書籍

実際に手を動かしている医師・ナース・技師による必携!血管外科診療ハンドブック

  • 新刊

編著 : 末田泰二郎
ISBN : 978-4-524-25573-3
発行年月 : 2017年4月
判型 : 新書
ページ数 : 202

在庫あり

定価3,780円(本体3,500円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

血管外科領域は、胸部大動脈瘤・腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療など、血管内治療との併用により最も進歩が著しい外科分野の一つである。定型的な血管外科手術の基本手技やコツ、手術前後の管理、さらに高周波やステントグラフトなど、血管外科の最新治療をコンパクトにまとめた。専門医を目指す若手医師だけでなく、バスキュラーナース、血管診療技師のスキルアップにも役立つ。

Chapter1 血管外科手術患者の術前ルーチンワーク
 A 下肢静脈瘤患者のルーチンワーク
 B 末梢動脈疾患患者のルーチンワーク
 C 腹部大動脈瘤患者のルーチンワーク
 D 胸部大動脈瘤患者のルーチンワーク
Chapter2 手術前後の検査(無侵襲検査)
 A 頸動脈エコー
 B 腹部大動脈エコー
 C 下肢動脈エコー
 D 下肢静脈エコー
 E 上肢動静脈エコー
Chapter3 バスキュラーナースと血管外科
 A バスキュラーナースとは
 B Ratschow Test(下肢挙上・下垂テスト)
 C 四肢の血圧測定(ABI測定)
 D 弾性ストッキング指導
 E フットケア
 F QOLの評価
 G メディカルアロマトリートメント
Chapter4 下肢静脈瘤手術とコツ
 A 下肢静脈の解剖
 B 術前エコーとマーキング
 C 麻酔
 D ストリッピング手術
 E 高周波焼灼術(高周波またはレーザー)
 F 瘤切除
 G 硬化療法
 H 術後合併症対策
Chapter5 末梢動脈疾患手術とコツ
 A 術前診断(造影CT,血管エコー)
 B 急性動脈閉塞治療
 C ステント治療
 D 人工血管バイパス治療
 E 自己静脈バイパス治療
 F 透析バスキュラーアクセス(内シャント)
 G 術後合併症対策
Chapter6 腹部大動脈瘤手術とコツ
 A 腹部大動脈瘤とは
 B 診断と手術適応
 C 人工血管置換術(中枢側吻合のコツ)
 D 内腸骨動脈瘤合併時
 E 急性期合併症と予防
 F 慢性期合併症と予防
 G 感染性腹部大動脈瘤手術
Chapter7 腹部ステントグラフト治療(EVAR)とコツ
 A ステントグラフト(EVAR)セットアップ
 B EVAR術前計測
 C EVAR デバイスの種類と使い分け
 D EVAR ランディングのコツ
 F EVAR対側レッグ挿入のコツ
 E EVAR急性期合併症と対処法
 F EVAR術後エンドリークの種類
 G EVAR エンドリークの対処法
 H EVAR遠隔期合併症
Chapter8 胸部大動脈瘤手術とコツ
 A 術前診断
 B 大動脈基部置換術
 C 上行大動脈置換術
 D 急性大動脈解離手術
 E 弓部全置換術
 F 下行大動脈置換術
 G 胸腹部大動脈置換術
 H 胸腹部大動脈瘤手術の脊髄保護
Chapter9 胸部ステントグラフト治療(TEVAR)とコツ
 A TEVARとは
 B TEVAR用ステントグラフトの種類と使い分け
 C TEVARの適応
 D TEVARのzone分類
 E TEVARのグラフトサイジング
 F TEVAR手技とコツ
 G 弓部瘤へのdebranching TEVARのコツ
 H 胸腹部大動脈瘤へのdebranching TEVARのコツ
 I TEVAR時の脊髄保護
 J 急性期合併症
 K エンドリーク
 L TEVAR感染
Chapter10 血管外傷治療とコツ
 A 患者到着時から検査まで
 B 救急処置と管理
 C 検査
 D 病態別治療方針
使用薬剤一覧
参考文献
索引



 血管外科は外科分野で進歩が一番著しい領域である。下肢静脈瘤では従来のストリッピング、硬化療法に加えて、レーザー治療、高周波焼灼治療といった血管内治療が普及して、日帰り手術が可能になった。末梢動脈手術では高性能の静脈弁カッターが出てin-situ vein graftingの吻合が容易になり、開存成績が改善しdistal bypassも行えるようになった。末梢動脈用血管ステントも進歩して膝窩動脈領域にも使用可能になった。腹部大動脈瘤は従来の人工血管置換術に加えてステントグラフト治療が普及して、手術症例の半数以上がステントグラフト症例となっている。胸部大動脈瘤も下行大動脈瘤は大多数がステントグラフトで治療でき、弓部大動脈瘤まで適応を広げている。弓部大動脈瘤には弓部分枝動脈をdebranchしてステントグラフトを挿入するか、chimney法や開窓法で分枝動脈を保護してステントグラフトを挿入できるようになった。B型大動脈解離も急性期にはステントグラフトで治療でき、慢性期症例も適応となっている。このように血管外科の領域では血管内治療とopen手術の併用がなければ成り立たなくなっている。
 本書では、これまでの定型的な血管外科手術のコツと手術前後の管理、さらに静脈瘤の高周波治療、末梢動脈ステント治療、腹部大動脈瘤のステントグラフト治療、胸部大動脈瘤のステントグラフト治療など血管外科の最新治療の基本手技とコツ、さらに血管エコーによる無侵襲診断、バスキュラーナースの血管診療への関わりなど、血管外科領域の専門医を目指す若い先生方のお役に立てることを目的に執筆した。出版の労をお取りいただいた南江堂出版部の皆様に改めて感謝します。

2017年3月
末田泰二郎