書籍

診療放射線技術(全2巻)上巻改訂第13版

監修 : 小塚隆弘/稲邑清也
編集顧問 : 山下一也/速水昭宗/土井邦雄
編集 : 土井司/隅田伊織
ISBN : 978-4-524-26324-0
発行年月 : 2012年2月
判型 : B5
ページ数 : 484

在庫あり

定価7,344円(本体6,800円 + 税)

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

診療放射線技師養成教科書の定本として高い評価を得ているテキスト。今改訂では新編集者を迎え、診療放射線技師の高度専門教育への橋渡しも考慮し、質・量ともさらに内容充実。職務に対するモチベーションを高めるよう配慮した。全章にわたり放射線技術学の進展に合わせて刷新。「4章 画像工学」を新設、「5章 診療画像技術学」ではX線写真上に解剖名を付し、観察ポイントが一目でわかるようになった。

第1章 序論
 I.診療放射線技師、その位置と仕事
 II.診療放射線技師と他の医療技術者との関係
 III.患者との関係
 IV.医療倫理
 V.放射線障害
 VI.放射線技術・技術学の将来
第2章 放射線医学・技術小史
第3章 放射線物理学の基礎
 I.放射線の分類
 II.放射線のエネルギー
 III.基本的な放射線場を表す量
 IV.荷電粒子
 V.X線
 VI.中性子
 VII.放射性核種
 VIII.診断領域X線の測定
第4章 画像工学
 I.概説
 II.医療画像写真学
 III.医療画像情報工学
第5章 診療画像技術学
 I.概説
 II.X線画像機器工学
 III.一般撮影法
 IV.X線造影撮影法
 V.集団検診法
 VI.救急撮影法
第6章 X線コンピュータ断層撮影法(X線CT)
第7章 磁気共鳴(MR)撮像法
 I.原理および装置
 II.MRIの画像化、撮影時間、アーチファクト
 III.MRIの撮像法
 IV.MRI画像コントラストと病変
 V.MRIとCTの使い分け
第8章 超音波画像検査法
第9章 その他の医療画像と臨床
 I.骨塩定量
 II.サーモグラフィ
 III.生体磁気による画像
 IV.無散瞳眼底カメラ
第10章 医療情報学
 I.医療画像情報システム
 II.コンピュータ支援診断(CAD)

付録:数学および情報科学の基礎
付表
和文索引
欧文索引

第12版の発行から3年を経て放射線技術の進歩には目を見張るものがあり、これに合わせて第13版を準備する時期になった。初版以来、編集を担当した山下一也、速水昭宗を土井司、隅田伊織に交代し、筆者にはそれぞれの担当分野で活躍する現役諸氏にお願いした。ご多用のなか、快く引き受けて頂いた結果、内容を刷新、充実させ、新しい技術を補足することができた。「新しい器には新しい酒を」のたとえのとおり、各分野における最近の進歩と最新の情報を網羅して、初版以来の高い水準を維持できたと自負している。
 医用画像は空間分解能、時間分解能ともに向上し、画像構成時間はほぼリアルタイムの域に達したといっても過言ではない。その結果が、病巣の良悪性の鑑別・進展度、正常組織との区別など、診断だけでなく治療へ果たした貢献は計り知れない。外科手術、放射線治療の進歩は以前のように広く安全領域を取った方法ではなくなり、ピンポイントの精度が要求され、画像への要求はより厳しくなっている。一歩間違えば治療成績に大きな影響を及ぼすから当然の要求である。さらに、画像の容量は膨大になり、その取り扱い、読影者に与える負担が大きくなった。施設によってはディジタル化によって古くから馴染んだフィルム現像暗室が不要となり、画像の保管も様変わりした。
 今後空間分解能の向上はいっそう進み、組織レベルから分子レベルにまで明らかになるとの予想があるし、時間分解能の進歩は機能診断を可能にした。このような進歩に対処して画像解析ソフトが開発されて読影医師を支援する。こうした進歩を求めるのは医療現場からの要求であるのは間違いないが、この要求を受け止め実現するのはまさに診療放射線技術である。要求に応えるのに熱心なあまり放射線線量が過大になることは避けなければならない。画像の精密化と線量の低減という言わば二律背反の課題もある。また、原爆体験、原爆事故の例に見るように一般の放射線被曝への関心が高まった。こうした課題に対処するのも技術者の責務であろう。
 課題は多いが、本書が現代医療の要請に応える放射線診療技術の基礎を築くのに役立てば幸いである。
2012年 早春
小塚隆弘
監修 小塚隆弘
   稲邑清也
編集 土井司
   隅田伊織