教科書

免疫生物学原書第7版

CD-ROM付

監訳 : 笹月健彦
ISBN : 978-4-524-25319-7
発行年月 : 2010年4月
判型 : A4変
ページ数 : 900

在庫あり

定価8,964円(本体8,300円 + 税)

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

免疫学の基礎から臨床上重要な病態まで、分子生物学的に解説した世界的ベストセラーの第7版。簡潔な図でわかりやすくまとめられ、免疫学の膨大な知識を一冊で体系的に理解できる。今改訂では構成を見直し、粘膜上の免疫応答に関する章を新設、また学んだ知識を整理できる章末問題も新たに加わった。最新の知見も多数盛り込まれ、さらに使いやすくなった必携の一冊

Janeway's Immunobiology ,Seventh Edition.

第I部 免疫生物学と自然免疫への招待
 1 免疫学の基礎概念
 2 自然免疫

第II部 抗原認識
 3 B細胞レセプターとT細胞レセプターによる抗原認識
 4 リンパ球抗原レセプターの形成
 5 T細胞に対する抗原提示

第III部 成熟リンパ球のレセプターレパートリーの発生
 6 免疫系レセプターを介するシグナル伝達
 7 リンパ球の分化と維持

第IV部 適応免疫応答
 8 T細胞性免疫応答
 9 体液性免疫応答
 10 適応免疫の動態
 11 粘膜免疫系

第V部 免疫系の正常と病理
 12 宿主防御機構の破綻
 13 アレルギーと過敏反応
 14 自己免疫と移植免疫
 15 免疫応答の人為的制御

第VI部 免疫応答の起源
 16 免疫系の進化

付録
人物紹介
用語解説
索引

Charles A。Janeway Jr。 とPaul Travers によって1994年に出版された「immuno biology」(邦訳「免疫生物学」)は改訂を重ね第七版が出版された。ここにその邦訳をお届けする。
 免疫システムは、ウイルス、細菌、寄生虫など多様な病原体との永い戦いの歴史を通して、今日観るような高次で複雑精緻な生体防御システムとなった。このシステムの全貌を分子、細胞、組織、臓器そして個体のレベルで、正しく理解することは至難の業である。それは一つには免疫システムの解明が未だ完全ではないことに由来し、それは逆に、免疫学が新しい技術と知見を導入しながら、急速なスピードで進歩し続けていることを意味している。その故にこそ、「immunobiology」はわずか15年の間に7回にわたる改訂が行われ、最新の情報を加えることにより、免疫システムの全貌の理解がさらに深まるよう配慮されている。特に今回の、NKレセプター、活性化誘導型シチジンデアミナーゼ(AID)、自己免疫制御因子(AIRE)、新しい自然免疫レセプターとT細胞や樹状細胞の新しいサブセットなどに関する新知見は、感染防御、免疫制御の全体像を正しく考察し理解するうえで特に重要である。Janeway教授はこのような努力によって、この「immunobiology」が単に免疫システムの知識を提供するだけではなく、免疫生物学を通して、生命の成り立ちがかくも魅惑的であることを伝えようとしたのではないかと思われる。「immunobiology」が世界中で広く読みつがれ、免疫学のテキストとして不動の地位を築くことになったのも当然である。
 Janeway教授の遺志を継いで「immunobiology」は、免疫システムの理解に際しては、感染病原体との相互作用を通した進化の視点を柱とすること、時をおかずして常に最新の情報を取り込むこと、の二点に特に意を注いで創り上げられている。初版から親しまれてきたタイトル「immunobiology The immune system in health and disease」が原書第七版から「Janeway's immunobiology」に改訂された。本訳出書においても「Janeway's免疫生物学」と表紙に掲げた。このことは第五版の監訳者の序に、「Janeway教授はTall Like Receptor をはじめ、数々の免疫システムの真髄を明らかにしてきたことによってばかりではなく、その免疫学に対する深い洞察と愛着から生み出されたこの「immunobiology」によって、世界中の免疫学者に永く記憶されることは間違いない」と記したが、そのことが現実のものとなったことと嬉しく思う。
 今版より、読者の声に応えて日本語版にもCD‐ROMを添付することとした。本書中に掲載されている精細な図がアニメーションとなっており、免疫学のダイナミックな理解が可能となるだろう。また明快なナレーションは、若い人々にとって免疫学のみならず免疫学分野で用いられる万国共通語としての英語を学ぶ上でも、重要な教材となることと確信している。本書を授業で用いる際には、このCD‐ROMと原書第七版より新たに設けられた練習問題を最大限活用することによって、学生をはじめ若い研究者が免疫学をより深く精確に理解することを心から期待している。
 本書の訳出に当たっては、これまでと同様、それぞれの分野の第一線で研究を遂行している研究者にお願いして、正確で読み易い訳出をして頂いた。心からお礼を申し上げたい。さらに過去2回の訳出に際してと同様、主要な役割を演じて頂いた吉住秀之博士に、心からの感謝を申し上げる。いうまでもなく、訳語の統一をはじめ、最終的な出来上がりについては、すべて監訳者の責任である。読者諸賢よりの御叱正を待ちたい。
2010年 春爛漫の福岡にて
九州大学高等研究院 特別主幹教授
国立国際医療センター 名誉総長
笹月健彦