書籍

3週間de消化器病理

臨床医のための病理のイロハ

  • 新刊

: 福嶋敬宜
ISBN : 978-4-524-25551-1
発行年月 : 2017年2月
判型 : A5
ページ数 : 204

在庫あり

定価3,888円(本体3,600円 + 税)


  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

臨床雑誌「内科」の人気連載が単行本化。研修医の理子先生と病理医の山向先生との軽快な会話とシェーマを使った解説による、臨床医のための消化器病理講座。全21回のレクチャーを1日1回ずつ読み通せば、3週間後には消化器病理の基本知識が身につき、消化器疾患の病態理解も深まる。病理医からのレポートやコメントを正しく理解し、日々のコミュニケーションを円滑に進めたい研修医、消化器科医にうってつけの一冊。

■プロローグ
第1章 病理検体と病理学的検索
 第1日目 病理診断にいたるまでのもろもろ
 第2日目 病理標本を見てみよう!
第2章 消化管の病変
 第3日目 報告書に込められた病理医の思いとは?〜胃生検診断の基本
 第4日目 組織像から細胞の“動き”を読む!?〜胃粘膜切除標本の評価
 第5日目 胃炎かリンパ腫か,どう見る?〜胃MALT リンパ腫
 第6日目 いろいろなものが粘膜下にできる〜胃腸管間質腫瘍(GIST)
 第7日目 病名や分類に振り回されるべからず〜食道上皮内病変
 第8日目 接合部とは,はたしてどこなのか?〜食道胃接合部癌
 第9日目 腸切除の必要性,どう判断する?〜大腸SM癌
 第10日目 腫瘍性か?反応性か?〜大腸鋸歯状ポリープ
 第11日目 カルチノイドとNET,違う?同じ?〜消化管神経内分泌腫瘍(NET)
 第12日目 クローン病と潰瘍性大腸炎はどう見分ける?〜炎症性腸疾患(IBD)
第3章 肝・胆・膵の病変
 第13日目 非腫瘍性病変はこう見る!〜肝生検診断の基本(1)
 第14日目 所見のオーバーラップをどう捉えるか?〜慢性肝障害
 第15日目 肝臓の腫瘍と一口にいっても…〜肝生検診断の基本(2)
 第16日目 “よどむ”ところにはよからぬことが起きやすい〜胆嚢炎
 第17日目 乳頭部は単なる通り道ではない!〜Vater 乳頭部癌
 第18日目 膵病変は年齢・性・部位と肉眼像でここまで絞れる!〜膵管内腫瘍
 第19日目 EUS-FNA標本からどこまでわかる?〜膵充実性腫瘍
 第20日目 IgG4だけに振り回されるな!〜自己免疫性膵炎(AIP)
 第21日目 組織診と細胞診は補完し合うもの〜膵胆道領域の細胞診
第4章 特講
 特講1 はじめての症例報告(1):ポスター発表を侮るなかれ!
 特講2 はじめての症例報告(2):病理像はこう見せる!
■エピローグ
索引

序文

 本書、『3週間de消化器病理−臨床医のための病理のイロハ』は、消化器疾患の診療に日々とり組まれている忙しい先生方に、消化器病理の勘どころをコンパクトかつ親しみやすくお伝えしようというものです。
 消化器疾患の診療には、病理診断の結果が決定的に関わってくるものが少なくありませんので、「自分でも病理所見を確認したい」、「少しくらいは組織像も読めなくては」と考えている先生方にもよくお会いします。しかし、残念ながら日常診療で手いっぱいというのも本音のようですね。
 そこで本書では、1日1項目をパラパラとめくって3週間で消化器病理のキモを押さえられるようにしました。臨床雑誌「内科」で2年間にわたって連載されたものをベースとして、各項目の内容を更新し、それぞれに各項の要点をまとめた「理子ノート」「理子の学び」、最新の知見に触れた「山向先生の鷹の目レクチャー」、関係する各規約の重要部分から作成した「ここでクイズ!」などを追加し、さらに症例発表に対応した「特講」も加えました。
 すぐにお気づきのように、単に病変や疾患ごとに病理所見を羅列したテキストブックではなく、研修医の理子先生と病理医の山向先生の会話形式で展開していくのが特徴です。理子先生が、山向先生の熱弁にうまく合いの手を入れたり、素朴な疑問などもストレートにぶつけてくれたりしますので、それを追っていくうちにテーマについての理解が少しずつ深まっていくはずです。また「キモ」は外していませんが、決して基本ばかりの本ではなく、意外に深い内容も随所にちりばめています。ぜひ、マニアな部分もお楽しみください。
 さらに、病理の本でありながら、あえて写真を使わず図で示したことも特徴といえるでしょう。組織像などは、漠然と見ているとかえって病理アレルギーの原因になりますので、まず最初にイメージで理解してほしいと思い図示しました。もちろん、病理アトラスや実際の標本で補完しながら進めていけば、より理解が深まることはいうまでもありません。
 本書は、雑誌連載の企画・編集から書籍企画への移行まで、南江堂 臨床出版部の高橋有紀氏に尽力いただき、その後、同編集部の山本奈々氏を中心に、多くの人の手を借りて出版に漕ぎ着けられました。この場を借りて御礼申し上げます。
 本書を手にとってくださったみなさまが、理子先生と一緒に、「病理のわかる消化器医」を目指してがんばられることを願っております。

平成29年1月
福嶋敬宜