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外科医へ贈ることば
古今の金言・苦言1142 
原著者 : Moshe Schein
訳 : 古瀬彰

商品の詳細

定価 2,625円  (本体2,500円+税)
ISBN 978-4-524-26024-9
発行年月 2009年11月
判型 B5
ページ数 302
在庫


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商品説明

ヒポクラテスや聖書の時代から,現代の代表的な器具・術式・疾患などに名を残す卓越した医師たちの言葉や,医療の場において医師たちが共通して抱く思いからいつしか生まれた警句や臨床家の知恵など,皮肉やユーモアも交えて語られた格言を多数収載.肩の力を抜いて楽しく読め,また論文やスピーチを気の利いた表現で飾りたいときの参考書としても価値ある一冊.


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【主要目次】

Aphorisms Quotations for the Surgeons
Moshe Schein

第1章 アカデミズム Academics
第2章 偉人・偉大さ Giants&Greatness
第3章 一般的概念 General concepts
第4章 医療ミスと法律 Malpractice&Law
第5章 栄光と名声 Glory&Fame
第6章 オンコール On call
第7章 外傷 Trauma
第8章 革新・新術式 Innovations&Gimmicks
第9章 過誤 Errors
第10章 合併症 Complications
第11章 看護 Nursing
第12章 患者 Patients
第13章 患者紹介・相談 Consultation
第14章 感情 Feelings
第15章 感染 Infection
第16章 癌の外科 Cancer surgery
第17章 気管切開 Tracheostomy
第18章 技能 Art
第19章 教育 Education
第20章 共感 Empathy
第21章 金銭の問題 Money matters
第22章 経験 Experience
第23章 外科医 Surgeons
第24章 外科医と年齢 Old&Young surgeons
第25章 外科と恋 Surgery&Love
第26章 研究 Research
第27章 講義 Lecture
第28章 抗生物質 Antibiotics
第29章 高齢の患者 Old patients
第30章 国際外科 International surgery
第31章 再手術 Re-operation
第32章 死 Death
第33章 手術 Operating (technical)
第34章 手術室 Operating room
第35章 出血と止血 Bleeding&Hemostasis
第36章 術後管理 Post-operative care
第37章 助手・レジデント Assistants&Residents
第38章 真実 Truth
第39章 心臓 Heart
第40章 診断 Diagnosis
第41章 慎重さ Conservatism
第42章 進歩 Progress
第43章 生活の質 Quality of life
第44章 責任 Responsibility
第45章 切開 Incisions
第46章 専門医 Specialist
第47章 創傷 Wounds
第48章 他科 Other disciplines
第49章 胆道 Biliary
第50章 虫垂炎 Appendicitis
第51章 適応 Indications
第52章 手と技量 Hands&Manual Skills
第53章 統計 Statistics
第54章 疼痛 Pain
第55章 読書 Reading
第56章 独断 Dogma
第57章 ドレーン Drains
第58章 速さ Speed
第59章 判断 Judgment
第60章 肥満 Morbid obesity
第61章 評価 Assessment
第62章 標準的医療 Standard of care
第63章 評判 Reputation
第64章 病理学と生理学 Pathology&Physiology
第65章 腹水 Ascites
第66章 腹部外科 Abdominal surgery
第67章 不必要 Unnecessary
第68章 未来 Future
第69章 薬剤 Drugs
第70章 倫理 Ethics
第71章 歴史 History
第72章 論文執筆と発表 Writing&Publishing
第73章 ICU SICU
第74章 VIP VIP
エピローグ Epilogue

人名・出典索引

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【序文】

外科医が一人前になるには長い年月を必要とする.その間にいろいろな困難にぶつかる.その際に指導者からかけられたワサビの効いた戒めや助けの言葉は一生心に残るものである.こういった言葉は外科の歴史が始まって以来,連綿と積み重ねられ,現在も作られ続けている.本書には外科医のそういった言葉が集められている.一言でいえば「格言」ということになるが,日本語でも「金言」,「警句」,「箴言」という同義語があり,「真理」,「規準」,「処世訓」などというちょっと趣を異にする類語もある.
 本書には急所をついた皮肉をこめた短い格言が並んでいると思い,楽しみながら翻訳を始めたのであるが,これはとんだ誤解で,かなりの長文もあればひどく難解な文章もある.後から聞いたことであるが,一冊の本をこのように一人で翻訳してしまうことはそれほど多いことではないらしい.分担執筆者あるいは下請け翻訳者が存在していることが少なくないという.なるほどこの翻訳作業は結構大変なものであった.第一段では,和訳文で原稿用紙の枡目を埋めていく.ボールペンでは手が疲れるので,万年筆を使わざるをえない.この段階から直訳ではなく意訳としていくようにした.第二段では,これを編集部の方にタイプしてプリントアウトしてもらう.第三段では,これに朱を入れて文章らしくする.この段階で誤解あるいは誤訳していることが少なくないことに気付いて修正したが,正直いって最後まで迷った訳文もあった.第四段では,これを医師以外の人に読んでもらって,意味の通じないところをチェックしてもらい,一般の方にもわかるように意訳を超えた内容訳とする.シドニー・シェルダンの小説の翻訳に「超訳」という言葉が使われていたがその方向をめざしたのである.最終段階としては,なるべく詩的な表現とならないかといささか努力してみたが,韻をふむような言葉からは遠いものになってしまった.万葉集を漢詩に翻訳した方がおられるそうだが,とてもその段階には及ばなかった.
 この本の原書は外科医のために外科医が書いたものである.したがって外科の各論に及ぶ項目も少なくなかったのであるが,なるべく多くの読者の参考となるようにと,人生論,倫理,科学論,教育論,歴史観など外科医以外の方々の興味を惹く項目は落とさないようにし,外科の各論は一部省略した.もちろん医学関係の項目が多いわけであるが,医者以外の人々にも医者が何を考えているかを少しでも理解していただきたいと考えながら訳出し,脚注に【解説】や【参考】を書き加えた.比較的最近「医者は社会的常識が欠如しており,ものすごく価値観が違う」と発言して話題をまいた政治家がおられたが,確かに「医者の常識は世間の非常識」という相互理解の不十分さが残っていることも事実である.今回の翻訳にあたりそのことも念頭に置いて,有史以来の外科医の常識とはこういうものだということをはっきりと示した積りである.他領域の方々の理解を少しでも得られれば幸いである.
 文章の先頭を有名人の格言で飾ることはしばしば行われていることである.本書の読者も本書に載せた格言を是非そのように利用していただきたいと思う.訳者としては次の格言を引用してこの序文を閉じたい.
 「原稿の執筆は手術の執刀のようなものだ.始めたら終らなければならない」.
古瀬彰
2009

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