洋書

『総合診療医』向け書籍パック(電子版)(ゴールドマン・セシル内科学 日本対応版 ほか)

Online eBook Library : Primary Care Package

出版社 : ELSEVIER JAPAN
出版年 : 2021年

在庫あり

定価16,500円(本体15,000円 + 税)

  • 商品説明
  • 序文


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※本商品は日本語製品となります

総合診療を学ぶための世界的名著を日本語で収録した、お得な個人向け電子書籍パック!

総合診療を学ぶための世界的なスタンダードとなっている『レイケル総合診療テキスト(Textbook of Family Medicine)』や『スワンソン総合診療問題集(Swanson's Family Medicine Review)』、内科学書のバイブル『ゴールドマン・セシル内科学(Goldman-Cecil Medicine)』は、長らく邦訳がなく、日本語話者にとってアクセスしにくい状況が続いていました。
この度Elsevier社から、これらの名著を含む総合診療医学の必携書籍を、日本語で読むことができる電子書籍パッケージが発売されました。国内の総合診療医の学習環境が大きく変わることとなります。

本製品に収載されるのは、米国で何世代にもわたって総合診療医から支持され続ける問題集『スワンソン総合診療問題−問題志向のアプローチ』、米国で90年以上の歴史がある内科学書のバイブルをもとに、日本で重要とされる疾患を中心に取り上げて再編集した『ゴールドマン・セシル内科学 日本対応版』、総合診療テキストのバイブルである『レイケル総合診療テキスト 抜粋版』、病理学テキストのスタンダード『ロビンス基礎病理学』の4点です。
いずれも日本語で収録されており、使いやすい電子書籍の形で提供されます。

この電子書籍パックは、PCはもちろんのこと、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器からも利用することができ、いつでも、どこでも端末を選ばずに名著にアクセスできます。また、書籍間をまたいだ横断検索によって、知りたい情報や、分散した関連情報にスムーズに到達することができます。さらに、年1〜2回のアップデートが行われるため、常に最新の情報を得ることが可能です。
ブックマークやメモをプラットフォーム上に残すことができる機能も備えており、効率的な学習を支援します。

金額面では、電子書籍へのアクセス権を3年間とすることで、非常にリーズナブルな価格での提供を実現しています。

※ご注文後 1〜2営業日以内に 、お客様のEメールアドレスへ電子書籍のアクティベーションに必要なコードをお送りいたします。
※コードの発行から12か月以内にアクティベーションを行ってください。
※アクセス権の有効期限(利用可能期間)は、アクティベーションから36か月間です。アクセス権失効後は、本製品を再購入頂くことで再びご利用いただけます。
※本文のコピー&ペーストおよび印刷は禁止されています。
※個人向けの商品のため、複数人でのID共有はできません。
※試し読みはOnline eBook Libraryからログアウトした状態で行ってください。

収載書籍 スワンソン総合診療問題集
ゴールドマン・セシル内科学 日本対応版*
レイケル総合診療テキスト抜粋版
ロビンス基礎病理学
*『ゴールドマン・セシル内科学』は7月以降順次公開されます
利用期間 アクティベーションから36か月
利用方法 PC、スマートフォン等よりインターネット経由してアクセス


本製品の特長


●総合診療医学とその周辺分野の名著を収録
●掲載内容は年1〜2回アップデートされ、最新情報にアクセス可能
●日本の医療現場に合わせた内容を掲載
●書籍間の横断検索が可能
●いつでも、どこでも端末を選ばずアクセス可能



医学書レビュー.com様に書評が掲載されました!


医学書専門のレビューサイト「医学書レビュー.com」様に本製品が取り上げられました。
『総合診療医』向け書籍パックのうち2冊について、実際に現場で働く総合診療医の視点から、率直なレビューが掲載されています。
レビューを読む

Swansonʼs Family Medicine Review
監訳者序文

 もう40年以上も前のことになってしまったが、私は、米国のテネシー大学にて3年間の総合診療専門研修(family medicine residency program)を受けた。当時の日本には総合診療の概念がほとんどなかった。日本では人によって内容も異なっていた。名前ですら総合診療、総合医、総合臨床、家庭医、ジェネラリスト……と一定していなかった。そんな状況下で私にとって米国の総合診療医は夢であり燦燦と輝く星であった。どうしてもそれに触れたくて米国のすべての約400プログラムに手紙を送ったのが懐かしい。そしてついに渡米、研修が始まる。そして米国の研修を受けてその幅広さと、ある程度の深さにとても驚いた。そして私が考えていた「総合診療」以上のものであることを認識した。
 内科領域や精神科領域だけではない。産婦人科領域でも妊婦検診から分娩介助も。帝王切開の助手までする。さらには産褥婦のケアも行う。婦人科においても子宮頸部の擦過細胞診をはじめ、さまざまな検査手技を普通に行う。生まれた児はその時からかかりつけ医に。新生児から小児の外来診療も入院診療も行う。耳鼻科、眼科、皮膚科などのさまざまな検査手技も自ら実施。簡単な皮膚縫合はもちろん、精管結紮術(パイプカット)まで普通に行う。救急外来(ER)でも、ありとあらゆる主訴の救急患者をもまず診察する。そして、さまざまな診療科の医師と連携した。コメディカルとも一緒に診療する、しかもかなり対等に。例えば、看護師は入院診療においても外来診療においてもかなりの権限が与えられている。MSWなど福祉系の人との連携もよく行われる。ティンエイジャーの出産後の養子縁組の相談まで。そして、それらが患者中心に行われる。患者の考えや期待、また患者の背景にある心理、家族、社会、経済的なさまざまな要因を勘案しながら診療する。
 そしてふと思う、「このような包括医療、連携を提供し患者中心の医療を教え込むのは自分の属するテネシー大学のプログラムだけなのか?」と。そしてどこまでの診断的、治療的な診療・手技などがほかの医療機関の総合診療医は行なっているのか。そんな不安を同僚に漏らすと、「ヨウスケはSwansonの問題を解いたらばいい」と教えてくれた。かなり多くの同僚がそれに同意した。スワンソン?それは総合診療の最も標準的な診療を体験できる問題集であり、それを知らない専攻医はいないとのことだった。
 早速この問題集Swansonʼs Family Medicine Reviewを購入し、問題と対峙した。自分が米国の総合診療専門研修で行っているさまざまな診療内容が問題として次々と出題されており、とても納得したのを覚えている。自分が受けている総合診療研修が北米基準に合致しているのが確認できた。そして北米のすべての総合診療医の質の高さが認識された。
 日本の同様の問題集だと、各専門医が集まって作ったような難しくて、しかも実施する手技や治療も到底、総合診療医にはできそうもないもの、または端から専門診療科に紹介すべき、みたいなものが多い。その点、Swansonの問題集は、北米の平均的な総合診療医が実施すべき診療が基準となっている。これは世界レベルのプライマリ・ケアと言ってもいい。網羅的な無数の選択肢ではなく、切れのよい厳選された選択肢数はこの問題集の特徴と言ってもよかろう。他の教科書のように安全面を担保するために覚えきれないほどの鑑別診断を挙げることもない。それゆえに、もっとも重要で、かつ必要な知識がどんどんと身につく。
 今の日本では、改訂版医学教育モデルコアカリキュラム、医学教育分野別評価基準などで、卒前医学教育において総合診療科での研修は必須となっている。Swansonを使用して少なくとも世界レベルのプライマリ・ケアの知識を身に着けることは、日本の医学生の良い目標となると思われる。また、日本のすべての医学部医学科卒業生は2年間の臨床研修でプライマリ・ケアレベルの診療を身につけることが目的となっている。臨床研修を受けるすべての研修医が、Swansonレベルの知識は身につけてもらいたい。さらには、総合診療専門研修や内科専門研修などの専攻医については、このSwansonで出題される臨床能力がきちんと実行できるぐらいになってほしい。そして世界の総合診療医(family physician、general practitioner、またはhospitalist)と対等に話ができるようになってほしい。また、総合診療医のみならず、あらゆる専門診療科の専門医にとっても、その基盤にプライマリ・ケア能力があることが重要である。それがあるからこそ、専門性が磨かれるといっても過言ではない。
 すべての医学生、医師が世界レベルのプライマリ・ケアをSwansonに接して、世界レベルのプライマリ・ケアを認識し、それを基に研鑽・研修を積んで、日本の多くの医師が世界で戦えるプライマリ・ケアを基盤にした臨床医となってほしい。

竹村 洋典


Textbook of Family Medicine
監訳者序文

 私が米国のテネシー大学で総合診療(family medicine)の臨床研修を始めたのは,もう40年以上も前である。さまざまな診療科の診療ができるだけで総合診療医(family physician)になれると思っていた私にとって、米国の臨床研修でまず直面したのは、患者中心の医療の概念である。今では多くの学生や医師が知るに至った概念であるかもしれない。しかしそれまで私は日本の古典的な(?)医学教育にどっぷり浸かっていたため、患者中心の医療の概念に思い至らなかった。また渡米前に私の周りにいた多くの医師が古来の日本医学の概念を持ち、また日本の医学教科書などの書籍も島国的な内容を伝えていた。これらによって、米国で3年間の総合診療専門研修を受けながら、私は「僕が知らない何かを僕以外の米国人専攻医は知っている」と思わざるをえなかった。その答えが米国の総合診療の教科書に書かれているに違いないと考えた私は、大学の書店のfamily medicineの本が並ぶ一角に早速向かった。書棚にはRakelのTextbook of Family Medicine、McWhinneyの McWhinney's Textbook of Family Medicine、Taylor の FamilyMedicine: Principles and Practice、Fundamentals of family medicine……。たくさんの分厚い教科書が並んでいた。私は何の躊躇もなく、すべてを購入し、米国ではよくある間接照明の薄暗い私のアパートの一室で、まるでおいしい食べ物のようにむさぼり読んだのを今でも覚え て い る。中 で も、私 に と っ て 新 鮮 だ っ た の はRakelの 第 一 部、Principles of Family Medicineの部分であった。患者中心の医療をはじめ、今までの日本の医学教育で出会ったことのない総合診療に必要なさまざまな概念が克明に記されていた。そして、それらを一読し、今までの自分の世界とは異なったすごく広い世界に変わったようにも思え、感動した。その後の総合診療専門研修においては米国人専攻医たちと同じ土俵で研修を受けていると少しは感じられるようになった。そしてこの知識の基盤の上に総合診療研修をさらに受けるに従い、その米国で出会った総合診療が自分の能力として身についていくことが実感できた。
 日本に帰国後、私は、当時、医療面接や基本的臨床技能も医学教育に組み込まれていなかった日本の医学教育に直面し、これは大変なことだと焦った。そしてなにより、日本の「総合診療」が極めて情緒的であり、人によってその定義にかなりの違いがあり、米国で接した「総合診療」との隔たりに愕然とした。しかし一方で、米国の総合診療が、医療制度や文化が異なる日本でそのままでは使えないとも感じた。そこで私は、このRakelによる米国の総合診療の概念に日本の医療や文化に合致するような修正を逐次加えるようにして、自分の「総合診療」像を組み立ててきた。これまでの人生で、この教科書以外に、総合診療に係る事項すべてが記載されていて、しかもわかりやすく明確に書かれている総合診療の教科書にお目にかかったことがない。
 これまでプライマリ・ケアに夢と情熱を持った多くの若者たちには、このRakelを読むように勧めてきた。今回、エルゼビアの熱意が結晶化して、その訳本が完成した。Rakelがさらに読みやすくなったと考えられる。この本を手に取った皆様に是非とも熟読していただきたい。それだけの価値がある書籍である。この「Rakel総合診療テキスト」が皆様自身の「総合診療」そして皆様自身の「臨床医」を構築するうえでの大きな幹になることを切に祈っている。

竹村 洋典

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