書籍

今日の治療薬2017

解説と便覧

  • 新刊

編集 : 浦部晶夫/島田和幸/川合眞一
ISBN : 978-4-524-25532-0
発行年月 : 2017年1月
判型 : B6
ページ数 : 1392

在庫あり

定価4,968円(本体4,600円 + 税)


改訂予定がございます
2018年版は2018年1月中旬発売予定

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

薬効群ごとに解説と便覧で構成したベストセラー。2017年版では、多剤併用で注意したい高齢者の薬物療法に注目し、解説に「高齢者への投与」を新設。便覧は高齢者への注意喚起マーク、新規適応追加マーク、配合剤の「逆引き」表記(単剤一般名から配合剤の商品名がわかる)など、新表記でますます使いやすい。ポータルサイトでの年3回更新情報も配信。

本書の使い方(1)(2)(3)
■巻頭付録
 [1]妊婦・授乳婦へ投与する際の注意点
 [2]高齢者へ投与する際の注意点
 [3]小児へ投与する際の注意点
 [4]肝・腎障害患者へ投与する際の注意点
病原微生物に対する薬剤
 1.抗菌薬
 2.抗ウイルス薬と抗ウイルス療法薬
 3.抗真菌薬
 4.抗寄生虫薬
 5.予防接種用薬
 6.消毒薬
抗悪性腫瘍薬
 7.抗悪性腫瘍薬
炎症,免疫,アレルギーに作用する薬剤
 8.免疫抑制薬
 9.副腎皮質ステロイド
 10.鎮痛薬(非ステロイド抗炎症薬など)
 11.抗リウマチ薬
 12.抗アレルギー薬
代謝系に作用する薬剤
 13.糖尿病治療薬
 14.脂質異常症(高脂血症)治療薬
 15.痛風・高尿酸血症治療薬
内分泌系薬剤
 16.女性ホルモン製剤,子宮用剤
 17.男性ホルモン製剤
 18.他のホルモン製剤,代謝異常症治療薬
 19.甲状腺疾患治療薬
 20.骨・カルシウム代謝薬
ビタミン製剤,輸液・栄養製剤
 21.ビタミン製剤
 22.輸液・栄養製剤
血液製剤,血液に作用する薬剤
 23.血液製剤
 24.造血薬
 25.止血薬
 26.抗血栓薬
循環器系に作用する薬剤
 27.降圧薬
 28.狭心症治療薬
 29.抗不整脈薬
 30.心不全治療薬,昇圧薬
 31.血管拡張薬
 32.利尿薬
呼吸器系に作用する薬剤
 33.気管支拡張薬,気管支喘息治療薬
 34.呼吸障害改善薬
 35.鎮咳薬,去痰薬
消化器系に作用する薬剤
 36.胃腸機能調整薬
 37.消化性潰瘍治療薬
 38.腸疾患治療薬
 39.痔疾患治療薬
 40.下剤
 41.肝疾患治療薬
 42.胆道疾患治療薬
 43.膵疾患治療薬
神経系に作用する薬剤
 44.抗精神病薬,抗うつ薬,気分安定薬,精神刺激薬
 45.抗不安薬,睡眠薬
 46.抗てんかん薬
 47.片頭痛・慢性頭痛治療薬
 48.制吐薬,鎮暈薬
 49.パーキンソン病治療薬
 50.脳卒中治療薬
 51.抗認知症薬
 52.自律神経作用薬その他
 53.筋弛緩薬
 54.麻薬および類似薬
 55.麻酔薬
腎・泌尿器系薬
 56.腎疾患用剤
 57.泌尿器・生殖器用剤
感覚器官用剤
 58.眼科用剤
 59.耳鼻咽喉科用剤
 60.皮膚科用剤
その他
 61.歯科・口腔用剤
 62.中毒治療薬
 63.造影剤
 64.漢方薬
■付録
 [1]重大な副作用(有害反応)の症状
 [2]治療薬物モニタリング(TDM)における治療域・中毒域
 [3]薬剤の投与期間
 [4]主な臨床検査基準値一覧
 [5]2016年1月〜12月に承認・薬価収載された主な新薬
 [6]主なドーピング禁止薬剤
 [7]健康被害救済制度
 [8]医薬品リスク管理計画(RMP)
識別コード
索引(便覧薬剤索引,解説事項索引)
主な製薬企業連絡先一覧

2017年版(改訂第39版)序文

 毎年、様々な領域の疾患に対する新薬が承認され、臨床現場で使用可能となっている。治療薬の進歩は目覚ましく、我々の疾患に対する治療効果は日々上昇している。「今日の治療薬」は1977年の初版発行以来毎年改訂を重ね、便覧および解説において、全ての新薬の情報を漏らさずに正確に掲載し、薬物療法の動向を絶えず最新のものにアップデートしてきた。さらに、「日々の業務の中で使いやすい、知りたいことの要点が得られる」コンパクトな本であることを心がけている。
 2017年版では、執筆者諸氏と編集者が一堂に会して、さらなる改善点について意見を交換し、最新情報の掲載とともに、以下の改訂を加えることとなった。
 (1)解説において、小項目「高齢者への投与」を追加し、高齢者の薬物療法における注意点をまとめた。
 (2)日本老年医学会編集「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」高齢者の処方適正化スクリーニングツールにおいて「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」に掲載されている薬剤については、便覧において、●マークを付した。
 (3)便覧において、2016年1月以降に適応が拡大された薬剤については、当該適応に■マークと下線で案内した。
 (4)便覧の薬剤名欄において、単剤一般名から配合剤の商品名がわかる「配合剤の逆引き表記」を掲載した。
 現在、高齢者の薬物療法をめぐっては、ポリファーマシー(多剤処方)が、副作用の問題とともに医療費適正化の一環として注目を集め、平成28年度の診療報酬改定でもその見直しが奨励されている。
 お蔭様で、本書が長年「薬に関する情報源」のスタンダードになっているのは、このような不断の努力の賜物と考えている。編集者として大変ありがたいと思う一方で、大きな社会的責任を感じている。南江堂のスタッフの努力に感謝するとともに、これからも編集者一体となって本書をさらに使い良いものにしていきたい。

2017年1月
編集者一同

 認知度No1、永遠のベストセラーである本書が発刊された。御存知のように、『今日の治療薬』は1977年に初版が発行され、以来毎年改訂を重ね、便覧および解説において、新薬を含めたすべての薬剤の情報を漏らさずに正確に掲載し、薬物療法の動向を最新のものにアップデートしている。水島裕先生、宮本昭正先生による初版序には、「本書は、臨床医家を中心に、広く医学、薬学に携わる方のためにまとめたものである、そして、著書として読んでいただいても、また、日常の診療に便覧として用いていただいても役立つように工夫したものである」との記載がある。私が医師になったのは1994年であり、使用薬剤の特性、効果、有害事象でもっとも本書のお世話になった領域は第1章の抗菌薬である。おそらく多くの医師も同様ではないだろうか? 抗菌薬の量、投与回数はなかなか覚えられず、少しでも効果がなければ本書を参考にして、薬剤の変更をしたのを記憶している。また、患者が持参するほかの診療科の薬剤の判別にも本書の助けは非常に大きかった。ほかの診療科の疾患の病態、薬物効果などの解説もあり、著書としても十分楽しませていただいた。当直室には欠かせない一冊であり、当直帯で時間のあるときは常に本書を読んでいたのを思い出す。
 それから23年が経過し、最近は投薬を研修医に任せることが多く本書の使用頻度は減ったが、2017年版をあらためて拝読し、内容のアップデート、バージョンアップに今さらながらに驚きを感じている。2017年版(改訂第39版)は、
 (1) 解説において、小項目「高齢者への投与」を追加し、高齢者の薬物療法における注意点をまとめている。
 (2) 日本老年医学会編集『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015』高齢者の処方適正化スクリーニングツールにおいて「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」に掲載されている薬剤については、便覧において、マークを付している。
 (3) 便覧において、2016年1月以降に適応が拡大された薬剤については当該適応にマークと下線で案内している。
 (4) 便覧の薬剤名欄において、単剤一般名から配合剤の商品名がわかる「配合剤の逆引き表記」を掲載している。
 高齢化社会において、ポリファーマシーは大問題である。飲めずに「残薬」される薬剤は高齢者宅において、年間475億円とされ、処方された薬全体の24%と試算されている。これらの社会背景にも十分対応していると思われる。
 本書全体を通して、服薬指導のポイントが明確に述べられ、最近の論文からの薬物療法のエビデンスが随所に記載されている。また各種学会のガイドラインを提示した最近の動向は、短時間で多診療科診療の最新の情報を網羅可能となっている。われわれへの啓発として、もっとも注意すべき有害事象に関して添付文書としての警告文が記載されている。近年の動向を抑え、薬価、ジェネリック医薬品、開発中の薬剤に関する情報も満載されており、たいへん参考になる一冊に仕上がっている。
 近年の特に発展を遂げた、整形外科領域の薬物療法の分野として、アセトアミノフェンから強オピオイドまでの鎮痛薬では、多くの解説、多薬剤との相互作用など、さらに関節リウマチ(RA)の診断基準、治療アルゴリズム、抗RA薬の選択、有害事象が詳細に記載されている。また、骨・カルシウム代謝薬に関しては骨代謝の各種薬剤の作用機序の明快な図表、薬剤のエビデンス、注意すべき有害事象と対策など、あらためて本書の素晴らしさに驚かされる。
 最後に、識別コードからの薬剤判定と索引がある。薬剤索引には和文、英文があり、特筆すべきは、代表的薬剤には●印、後発品には印、2016年承認・収載の新薬には印が付してあり、明確に分類している。あらためて本書の素晴らしさ、また著書としての楽しさを実感させてくれる。若い研修医の医師から、少し本書から離れたベテランの医師まで、ぜひお読みになっていただきたい書である。

臨床雑誌整形外科68巻11号(2017年10月号)より転載
評者●千葉大学大学院整形外科教授 大鳥精司

 『今日の治療薬2017−解説と便覧』が発刊された。1977年に初版が刊行されて以来、多くの臨床医に親しまれて改訂第39版目となった。この長きにわたり、本書は常に最新の情報が盛り込まれ、日常業務の中ですぐに使えるコンパクトな辞書のような役割をはたしてきており、誠に稀有な良書である。近年、わが国における社会の高齢化は医学、看護学、介護やリハビリテーション医学などの領域を大きく進化させ、それに伴い薬物治療も著しく多様化してきた。新薬開発の進歩のみならず後発医薬品の増加によって、使用可能な薬品の種類が著しく増加しており、本書は特にそれを意識して改訂されている。第39版の特徴は、従来からの項目「妊婦・授乳婦へ投与する際の注意点」、「小児へ投与する際の注意点」、「肝・腎障害患者へ投与する際の注意点」に加えて、高齢者の薬物療法における注意を喚起する目的で、「高齢者へ投与する際の注意点」という昨今では必須の的を射た項目が追加されている。高齢者では多くの疾患が重複する可能性が高いため、多剤併用(ポリファーマシー)になる傾向があり、さらに薬物動態(代謝)が若年者に比較して低下しているため、過剰投与や相互作用に注意を払う必要があり、本書では慎重な投与を要する薬物[日本老年医学会(編):「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」記載]については便覧に注意マークが付されている。
 本書は1,000頁を超え、系統別・作用別に薬物の最新情報を記載した書籍であるが、どの項目も最初に各系統の解説が記載されており、内容は簡潔でわかりやすく、薬物の作用機序や使用法、副作用、知っておくべき重要ポイントが過不足なく述べられている。知りたいときに知りたい知識を短時間で得ることができるように工夫されている。解説の後には薬品便覧が作用別に記載され「薬剤名」、「組成・剤形・容量」、「用量」、「備考」としてまとめられている。「薬剤名」には代表薬剤の商品名を先発品とすべての後発品について表記され、「組成・剤形・容量」や「用量」には、本書を使う人が知りたい、または疑問に思うであろうポイントが網羅されており、あたかも辞書のようで非常に頼もしい。「備考」欄には各薬品の特徴、適応、禁忌、薬物動態など有用な豆知識が各所にちりばめられており、使用者の記憶に残るような工夫がされている。本書の有用性を際立たせている特徴は、巻末付録に治療薬物モニタリング(TDM)のための薬物濃度の治療域と中毒域の表をはじめ、2016年に承認・薬価収載された新薬の一覧など日常に役立つさまざまな情報が記載されていることである。さらに、外来診療において患者が持参する薬品を早急に同定するための「識別コード索引」が掲載されており有用性が高い。最後の索引は和文・英文ともに非常に充実しており、的確に読むべき頁に導くようアレンジされている。
 本書はコンパクトでありながらも、最新薬物情報について常に読者がアップデートできる携帯辞書のような存在である。執筆者および編集者はこの分野の権威であり、薬品情報が効果的に読者に伝わるように編集され、本書は比類なき薬物治療ガイドラインであるといっても過言ではない。

胸部外科70巻7号(2017年7月号)より転載
評者●秋田大学心臓血管外科教授 山本浩史