書籍

患者さんのための頚椎後縦靱帯骨化症ガイドブック

診療ガイドラインに基づいて

編集 : 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会/頚椎後縦靱帯骨化症ガイドライン策定委員会/厚生労働省特定疾患対策研究事業/「脊柱靱帯骨化症に関する研究」班
ISBN : 978-4-524-25015-8
発行年月 : 2007年10月
判型 : B5
ページ数 : 88

在庫あり

定価1,296円(本体1,200円 + 税)


  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

頚椎後縦靱帯骨化症の患者さんのためのガイドブック。医師向けガイドラインに基づいて、病気の成り立ちや進行の具合、手術が必要な場合とその方法など、診断を受けた患者さん・家族の方が抱く疑問に、専門の整形外科医が分かりやすく解説する。相談できる専門の医師の紹介、手術の大まかな費用、治療費の公費補助制度の資料も収載。

第1章 頚椎・頚髄のしくみと働き(頚椎の解剖と生理)
 背骨は体の柱.体を支え、動かす
 頚椎のしくみ
 脊髄・頚髄は脳と体をつなぐ神経

第2章 頚椎後縦靭帯骨化症はどのような病気か?そして、病気はどのように進むのか?(疫学・自然経過)
 後縦靭帯骨化症は日本でみつけられた
 厚生労働省の支援で研究が進められてきた
 後縦靭帯骨化症は日本人だけの病気ではないが、やはり日本人に多い
 男性に多い
 発生には体質や遺伝の背景がありそうである
 症状が出るのは中年以後が多い
 症状のある患者数は2万3千人くらい
 骨化があっても症状が出ない場合もある
 経過はさまざま、あわてる必要はない
 重症になれば、手術を考える
 転ばないよう、ケガには注意しよう
 骨化はすこしずつ大きくなる

第3章 頚椎後縦靭帯骨化症になぜなるのか?どういった症状が出るのか?(成因・病理・病態)
 頚椎の後縦靭帯が厚くなり骨に変わる
 靭帯が骨に変わるが、その骨は普通の骨
 頚椎だけでなく、ほかの脊柱や関節の靭帯も骨に変わる、骨のできやすい体質
 遺伝的背景がこの病気にはある
 この病気の症状は2種類、神経麻痺と脊柱の運動障害
 神経の圧迫症状は手足のしびれ感や痛み、手足の運動障害
 脊柱の運動障害で、体が硬く、ときには痛みも

第4章 頚椎後縦靭帯骨化症はどのようにして診断するか(診断)
 頚椎後縦靭帯骨化症を疑う症状は首の痛み、手足のしびれ感、あるいは手足の運動障害
 頚椎後縦靭帯骨化は普通のレントゲン検査で見つけられる
 後縦靭帯骨化による症状があってはじめて病気といえる(後縦靭帯骨化「症」)
 後縦靭帯骨化症の診断は診察とレントゲン検査が基準
 画像検査は目的によっていろいろなものが行われる
 一般的なレントゲン検査で見る骨化の形にはいくつかの形がある
 画像検査の結果は、診察したうえでの判断・見解や今までの知識(エビデンス:証明されている根拠)と併せてはじめて意味がわかる
 首や肩の痛み、手足のしびれ感、あるいは手足が不自由になる病気の種類は多い

第5章 頚椎後縦靭帯骨化症はどう治すのか?(治療)
 頚椎後縦靭帯骨化症の治療は目的に応じて使い分ける
 治療は保存的療法と手術療法に分けられる
 症状の起きるメカニズムに応じて治療を選ぶ
 民間療法を受ける前に必ず医師に相談する
 軽症では保存療法から始める.しかし、手術のタイミングを逃さない
 手術を受けるか、待つか、の判断にはいろいろなことを考え合わせる
 手術の目的は神経(脊髄、神経根)の圧迫を取り除くこと.そのための方法は大きく分けて2つ
 前方法と後方法の成績は違わないが、それぞれの利点と問題点がある
 手術の結果は神経(脊髄、神経根)の回復力次第である
 どの手術法を選ぶかは、靭帯骨化の形や大きさ、脊椎のわん曲、体力、また手術の特徴を考え合わせて、医師と相談して決める

資料 医療や福祉関係の補助や支援体制、団体について

整形外科は、骨、関節、背骨、筋肉、神経などの「運動器」の疾患を治療対象としています。運動器は体を動かすための器官ですので、その疾患は「思うように体を動かせない、体が動かない」ことになり、日常生活において移動や立ち居振る舞いが不自由になることになります。
 日本整形外科学会では運動器の疾患に対して良質の医療を患者さんに提供できるよう、平成14年以来、特に頻度の多い疾患を選び、「診療ガイドライン」をつくってまいりました。これは、今までに世界中で行われてきた研究の成果や専門家の意見をまとめたもので、基本的に医師向けに書かれたものです。
 今回は、これまで作成した「診療ガイドライン」をもとに、患者さん、患者さんの家族の方ができるだけ読みやすくなるような解説書を作成することといたしました。医師向けの医学書は専門用語など難解な言葉が多く、一般の方々にはわかりにくいことがありますので、これらを解説し、出来るだけ読みやすくなるように努めています。皆様からよくお聞きするご質問の内容、また、ぜひ医師側から皆様に知っておいていただきたいことも書くようにいたしました。患者さんが、治療法を決めるなどの判断をされる場合に、あるいは適切に症状や疾患に注意を払っていただくために、場合によっては無用のご心配が避けられるように、この解説書が助けになればと願つています。
 日本整形外料学会はこれからも運動器の疾患に対して、良質の医療が提供できるよう努力してまいりたいと思います。
2007年10月
日本整形外科学会理事長
中村耕三