書籍

ジストニア診療ガイドライン2018

  • 新刊

監修 : 日本神経学会
編集 : 「ジストニア診療ガイドライン」作成委員会
ISBN : 978-4-524-24818-6
発行年月 : 2018年6月
判型 : B5
ページ数 : 220

在庫あり

定価4,644円(本体4,300円 + 税)


  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

日本神経学会監修による、エビデンスに基づいたジストニア診療ガイドライン。疫学、病態、検査、診断、治療、リハビリテーションなどの診療上問題となるクリニカルクエスチョン(CQ)に対して明確に回答し、また、推奨される治療については推奨グレードを明記し、対応の指針を示している。

1.総論
 1.疾患概念
  CQ1-1 ジストニアの定義とはどのようなものですか
  CQ1-2 ジストニアは歴史的にどのように理解されてきましたか
  CQ1-3 どのような症状があればジストニアを考えますか
 2.病型
  CQ2-1 病型分類にはどのようなものがありますか
 3.疫学
  CQ3-1 どの病型がどれくらい多いですか
  CQ3-2 遺伝しますか
 4.病態・原因
  CQ4-1 ジストニアの病態はどのようなものですか
  CQ4-2 原因は何ですか
 5.必要な診察と検査
  CQ5-1 どのように診察しますか
  CQ5-2 どのように鑑別を進めますか
  CQ5-3 どのような検査が必要ですか
 6.遺伝性ジストニアを疑う場合
  CQ6-1 どのような場合に遺伝性ジストニアを疑いますか
 7.遺伝性ジストニアの原因遺伝子
  CQ7-1 遺伝性ジストニアにはどのようなものがありますか
 8.ジストニアをきたす遺伝性変性疾患
  CQ8-1 他にジストニアを症状とする病態(病気)にどのようなものがありますか
 9.予後
  CQ9-1 ジストニアは回復しますか
 10.治療
  CQ10-1 ジストニアの治療手段にはどのようなものがありますか
  CQ10-2 ジストニアの内服療法にはどのようなものがありますか
  CQ10-3 注射の治療にはどのようなものがありますか−ボツリヌス治療
  CQ10-4 注射の治療にはどのようなものがありますか−muscle afferent block
  CQ10-5 バクロフェン髄注療法とはどのような治療ですか
  CQ10-6 手術治療にはどのようなものがありますか
  CQ10-7 経頭蓋脳刺激法は有効ですか
  CQ10-8 リハビリテーションは有効ですか
  CQ10-9 日常生活上の注意点はありますか
2.各論
 11.眼瞼痙攣
  CQ11-1 眼瞼痙攣はどのように診断しますか
  CQ11-2 Meige症候群とはどのようなものですか
  CQ11-3 眼瞼痙攣の治療法にはどのようなものがありますか
  CQ11-4 眼瞼痙攣に効果がある内服薬にはどのようなものがありますか
  CQ11-5 眼瞼痙攣においてボツリヌス治療はどのように位置づけられますか
  CQ11-6 眼瞼痙攣において手術治療はどのように位置づけられますか
  CQ11-7 眼瞼痙攣に効果がある装具にはどのようなものがありますか
  CQ11-8 治療困難例はどのように対処しますか
 12.顎・口・舌ジストニア
  CQ12-1 顎・口・舌ジストニアの症状にはどのようなものがありますか
  CQ12-2 顎・口・舌ジストニアはどのように治療しますか
 13.頸部ジストニア(痙性斜頸)
  CQ13-1 痙性斜頸はどのように診断しますか
  CQ13-2 痙性斜頸の治療法にはどのようなものがありますか
  CQ13-3 痙性斜頸に効果がある内服薬にはどのようなものがありますか
  CQ13-4 痙性斜頸においてボツリヌス治療はどのように位置づけられますか
  CQ13-5 痙性斜頸において手術治療はどのように位置づけられますか
  CQ13-6 痙性斜頸に効果があるリハビリテーションにはどのようなものがありますか
  CQ13-7 治療困難例はどのように対処しますか
  CQ13-8 痙性斜頸のボツリヌス治療にガイドは必要ですか
 14.体幹・体軸のジストニア
  CQ14-1 首下がり,腰曲がりとはどのような症状ですか
  CQ14-2 首下がり,腰曲がりはどのように診断しますか
  CQ14-3 首下がり,腰曲がりはどのように治療しますか
 15.喉頭ジストニア
  CQ15-1 喉頭ジストニアはどのように診断しますか
  CQ15-2 喉頭ジストニアの治療法にはどのようなものがありますか
  CQ15-3 治療困難例はどのように対処しますか
  CQ15-4 症候性喉頭ジストニアにはどのようなものがありますか
  CQ15-5 特発性呼吸性喉頭ジストニア,歌唱者の喉頭ジストニアはどのような状態ですか
 16.書痙・上肢ジストニア
  CQ16-1 書痙・上肢ジストニアはどのように診断しますか
  CQ16-2 手のふるえをどのように鑑別しますか
  CQ16-3 書痙・上肢ジストニアの治療法にはどのようなものがありますか
  CQ16-4 書痙・上肢ジストニアに効果がある内服薬にはどのようなものがありますか.ボツリヌス治療はどのように位置づけられますか
  CQ16-5 書痙・上肢ジストニアにおいて手術治療はどのように位置づけられますか
  CQ16-6 書痙・上肢ジストニアに効果があるリハビリテーションにはどのようなものがありますか
 17.職業・スポーツ・外傷との関連
  CQ17-1 職業やスポーツによって生じるジストニアとはどのようなものですか
  CQ17-2 職業やスポーツによって生じるジストニアはどのように診断や治療を行いますか
  CQ17-3 末梢神経の外傷により,ジストニアが発症しますか
 18.音楽家のジストニア
  CQ18-1 音楽家のジストニアにはどのようなものがありますか
  CQ18-2 音楽家のジストニアはどのくらいの頻度で起きますか
  CQ18-3 音楽家のジストニアはどのように診断しますか
  CQ18-4 音楽家のジストニアの治療法にはどのようなものがありますか
 19.下肢ジストニア
  CQ19-1 下肢ジストニアの症状にはどのようなものがありますか
  CQ19-2 下肢ジストニアはどのように診断しますか
  CQ19-3 下肢ジストニアはどのように治療しますか
 20.全身性ジストニア
  CQ20-1 全身性ジストニアの症状にはどのようなものがありますか
  CQ20-2 全身性ジストニアはどのように診断しますか
  CQ20-3 全身性ジストニアはどのように治療しますか
 21.片側性ジストニア
  CQ21-1 片側性ジストニアの症状にはどのようなものがありますか
  CQ21-2 片側性ジストニアはどのように診断しますか
  CQ21-3 片側性ジストニアはどのように治療しますか
 22.小児に多いジストニア
  CQ22-1 遺伝性ジストニアで小児発症が多いタイプは何ですか
  CQ22-2 代謝異常によるジストニアで代表的なものは何ですか
  CQ22-3 脳性麻痺でジストニアタイプを示すものは何ですか
 23.パーキンソン病に伴うジストニア
  CQ23-1 パーキンソン病に関連したジストニアの症状にはどのようなものがありますか
  CQ23-2 パーキンソン病に関連したジストニアの頻度はどのくらいですか
  CQ23-3 パーキンソン病に関連したジストニアはどのように診断しますか
  CQ23-4 パーキンソン病に関連したジストニアはどのように治療しますか
 24.その他の神経疾患に伴うジストニア
  CQ24-1 その他の神経疾患に伴うジストニアにはどのようなものがありますか
 25.発作性ジストニア
  CQ25-1 発作性ジストニアとは何ですか
  CQ25-2 発作性ジストニアはどのように治療しますか
 26.薬剤性ジストニア
  CQ26-1 薬剤性ジストニアの症状にはどのようなものがありますか
  CQ26-2 薬剤性ジストニアはどのように診断しますか
  CQ26-3 薬剤性ジストニアはどのように治療しますか
 27.緊急性のあるジストニア
  CQ27-1 緊急性のあるジストニアにはどのようなものがありますか
 28.心因性ジストニア
  CQ28-1 ジストニアは心因性の要素がありますか
 29.経済負担・社会資源
  CQ29-1 ジストニアに対する社会資源や扶助はありますか
 30.重症度rating scale BFMDRS/BI/mRS
  CQ30-1 評価スケールにはどのようなものがありますか
巻末資料
 別表 ジストニア鑑別の手引き
 ジストニアコンソーシアム ホームページの案内
 索引



 ジストニアはまだ一般の方々にとっては馴染みのない病名ですが、軽症を入れると全国で患者さんが数万人以上にも及ぶ可能性がある病気で、軽症であっても働き盛りの方が仕事ができなくなったり、重症例では寝たきりになることもある重要な神経疾患です。本診療ガイドラインは日本神経学会と厚生労働省の研究班が協力して作成した世界でも類を見ない本格的なジストニアの診療ガイドラインになっており、主な対象は医師を想定していますが、患者さんやご家族にもある程度おわかりいただける内容としました。
 遺伝性の症例については指定難病(120)になっていますが、現在のところ既知の遺伝子の変異が見つかっている方だけが対象になります。しかし、毎年のように新しい原因遺伝子が特定されてきており、従来の遺伝子の検査で正常であって家族に同様の患者さんがいる場合も将来的に難病認定される可能性があります。また、家族歴がなくとも、遺伝子の突然変異で起こる場合もあり、遺伝子検査が重要です。このためわれわれは日本ジストニアコンソーシアムという遺伝子検査を行う組織をつくり(連絡先は巻末p.201参照)、患者さんの利便を図っています。
 既知の科学的な事実(エビデンス)が少なくガイドライン作成は難航を極め、足掛け5年を要しましたが、この5年の間に古くなった部分はできるだけ補うようにしました。特に、新規遺伝子はできるだけ更新するようにしました。遺伝性ジストニアの呼称については「DYT+遺伝子」という新しいものをできるだけ併記するようにしましたが、まだ正確に遺伝子がわかっていないものの明らかに遺伝性であるものについてはあえて「DYT+番号」という古い名前を用いています。
 最後に本稿をまとめるにあたってお忙しいなか副委員長としてお手伝いいただいた長谷川一子先生、最終年度に痙攣性発声障害班を合流させていただいた兵頭政光先生、査読をお願いした柳澤信夫先生、柴浩先生、原稿のまとめをお願いした徳島大学神経内科の宮本亮介・瓦井俊孝の両先生に深謝いたします。

2018年5月
「ジストニア診療ガイドライン」作成委員会委員長
梶龍兒