パートナー薬剤学[電子版付]改訂第4版増補
| 編集 | : 原島秀吉/伊藤智夫/寺田勝英/伊藤清美 |
|---|---|
| ISBN | : 978-4-524-40487-2 |
| 発行年月 | : 2024年12月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 456 |
在庫
定価7,480円(本体6,800円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

生物薬剤学,物理薬剤学,製剤学を網羅した薬剤学の教科書.高度な内容には「Advanced」マークが付されており,個人のレベルに合わせて学習することができる.章末には演習問題として直近数年の薬剤師国家試験の問題を掲載.今回の増補では,改訂第4版の内容に一部手を加えたうえで,電子版付とした.第十八改正日本薬局方と薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版/平成25年度改訂版)に対応.
序章 薬剤学総論
A 医薬品とは
B 剤形から物理薬剤学へ
C 生物薬剤学
D 薬物速度論
E 薬物送達学
F 医薬品開発におけるパラダイムシフト
G エピジェネティクス,核酸医薬,ナノ医療
第1章 薬物の体内動態
1.生体膜透過
A 生体膜透過機構
B 単純拡散(受動拡散)
C トランスポーター(輸送担体)
D 促進拡散
E 一次性能動輸送
F 二次性能動輸送
G トランスポーターの輸送活性制御
H トランスポーターの遺伝子変異など
I 創薬標的としてのトランスポーター
J 膜動輸送
K 非撹拌水層
L 生体膜透過性の予測と解析 Advanced
●演習問題
2.吸 収
A 消化管吸収
B 消化管吸収機構 Advanced
C 消化管吸収に影響を与える要因
D 消化管以外の経路からの吸収
E 吸収過程における薬物相互作用
●演習問題
3.分 布
A分布とは
B 組織移行性
C 分布容積
D 薬物のタンパク結合
E 正常時・病態時における薬物のタンパク結合
F 脳移行と血液脳関門・血液脳脊髄液関門
G 分布過程における薬物相互作用
H リンパへの移行
I 妊娠時における薬物のタンパク結合
J 胎児移行と血液胎盤関門
K 高分子医薬品の体内分布
●演習問題
4.代 謝
A 代謝酵素と代謝反応
B プロドラッグと活性代謝物
C 代謝過程における薬物相互作用
●演習問題
5.排 泄
A 腎臓の構造と機能
B 腎排泄機構――糸球体ろ過,尿細管分泌,再吸収
C 尿細管分泌・再吸収の分子機構 Advanced
D 薬物の腎排泄評価法 Advanced
E 胆汁中排泄
F 胆汁中排泄の分子機構 Advanced
G 腸肝循環
H 薬物の胆汁中排泄評価法 Advanced
I その他の排泄
J 排泄トランスポーターにおける薬物間相互作用
●演習問題
6.個別化医療
A 遺伝的要因
B 年齢的要因
C 臓器機能低下
D その他の要因
●演習問題
第2章 薬物動態の解析
1.薬物速度論
A 線形コンパートメントモデル
B 線形1-コンパートメントモデルに基づいた解析
C モーメント解析
D 臓器クリアランス(肝,腎)および固有クリアランス
E 血液中濃度と血漿中濃度との関係
F 体内動態の非線形性
G 生理学的薬物速度論モデル Advanced
H 薬物動態学-薬力学解析(PK-PD解析)
I 薬物動態学的相互作用と薬力学的相互作用
●演習問題
2.TDMと投与設計
A TDMとは
B TDMの有用性が発揮される薬物
C 血中薬物濃度の測定
D 投与計画
E 薬物各論
F チーム医療とTDM
G 母集団薬物速度論
●演習問題
第3章 薬物と製剤の性質
1.粒子と粉体の性質
A 粒子径と表面積
B 粉体の性質
C 粒子内の分子配列
●演習問題
2.医薬品の溶解現象
A 医薬品の溶解と溶解度
B 固形製剤の崩壊と医薬品の溶出
C 医薬品の溶解に影響を及ぼす因子
●演習問題
3.レオロジー
A 弾性変形と粘性流動
B 構造粘性
C チキソトロピー
D 粘弾性の力学的模型
E レオロジー的性質の測定方法
F 固有粘度(極限粘度)と分子量
●演習問題
4.界面化学
A 界面活性と表面吸着
B 表面張力の測定
C 界面活性剤の性質
D 分散系
●演習問題
5.反応速度論と医薬品安定性
A 反応速度と反応次数
B 反応速度に影響する因子
C 医薬品の安定性とその改善
●演習問題
第4章 製剤設計
1.代表的な製剤
A 製剤化の意義
B 日本薬局方に規定されている各種製剤の特徴
C 経口投与する製剤の種類と特性
D 粘膜に適用する製剤の種類とその特性
E 注射により投与する製剤の種類とその特徴
F 皮膚などに適用する製剤
G その他の製剤の種類とその特性
●演習問題
2.製剤化と製剤試験法
A 医薬品添加物 (市川秀喜)
B 製剤化の単位操作と製剤機械
C 代表的な製剤の具体的な製造工程
D 容器と包装
E 製剤関連試験法
●演習問題
3.生物学的同等性
A 生物学的同等性を議論する背景
B 生物学的同等性の概略
C 経口固形製剤の生物学的同等性
D Biopharmaceutics classification system(BCS) Advanced
E 生物学的同等性試験のレギュレーション Advanced
F 生物学的同等性試験の実施例 Advanced
●演習問題
第5章 ドラッグデリバリーシステム(DDS,薬物送達システム)
A ドラッグデリバリーシステム(DDS)の概念
B 放出制御
C 標的指向性の付与(体内動態の改善)
D 吸収改善
E 高分子素材を利用した薬物体内動態の制御
F リポソームの利用
G エマルションの利用
H マイクロスフェアの利用
I 高分子ミセルの利用
J DDSの副反応 Advanced
K DDSの課題 Advanced
●演習問題
参考書
演習問題解答
本書における薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)対応一覧
本書における薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応一覧
本書における薬学アドバンスト教育ガイドライン(例示)対応一覧
『パートナー薬剤学改訂第4 版』が2022 年に出版されてから2 年半が経過した.COVID-19のパンデミックも収束し,日本に活気が戻りつつあるが,COVID-19から我々は多くを学んだ.
医薬品の開発には10〜15 年という長い歳月と500 億円もの開発費用がかかる(開発中止品の費用も含む)と言われてきたが,新型コロナウイルスに対するmRNA ワクチンは遺伝子配列が公開されて(2020 年1 月11 日)から1 年以内に,英国,米国で緊急承認されている.mRNA ワクチンの衝撃は,今後の医薬品開発に少なからぬ影響を及ぼすことになると思われる.
mRNA ワクチンは全く新しいタイプのワクチンで,その作用メカニズムもユニークであるが,同時に製剤学的安定性や投与後の副反応など,今後の改良が期待されている.これらの課題がいずれも薬剤学と密接に関連していることは,これから薬剤学を学ぶ者の好奇心を刺激すると同時に大きなモチベーションとなることであろう.
『パートナー薬剤学改訂第4 版』は,2021 年に告示された第十八改正日本薬局方に準拠していたが,今回の増補では第十八改正日本薬局方第一追補・第二追補の告示に対応して,一部内容を改訂するとともに,2024 年度より適用が開始された「薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4 年度改訂版)」にも対応し,さらに電子版付とした.
本書で薬剤学を学習した薬学生が,新しい医薬品の創出に貢献する日が来ることを期待している.
2024 年10 月
原島秀吉
伊藤智夫
寺田勝英
伊藤清美


動画
ご案内