2009428

 

著 者 の 皆 様 へ

 

Google ブック検索和解についての小社の考えと対応−

 

 

 

株式会社 南

 

 

皆様にはご清祥のこととお慶び申し上げます.日頃は小社の出版にご支援ならびにご理解を賜り厚く御礼申し上げます.

さて,新聞報道などですでにご承知の通り,米国での“Google ブック検索訴訟”について,米国作家組合ならびに米国出版協会会員社は,Google20081028日に和解の合意に至りました.この訴訟は集団訴訟と認定されたため,ベルヌ条約に加盟しているわが国の著作権者および出版社(以下権利者)にも和解についての対応を迫られています.小社では,日本書籍出版協会および海外の出版団体の対応を参考に検討し,デジタル化された書籍については,「表示使用」の除外という対処も視野に入れながら個別に検討し,“Google ブック検索データベース”に登録され今後デジタル化の可能性がある書籍については,原則的にデータベースからの除去の手続を行う方向で対処したいと考えております.この対応につきましてご理解賜りたく,以下ご説明申し上げます.

 

今回の和解について,最初の選択肢は次の2通りです.

 

・「和解」に参加する.

・「和解」に参加しない.

 

和解に参加した場合の選択肢は次の(1)および(2)となり,権利者として使用等に関して除外・除去も含めた主張をすることが可能となります.

 

120097月以降における次の@〜DのGoogleによる使用を許諾したのち,絶版・市販中止書籍の表示使用の除外(exclusion)などについて検討する.

@表示使用,A非表示使用,B広告使用,C図書館による使用,D研究開発目的の使用.

 

2201145日までに“Google ブック検索データベース”からの除去(removal)の手続を行うかどうかの検討をする.除去の手続によって(1)の@〜Dの使用はできなくなる.

 

一方,和解に参加しない場合は,200955日を期限として,「和解に参加することを拒否する」,「和解に異議申し立てを行う」という選択肢があります.この選択をした場合は,期日までに和解管理者に参加拒否を通知したり,米国の裁判所に異議を申し立てるなどの手続が必要となりますが,それらの手続には現実的な困難が伴います.またGoogleがフェアユースを主張してデジタル化を無許諾で進めることも懸念されます.

小社はGoogleに対して,権利者の許諾を得ないで複製したこと,さらに今回の件について十分な説明責任をはたしていないことに遺憾の意を表明するとともに,権利者の権利を守り主張するために次の方針で臨みたいと考えます.

 

1.和解に参加し,200955日以前に無許諾でデジタル化された書籍については,精査のうえ200912月末までに必要な請求手続を行うか否かを検討する.なお,この対象となる書籍の著者には小社から連絡し,対処について相談させていただく.

 

2.“Google ブック検索”の利用状況等に注視し,個別の書籍について「表示使用」の除外という対処も視野に入れながら検討を進める.また小社が刊行している医学専門書などは一般読者を対象とした“Google ブック検索”の対象とはなりにくいことも考えあわせ,権利者等から使用を許諾したいという特段の申し入れがある書籍を除き,201145日までに小社刊行の書籍については原則的に“Google ブック検索データベース”から除去の手続を行う方向で対処する.

 

なお,上記の対処については,出版契約書において複写,電子媒体での利用など,二次的使用について小社に委任されていることに基づき,小社にて行わせていただきます.事情ご賢察の上ご了解くださいますようお願い申し上げます.本件に関しての情報が掲載されているサイト(下記)をご覧いただき,ご不明な点があれば小社の著作権担当(copyright@nankodo.co.jp)までお問い合わせください.

以上

 

Google ブック検索和解

http://www.googlebooksettlement.com/

 

最終通知書,和解契約書等

http://www.googlebooksettlement.com/r/view_settlement_agreement

 

よくある質問(FAQ)

http://www.googlebooksettlement.com/help/bin/answer.py?answer=118704&hl=ja

 

日本書籍出版協会

http://www.jbpa.or.jp/

 

 

付記:現在,和解期限とされている2009年5月5日について,Googleより裁判所に対し「60日間の延長」が要請されており,その期限が延長される可能性があります(NIKKEI NETより).

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090428AT2M2801128042009.html