株式会社 南江堂

HARRISON'S PRINCIPLES OF INTERNAL MEDICINE 20th Edition

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今版の特長

最新の臨床試験結果と
診療ガイドラインを反映 Harnessing the latest thinking and
cutting-edge techniques

第一線の専門医からの重要な洞察や最新の技術を収載。最新の臨床試験結果および診療ガイドラインを反映し、エビデンスにもとづく治療と最善の治療成果を実現するための知識の基盤を提供。

総論および各論を
完全にアップデート New and revised content

収載される内容のうち25%が新たに追加または改訂されている。日々情報が更新される臨床医学において、読者の知識を最適化することができる。第20版では、エピジェネティクスやテロメア、新たな神経治療などといった最先端のトピックも新章で取り上げ、肝炎、癌の免疫治療、HIV、心血管治療など近年大きな進歩の見られた分野も網羅する。

鑑別診断に役立つ、
各症候の詳細な解説 The essential guide to accurate
differential diagnosis

「疾患の主要症候」の内容を徹底的にアップデート。症候と症状の背景にある生理学、解剖学、生化学的な変化を理解し、正確かつ効率的な鑑別診断および治療方針の決定に役立つ。

最新の病態生理学の
知見を反映 Quickly access and understand the latest research
to make better decisions

病態生理に焦点を当て、疾病メカニズムを治療に結びつける。それにより、最新の研究結果を理解し、より高い価値を生み出す意思決定につなげることができる。

さらに詳しく知る

推薦のことば

竹村 洋典先生
東京医科歯科大学大学院
医歯学総合研究科
全人的医療開発学講座
総合診療医学分野 教授

なぜ今、Harrisonなのか?最近では海外に行って医療を学ぶ日本人医師が減少しているという。かつては、海外の医療施設に長期間赴き、様々な国から集まった医師らを相手に医療で勝負を挑むツワモノ日本人医師が散見されていた。今でも発展途上国などの多くの医師は先進国の医療を学びに行っている。その結果、日本の医師が「井の中の蛙」状態になりかかっている可能性すらあるかもしれない。

海外の医師たちと臨床の場で議論をする際に、日本の教科書を引き合いに出しても勝ち目はない。況や、医師国家試験用の参考書では話にならない。世界の誰もが知っている教科書に書かれていれば相手も納得してくれる。その中でも「Harrisonに書いてあるから」の一言は非常に強い。Harrisonを知らない医師は世界でも少ない。しかも病態生理から説明するHarrisonだからこそ、その説得力は絶大である。

分厚いHarrisonを座右において、遠い世界の医療機関で活躍する自分を想像してほしい。たぶん夢がどんどんと膨らんでくるに違いない。そう、Harrison’s Principles of Internal Medicineはあなたの夢の入り口である。

岸本 暢将先生
聖路加国際病院
リウマチ膠原病センター 医長

毎日多忙をきわめた研修医生活。白衣のポケットにはWashington Manualを入れ、ナースステーションの脇の本棚にはHarrison’s Principles of Internal Medicineを置いていた。朝の回診後、決定した指示を出し、検査結果の確認と評価、そして翌日の指示の決定を何とか午後の早い時間までに終わらせる努力をした。その後、夕方の回診までの残った1時間が貴重で、研修医1年目のときは見学に来る学生と、2年目のときには1年目の研修医とHarrisonを広げた。とはいっても各論ではなく、疾患別に書かれている “Approach to the Patient with~” の記載を読む。なぜなら、ここには研修医時代にマスターしなければいけない“H&P(病歴聴取と身体診察)の肝”がすべて凝縮されているからである。青木眞先生の師匠であり感染症の“御大”喜舎場朝和先生の回診では、患者が生活する家の構造も含め、社会歴も詳しくプレゼンすることが必要であった。面倒と思わず、目が少し充血して黄疸症状のある不明熱の患者さんの病歴聴取に取り組んだ際のエピソード。家の風呂場はシャワーのみ、バスタブは屋外に移動し屋根の雨水受けとなっており、雨水は農作業後の手洗い場となっていた。“レプトスピラ症”の一発診断がここで出てきたのはびっくりした。原因となったのはネズミの尿で、言われてみればなるほど。Harrisonの“Approach to the Patient with an infectious disease”を読めば、詳しい社会歴を含めた環境曝露について細かく聴取するよう解説しているではないか。

インターネットで様々な情報を得ることが出来るようになっても、成書は基本中の基本。研修医のうちに読んで確認することをお勧めする。