This Week at NEJM.org
September 4, 2025 Vol. 393 No. 9
September 4, 2025
Vol. 393 No. 9
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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肥満に対するマリデバート カフラグルチドの月 1 回投与
Once-Monthly Maridebart Cafraglutide for Obesityペプチド–抗体複合体マリデバート カフラグルチドの月 1 回投与に関する第 2 相試験で,2 型糖尿病の有無にかかわらず,肥満者において体重の大幅な減少が示された.
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1 型糖尿病に対する幹細胞由来膵島細胞療法
Stem Cell–Derived Islets for Type 1 Diabetesジミスレセルは同種幹細胞由来膵島細胞療法である.ジミスレセルは生理的膵島機能を回復させることができ,したがって 1 型糖尿病患者を治療することができるという仮説が,第 1・2 相試験で支持された.
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早期梅毒の治療
Treatment of Early Syphilisこの無作為化比較試験では,早期梅毒の人にベンザチンペニシリン G 240 万単位を単回投与または 3 回投与した.追加投与による利益は認められなかった.
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HIT の発症機序におけるモノクローナル抗体
Monoclonal Antibodies in the Pathogenesis of HITヘパリン起因性血小板減少症(HIT)患者の病原性抗体は,モノクローナルであることが認められた.これは,HIT がポリクローナルな疾患であるというこれまでの見解に異議を唱えるもので,診断と治療の新しい方法を示唆している.
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短報:同種β細胞移植
Brief Report: Allogeneic Beta-Cell Transplantation1 型糖尿病患者 1 例に,免疫抑制なしで遺伝子改変同種膵島細胞の移植が行われた.その結果は,これらの改変細胞による免疫回避の概念を支持している.
REVIEW ARTICLE
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B 型大動脈解離
Type B Aortic Dissectionこの総説では,B 型大動脈解離に対し,薬物治療や胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)など,現在行われている管理について述べている.
SCIENCE BEHIND THE STUDY
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1 型糖尿病に対する細胞療法
Cellular Therapy for Type 1 Diabetesこの論説では,1 型糖尿病を治療するための,異なる細胞戦略を検討した 2 件の研究の背景にある科学について述べている.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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放射線肺臓炎
Radiation Pneumonitis右乳房の浸潤性乳管癌に対し局所領域放射線治療を受けた 54 歳女性が,咳嗽,発熱,呼吸困難を訴えて受診した.CT では,照射領域に線維性陰影とすりガラス状陰影が認められた.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING VIDEOS
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実りの多い精査
A Fruitful Workup電動マッサージガンを使用後,左膝関節上部に急性疼痛,腫脹,挫傷が出現し受診した女性の心エコー検査の動画を示す.
NEJM QUICK TAKE
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肥満に対するマリデバート カフラグルチドの月 1 回投与
Once-Monthly Maridebart Cafraglutide for Obesityグルカゴン様ペプチド-1 受容体作動薬であり,グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド受容体拮抗薬でもあるマリデバート カフラグルチドは,月 1 回投与の肥満治療薬として検討されている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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早期梅毒に対するベンザチンペニシリン G 投与の頻度
BPG Treatment Frequency for Early Syphilis早期梅毒患者に対しては,ベンザチンペニシリン G(BPG)の単回投与が標準治療として承認されているが,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者にも単回投与が適切かは明らかでない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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企業化のトレードオフを比較検討する
Weighing Corporatization’s Trade-OffsAmitabh Chandra が,ヘルスケアにおいて企業化が起こる理由と,成功する場合はいつなのか,またうまくゆかなくなる場合の理由を論じている.
TOPICS
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気候変動
Climate Change増え続ける論文,その他資料のコレクションが,医師やその他医療従事者を支援する目的で NEJM.org/climate-change にまとめられています.