教科書

看護学テキストNiCE

成人看護学 慢性期看護改訂第2版

病気とともに生活する人を支える

編集 : 鈴木久美/野澤明子/森一恵
ISBN : 978-4-524-26576-3
発行年月 : 2015年3月
判型 : B5
ページ数 : 502

在庫あり

定価3,564円(本体3,300円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

慢性疾患を有する患者の身体的特徴だけでなく、患者とその家族がおかれた心理・社会的な問題を理解し、さらにその理解に基づいた看護実践を提供するための知識を習得できるテキスト。今改訂では、新知見、各種統計等に対応。初版で好評を得たアセスメントの要点が一目でわかる表も継続掲載。新たに「造血幹細胞移植を受ける患者の援助」を加え、さらに充実した内容に。

【主要目次】
推薦のことば
はじめに
第I章 慢性期看護とは
 1.慢性疾患の特徴
  A.慢性疾患のとらえ方
  B.慢性疾患の種類と経過
  C.慢性疾患の動向と社会の変化
 2.慢性疾患における治療の特徴
  A.慢性疾患における治療の考え方
  B.慢性疾患における治療法とその特徴
 3.慢性疾患を有する人をとりまく療養環境の特徴
  A.医療費の問題
  B.治療・療養環境の場の変化と地域連携の必要性
 4.慢性疾患を有する人に対する看護の役割
  A.慢性疾患を有する人が直面するインフォームドコンセントと意思決定を支える援助
  B.慢性疾患を有する人の病気の受け入れを促し,病気とともに生きることを支える援助
  C.慢性疾患を有する人のセルフマネジメントを促すための継続的支援
  D.慢性疾患を有する人の人権擁護および看護実践における倫理的問題へのかかわり
 5.慢性疾患を有する人にかかわる専門職とチーム医療
  A.チーム医療とは
  B.チーム医療の実践
第II章 慢性疾患を有する人とその家族の理解
 1.慢性疾患を有する人の特徴
  A.身体的特徴
  B.心理・社会的特徴
 2.病気および障害を受け入れるプロセス
  A.病気および障害を受け入れるとは
  B.疾患が及ぼす心理過程の特徴
 3.慢性疾患および治療が及ぼす自己概念への影響
  A.自己概念とは
  B.慢性疾患および治療が及ぼす自尊心の低下
  C.慢性疾患および治療が及ぼすボディイメージの変容
  D.慢性疾患および治療が及ぼす役割の変化
  E.慢性疾患および治療とセクシュアリティ
 4.慢性疾患を有する人を支える家族の特徴
  A.患者と家族をとりまく問題
  B.家族に必要なケア
第III章 慢性疾患を有する人とその家族への援助・支援の基本
 1.セルフマネジメントの基盤となる主な理論・概念
  A.セルフケア理論
  B.自己効力理論
  C.健康信念モデル
  D.トランスセオレティカルモデル(transtheoretical model)
  E.コンプライアンス(compliance)とアドヒアランス(adherence)
 2.セルフマネジメント能力を高める方法
  A.セルフモニタリング
  B.症状マネジメント
  C.急性増悪予防のための教育的支援
  D.ライフスタイルの再編成を促すための支援
 3.セルフマネジメントを促すための教育的支援
  A.患者教育における基本的考え方
  B.相談技術
  C.指導の方法とプロセス
 4.社会資源の活用
  A.社会資源とは
  B.保健医療福祉制度
  C.サポートグループやセルフヘルプグループによるサービス
  D.慢性疾患を有する人とその家族が活用できる制度・サービスの調整
第IV章 慢性疾患の主な治療法と治療を受ける患者の看護
 1.インスリン療法を受ける患者の援助
  A.インスリン療法の基礎知識
  B.インスリン療法を受ける患者の特徴
  C.インスリン療法を受ける患者への援助
 2.人工透析を受ける患者の援助
  A.人工透析の基礎知識
  B.人工透析を受ける患者の特徴
  C.人工透析を受ける患者への援助
 3.ペースメーカを装着している患者の援助
  A.ペースメーカの基礎知識
  B.ペースメーカを装着している患者の特徴
  C.ペースメーカを装着している患者への援助
 4.ステロイド療法を受ける患者の援助
  A.ステロイド療法の基礎知識
  B.ステロイド療法を受ける患者の特徴
  C.ステロイド療法を受ける患者への援助
 5.インターフェロン療法を受ける患者の援助
  A.インターフェロン療法の基礎知識
  B.インターフェロン療法を受ける患者の特徴
  C.インターフェロン療法を受ける患者への援助
 6.化学療法を受ける患者の援助 川地香奈子
  A.化学療法の基礎知識
  B.化学療法を受ける患者の特徴
  C.化学療法を受ける患者への援助
 7.放射線療法を受ける患者の援助
  A.放射線療法の基礎知識
  B.放射線療法を受ける患者の特徴
  C.放射線療法を受ける患者への援助
 8.造血幹細胞移植を受ける患者の援助
  A.造血幹細胞移植の基礎知識
  B.造血幹細胞移植を受ける患者の特徴
  C.造血幹細胞移植を受ける患者への援助
 9.内分泌療法を受ける患者の援助
  A.内分泌療法の基礎知識
  B.内分泌療法を受ける患者の特徴
  C.内分泌療法を受ける患者への援助
 10.肝動脈塞栓療法を受ける患者の援助
  A.肝動脈塞栓療法の基礎知識
  B.肝動脈塞栓療法を受ける患者の特徴
  C.肝動脈塞栓療法を受ける患者への援助
第V章 慢性疾患を有する人とその家族への看護
V-1 呼吸器系の障害を有する人とその家族への援助
 1.気管支喘息
  A.気管支喘息患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.気管支喘息患者および家族への援助
 2.慢性呼吸不全
(慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉を含む)
  A.慢性呼吸不全患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.慢性呼吸不全患者および家族への援助
 3.肺がん
  A.肺がん患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.肺がん患者および家族への援助
V-2 循環器系の障害を有する人とその家族への援助
 1.高血圧
  A.高血圧患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.高血圧患者および家族への援助
 2.不整脈
  A.不整脈患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.不整脈患者および家族への援助
 3.虚血性心疾患(狭心症,心筋梗塞)
  A.虚血性心疾患患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.虚血性心疾患患者および家族への援助
 4.慢性心不全
  A.慢性心不全患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.慢性心不全患者および家族への援助
V-3 消化器系の障害を有する人とその家族への援助
 1.胃・十二指腸潰瘍
  A.胃・十二指腸潰瘍患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.胃・十二指腸潰瘍患者および家族への援助
 2.慢性肝炎
  A.慢性肝炎患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.慢性肝炎患者および家族への援助
 3.肝硬変
  A.肝硬変患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.肝硬変患者および家族への援助
 4.肝臓がん
  A.肝臓がん患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.肝臓がん患者および家族への援助
 5.潰瘍性大腸炎
  A.潰瘍性大腸炎患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.潰瘍性大腸炎患者および家族への援助
 6.クローン病
  A.クローン病患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.クローン病患者および家族への援助
V-4 代謝・内分泌系の障害を有する人とその家族への援助
 1.糖尿病
  A.糖尿病患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.糖尿病患者および家族への援助
 2.脂質異常症
  A.脂質異常症患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.脂質異常症患者および家族への援助
 3.甲状腺機能障害(亢進症・低下症)
  A.甲状腺機能障害(亢進症・低下症)患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.甲状腺機能障害(亢進症・低下症)患者および家族への援助
  C.そのほかの甲状腺機能障害について
V-5 腎・泌尿器系の障害を有する人とその家族への援助
 1.慢性腎不全
  A.慢性腎不全患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.慢性腎不全患者および家族への援助
 2.前立腺がん
  A.前立腺がん患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.前立腺がん患者および家族への援助
V-6 血液・免疫系の障害を有する人とその家族への援助
 1.再生不良性貧血
  A.再生不良性貧血患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.再生不良性貧血患者および家族への援助
 2.白血病
  A.白血病患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.白血病患者および家族への援助
 3.HIV感染症/AIDS
  A.HIV感染者/AIDS患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.HIV感染者/AIDS患者および家族への援助
 4.関節リウマチ
  A.関節リウマチ患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.関節リウマチ患者および家族への援助
 5.全身性エリテマトーデス
  A.全身性エリテマトーデス患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.全身性エリテマトーデス患者および家族への援助
V-7 脳・神経系の障害を有する人とその家族への援助
 1.脳梗塞
  A.脳梗塞患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.脳梗塞患者および家族への援助
 2.パーキンソン病
  A.パーキンソン病患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.パーキンソン病患者および家族への援助
 3.筋萎縮性側索硬化症
  A.筋萎縮性側索硬化症患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.筋萎縮性側索硬化症患者および家族への援助
 4.重症筋無力症
  A.重症筋無力症患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.重症筋無力症患者および家族への援助
V-8 感覚器系の障害を有する人とその家族への援助
 1.視覚障害
  A.視覚障害患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.視覚障害患者および家族への援助
 2.突発性難聴
  A.突発性難聴患者の身体的,心理・社会的特徴
  B.突発性難聴患者および家族への援助
第VI章 事例で考える
  A.治療の受け入れが困難
  B.副作用が強く症状マネジメントが必要
  C.セルフモニタリングの教育が必要
  D.治療に関する意思決定に対する支援が必要
  E.役割変更しなければならず,家族を含めた支援が必要
  F.急性増悪を繰り返し,教育的支援が必要
第VII章 慢性期看護の今後の展望
  A.わが国の慢性疾患における医療・看護の現状と課題
  B.新たな慢性疾患管理の展開方法
  C.新たな慢性疾患管理の展開の実際
  D.今後の展望
設問 解答への視点(第VI章 事例で考える)
練習問題 解答と解説
索引
コラム

はじめに

 本書『NiCE慢性期看護.病気とともに生活する人を支える』の初版は、看護実践能力の強化をめざして改定した看護基礎教育の指定規則の内容に即して、これからの看護教育にふさわしい成人看護学..ストの1つとして2010年に刊行されました。慢性看護学を学ぶ学生が、慢性疾患とともに生活する人を理解し、その人を支える慢性期看護の考え方を深め、臨地実習で看護実践を展開していく際に必要な基礎知識や技術を身につけるための道しるべの書となるよう努めました。
 初版は5年前に刊行しましたが、この間わが国ではさまざまな社会変動がありました。地震や台風による甚大な災害、加速する少子高齢化に伴う人口減少や死因の変化、増えつづける生活習慣病、分子生物学の飛躍的進歩に伴う多数の新薬開発、2025年問題を見据えた保健医療福祉制度の改革など、われわれをとりまく社会は大きく変わりました。このように変化する社会のなかで、病気とともに生活する人をより深く理解し、根拠に基づいた看護実践を展開するために、最新の統計や関係法規、診療ガイドライン等の知見を盛り込んだ改訂第2版を刊行いたしました。
 第2版は、初版の構成をそのまま踏襲しつつ、主要ながん治療の1つである「造血幹細胞移植」を取り上げ、新たに「造血幹細胞移植を受ける患者の援助」を追加しました。そのほか、最新の統計や保険医療福祉制度の内容に即して修正を加え、また慢性疾患を有する人とその家族への看護では、診療ガイドラインの改定に合わせて疾患・治療および看護の内容も見直しました。
 初版と同様、本書も多くの学生の皆さんや看護教育に携わる教員の方々にご活用いただき、臨床現場に即したより充実した内容となるよう、忌憚ないご意見をいただけますと幸いです。

鈴木久美
野澤明子
森一恵