書籍

今日の治療薬2016

解説と便覧

編集 : 浦部晶夫/島田和幸/川合眞一
ISBN : 978-4-524-25927-4
発行年月 : 2016年1月
判型 : B6
ページ数 : 1376

在庫あり

定価4,968円(本体4,600円 + 税)

今日の治療薬2016の掲載薬価についてのご注意

1.「今日の治療薬2016」に掲載している薬価は2016年1月時点のものになります。2016年改定新薬価は掲載しておりません。(2016年改定新薬価検索を2016年5月に今日の治療薬ポータルで公開予定です。)

2.2016年改定新薬価を掲載した「今日の治療薬2016」改訂版発売の予定はございません。

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

薬効群ごとに解説と便覧で構成したベストセラー。2016年版では「解説」章内に大規模臨床試験の結果などを『薬物療法のエビデンス』として掲載。「便覧」では尿中未変化体排泄率70%以上の薬剤に「腎排」マークを追加し、腎機能障害に注意喚起。また、マークをより見やすい大きさに拡大。ポータルサイトでは、改定薬価情報、新薬などの書籍更新情報(年3回)PDFを配信予定。

本書の使い方(1)(2)
本書の使い方(3)
■巻頭付録
 [1]妊婦・授乳婦へ投与する際の注意点
 [2]高齢者へ投与する際の注意点
 [3]小児へ投与する際の注意点
 [4]肝・腎障害患者へ投与する際の注意点
病原微生物に対する薬剤
 1.抗菌薬
 2.抗ウイルス薬と抗ウイルス療法薬
 3.抗真菌薬
 4.抗寄生虫薬
 5.予防接種用薬
 6.消毒薬
抗悪性腫瘍薬
 7.抗悪性腫瘍薬
炎症,免疫,アレルギーに作用する薬剤
 8.免疫抑制薬
 9.副腎皮質ステロイド
 10.鎮痛薬(非ステロイド抗炎症薬など)
 11.抗リウマチ薬
 12.抗アレルギー薬
代謝系に作用する薬剤
 13.糖尿病治療薬
 14.脂質異常症(高脂血症)治療薬
 15.痛風・高尿酸血症治療薬
内分泌系薬剤
 16.女性ホルモン製剤,子宮用剤
 17.男性ホルモン製剤
 18.他のホルモン製剤,代謝異常症治療薬
 19.甲状腺疾患治療薬
 20.骨・カルシウム代謝薬
ビタミン製剤,輸液・栄養製剤
 21.ビタミン製剤
 22.輸液・栄養製剤
血液製剤,血液に作用する薬剤
 23.血液製剤
 24.造血薬
 25.止血薬
 26.抗血栓薬
循環器系に作用する薬剤
 27.降圧薬
 28.狭心症治療薬
 29.抗不整脈薬
 30.心不全治療薬,昇圧薬
 31.血管拡張薬
 32.利尿薬
呼吸器系に作用する薬剤
 33.気管支拡張薬,気管支喘息治療薬
 34.呼吸障害改善薬
 35.鎮咳薬,去痰薬
消化器系に作用する薬剤
 36.胃腸機能調整薬
 37.消化性潰瘍治療薬
 38.腸疾患治療薬
 39.痔疾患治療薬
 40.下剤
 41.肝疾患治療薬
 42.胆道疾患治療薬
 43.膵疾患治療薬
神経系に作用する薬剤
 44.抗精神病薬,抗うつ薬,気分安定薬,精神刺激薬
 45.抗不安薬,睡眠薬
 46.抗てんかん薬
 47.片頭痛・慢性頭痛治療薬
 48.制吐薬,鎮暈薬
 49.パーキンソン病治療薬
 50.脳卒中治療薬,抗認知症薬
 51.自律神経作用薬その他
 52.筋弛緩薬
 53.麻薬および類似薬
 54.麻酔薬
腎・泌尿器系薬
 55.腎疾患用剤
 56.泌尿器・生殖器用剤
感覚器官用剤
 57.眼科用剤
 58.耳鼻咽喉科用剤
 59.皮膚科用剤
その他
 60.歯科・口腔用剤
 61.中毒治療薬
 62.造影剤
 63.漢方薬
■付録
 [1]重大な副作用(有害反応)の症状
 [2]薬剤の投与期間
 [3]治療薬物モニタリング(TDM)における治療域・中毒域
 [4]主な臨床検査基準値一覧
 [5]主なドーピング禁止薬剤
 [6]2015年1月〜12月に承認・薬価収載された主な新薬
 [7]健康被害救済制度
 [8]特殊製剤の解説
識別コード
索引(便覧薬剤索引,解説事項索引)
主な製薬企業連絡先一覧

2016年版(改訂第38版)序文

 「今日の治療薬」は、1977年の初版発行以来、毎年改訂しながら版を重ね、発行部数を増やして今日に至っている。読者の要望をとり入れながら薬に関する臨床に有用な最新の情報を盛り込み、新薬が承認されるごとに臨床に沿った分類を独自に工夫してきている。年々情報量は増加するが、携帯に便利なコンパクトな造本を保つことを心がけてきた。お蔭様で、本書は薬についてのスタンダードな情報源としての評価が定まり、多くの読者の信頼を得てきた。編集者として大変有難く思う一方、大きな社会的責任を感じている。今後共、本書の内容をさらに充実させ、読者の皆様のご期待に添うよう努力する所存である。
 2016年版では、最新情報へのアップデートの他以下の改訂を行った。
 (1)解説において、新規コラム「薬物療法のエビデンス」を追加し、臨床医や医療従事者が知っておくべき大規模臨床試験の結果などのエビデンスをまとめた。
 (2)便覧において、腎排泄薬剤(尿中未変化体率70%以上)のうち、臨床上重要と判断したものに腎排マークを挿入した。
 (3)便覧において、可読性を高めるために、備考欄のマークを大きくした。
 本書は、水島裕先生のアイディアによって企画され改訂が進められてきたが、水島先生は2008年に逝去された。その後、現編集体制となったが、本書をさらに良いものとすべく、編集者一同重責を感じながら鋭意作業を続けている。
 昨年は大村智博士がノーベル医学生理学賞を受賞された。抗寄生虫薬のイベルメクチンの項(126頁)を見ると、この薬剤が世界の多くの人々の福祉の向上に寄与したことが思われ、嬉しくなる。
 本書に対して読者の皆様の忌憚のないご意見、ご批判をいただければ幸いである。

2016年1月
編集者一同

 本書の書評を依頼された際に最初に思ったことは、「何かの縁?」という懐かしさと驚きである。懐かしさは、本書のパイオニアである水島裕先生との教員と学生としての出会いを思い出したことに対してであり、驚きは何十年か経って私が本書の書評を執筆することになったことに対してである。
 水島裕先生には当大学で1980〜1981年大学3〜4学年時の「リウマチ、膠原病」の講義と、1982年大学5学年時のbed side learning(BSL)での臨床実習でご指導賜った(と思う)。当時、第1内科学助教授(1983年に教授にご就任)をお務めであったと記憶している。今のように超音波やMRIなどの診断ツールはなく、ましてガイドラインもなく、ほぼ臨床症状と単純X線像で診断し、類似の膠原病とはいわゆる当時の「診断基準」で鑑別していた時代である。並の成績の私には理解するに到底及ばない難解で苦手な分野であった。したがって、当時の講義で思い出すのは、水島先生が開発されたリポ製剤の話と1977年に初版として出版された本書の話である。本書は将来の正しい薬物治療の指針となるであろうことを、初版後間もない最新版を手にして熱く語られていた遠い記憶がある。リウマチ、膠原病の講義内容より「今日の…」という本書のタイトルが妙に頭に焼き付いている。しかし学生のころは本書のありがたさには気づかず、また研修医となり病棟で本書を目にしても、「これは水島先生からの寄贈かな?」となんの根拠もなく思っていた自分が恥ずかしい。
 その本も今や医学書のベストセラーとなり、日本の臨床医はもちろんメディカルスタッフの実地医療の向上に大きく貢献している。その後、水島先生は21世紀の日本の産業の活性化のためには大学発の研究の実用化が重要であると説かれ、本学での研究の実用化のためにLTT研究所(後のLTTバイオファーマ社)、今でいう大学発バイオベンチャーを1988年に創立し、その後の大学発バイオベンチャーの発展に寄与された。上述の発明によって得られた特許料をほぼ全額投資し、1990年本学に6,500m▲2▲の難病治療研究センターを設立し、その長として難病の研究に大きな成果をあげられたと聞いている。それら数々の輝かしいご功績をあげられる先生とは私には知るよしもなく、今思えば、水島先生の斬新なお考えにもっと触れておけばよかったと後悔するが、すべては後の祭りである。
 1977年から31年にわたり本書を執筆・編集された水島先生は2008年にご逝去された。改めて心よりご冥福をお祈りする。本稿は書評であり、水島先生の思い出話をする場ではないが、一般的な書評は例年執筆されてこられた先生方にお譲りし、この偉大な本を生み出し、大活躍されていた時代の水島先生の当時を知る1人(のはず)として、あえて書かせていただいた。何卒、ご容赦いただきたい。
 さて肝心の書評である。本書では、最新情報のアップデートのほか、(1)解説において、新規コラム「薬物療法のエビデンス」を追加し、臨床医や医療従事者が知っておくべき大規模臨床試験の結果などのエビデンスを掲載、(2)便覧において、腎排泄薬剤(尿中未変化体率70%以上)のうち臨床上重要と判断したものに腎排マークを挿入、(3)便覧において、可読性を高めるために備考欄のマークを大きくしたといった改訂が行われた。年々ジェネリック製品は増え、新薬が承認され情報量は増加しているはずなのに、携帯に便利なコンパクトな造本となっており、利用者にとってはたいへんありがたい。また検索に便利な電子版での利用も可能なことは特筆すべきである。
 常に膨大な仕事量をこなし、「一生、アップデート」をめざされている執筆・編集の先生方、南江堂のスタッフの方々に改めて心より敬意を表する次第である。

臨床雑誌整形外科67巻7号(2016年7月号)より転載
評者●聖マリアンナ医科大学整形外科教授 仁木久照

 『今日の治療薬』は、医師であれば誰もが何度となく手にとって読んだことがある書籍であろう。薬剤をリストアップした書物は数多くあるが、本書は1977年以来38回もの改訂を重ねて、常に今日の治療薬に関するup-to-dateな情報を提供してきている。薬品を調べる際に、一般名、先発品と後発品を網羅した商品名、薬効、適応疾患名、識別コードなどあらゆる角度から検索できるように配慮された本書は、忙しい臨床業務の合間に薬品情報を得るのに最適な検索ツールの一つである。また、妊婦・授乳婦、小児、高齢者および肝・腎機能障害患者への薬剤投与の注意点が巻頭付録にまとめられており、個々の患者のニーズに合った薬剤選択を安心して行うために非常に有用である。今回の改訂では、通常の薬剤最新情報の更新に加えて、解説では「薬物療法のエビデンス」として臨床試験の結果なども追記されており、これはもはや単なる薬品情報書籍の域を超えた薬物療法ガイドラインに近い教科書となりつつある。本書は伝統的に単なる薬剤名、薬効、投与量の羅列ではなく、適応疾患の病態に対する薬物作用機序も解説されており、理論的根拠に基づいた処方を実践するうえで常に傍においておきたい参考書であると感じる。
 胸部外科領域において本書が必要となる場面は、病原微生物に対する薬剤や抗悪性腫瘍薬、呼吸・循環器系薬剤、あるいは消炎鎮痛薬などの情報収集や、術中および周術期管理では輸液・血液製剤などの選択を迫られるときが多いと思われる。いずれの薬剤においても日々新しい薬品が開発・認可されている昨今、時代の流れに遅れることなく常にキャッチアップしてゆく意識がなければ、内科系科に比して扱う薬剤の種類が比較的少ない外科といえども、またたく間に医療の最前線から取り残されてしまうことであろう。近年では電子カルテが普及し、たいていのカルテ端末にはDrug Information (DI)のような薬剤検索エンジンが設けられている。しかし、同系統の薬剤を短時間で一覧比較し、表面的な薬剤情報以上のことを掘り下げて調べるためには、丁寧な解説が施された本書がやはり有用である。
 近年では、さまざまな診療ガイドラインやマニュアルが出版され、標準治療は把握しやすくなり、治療方針の決定も以前よりクリアカットになってきているように感じるが、薬剤を投与する相手はそれぞれ病態が異なる患者であり、適切な処方を決定することはそのように機械的に割り切れるものばかりではない。個々の患者の病態に応じた最適な処方箋を作成することは、外科医であれ内科医であれ同じ責務を負っているはずである。インターネットの普及や薬剤指導などにより患者自身も薬剤に関する知識が得られるようになってきた中で、プロとして最良の処方を決定する医師の責任はさらに大きくなってきている。手元に1冊、引き続き本書は安全・確実な外科診療を遂行する頼もしいパートナーとなることであろう。

胸部外科69巻6号(2016年6月号)より転載
評者●京都府立医科大学呼吸器外科教授 井上匡美

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