書籍

日本整形外科学会診療ガイドライン

軟部腫瘍診療ガイドライン2012

文献アブストラクトCD-ROM付

監修 : 日本整形外科学会
編集 : 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会/軟部腫瘍診療ガイドライン策定委員会
ISBN : 978-4-524-26941-9
発行年月 : 2012年2月
判型 : B5
ページ数 : 132

在庫あり

定価3,888円(本体3,600円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

『軟部腫瘍診断ガイドライン』をもとに、新たに「治療」についても言及し、計45のリサーチクエスチョンを設定。2009年までの文献から信頼性と有益性を評価し、最新のエビデンスに基づいた診断・治療の推奨度と根拠を示した。軟部腫瘍の疫学から診断・治療全体にわたる指針、また患者への説明のよりどころとなる整形外科医必携の書。付録のCD-ROMに文献アブストラクトを収載。

第1章 分類
 CQ1.最も広く使われている分類は
 CQ2.病気分類は
第2章 疫学
 CQ1.良性・悪性の割合は
 CQ2.年齢と腫瘍の関係は
 CQ3.性別は
 CQ4.発生部位は
 CQ5.組織型と頻度は
 CQ6.他の疾患や治療に合併・続発する腫瘍は
 CQ7.遺伝性・家族性のある腫瘍は
第3章 臨床症状と検査所見
 CQ1.問診上の注意点は
 CQ2.腫瘍の大きさと良性・悪性は
 CQ3.腫瘍の局在は
 CQ4.腫瘍の性状は
 CQ5.多発する腫瘍(腫瘤)は
 CQ6.痛みを伴う腫瘍は
 CQ7.所属リンパ節の腫大があった場合は
 CQ8.臨床検査値で異常を示す腫瘍は
第4章 画像診断
 CQ1.有用な画像診断は
 CQ2.X線検査の有用性は
 CQ3.超音波検査(エコー)の有用性は
 CQ4.CT検査の有用性は
 CQ5.MRI検査が診断に有用な腫瘍は
 CQ6.タリウムシンチグラフィーの有用性は
 CQ7.PET検査の有用性は
第5章 生検による診断
 CQ1.生検の方法と各々の利点と欠点は
 CQ2.生検の注意点は
 CQ3.切除生検の適応は
 CQ4.病理組織標本提出書の書き方は
第6章 分子生物学的診断
 CQ1.診断に有用な免疫組織化学的検査は
 CQ2.診断に有用な遺伝子診断は
第7章 軟部肉腫の予後
 CQ1.予後因子は
 CQ2.局所再発の危険因子は
第8章 軟部肉腫の手術
 CQ1.手術の必要性は
 CQ2.適切な切除縁とは
 CQ3.追加広範切除の意義は
 CQ4.局所再発例の手術治療は
第9章 軟部肉腫の化学療法
 CQ1.有効な化学療法とその意義は
 CQ2.化学療法の効果判定の方法は
第10章 軟部肉腫の放射線治療
 CQ1.補助的放射線治療の意義は
 CQ2.補助的放射線治療の時期は
 CQ3.重粒子線治療の意義は
第11章 その他の治療
 CQ1.温熱療法の意義は
 CQ2.免疫療法の意義は
第12章 軟部肉腫転移症例
 CQ1.転移病巣に対する外科的切除の意義は
 CQ2.転移症例に対する化学療法の意義は

索引

2005年4月に「軟部腫瘍診断ガイドライン」が刊行されて以来すでに7年の歳月が経過した。その間、軟部腫瘍の診療の本幹には大きな変化はないものの、PETなどの新しい画像診断技術の進歩や遺伝子診断の普及などに加え、ガイドラインというものの性質上、常に一定期間ごとにup to dateされることが必要であることから、改訂版作成の必要性が求められてきた。日本整形外科診療ガイドライン委員会のもとに軟部腫瘍診断ガイドライン改訂委員会が設けられ、2009年1月から活動を開始した。
 改訂に当たり、現在軟部腫療の治療で活発に活動している整形外科専門医の中から、策定委員会のメンバー10人をできるだけ地域やグループに偏りがないように日本整形外科学会骨軟部腫瘍委員会で選定した。初版の「軟部腫瘍診断ガイドライン」では悪性軟部腫瘍の治療は専門家に一任すべきであるとの判断から、診断に関する領域のみを扱っていた。しかし策定委員会で改訂のコンセプトについて検討を行い、骨軟部腫瘍の専門家以外にも一般整形外科医や皮膚科医や形成外科医、腫瘍内科医、一般外科医、放射線科医など、悪性軟部腫瘍にかかわる可能性のある医師にも治療についての基本的な概念や方針について知識を提供する必要があること、また他領域の悪性腫瘍でも治療に関するガイドラインが作成されており同様の内容が求められていることから、治療に関する内容を新たに追加することとし、新たに「軟部腫瘍診療ガイドライン」として作成することとなった。診断の領域に関する内容についても「軟部腫瘍診断ガイドライン」を元にしつつ、大幅な修正・追加を行った。ほとんどの章において担当者が新たに推奨と解説文を作成し、委員全員で推敲を繰り返し行った。新たなガイドラインを作成するのと同等な非常に多くの労力を割いていただいた委員の皆様全員に心より感謝申し上げる次第である。
軟部腫瘍は病理組織分類が多岐にわたり、また悪性腫瘍に臨床の現場で遭遇することはあまり多くない。したがって本ガイドラインでは治療に関する情報も記載されているが、あくまでも悪性腫瘍の治療は十分な知識と経験をもった専門医が行うべきものであり、このガイドラインに沿った治療を専門医以外が行うことを推奨するものではない。悪性を疑うときには専門医へのコンサルトを行うことが推奨され、日本整形外科学会ホームページの「骨・軟部腫瘍診断治療相談コーナー」(http://www.joa.or.jp/jp/public/bone/index.html)では各施設の相談窓口が記載されているので参考にしていただきたい。また本ガイドラインはあくまでも現時点において日本国内で普遍的に行われている診断や治療の指針であり、すべての患者に当てはめられるものでないことをご留意願いたい。本ガイドラインには記載されていないが、十分なエビデンスの元に公的な倫理委員会の承認を得て行われる新たな診断や治療方法について否定するものではなく、診療の実践内容を否定するための材料として使用すべきではない。
2012年1月
日本整形外科学会
軟部腫瘍診療ガイドライン策定委員会
委員長 尾崎敏文