書籍

白血病・リンパ腫薬物療法ハンドブック

編集 : 松村到
ISBN : 978-4-524-25875-8
発行年月 : 2016年6月
判型 : 新書
ページ数 : 382

在庫あり

定価4,860円(本体4,500円 + 税)


  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

白血病・リンパ腫における薬物療法のエッセンスをコンパクトにまとめたハンドブック。各レジメンの使用薬剤の投与スケジュール、必要な検査、主な副作用が一覧できる図を掲載。プロトコールに加えて、注意点や支持療法、困ったときの工夫などについて解説。また、感染症対策や制吐薬等の主な補助療法も網羅。最新の薬物療法について、必要な情報をすぐに確認できる、便利な一冊。

I章 総論
 1.急性白血病の発症機構・リスク分類
 2.骨髄異形成症候群(MDS)の発症機構・病態・リスク分類
 3.慢性骨髄性白血病(CML)の発症機構・病期・リスク分類
 4.リンパ腫の病理・分類
 5.リンパ腫の病期・予後分類
II章 薬物療法の実践
 A.白血病/MDS
  1.初発急性骨髄性白血病(non-APL)の寛解導入療法
  2.初発急性骨髄性白血病(non-APL)の寛解後療法(移植適応を含む)
  3.再発・難治性急性骨髄性白血病(non-APL)
  4.高齢者急性骨髄性白血病(non-APL)
  5.初発急性前骨髄球性白血病(APL)
  6.再発急性前骨髄球性白血病(APL)
  7.急性リンパ性白血病(non-Ph)の寛解導入療法
  8.急性リンパ性白血病(non-Ph)の寛解後療法(移植適応を含む)
  9.治療関連白血病
  10.再発・難治性急性リンパ性白血病(non-Ph)
  11.Ph陽性急性リンパ性白血病
  12.小児急性骨髄性白血病
  13.小児急性リンパ性白血病
  14.初発慢性期CML
  15.治療抵抗性慢性期CML
  16.1st line TKIに不耐容の慢性期CML
  17.T315I変異に対する治療
  18.移行期/急性転化期CML(移植適応を含む)
  19.低リスクMDS
  20.高リスクMDS
 B.リンパ腫
  21.初発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  22.再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  23.初発濾胞性リンパ腫
  24.再発濾胞性リンパ腫
  25.MALTリンパ腫
  26.原発性マクログロブリン血症・リンパ形質細胞性リンパ腫
  27.マントル細胞リンパ腫
  28.Burkittリンパ腫
  29.末梢性T細胞リンパ腫
  30.NK/T細胞リンパ腫
  31.成人T細胞白血病・リンパ腫
  32.Hodgkinリンパ腫
  33.免疫不全に続発するリンパ増殖性疾患
  34.小児リンパ腫
III章 白血病・リンパ腫の補助療法
 1.G-CSF
 2.感染症の予防
 3.感染症の治療(発熱性好中球減少症,真菌感染など)
 4.赤血球・血小板輸血
 5.止血異常(DIC,L-ASP投与時など)
 6.制吐薬
付録
 白血病・リンパ腫治療に使用する抗がん薬一覧
索引

序文

 白血病、悪性リンパ腫はほかのがん種と比較して、抗がん薬が極めて高い治療効果を示し、一部の病型においては抗がん薬治療のみで患者さんに治癒をもたらすことが可能である。しかし、そのために非常に強力な多剤併用化学療法が実施され、患者さんは腫瘍崩壊症候群、好中球減少による感染症、それに続発するDICなどの致死的な合併症のリスクに長期にわたってさらされることになる。これらの化学療法を成功させ、患者さんに十分な治療効果をもたらすには、適切なプロトコールの選択、実践のみでなく、支持療法をきちんと行うことが必須である。つまり、血液内科医の真の実力は、紋切り型にプロトコールを遂行することではなく、治療後いかに患者さんをうまくマネージメントするかで測られる。
 本書では白血病、悪性リンパ腫に対する具体的なプロトコールのみでなく、それぞれのプロトコールにおける注意点、減量・休薬などの基準、支持療法などについて各領域の一線の先生方に詳細に記載いただいた。また、初めてのプロトコールを実施した際や大量化学療法などを行った際には、思わぬ副作用に遭遇することもしばしばである。本書では、こういった困難への対策を「困ったときの工夫」として著者の先生方の貴重な経験をもとに記載いただいた。これまでも血液学の成書は数々出版されてきたが、診察室で参考にするには重く、実際の投与量、投与スケジュールも見にくいものが多かった。本書では投与量、投与スケジュールなどのプロトコールの詳細、どの時期にどのような副作用が現れるのかを一目でわかるように工夫した。また、患者さんに説明し、治療を行う際のポイントとなる分子病態や予後分類についてもコンパクトにまとめていただいた。本書が読者の先生方の白衣のポケットの中に常に納まり、日常診療の一助となれば幸いである。

2016年5月
松村到