教科書

パートナーシリーズ

パートナー分析化学I改訂第2版

編集 : 萩中淳/山口政俊/千熊正彦
ISBN : 978-4-524-40287-8
発行年月 : 2012年3月
判型 : B5
ページ数 : 318

在庫あり

定価5,184円(本体4,800円 + 税)

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

化学的分析法(定性・定量分析およびその基礎的事項)を中心に解説(姉妹書「パートナー分析化学II」とセットで分析化学分野をすべて網羅)。重要語句の他、要点のまとめも色分けして表示し、ポイントがわかりやすい構成。今改訂では日本薬局方第十六改正に対応したほか、ハイレベルな内容は「応用」として区別し、「必要最低限」でも「深く」でも学べるよう工夫した。

第1章 序論
1.分析化学とは
2.分析方法の分類
  1)分析方法による分類
  2)分析規模による分類
  3)分析対象による分類
3.試薬と水
4.分析用器具の材質
  1)ガラス
  2)石英ガラス
  3)磁器
  4)白金
  5)プラスチック
5.濃度の表示
  1)モル濃度
  2)質量モル濃度
  3)質量百分率
  4)体積百分率濃度
  5)質量対容量百分率
  6)質量百万分率
  7)質量十億分率
  8)質量一兆分率
  9)モル分率
  10)その他

第2章 定量分析総論
1.定量分析とは
 A 化学反応式と化学量論
 B 検量線
2.定量分析の種類
 A 化学的分析法
  1)重量分析法
  2)容量分析法
  3)ガス分析法
 B 物理的分析法
 C 生物学的分析法
3.分析データの取扱い
 A 有効数字とその計算
  1)有効数字
  2)数値の丸め方
  3)加減乗除での有効数字の取扱い
 B 誤差
  1)系統誤差
  2)偶然誤差
  3)誤差の表し方
 C 真度と精度
  1)真度
  2)精度
  3)精確さ
 D 標準偏差
 E かけ離れた測定値の棄却検定
  1)平均残差による方法
  2)標準偏差による方法
  3)Q検定
4.分析法バリデーション
 A 分析法バリデーションとは
 B 分析能パラメータ
  1)真度および精度
  2)特異性
  3)検出限界
  4)定量限界
  5)直線性
  6)範囲
 C 分析法を適用する試験法の分類

第3章 容量分析総論
1.容量分析総論
 A 容量分析法とは
 B 容量分析法の種類
  1)中和滴定
  2)非水滴定
  3)沈殿滴定
  4)キレート滴定
  5)酸化還元滴定
  6)電気的終点検出法
 C 容量分析用標準液
  1)標定
  2)標準液と濃度
  3)ファクター(モル濃度係数)
  4)濃度表示
 D 量器と補正
  1)ビュレット
  2)ホールピペット(全量ピペット)
  3)メスフラスコ
  4)秤量
 E 終点の検出と誤差
  1)指示薬の選択
  2)空(から)試験

第4章 酸・塩基平衡、中和滴定
I 酸・塩基平衡
1.化学平衡の基礎概念と酸・塩基平衡
 A 「→」と「→←」
 B 化学平衡と質量作用の法則
 C 酸・塩基平衡の基礎概念
  1)酸解離定数
  2)塩基解離定数
  3)水のイオン積
  4)KaとKbの関係
  5)酸・塩基解離定数の決定法
2.酸・塩基水溶液のpH
 A 酸・塩基の定義
  1)アルレニウスの酸・塩基説
  2)ブレンステッド・ローリーの酸・塩基説
  3)ルイスの酸・塩基説
  4)酸・塩基の価数
 B 強酸と強塩基の水溶液のpH
  1)水平化効果
  2)pH=−log[H3O+]
  3)pH=14−pOH−=14+log[OH−]
  4)濃厚溶液
  5)超希薄溶液
 C 1価の弱酸と弱塩基の水溶液のpH
  1)pH=1/2(pKa−logc0)
  2)pH=14−1/2(pKb−logc0)
 D 多価の弱酸・弱塩基の水溶液のpH
 E 両性物質の水溶液のpH
3.pH緩衝液
 A ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式
 B 緩衝液に用いられる共役酸・塩基対
 C 緩衝液の調製方法
  1)弱酸とその共役塩基の塩を混合する方法
  2)弱酸(弱塩基)に強塩基(強酸)を添加する方法
4.分子形とイオン形の存在比
  1)1価の弱酸の分子形とイオン形の存在比
  2)1価の弱塩基の分子形とイオン形の存在比
  3)多価の弱酸の分子形とイオン形の存在比
■中和滴定
 A 中和滴定とは
 B 酸・塩基平衡と中和滴定
 C 酸・塩基指示薬
  1)変色範囲
  2)指示薬の選択
 D 中和滴定曲線
  1)強酸対強塩基の滴定曲線
  2)強塩基による弱酸の滴定曲線
  3)強酸による弱塩基の滴定曲線
 E 多塩基酸の滴定曲線
 F 加水分解する塩の滴定(追い出し滴定)
 G 中和滴定各論
  1)標準液の調製と標定
  2)標準液による直接滴定
  3)過量の標準液を反応させる逆滴定
 H 電気的終点検出法
■演習問題

第5章 非水滴定
 A 非水溶媒での酸・塩基反応
  1)酸性溶媒
  2)塩基性溶媒
 B 非水滴定における終点の検出
  1)指示薬
  2)電位差滴定法
 C 非水滴定の応用
  1)弱塩基の滴定
  2)弱酸塩の滴定
  3)強酸塩の滴定
 D カールフィッシャー法による水分測定法
■演習問題

第6章 錯体化学、キレート滴定
I 錯体化学
1.金属錯体とは
2.金属錯体の命名法と化学式の書き方
 A 配位子の名称
  1)陰イオン性配位子
  2)中性配位子
 B 金属錯体の名称と化学式の書き方
3.配位数と金属錯体の立体構造
4.金属錯体における金属配位子結合
 A 原子価結合理論
 B 結晶場理論
5.金属錯体生成反応
 A 金属錯体生成反応の平衡定数
 B 反応速度と置換反応
6.錯体生成平衡に影響を及ぼす因子
 A 温度
 B pH
 C HSAB則
 D 金属イオンの種類
  1)金属イオンの電荷、イオン半径
 E 配位子の種類
  1)配位子の塩基性
  2)キレート効果
■キレート滴定
 A キレート滴定用試薬
  1)EDTA
  2)GEDTA
  3)CyDTA
  4)DTPA
 B キレート滴定におけるpHの影響
 C 補助錯化剤
 D 金属指示薬
  1)エリオクロムブラックT(EBT)
  2)NN指示薬
 E キレート滴定法の種類
  1)直接滴定
  2)間接滴定
 F 選択滴定について
  1)pHの選択
  2)マスキング
  3)選択キレート試薬の利用
  4)その他
 G 標準液の調製と標定
  1)0.05mol/LEDTA液の調製と標定
  2)EDTA液の保存方法
  3)0.05mol/L塩化マグネシウム液の調製と標定
■演習問題

第7章 沈殿の生成と溶解、沈殿滴定と反応
I 沈殿の生成と溶解
1.沈殿の生成
 A 沈殿の生成と溶解度積
 B コロイド
 C 水酸化物の生成
 D 硫化物の生成
  1)硫化水素の電離
  2)硫化物の生成
 E 共通イオン効果
 F 異種イオン効果
 G 分別沈殿
 H マスキング
 I 誘発沈殿
2.沈殿の溶解
 A 水酸化物の溶解
  1)酸による溶解
  2)水酸化アルカリによる溶解
  3)塩による溶解
  4)錯イオンの生成による溶解
 B 硫化物の溶解
  1)酸による溶解
  2)酸化による溶解
  3)錯イオンの生成による溶解
 C その他の難溶性塩の溶解
  1)酸による溶解
  2)水酸化アルカリによる溶解
  3)錯イオンの生成による溶解
■沈殿滴定
 A 沈殿滴定とは
 B 沈殿滴定曲線
 C 沈殿滴定各論
  1)ファヤンス法(吸着指示薬法)
  2)フォルハルト法
  3)錯化合物生成に基づく終点決定法
 D 酸素フラスコ燃焼法によるハロゲン、イオウの定量
  1)塩素または臭素の定量
  2)ヨウ素の定量
  3)フッ素の定量
  4)イオウの定量
■演習問題

第8章 酸化と還元、酸化還元滴定
I 酸化と還元
1.酸化還元反応
2.電極電位
 A 電極
  1)金属-金属イオン電極
  2)酸化還元電極
  3)ガス電極
  4)金属-難溶塩電極
 B 電極の帯電度の表現
 C 標準電極電位
3.電池と酸化還元反応
 A 酸化還元反応と電池
■酸化還元滴定
 A 一般的事項
  1)滴定用試薬
  2)滴定曲線
  3)酸化還元指示薬
 B 過マンガン酸塩滴定
  1)標準液
  2)過マンガン酸カリウム標準液による直接滴定
 C ヨウ素滴定
  1)標準液
  2)ヨウ素標準液による直接滴定
  3)チオ硫酸ナトリウム標準液による過量のヨウ素の逆滴定
  4)生成ヨウ素のチオ硫酸ナトリウム標準液による滴定
  5)臭素滴定
  6)過ヨウ素酸塩を用いる多価アルコールの定量
 D ヨウ素酸塩滴定
  1)0.05mol/Lヨウ素酸カリウム液の調製
 E その他の酸化還元滴定
  1)チタン(III)滴定
  2)ジアゾ滴定
■演習問題

第9章 その他の分析
1.屈折率、粘度、比重と密度
 A 屈折率
 B 粘度
  1)毛細管粘度計法
  2)回転粘度計法
 C 比重と密度
  1)比重瓶、シュプレンゲル・オストワルドピクノメーターによる測定
  2)浮きばかりによる測定
  3)振動式密度計による測定法
2.熱分析法
 A 示差熱分析法(DTA)
  1)測定原理
  2)装置
  3)操作法
  4)DTAの応用
 B 示差走査熱量測定法(DSC)
  1)装置と測定原理
  2)操作法
  3)装置の校正
  4)DSCの応用
 C 熱質量測定法(TG)
  1)装置と測定原理
  2)操作法
  3)装置の校正
  4)TGの応用
 D その他の熱分析法
  1)熱機械分析法(TMA)
  2)動的熱機械測定法(DMA)

第10章 無機イオンの定性分析
1.無機イオンの分析法
2.系統分析
 A 陽イオン
 B 陰イオン
3.定性反応
 A 陽イオンの定性反応
  1)炎色反応試験法
  2)金属塩類の定性反応
 B 陰イオンの定性反応
4.純度試験
  1)アンモニウム試験法
  2)塩化物試験法
  3)硫酸塩試験法
  4)重金属試験法
  5)鉄試験法
  6)ヒ素試験法
  7)その他
■演習問題

第11章 有機物確認試験法
1.官能基の定性分析
 A アルコール性ヒドロキシ基
  1)ヨードホルム反応(CH3CH(OH)−、CH3CO−)
  2)塩化ベンゾイルによる誘導体化(アルコール、フェノール、アミン)
 B フェノール性ヒドロキシ基
  1)塩化鉄(III)反応
  2)ジアゾベンゼンスルホン酸による呈色(エールリッヒのジアゾ反応)
  3)4-ニトロベンゼンジアゾニウムフルオロボレートによる呈色
  4)2,6-ジブロモ-N-クロロ-1,4-ベンゾキノンモノイミンによる呈色(ギブス反応)
  5)4-アミノアンチピリンと酸化剤による呈色
 C アルデヒド
  1)銀鏡反応(トレンス反応)
  2)クロモトロープ酸によるホルムアルデヒドの呈色
  3)Hantzsch反応によるホルムアルデヒドの呈色と蛍光
  4)4-アミノ-3-ヒドラジノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールによる呈色
  5)3-メチル-2-ベンゾチアゾロンヒドラゾンと塩化鉄(III)による呈色
 D アルデヒド、ケトンおよび活性水素化合物
  1)2,4-ジニトロフェニルヒドラジンによる結晶性誘導体の生成および呈色
  2)塩酸フェニルヒドラジニウム(塩酸フェニルヒドラジン)による呈色
  3)塩酸ヒドロキシアンモニウムとケトンとの結晶性オキシム生成反応
  4)2,6-ジ-t-ブチルクレゾールによる3-ケトステロイドの呈色
  5)4-ジメチルアミノベンズアルデヒドによる呈色(エールリッヒ反応、活性メチレン、芳香族第一アミン)
  6)1,2-ナフトキノン-4-スルホン酸カリウムによる呈色(活性メチレン、第一アミン、第二アミン、アミノ酸)
  7)1,3-ジニトロベンゼンによる呈色(活性メチレン)
  8)1,2-ジケトンと1,2-ジアミノベンゼンによる検出
 E カルボン酸
  1)ヒドロキシルアミン、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミドとFe3+による呈色
  2)塩酸ヒドロキシアンモニウムとFe3+による呈色
  3)レソルシノール-硫酸との溶融による蛍光検出(1,2-ジカルボン酸)
  4)フェナシルハライドによる誘導体化反応
 F アミン
  1)ジアゾカップリング反応による呈色(芳香族第一アミン)
  2)アセトアルデヒドとペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物による呈色(シモン試験、脂肪族第二アミン)
  3)ニンヒドリンによる呈色(α-アミノ酸、α-イミノ酸、脂肪族第一アミン)
  4)塩酸1-(4-ピリジル)ピリジニウムクロリドによる呈色(芳香族第一アミンおよび第二ビニルアミン)
  5)2,4,6-トリニトロフェノール(別名ピクリン酸)による結晶性アミンの生成
  6)有機塩基の沈殿試薬
  7)アミンおよびアミノ酸の蛍光誘導体化試薬
  8)1-フルオロ-2,4-ジニトロベンゼンによる呈色(第一アミン、第二アミン)
  9)フェニルイソチオシアネートによる誘導体化(第一アミン、第二アミン)
 G グアニジノ基
  1)1-ナフトールと次亜塩素酸ナトリウムによる呈色(坂口反応、モノ置換グアニジノ化合物)
  2)1-ナフトールとα-ジケトンによる呈色(フォーゲス-プロスカウエル反応、モノおよびジ置換グアニジノ化合物)
 H ニトロソおよびニトロ
  1)ペンタシアノアンミン鉄(II)酸ナトリウムn水和物による呈色(ニトロソ)
  2)リーベルマン反応による呈色(ニトロソ)
  3)アセトンとアルカリによる1,3-ジニトロベンゼン誘導体の呈色(Janovsky反応、ニトロ)
 I チオール
  1)ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物による呈色(SH化合物など)
  2)5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)による呈色(エルマン試薬、チオール)
  3)ブルーテトラゾリウムによる呈色(チオール)
  4)N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミドによる蛍光(マレイミド試薬、チオール)
 J 糖および炭水化物
  1)アントロンと硫酸による呈色
  2)フェーリング試液による還元糖の検出
  3)フェニルヒドラジンによる誘導体化(アルドース、ケトース)
2.構造特異的反応
  1)アルカロイドのホルムアルデヒドによるマルキス反応
  2)ピリジン環のフォンゲリヒテン反応
  3)プリン誘導体のムレキシド反応
  4)ジギトキソースのケラー・キリアニ反応
  5)不飽和ステロイドのリーベルマン・ブルヒアルト反応
  6)不飽和ステロールのコーベル反応
  7)二重結合へのハロゲン付加に伴う臭素試液の脱色
  8)二重結合による過マンガン酸カリウムの脱色
3.ガス発生による確認試験
  1)アンモニアの生成による確認試験
  2)ヨウ素ガスの発生による確認試験
  3)ホルムアルデヒドの臭気発生
  4)二酸化イオウの臭気発生
  5)フェノールの臭気発生
  6)アクロレインの臭気発生
  7)吉草酸の臭気発生

第12章 実際試料の分析
1.分析方法の選択
  1)分析の目的
  2)試料
  3)目的成分とその含量
  4)分析法の精度
  5)共存物質の影響
  6)使用機器など
2.標準分析法
  1)日本薬局方
  2)日本工業規格
  3)衛生試験法
  4)食品添加物公定書
  5)Official Methods of Analysis of AOAC INTERNATIONAL
  6)その他
3.サンプリング
4.前処理法
  1)溶解と沈殿による方法
  2)溶媒抽出法
  3)固相抽出法
  4)イオン交換法
  5)クロマトグラフィー
  6)灰化法
  7)揮発と捕集による方法
  8)融解(溶融)法
  9)その他

〔付〕 第十六改正日本薬局方医薬品の定量法一覧
参考書
索引

本書『パートナー分析化学I改訂第2版』は、『パートナー分析化学I』の改訂版であり、『パートナー分析化学II改訂第2版』と対をなすものである。薬学領域における分析化学は、創薬科学、医療薬学、生命科学、衛生薬学のあらゆる分野で不可欠な基盤技術となっている。医薬品の確認試験、純度試験および定量、生体試料中の薬物濃度の測定、ゲノム、プロテオームおよびメタボローム解析、環境および食の安全性の評価を行ううえで、分析化学の知識や技能が必要となってくる。
 薬の専門家として社会のニーズに応えることのできる薬剤師・薬学研究者の養成を目指した「薬学教育モデル・コアカリキュラム(モデル・コアカリキュラム)」が2004年8月に作成され、2006年4月から薬剤師教育6年制がスタートした。しかし、モデル・コアカリキュラムの順番どおりでは、分析化学の内容を体系的に学べないうえ、到達目標(SBO)に濃淡がありすぎるとの理由から、従前どおり、分析化学を体系的に取り扱い、学習・教授しやすい教科書を作る方針で、『パートナー分析化学I』および『パートナー分析化学II』を2007年5月に編集・発刊した。その後、2010年10月に厚生労働省から新薬剤師国家試験出題基準が発表され、2011年4月に第十六改正日本薬局方が施行された。これを機に改訂版を企画した。
 本書は、2007年に発行した初版の内容を踏襲し、モデル・コアカリキュラムを完全に網羅するとともに、新薬剤師国家試験出題基準および第十六改正日本薬局方に準拠した内容となっている。また、初版と同様に、目次のあとにモデル・コアカリキュラム(SBO)対応一覧を併記し、読者の便宜を図るとともに、「要点のまとめ」として本文中の重要な文章を色刷りとした。さらに、本改訂版では、新しい試みとして本文のうち初学者にとって高度な部分を「応用」として表示するとともに、一部の医薬品については、何の薬であるかという簡単な説明を加えた。また、例題および章末の演習問題は、CBTから薬剤師国家試験レベルまで、多岐にわたる問題を配するようにした。
 本書は、モデル・コアカリキュラム中のC2化学物質「(1)化学平衡」および「(2)化学物質の検出と定量」で取り扱われている、化学的分析法を中心に記述した。化学的分析法は、物理的分析法(機器分析法)の進歩によって、軽視されがちである。しかし、いかに機器がコンピュータ化され、自動化されても、基本的な概念は、化学的分析法に依存している。特に、デジタル化された結果が容易に得られる昨今、その結果に至る過程で分析化学的な誤りがあっても、基本的な知識がないと気付かず、重大な誤謬につながる。また、本書で述べる基本的な思考方法や理論は、薬剤師あるいは薬学研究者にとっては不可欠なものである。したがって、読者各位が、本書『パートナー分析化学I改訂第2版』の重要性を認識し、姉妹書『パートナー分析化学II改訂第2版』と併せて、各位の今後の発展の基盤として活用されることを期待する。
2012年2月
編集者一同