレーニングにおける作業療法士の役割
  E.ADL/IADLトレーニングにおける理学療法士の役割

III.栄養リハビリテーション・IADLトレーニングの実際
 1.栄養療法の実際
  A.急性増悪の栄養療法
  B.COPDの栄養療法
  C.COPDの長期栄養管理
  D.肺がんの栄養療法
  E.肺結核の栄養療法
  F.誤嚥性肺炎の摂食・嚥下障害と栄養療法
  G.急性肺障害の栄養療法
 2.運動療法の実際
  A.COPDの一般的な運動療法
  B.COPDの運動―呼吸同調リハビリテーション
  C.肺線維症の運動療法
  D.肺がんの運動療法
  E.結核後遺症の運動療法
  F.急性肺障害の運動療法
 3.栄養リハビリテーションの実際
 4.IADLトレーニングの実際
  A.患者教育と禁煙指導
  B.急性増悪のIADLトレーニング
  C.COPDのIADLトレーニング
  D.肺線維症のIADLトレーニング
  E.息切れのセルフケア
  F.HOT、NPPV患者のIADL
  G.生活関連活動(家事、就業、余暇活動)
  H.在宅支援(住宅改修や外出支援)

索引

わが国では、2006年4月に診療報酬改定が行われ、「呼吸器リハビリテーション料」が新設された。2006年、アメリカ胸部医学会(ATS)とヨーロッパ呼吸器学会(ERS)が、2007年にはアメリカ胸部医師学会(ACCP)とアメリカ心血管・呼吸リハビリテーション協会(AACVPR)がそれぞれ共同で、EBMに基づいた慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関する臨床実践ガイドラインを発表した。続いてわが国では、2007年11月、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会を中心とした4学会から『呼吸リハビリテーションマニュアル―患者教育の考え方と実践―』が、2009年7月には、日本呼吸器学会から『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン(第3版)』が刊行された。このわずか数年間に次々と新しいガイドラインが出版されるという事実は、如何に呼吸ケア・リハビリテーションが重要であり、益々の発展が期待されているかを如実に示唆している。実際、こうした背景のもとに呼吸ケア・リハビリテーションが順調に普及してきているように思われる。
 さて、近年、ヨーロッパにおける大規模な疫学調査により、COPD患者の予後は歩行や自転車によるADL(日常生活動作)の活動量に大きく依存するということが示された。また、上述のガイドラインでは、呼吸ケア・リハビリテーションの中心は、運動療法と栄養管理であることも示されている。しかしながら、一方で、栄養療法単独での効果はほとんどみられないとの報告があり、さらに、呼吸器疾患に対するADL/IADL(手段的日常生活動作)トレーニングに関する書籍は非常に少ないことから、呼吸ケア・リハビリテーションの実施にあたり、臨床現場では戸惑いも多くみられる状況にあるという。
 このような現状に鑑み、本書では、今後中心種目となる栄養療法とADL/IADLトレーニングの視点から呼吸ケア・リハビリテーションを概説することを目的とした。本書では、まず、呼吸ケア・リハビリテーションにおける基本的な事項についてわかりやすく取り上げた。次に、栄養管理に関しては、まず、栄養療法の基礎的事項を解説し、栄養療法を呼吸リハビリテーションと同一のプロセスで実践するという「栄養リハビリテーション」という極めて新しい視点で取り上げ、栄養処方の実践例も多数提示した。さらに、従来、呼吸ケア・リハビリテーション領域では、取り上げられることが少なかったADL/IADLにも焦点を当て、その基本的事項や障害されやすいIADLのトレーニングの実際について解説し、それぞれの項目で新しい技術や最新情報を多く追加するように心がけた。以上の事柄が、本書にサブタイトルとして、「今すぐできる栄養リハビリテーションとADL/IADLトレーニング」と名付けた理由でもある。
 本書は、各専門領域で活躍している新進気鋭の先生方を中心にお願いした結果、全体で40人という大執筆陣となった。
 栄養リハビリテーションとADL/IADLトレーニングを概説した本書が多くの読者に迎えられ、明日からの臨床現場で実践していたただけるのであれば、編者らの望外の喜びである。
2010年9月
塩谷隆信
高橋仁美
高島千敬