教科書

コンパクトシリーズ

コンパクト微生物学改訂第4版

編集 : 小熊惠二/堀田博
ISBN : 978-4-524-26537-4
発行年月 : 2015年9月
判型 : B5
ページ数 : 284

在庫あり

定価2,376円(本体2,200円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

看護学生をはじめとする医療技術系の学生を対象とする微生物学のミニマムエッセンスをまとめたテキスト。総論、各論に加えて臓器別感染症の章を設け、基礎から臨床まで総合的に理解することが可能である。今改訂では新知見の追加と情報の更新の加え、看護学生向けの記述をさらに充実させた。また、新たな図版も多数追加され、よりわかりやすく使いやすいテキストとなった。

第1章 微生物学とは
 1 微生物学の歴史
 2 微生物の分類
第2章 細菌
 1 形態と分類
  A.形態と構造
  B.分類
  C.細菌の観察方法
 2 培養と増殖
  A.増殖
  B.培養
  C.代謝
  D.代謝・増殖の調節・制御(環境への対応)
 3 変異と遺伝
  A.変異の種類
  B.変異原
  C.遺伝子の伝達と形質発現;
遺伝形質の伝達
 4 感染と発症;細菌を中心として
  A.定義
  B.感染成立の要因と感染経過
  C.感染成立に関与する微生物側の因子
  D.宿主側の防御因子
 5 各菌の性状と病原性
  A.グラム陽性通性嫌気性球菌
  B.グラム陰性通性嫌気性桿菌
  C.微好気性,グラム陰性らせん菌群
  D.グラム陰性好気性桿菌および球菌
  E.グラム陽性好気性および通性嫌気性桿菌
  F.偏性嫌気性菌
  H.アクチノマイセスとノカルディア
  I.スピロヘータ
  J.マイコプラズマ
  K.リケッチア
  L.クラミジア
 6 診断
  A.臨床検体採取
  B.菌の分離・同定
  C.血清診断
  D.遺伝子診断
 7 治療
  A.化学療法薬(抗菌薬)
  B.耐性菌
第3章 ウイルス
 1 ウイルスの形態・構造と分類
 2 ウイルスの増殖と培養
  A.ウイルスの増殖
  B.ウイルスの培養
 3 ウイルスの遺伝と変異
  A.ウイルスの遺伝子
  B.ウイルスの変異
 4 ウイルスによる感染
  A.ウイルスの伝播
  B.ウイルスの感染様式
 5 ウイルスの病原性
  A.ポックスウイルス科
  B.ヘルペスウイルス科
  C.アデノウイルス科
  D.パピローマウイルス科
  E.ポリオーマウイルス科
  F.パルボウイルス科
  G.ヘパドナウイルス科
  H.オルソミクソウイルス科
  I.パラミクソウイルス科
  J.ラブドウイルス科
  K.トガウイルス科
  L.フラビウイルス科
  M.コロナウイルス科(MERSコロナウイルス)
  N.アレナウイルス科
  O.フィロウイルス科
  P.ブニヤウイルス科
  Q.ピコルナウイルス科
  R.レオウイルス科
  S.カリシウイルス科
  T.ヘペウイルス
  U.レトロウイルス科
  V.肝炎ウイルス
  W.遅発性ウイルス感染症とプリオン病
 6 ウイルス感染症の検査室内診断
  A.病原診断
  B.血清診断
 7 ウイルス感染症の治療
  A.抗ウイルス薬
  B.インターフェロン
第4章 感染と免疫
 1 免疫とは何か
  A.免疫の特徴
  B.自然免疫と獲得(適応)免疫
 2 抗 原
  A.抗原とは
  B.抗原の特性
 3 免疫担当細胞
  A.T細胞
  B.B細胞
  C.マクロファージ/樹状細胞
  D.その他の免疫担当細胞
 4 免疫応答
  A.抗原提示
  B.体液性免疫と細胞性免疫
  C.自然免疫から獲得免疫へ;貪食と抗原提示
 5 体液性免疫
  A.抗体の性質
  B.抗体の構造とクラス
  C.抗体の機能
  D.単クローン抗体
  E.補 体
  F.抗原抗体反応
 6 細胞性免疫
  A.マクロファージの活性化
  B.細胞傷害性T細胞
  C.NK細胞
  D.NKT細胞
 7 感染防御免疫
  A.細菌外毒素
  B.細胞外寄生性細菌感染症
  C.細胞内寄生性細菌感染症
  D.ウイルス感染症
 8 アレルギー(過敏症)
  A.I型アレルギー
  B.II型アレルギー
  C.III型アレルギー
  D.IV型アレルギー
 9 免疫不全症
  A.先天性免疫不全症
  B.後天性免疫不全症
 10 自己免疫疾患
  A.免疫担当細胞が原因と考えられる機序
  B.抗原側が原因と考えられる機序
第5章 真菌
 1 真菌とは
 2 形態と増殖
  A.菌糸型真菌と酵母型真菌
  B.胞子形成による増殖と生活環
 3 分類
 4 病原性
 5 検査法
 6 治療と予防
 7 疾患
  A.深部真菌症
  B.皮下真菌症
  C.表在性真菌症
第6章 寄生虫
 1 寄生虫とは
  A.分類学的位置と疾患
  B.社会的背景
  C.感染経路
  D.診断検査一般
 2 原虫症各論
  A.昆虫媒介性原虫症
  B.水系原虫症,食品媒介原虫症,性行為原虫症,ペット動物由来原虫症
 3 蠕虫症各論
  A.経口・食品媒介蠕虫症
  B.土壌伝播性蠕虫症
  C.昆虫媒介蠕虫症
  D.水系感染蠕虫症
第7章 滅菌と消毒
 1 滅菌
  A.加熱滅菌
  B.ガス滅菌
  C.放射線滅菌
  D.濾過滅菌(濾過除去法)
 2 消毒
  A.物理的方法
  B.消毒薬
第8章 感染症の予防と対策
 1 感染症法
 2 ワクチン
 3 院内感染とその予防対策
  A.院内感染とは
  B.院内感染対策の二本柱
  C.感染予防対策
  D.手洗いと手指消毒の重要性
  E.職務感染予防策
  F.薬剤耐性菌対策と感染対策上重要な薬剤耐性菌
  G.訪問者への感染対策
 4 チーム医療
  A.チーム医療の必要性と感染防止対策
  B.感染防止対策チームICTとの関係
  C.チーム医療における院内感染予防対策の進め方
第9章 臓器感染症
 9−1 皮膚・粘膜系
  解剖・生理と感染症
  感染症
   A.細菌
   B.ウイルス
  感染症患者の看護(疥癬患者の看護)
   A.情報収集とアセスメント
   B.治療薬の適正使用と.痒感の軽減
   C.身体の清潔
   D.感染予防
 9−2 呼吸器系
  解剖・生理と感染症
   A.鼻腔内
   B.咽頭内
   C.気管支
   D.肺胞
  感染症
   A.細菌,中西雅樹
   B.ウイルス
  感染症患者の看護(結核の感染予防)
   A.定期検診と早期発見
   B.適切な隔離
   C.確実な治療と再発の予防
   D.医療・福祉施設等職員の感染予防
 9−3 消化器系
  解剖・生理と感染症
   A.解剖・生理
   B.感染症
  感染症
   A.細菌
   B.ウイルス
  感染症患者の看護(急性ウイルス性肝炎患者の看護)
   A.情報収集とアセスメント
   B.重症化・劇症化予防と安静への援助
  C.掻痒感軽減への援助
  D.栄養管理
  E.感染予防
 9−4 泌尿生殖器系
  解剖・生理と感染症
   A.はじめに
   B.尿路感染症
   C.性感染症
  感染症
   A.細菌
   B.ウイルス
  感染症患者の看護(尿道留置カテーテル関連尿路感染症の予防)
   A.カテーテル留置の必要性の評価と,正確なカテーテル挿入
   B.閉鎖式導尿システムの使用
   C.蓄尿バッグの管理
 9−5 神経系
  解剖・生理と感染症
   A.はじめに
   B.血行性感染
   C.神経行性感染
   D.宿主の反応と病理変化
  感染症
   A.細菌
   B.ウイルス
  感染症患者の看護(クロイツフェルト−ヤコブ病患者の看護)
   A.情報収集とアセスメント
   B.患者・家族への精神的援助
   C.安全・安楽に対する援助
   D.感染予防
 9−6 血液・リンパおよび全身感染症
  解剖・生理と感染症
  感染症
   A.細菌
   B.ウイルス
  感染症患者の看護(血管内留置カテーテル由来感染症の予防)
   A.微生物の侵入経路と要因およびCRBSIの起因菌
   B.感染予防
 9−7 その他の感染症
  A.先天性感染症
  B.産道感染
  C.人獣共通感染症
  D.輸入感染症
  感染症患者の看護(輸入感染症患者の看護)
   A.情報収集とアセスメント
   B.対症看護
   C.医療関連感染の予防
参考資料
索引

改訂第4版の序

 前回の改訂から5年以上が経ちました。この間、ごく一部の修正などを行い6刷もご愛顧頂いたのですが、医療系学部の学生さんが、現在話題になっている新しい情報も含め、感染症の原因とその予防・対策がより容易に理解出来るように改訂致しました。特に院内感染対策に関しては、新規執筆者にご参画頂き全面的に改訂するとともに、院内での看護の具体例も含め一層充実させました。今の時代、教科書もビジュアルで漫画的なものが望まれます。本書に於いても、カラーの口絵や本文中の図表を増やしました。しかし、編集者は昔気質のところがあり、教科書はやはりアカデミックで在るべきと考えています。このため、初版以来図版はいわゆる教科書的なシェーマ(図)とし、代わりに「コラム」はアカデミック一辺倒ではなく、問題点に対する筆者の考えや印象も記載し、楽しく理解出来る様に努めてきました。また、難しい医学用語等には仮名もつけています(問題は微生物名のカタカナ表記です。細菌の学名はラテン語で表記されますが、わが国における菌名のカタカナ表記は変遷しており、カタカナ表記はすべきでないとの意見もあります。本書では、学生さんが難解な菌名に馴染めるように、今回も記載致しました。この点、ご理解頂きたいと思っています)。
 さらに本書では、各微生物に関することを通常のように系統的に解説するほか、臓器別に、多くの微生物による疾患をまとめて説明する項を設けています。一部、両項で記述が重複することもありますが、これは学生さんが感染症をより総合的に理解出来るようにするためです。講義数が足りない場合は系統別の項を主体にして、臓器別の項は学生さんがご自分で勉強するよう促すのも一法かと思います。
 このように本書では、「アカデミックであるが理解しやすい教科書」を目標にしています。南江堂の方にはこの点を理解して頂き、今回も種々お世話になりました。注意して編集したつもりですが、まだ不完全な部分があるかも知れません。この点をお許し頂くとともに、より良い教科書作成のため、皆様からは忌憚のないご意見、ご批判を頂きたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2015年6月
編者ら識す