書籍

日本肝臓学会肝臓専門医認定試験問題・解答と解説 第3集

監修 : 日本肝臓学会
ISBN : 978-4-524-26746-0
発行年月 : 2013年10月
判型 : B5
ページ数 : 194

在庫あり

定価6,480円(本体6,000円 + 税)


  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

日本肝臓学会の監修により、肝臓専門医認定試験の過去問題とその解答・解説をまとめた第3集。問題は2007〜2010年に出題された中から、重複を避けて115問を精選。3集では学習の便宜を図るために疾患ごとの目次とした。これから専門医を目指す医師のみならず、第一線の肝臓専門医にとっても知識の再確認に有用な一冊。

1 代謝・生化学
 1.肝細胞機能、蛋白合成
 2.アミノ酸、糖新生
 3.凝固因子、ビタミンK
 4.ビタミンA 貯蔵細胞、細胞機能
 5.胆汁酸代謝
 6.胆汁酸代謝
 7.肝線維化
 8.肝線維化抑制
 9.アルコール代謝
2 肝炎ウイルス・肝炎
 1.肝炎ウイルス(構造)
 2.B型肝炎ウイルス、ゲノタイプ(遺伝子型)
 3.B型慢性肝炎(治療ガイドライン)
 4.B型慢性肝炎(核酸アナログ)
 5.B型肝炎再活性化(スクリーニング検査)
 6.B型肝炎再活性化(化学療法、予防)
 7.de novo B型肝炎(化学療法)
 8.B型慢性肝炎(HIV 重複感染、核酸アナログ)
 9.C型慢性肝炎(病理像、犬山分類)
 10.C型肝炎ウイルス感染(肝外病変)
 11.C型肝炎ウイルス(母子感染)
 12.C型慢性肝炎(病態、インターフェロン治療、瀉血療法)
 13.C型慢性肝炎(ペグインターフェロン・リバビリン療法、治療効果予測)
 14.C型慢性肝炎(ペグインターフェロン・リバビリン療法、治療効果予測)
 15.C型慢性肝炎(治療法)
 16.C型肝炎ウイルス(増殖抑制)
 17.E型肝炎
3 薬物性肝障害
 1.成因、病態
 2.胆汁うっ滞型
4 急性肝不全
 1.急性肝不全(血液検査所見)
 2.急性肝不全(血液検査所見)
 3.劇症肝炎(成因)
 4.B型劇症肝炎
 5.急性肝不全
 6.B型急性肝炎(急性肝不全)
 7.小児急性肝不全
5 自己免疫性肝疾患
 1.病理像、抗核抗体
 2.肝機能障害、合併症
 3.ALP 高値、IgM 高値
 4.ERC、胆管線維性狭窄
 5.胆管狭窄、IgG4
6 代謝性・遺伝性肝疾患
 1.NASH(脂肪肝、病態)
 2.NASH(病理像)
 3.病理像(肥満、糖尿病、肝機能障害)
 4.小児胆汁うっ滞
 5.遺伝子異常、肝機能障害、胆汁うっ滞
 6.小児肝硬変
 7.ヘモクロマトーシス
 8.フェリチン高値による肝機能障害(病理像)
 9.黄疸、脾腫
 10.NICCD、II型シトルリン血症
 11.高アンモニア血症、豆類への嗜好性
7 肝硬変と合併症
 1.肝硬変(成因)
 2.肝硬変(栄養療法)
 3.肝性脳症(昏睡度)
 4.潜在性肝性脳症(診断)
 5.慢性肝不全(病態)
 6.門脈圧亢進症(血行動態)
 7.門脈圧亢進症(病態)
 8.肝硬変(ホルモン代謝)
 9.B型肝硬変(治療、非代償期)
 10.脾腫、腹壁静脈拡張、診断、貧血
 11.アルコール、尿濃染、検査所見
8 肝細胞癌(肝癌)
 1.肝細胞癌(疫学)
 2.肝細胞癌(腫瘍生検、特殊染色)
 3.肝細胞癌(C型肝炎ウイルス、病因)
 4.高分化型肝細胞癌(病理像)
 5.超音波検査(ソナゾイド)
 6.画像診断(Kupffer 細胞)
 7.肝細胞癌(画像診断)
 8.肝腫瘍(C型肝炎)
 9.肝腫瘍(MRI、T1強調像)
 10.肝腫瘍(画像診断)
 11.肝細胞癌(血管造影)
 12.肝細胞癌(TACE、動脈側副路)
 13.肝細胞癌(血管造影)
 14.肝細胞癌(ラジオ波焼灼術:RFA)
 15.肝細胞癌(分子標的治療)
 16.肝腫瘍(治療)
9 肝腫瘍(肝癌以外)
 1.造影CT、MRI
 2.造影CT、腫瘍生検
 3.SPIO-MRI
 4.EOB-MRI
 5.MRCP
 6.発熱、HIV 感染
 7.多房性.胞
10 肝臓外科
 1.肝臓、解剖
 2.肝臓、脈管、胆管
 3.肝臓、脈管、術式
 4.肝臓、脈管、術式
 5.肝切除(術式)
 6.肝切除(術式)
 7.肝切除(術式、脈管)
 8.肝切除(出血制御、脈管)
 9.肝切除(脈管)
 10.肝腫瘍(肝切除、適応)
 11.肝腫瘍(肝切除)
11 肝移植
 1.適応、合併症
 2.適応
 3.ドナー
 4.グラフト
 5.術式
 6.拒絶反応
 7.術式、合併症
 8.劇症肝炎での適応
 9.肝移植後のC型肝炎
12 胆石、胆嚢・胆道疾患
 1.胆石(成因)
 2.胆石(発熱、黄疸、上腹部痛)
 3.肝内結石症
 4.胆嚢ポリープ
 5.胆嚢癌
 6.肝腫瘍(胆道系酵素上昇)
 7.肝腫瘍(ERCP、胆管拡張)
 8.肝腫瘍(ERCP、胆管拡張)
 9.胆道癌
 10.胆道癌(切除適応)
索引

このたび、『日本肝臓学会肝臓専門医認定試験問題・解答と解説 第3集』が刊行される運びとなりました。第3集では2007年から2010年までに出題され、2009年から2010年までに日本肝臓学会機関誌・雑誌「肝臓」に掲載された問題とその解答・解説がまとめられています。まずは、試験問題をご担当いただいた作成委員の先生方と、解説をご担当いただいた和文誌編集委員会委員の先生方に厚く御礼申し上げます。
 さて、肝疾患診療の内容は年々変化しています。この10年間をみましても、HBV再活性化の問題とその対策、分子標的肝がん治療法の導入、一塩基多型(SNP)に基づく病態の解明や治療効果の予測、プロテアーゼ阻害薬による新たな肝炎治療、さらには超音波やMRIなどの画像診断の進歩とそれに伴うIVRの普及など、分子生物学や医用工学の進歩が、肝疾患診療を大きく変えてきました。加えて、肝炎対策基本法の制定、肝炎治療医療費助成制度の導入、都道府県肝疾患診療連携拠点病院の設置など、肝疾患診療を取り巻く社会環境も様変わりしています。
 このような状況において、肝臓病の基本的病態を理解したうえで、診断法や治療法の進歩、新たな疾患概念、さらには肝疾患診療に関連する法律や制度を熟知し、的確な診断のもとに最新で最適な治療を患者さんに提供することは、肝臓専門医に課された責務と言えます。
 本問題集は、肝臓専門医認定試験の参考書としてのみならず、肝臓病をご専門にされている先生方にとっても、知識の整理と最新情報の収集にお役に立てるものと確信しております。

2013年9月
肝臓専門医制度審議会および肝臓専門医試験委員会委員長
佐々木裕

日本肝臓学会監修の「日本肝臓学会 肝臓専門医認定試験問題・解答と解説 第3集」が2013年10月に発刊された。内科系、外科系、小児科系、共通と問題が分類されていたこれまでと異なり、第3集では2007年から2010年にかけて出題された目覚ましい肝臓学の進歩に沿った問題とともに、肝臓専門医に必須の基礎的事項の問題が「代謝・生化学」、「肝炎ウイルス・肝炎」、「薬物性肝障害」等々の項目別に分類され、解答・解説されている。これにより、この問題集の利用者はそれぞれの項目の知識の到達度をまとめて評価することが可能となった。とくに各疾患においては内科、外科、小児科に関係なく、基礎、病態生理から診断、治療まで関連の問題がまとまっているため、知識の整理が適正になされているかどうかを自己評価するうえで非常に便利である。
 本書に先立ち2013年3月に発刊された日本肝臓学会編「肝臓専門医テキスト」は、肝臓専門医を取得しようとする医師のテキスト、あるいはすでに肝臓専門医の方には新しい知識を学ぶ書として、新しいカリキュラムに沿った形で編集され、多くの医師がこの本をもとに肝臓を勉強していると思われる。本書は、この「肝臓専門医テキスト」の問題集と考えることもできる。
 問題集のなかには、実臨床では不要と考えられる知識、あるいはほとんどみることもない疾患も含まれているが、これらは肝臓専門医に特化した手技とともに肝臓専門医として必須の知識である。肝臓専門医と他の消化器病専門医を分けるのは、肝臓の解剖、生理、機能、病因を十分理解したうえで、疾患を説明でき、診断し、治療できるかどうかということであると考えられる。よくみられるウイルス性肝疾患、脂肪性肝疾患、肝癌を十分理解し、的確に診断し、最新の治療法を提供することは肝臓専門医としてもちろん重要である。また肝臓専門医は日常ほとんど遭遇することはないが、その疾患を早期に診断することで、大きな障害を後に残さずに済むような疾患の知識を有し、的確に対応する必要がある。問題集にはこのような疾患も収載されており、専門医試験問題の作成者の意図するところでもある。
 肝疾患の治療法の進歩は目覚ましく、肝臓専門医に必要な知識をこの問題集でチェックすることができるが、同時に先に述べた肝臓専門医に必須のまれな疾患および基礎知識もチェックすることができる。本書は、肝臓専門医を目指す医師に必要な知識の点検に役立つ書である。

臨床雑誌内科114巻2号(2014年8月号)より転載
評者●新百合ケ丘総合病院消化器・肝臓病研究所所長 井廻道夫