書籍

整形外科学用語集改訂第7版

CD-ROM付

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

編集 : 日本整形外科学会
ISBN : 978-4-524-26406-3
発行年月 : 2011年6月
判型 : B6
ページ数 : 606

在庫なし

定価4,752円(本体4,400円 + 税)

最新版はこちら
  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

日本整形外科学会用語委員会による定期改訂の第7版。最新の動向や疾患分類を取り入れた新規用語の採用、修正・削除を行い、関連学会用語集との調整・整合性もはかった。さらに今回、用語決定の根拠を示す用語解説を充実させ本文用語への対応も明示し、従来より便利で使いやすい用語集となった。検索に便利なCD-ROM付き。

欧和の部
和欧の部
略語の部
付録
 I. ドイツ語一覧
 II. 骨系統疾患国際分類表(2006)
 III. 第6版〜初版序文

本書の初版「序」は故 飯野三郎先生が執筆され、1938年(昭和13年)第10回日本医学会から始まり、1977年(昭和52年)の『整形外科学用語集』の発刊に至る40年の経緯が詳細に説明されています。以後も学術用語委員会は編纂作業を継承し、初版から34年後の今年、第7版を刊行することができました。
 第7版での私たちの作業は、第6版と同様に、主に英語の専門用語に対して、適切な日本語訳を決めることでした。これには、歴史的な経緯・論理・慣用・他の学術団体の動向など、様々な要素を考えていく必要があります。また、個別の用語を審議しながら、一般的な規則へと帰納することも行いました。こうした規則のうち、読者にぜひお伝えしたいものは用語解説欄に掲載しました。『日本医学会医学用語辞典』との関係や、ギプスに関する用語はその例です。ご一読いただければ幸いです。
 さて、日本は医学教育を「英語以外の母国語」で行っている僅かな国の1つです。このため海外から流入した医学用語の一部は日本語化し、一般社会の語彙にも取り込まれてきました。このことは、国民に医療内容を理解してもらうには好都合ですが、「今日の医療」を理解してもらうには、急激に増大する英語情報への対応が不可欠です。歴代の委員会は、「意味や事実をできるだけ正確に表現」、「常用漢字の範囲」、「同音異義語を避ける」などの初版の方針に従って、単に片仮名に書き換えるのではなく、「国語として理解できる訳語」を考えてきていますので、本書はこの点からも実用性が高いものと自負しています。
 一方、医学用語の日本語化には弊害もあります。例えば、業界用語(jargon)として片仮名語が定着し、国際交流において「発音が通じない」、「聴き取れない」という事態が発生しています。この問題は意外と根が深く、第7版の編纂においても繰り返し議論しましたが、画一的な対応はせず、一部は慣用的な発音と英語話者の発音の両方を収載する方針としました。今後の訳語選定にあたって、発音の表記法はさらに吟味すべきものと思われます。
2011年5月
日本整形外科学会学術用語委員会
委員長 高取吉雄

オフィスの椅子を後ろに回して手の届く距離、書架の中段に辞書類をおいている。昨年の7月はじめに表紙が淡いブルーベリー色の新しい本用語集が加わった。日本整形外科学会(日整会)編の第7版である。
 5年前の第6版におよそ新規採用400語、修正120語、削除140語の改訂が加えられた。本版は235の冠名用語を含めた収載用語の総数が5,000語を越えるにいたっている。これにかかわって日整会学術用語委員会の担当理事延べ3名、委員長2名、アドバイザー4名(その前・後にうち2名が委員長)、委員16名、計23名の諸兄、ならびに日整会事務担当者、発行の南江堂の諸氏が払われたご努力に心からの敬意を表したい。
 本用語集は綴りを確かめ、対応の和語あるいは欧語を探すためだけのものではない。日常的に使われている整形外科用語をバランスよく採録することに努めている。裏返せば、subspecialtyへの分化が加速する昨今において、整形外科医に必須の知識の範囲を示したものといえる。このことは、殊に第6版から強まった、対応の和語の作出がきわめて簡単であるから省略してもよかろうと思える冠名の病名や症候名、症候群名の収載に表われている。したがって、専門医をめざす若い整形外科医には必携の書であり、指導医からも彼らに購入をぜひすすめていただきたい。
 1977年の初版の序で、飯野三郎名誉会員(東北大学整形外科第二代教授)が「『言葉は流れる』(中略)『用語』においても同然である(中略)科学的に妥当と思われる『流れ方』を選び、時には導く」と述べている。34年の時が流れた。この間における整形外科学の進歩・発展はめざましく、殊に基礎研究と臨床の各subspecialtyでおびただしい数の用語が生まれた。本用語集は改訂ごとに用語を選び、修正し、あるいは削除することで、整形外科医と周辺の方々に発展の中央値を表示し、かつ用語の統一と望ましい用法に導いてきた。今後も用語は生まれ、止むことがない。第3版の序にあるごとく、用語集の編纂は「整形外科学のある限り未来永劫に続」く。
 本版は、「用語解説」の「第7版での原則について」で初頭に、「英語論文に現れる用語に対して適切な和語を示すことを目的に編集され」た、と述べている。Globalに読まれる英語での論文発表が強く求められる今日、当然の編集法である。本用語集に限らず、日整会にはほかの面でもglobal化への対応に努めていただきたい。
 今後の版にいくつか要望したい。新規採用語と修正語がわかる印が欲しい。それによって旧版と比べれば、移り変わりを容易にとらえることができることになる。それは旧版に加えて、改まった版を購入する強い動機ともなろう。
 本用語集は辞書ではない。ただし、冠名用語の当人の母国(または長く住んでいた国)を記す案を検討いただきたい。本用語集を開く楽しみが増え、知識がよりしっかりしたものとなろう。英語の発音については、カタカナ表記に限界がある。いっそのこと対応する和語がカタカナの用語に限らずに、「発音が通じない」、「聴き取れない」になりやすい用語を選び、それらに発音記号を付記する案はいかがであろうか。ゆっくりであっても、いずれ日整会会員の英語力が底上げされて、その効果は日本の整形外科の国際評価を高めることにつながろう。
 どの用語も歴史的背景をもっている。その意味に範囲と強さがある。それらの理解は学びの楽しみであり、整形外科への愛着がいっそう強まる。私事ながら、2002年以来、雑誌『整形災害外科』に「整形外科用語の散歩道」を連載し、毎号主要な、ないし興味深い用語三つ、四つに随筆的解説を加えている。これまでに取り上げた用語の数はまもなく400に及ぶ。本版に新規採用された用語をチェックし、さらに散歩道の歩みを伸ばしていきたい。
評者● 国分正一
臨床雑誌整形外科63巻1号(2012年1月号)より転載