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パートナーシリーズ

パートナー分析化学II改訂第3版

  • 新刊

編集 : 能田均/萩中淳/山口政俊
ISBN : 978-4-524-40344-8
発行年月 : 2017年3月
判型 : B5
ページ数 : 348

在庫あり

定価5,400円(本体5,000円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

物理的分析法(クロマトグラフィーによる分離分析法、分光分析法による化合物の化学構造解析法、分析技術の臨床応用)を中心に解説。ポイントがわかりやすいように重要語句、要点のまとめ、ハイレベルな内容を区別して表示したほか、医療との接点もコラムで紹介。今改訂では日本薬局方第十七改正ならびに改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応。

第1章 分光分析法
 1.概説
 2.紫外可視吸光度測定法
  A 紫外可視吸収の原理
  B 基本事項
  C 装置および測定
  D 二波長分光光度法
  E 分子構造と吸収スペクトル
  F 定量分析への応用
  G 定性分析への応用
 3.蛍光光度法・化学発光分析法
  A 蛍光およびリン光の基本的原理
  B 蛍光強度と蛍光光度法
  C 測定装置
  D スペクトル
  E 蛍光強度への影響因子
  F 蛍光光度法の特徴
  G 有機蛍光物質の化学構造
  H 蛍光光度法による定量分析
  I 蛍光を利用するさまざまな分析法
  J 化学発光の基本的原理
  K 化学発光強度
  L 測定装置
  M 化学発光分析法の特徴
  N 化学発光反応
 4.その他の分光分析法
  A 比濁法
  B 比ろう法(ネフェロメトリー)
  C 原子吸光光度法・原子発光分析法,ICP質量分析法
第2章 構造解析
 1.概説
  A 物理的構造解析法の分類と特徴
  B 分光分析法
  C 質量分析法
  D スペクトル法による構造解析と確認試験への応用
 2.赤外吸収スペクトル測定法およびラマン分光スペクトル法
  A 分子振動とスペクトル
  B 赤外吸収スペクトル測定法
  C 赤外吸収スペクトルの利用とその解析
  D ラマン分光スペクトル法
  E 赤外顕微鏡と顕微レーザーラマンシステム
 3.旋光度測定法,旋光分散,円偏光二色性測定法
  A 旋光度測定
  B 旋光分散と円偏光二色性測定法
  C 構造解析への応用
 4.核磁気共鳴・電子スピン共鳴スペクトル測定法
  A 核磁気共鳴スペクトル測定法
  B 電子スピン共鳴スペクトル測定法
 5.X線分析法
  A X線とは
  B 結晶構造とX線の回折
  C X線結晶解析
  D 粉末X線回折測定法
 6.質量分析法
  A 装置
  B マススペクトル
  C 応用
第3章 分離分析
 1.概説
  A クロマトグラフィーの原理と特徴
  B 移動相によるクロマトグラフィーの分類
  C 固定相によるクロマトグラフィーの分類
  D 分離メカニズム(分離モード)によるクロマトグラフィーの分類
  E 形状・装置によるクロマトグラフィーの分類
 2.液体クロマトグラフィー
  A 原理,装置
  B 分離モード
  C 誘導体化
  D 定性・定量分析
 3.薄層クロマトグラフィー
 4.ガスクロマトグラフィー
  A ガスクロマトグラフィーの特徴
  B ガスクロマトグラフの構成
  C ガスクロマトグラフィーの原理
  D ガスクロマトグラフィーの分離機構
  E カラム
  F 検出器
  G 誘導体化
  H 定性・定量分析
 5.電気泳動法
  A 電気泳動の原理
  B ゲル電気泳動法
  C キャピラリー電気泳動法
  D マイクロチップ電気泳動法
第4章 臨床現場で用いる分析技術
 1.分析の準備
  A 前処理法
  B 精度管理
 2.酵素を用いる分析法
  A 酵素反応の基礎
  B 臨床化学領域における酵素を用いる分析法
  C フローインジェクション分析法
 3.免疫化学的測定法
  A 測定原理
  B 抗体
  C ラジオイムノアッセイ
  D エンザイムイムノアッセイ
  E その他の標識イムノアッセイ
  F 非標識イムノアッセイ
 4.センサー
  A イオンセンサー
  B ガスセンサー
  C バイオセンサー
  D 医療用センサー
 5.ドライケミストリー
  A 尿試料用試験紙
  B 血液および血清用試験紙
  C イムノクロマトグラフィー
  D 核酸クロマトグラフィーによるRNAの検出
 6.画像診断技術
  A X線検査
  B 磁気共鳴イメージング(MRI)
  C 超音波検査
  D 内視鏡検査
  E 放射性核種を利用した核医学検査
 7.遺伝子検査
  A ヒトゲノムの多様性
  B DNA解析の流れ
  C 解析法の概要
第5章 その他の分析
 1.屈折率,粘度,比重と密度
  A 屈折率
  B 粘度
  C 比重と密度
 2.熱分析法
  A 熱重量測定法(TG)
  B 示差熱分析法(DTA)
  C 示差走査熱量測定法(DSC)
 3.表面プラズモン共鳴法
  A 表面プラズモン共鳴法とは
  B 表面プラズモン共鳴法の原理と基本事項
本書における薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応一覧
索引

改訂第3版の序

 本書の初版が刊行された2007年は、「医療人として質の高い薬剤師養成」のために薬学教育6年制がスタートした2006年の翌年であった。6年制に先立って2002年に日本薬学会にて策定された「薬学教育モデル・コアカリキュラム」(コアカリキュラム)に沿って学習できるように、また、2006年より施行された第十五改正日本薬局方に準拠するよう編集された。6年制薬学部一期生を輩出した2012年には第2版が刊行され、初版同様に前年より施行された第十六改正日本薬局方に準拠した。2013年には上記コアカリキュラムが改訂され、2016年には第十七改正日本薬局方が施行された。第3版は、新しいコアカリキュラムと日本薬局方に対応できるように企画・編集した。
 改訂コアカリキュラムの内容は従来に比べ精選され、かつ“薬剤師の基本的資質と能力”を意識したものになっている。分析化学関連は、C2「化学物質の分析」に、(1)分析の基礎、(2)溶液中の化学平衡、(3)化学物質の定性分析・定量分析、(4)機器を用いる分析法、(5)分離分析法、(6)臨床現場で用いる分析技術が、C3「化学物質の性質と反応」に、(4)化学物質の構造決定が配置されている。C2(1)〜(3)は、本書『パートナー分析化学II改訂第3版』の姉妹書『パートナー分析化学I改訂第3版』の対象であり、残りの項目は本書が対象とする。ただし、両書の内容は密接に関係する部分も多く、併せて活用することにより、分析の基礎から高度な応用まで無理なく理解できるものと確信している。また、この度の改訂においても、薬学共用試験CBTや薬剤師国家試験出題基準(2010年策定/2016年策定)への対応、医療における新規分析技術の追加を行い、分析化学により馴染みやすい教科書を目指した。
 分析化学は、自然科学全般の学問領域においてその根幹をなすものであり、ノーベル賞級の新たな方法論、技術、機器などが開発されてきた。薬学関連の基礎研究、創薬研究、医薬品開発、臨床現場においても、高度に進化した分析法が導入され活用されている。しかしながら、高度に進化した分析法は往々にして原理や技術をブラックボックス化して、アウトプットされたデータだけが一人歩きして誤った理解に至るおそれもある。我々は、常に『分析する化学』を意識しながら、分析法を正しく理解して適正にデータを取り扱う責任がある。本書がその一助となれば幸甚である。

2017年2月
編集者一同