教科書

理学療法評価学テキスト[Web動画付]

監修 : 細田多穂
編集 : 星文彦/伊藤俊一/盆子原秀三
ISBN : 978-4-524-23015-0
発行年月 : 2026年4月
判型 : B5判
ページ数 : 412

在庫あり

定価7,150円(本体6,500円 + 税)

  • 新刊

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

理学療法の専門科目の中でも重要な科目である評価学の広範にわたる内容を平易に解説し,座学,また臨床実習を含む,学生に最適なテキスト.今改訂ではフルカラー化により,視覚的に理解しやすく記憶に残る紙面デザインを実現.とくに重要な「感覚検査」「反射検査」「関節可動域(ROM)検査」「徒手筋力検査(MMT)」については実技動画を収載.180本を超える動画で,手技の理解を深める.フィジカルアセスメントの基本から各種評価法までを系統立てて学び,さらに11例の代表的な疾患の症例報告を通して,評価法の実践的な活用方法を学べる構成.

総 論
 1 理学療法評価の基礎
  A 理学療法評価とは
   1 評価の目的
   2 評価の意義
  B 理学療法評価とICF,ICIDH
   1 ICF(国際生活機能分類)
   2 ICIDH(国際障害分類)
  C 評価の構成
   1 処方箋の理解
   2 他部門からの情報収集
   3 面 接
   4 観 察
   5 検査測定
   6 統合と解釈
   7 目標設定
   8 記 録
  D 検査法分類と対象について
   1 検査法と尺度
   2 検査法の信頼性・妥当性・感受性・特異性
   3 検査法の特異性分類
   4 検査法と障害モデル
   5 運動課題指向型評価の構成および階層性(検査の3つのレベル)
  E 理学療法評価と医療倫理
  F 理学療法評価と理学療法の専門分化
 2 評価の進め方
  A 理学療法評価の意義
  B 理学療法評価の目的
  C 理学療法評価の手順
  D 理学療法評価の具体的な過程
   1 第1段階:全体像把握のための情報収集
   2 第2段階:医療面接
   3 第3段階:評価の実際
   4 第4段階:統合と解釈
   5 第5段階:介入計画作成
 3 フィジカルアセスメント
  A 医学的スクリーニングの目的
  B 患者情報の収集のしかた
  C 医学的スクリーニングから症状の把握
   1 発症起点の解釈
   2 24時間での経過
   3 身体系別のチェック
 4 バイタルサイン評価
  A バイタルサインとは
  B バイタルサイン評価の意義・目的
  C 体温,血圧,脈拍,呼吸,意識レベル
   1 体 温
   2 血 圧
   3 脈 拍
   4 呼 吸
   5 意識レベル
 5 画像評価
  A X線画像(肩,手,胸部,腰部,股,膝,足)
   1 X線画像とは
   2 X線画像の一般的な読影方法
   3 理学療法士がX線画像をみるときのポイント
   4 各疾患別X線画像の読み方
  B 脳画像
   1 脳画像をみる意義
   2 脳画像検査の解釈のための神経解剖学
   3 脳画像検査の種類と特徴
   4 脳血管障害の脳画像
   5 核医学検査(SPECT・PET)
  C 超音波画像
   1 超音波画像検査とは
   2 各組織の超音波画像
   3 代表疾患の超音波画像
   4 超音波画像の理学療法評価への応用
  D 心電図(ECG)
 6 感覚検査
  A 感覚障害とは
   1 感覚とは
   2 感覚の種類
   3 感覚障害の特徴
   4 感覚伝導路
   5 皮膚の神経分布
  B 感覚検査とは
   1 体性感覚の役割
   2 感覚検査で明らかになる情報
   3 理学療法士が行う感覚検査の目的
  C 感覚検査の実際
   1 感覚検査を行う際の基本的留意点
   2 表在感覚
   3 深部感覚
   4 複合感覚
  D 感覚障害の主な病態と感覚検査の使用例
   1 主な疾患の感覚障害
 7 反射検査
  A 反射の定義と反射弓
   1 反射とは
   2 反射弓
  B 反射検査とは
   1 反射の種類
  C 反射検査の実際
   1 深部反射(深部腱反射)
   2 表在反射
   3 病的反射
  D 反射検査の解釈
   1 判定基準と記録法
   2 検査結果の解釈
 8 機能形態計測
  A 機能形態計測とは
  B 機能形態計測の意義と目的
  C 機能形態計測の実際と解釈
   1 身 長
   2 体 重
   3 皮下脂肪厚
   4 胸 囲
   5 腹 囲
   6 四肢長
   7 四肢周径
 9 関節可動域(ROM)検査
  A 関節可動域障害とは
   1 関節可動域の定義
   2 関節可動域障害
   3 end feel(最終域感)
  B 関節可動域検査の意義と目的
   1 意 義
   2 目 的
  C 関節可動域検査の実際
   1 検査環境
   2 注意・確認
   3 評価の手順
   4 判定基準
   5 各種疾患に対する測定の注意点
   6 頸部のROM検査
   7 胸腰部のROM検査
   8 上肢のROM検査
   9 股関節のROM検査
   10 膝関節のROM検査
   11 足関節のROM検査
  D 関節可動域検査の解釈
   1 検査結果の解釈
   2 ROM制限因子とend feelに基づく治療方法の選択
 10 徒手筋力検査(MMT)
  A 筋力とは
  B 徒手筋力検査とは
  C 徒手筋力検査の意義と目的
   1 意 義
   2 目 的
  D 徒手筋力検査の実際
   1 特 徴
   2 判定基準
   3 信頼性
   4 実施上の留意点
   5 頭部・頸部のMMT
   6 体幹のMMT
   7 上肢のMMT
   8 股関節のMMT
   9 膝関節のMMT
   10 足関節・足部のMMT
  E 徒手筋力検査の解釈
   1 検査結果を解釈するための基礎知識
   2 検査に影響を及ぼす因子
   3 筋力検査に合わせて行うべき問診および検査
   4 徒手筋力計(HHD)を用いた筋力測定
 11 持久力評価
  A 持久力・筋持久力とは
   1 持久力と筋持久力の理解のために
   2 持久力とは
   3 筋持久力とは
  B 持久力・筋持久力評価の意義と目的
   1 全身筋持久力
   2 筋持久力
  C 持久力・筋持久力評価の実際
   1 全身筋持久力評価
   2 筋持久力評価
  D 持久力・筋持久力評価の解釈
   1 全身筋持久力
   2 筋持久力
 12 痛みの評価
  A 痛みとは
   1 痛みの定義
   2 痛みの種類と特徴
  B 痛みの評価の意義と目的
   1 痛みの評価の意義
   2 痛みの評価の目的
  C 痛みの評価の種類と特徴
   1 痛みの強度の評価
   2 痛みの性質の評価
   3 痛みの空間的評価
   4 痛みの行動による評価
   5 神経障害性疼痛の評価
   6 中枢神経感作の評価(CSI)
   7 痛みの心理・社会的因子の評価
   8 痛みのQOL評価
   9 その他の痛みの評価,疾患特異的な痛みの評価
  D 痛みの評価の実際と解釈
   1 問 診
   2 視 診
   3 触 診
   4 運動検査
 13 筋緊張の評価
  A 筋緊張とは
   1 筋緊張
   2 筋緊張の構成要素
   3 筋緊張の異常
  B 筋緊張の評価とは
   1 基本的な筋緊張評価
   2 姿勢反射(立ち直り反応・平衡反応)の検査
  C 筋緊張の評価の意義と目的
  D 筋緊張の評価の実際と解釈
 14 高次脳機能評価
  A 高次脳機能とは
  B 高次脳機能の障害
   1 失 語
   2 失 認
   3 失 行
  C 高次脳機能障害の評価の目的と意義
  D 高次脳機能障害の検査の実際
   1 失 認
   2 失 行
   3 認知機能(注意機能,遂行機能,記憶)の障害
   4 感情の障害の評価
  E 高次脳機能評価の基準値と解釈
   1 失 認
   2 失 行
   3 認知機能(注意機能,遂行機能)の障害
 15 脳卒中運動機能評価
  A 脳卒中の主な機能不全
   1 筋緊張異常
   2 運動麻痺
   3 感覚麻痺
   4 バランス機能不全
   5 高次脳機能不全
   6 脳卒中患者の起居・移動動作の特徴
  B 脳卒中の総合的運動機能評価の目的と意義
  C 脳卒中運動機能評価の実際:テストバッテリー
   1 ブルンストロームステージ(BRS)
   2 FMA
   3 SIAS
   4 NIHSS
   5 起居・移動動作パターンの観察
 16 バランス評価
  A バランスとは
   1 生体におけるバランス
   2 バランスの力学
   3 静的バランスと動的バランス
   4 COP制御とCOG制御
  B バランス障害とは
   1 システム理論におけるサブシステムの構成
   2 サブシステムの機能不全からみたバランス障害
   3 中枢神経系からみたバランス障害
  C バランス評価の意義と目的
   1 バランス評価の意義
   2 バランス評価の目的
  D バランス評価の実際
   1 評価の順序
   2 カットオフ値,最小可検変化量
   3 各種テスト
 17 協調性評価
  A 協調性とは
   1 協調性の捉え方
  B 協調性障害とは
  C 協調性障害の評価の意義と目的
  D 協調性障害の評価の実際
   1 協調性検査の成り立ち
   2 協調性検査の方法
  E 協調性評価の基準値と解釈
 18 動作分析・歩行分析
  A 動作分析・歩行分析の意義
  B 動作分析・歩行分析のための手法
  C 基本動作の概要と各動作でのイベントと観察ポイント
   1 基本動作の概要
   2 基本動作のイベントの理解と観察ポイント
   3 分析の進め方
  D 歩行の概要と各歩行相でのイベントと観察ポイント
   1 歩行の概要
   2 各歩行相のイベントと観察ポイント
   3 分析の進め方
  E 逸脱した動きの解釈
   1 逸脱の可能性のある原因に関して仮説を立てる
   2 主となる逸脱した動きの絞り込み
   3 逸脱した動きのパターン化の例
  F 実際の歩行観察による分析で留意すべき点
  G 応用歩行での観察によるポイント
  H 標準化された観察による歩行バッテリー
  I 最後に
 19 ADL・QOL評価
  A ADLとは
  B ADL評価とは
  C ADL評価の目的と意義
   1 目 的
   2 意 義
  D ADL評価の実際と解釈
   1 基本的ADL
   2 手段的ADL(IADL)
   3 高齢者のADL評価
   4 疾患特異的ADL評価法
  E QOLとは
  F QOL評価とは
  G QOL評価の目的と意義
   1 目 的
   2 意 義
  H QOL評価の実際と解釈
   1 包括的評価法
   2 疾患特異的QOL評価法
 20 臨床推論とケースレポートの書き方
  A 臨床推論と障害モデル,理学療法評価
   1 臨床推論とは
   2 障害モデル
   3 理学療法評価項目例
   4 フィジカルアセスメント
   5 評価の信頼性
   6 患者の物語に基づく医療(NBM)
   7 統合と解釈
  B ケースレポートの書き方
   1 ケースレポートの記述例
21ー32 症例呈示
 21 運動器疾患(1)変形性股関節症
 22 運動器疾患(2)大腿骨近位部骨折
 23 運動器疾患(3)変形性膝関節症
 24 運動器疾患(4)膝靱帯損傷
 25 運動器疾患(5)腰部脊柱管狭窄症
 26 運動器疾患(6)脊柱疾患
 27 運動器疾患(7)肩関節疾患
 28 スポーツ 足関節捻挫
 29 神経疾患(1)脳卒中片麻痺 回復期
 30 神経疾患(2)脳卒中片麻痺 維持期
 31 神経疾患(3)失調症
 32 神経疾患(4)パーキンソン病

理学療法評価学テキストが,9 年ぶりに大幅改訂され改訂第3 版として発刊されました.
今改訂版では,シンプル理学療法学シリーズのポリシーに立ち返り,章立てを厳選し,図表を多用し,文章も簡潔にまとめました.さらに,検査測定の基本である感覚検査,反射検査,関節可動域測定法,徒手筋力検査について,約190 本の動画をWeb で閲覧できるようにしました.理学療法評価学の教科書としてよりわかりやすく編集し,学生の理解を深めるためのより実践的な教材として利便性を高めました.
理学療法評価は,根拠に基づく理学療法の根拠を提供するものであるため,各検査測定には客観的で定量的データが求められ,標準化,妥当性,信頼性,感受性,特異性,が保証されなければなりません.一方,観察による動作分析評価が重要であり,定性的,記述的データも求められます.したがって,本書では科学的裏付けに基づいた各検査測定表の提示のみならず動作観察のポイントなどの解説を心がけました.
各検査測定の意義,各検査測定法の結果の基準,結果でわかること,評価のポイント,事例提示なども含め,臨床の場で活用できるよう編集しました.
本シリーズ共通の執筆項目である「一般目標」,「行動目標」,「調べておこう」,「学習到達度自己評価問題」は,これまで以上に具体的に理解しやすくなるよう構成しました.さらに,学生が臨床実習で苦労する症例報告書の事例を提示し,実習で出会う代表的疾患に対する理学療法評価の考え方と記述のしかた,評価の実際をわかりやすく解説しました.
臨床現場では,経験に基づいた実践に陥りやすく,また多忙を理由に継続的な検査測定とデータ収集が疎かになる傾向にあります.診療報酬請求には診療記録や評価記録が必須であり,エビデンスが求められます.患者への説明責任の観点からも,検査測定データや評価の記述が求められることは言うまでもありません.
本書で学習し,臨床における問題点の抽出と治療効果,治療経過を検査測定データとして継続的に記録し,評価に基づく理学療法を実践できる理学療法士となることを期待しています.
また,本書が学生の系統的評価学の学習テキストとして,これまで以上に活用され,理学療法評価学教育の標準化のための一助となることを期待します.
最後に,第3 版発刊にあたり本書の編集に多大なご尽力を頂きました執筆者並びに南江堂教科書編集部の皆様に深謝します.
 2026 年2 月
星  文彦 
伊藤 俊一 
盆子原秀三 

9784524230150