教科書

パートナーシリーズ

パートナー生薬学改訂第2版

編集 : 竹谷孝一/鳥居塚和生
ISBN : 978-4-524-40285-4
発行年月 : 2012年4月
判型 : B5
ページ数 : 438

在庫あり

定価5,724円(本体5,300円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

生薬学のスタンダードな教科書。「総論」「各論」の二部構成で、「総論」は生薬の歴史から成分、流通、漢方まで幅広くカバー。「各論」は局方収載生薬を中心に、各生薬の基原、性状から漢方での応用までポイントをおさえて解説。今改訂では漢方に関する記述を拡充したほか、各生薬写真をフルカラー化。日本薬局方第十六改正対応。

総論
第1章 生薬と生薬学
1.はじめに
2.生薬
 A 生薬の特殊性
 B 生薬の有効成分
 C 漢方薬
3.生薬学

第2章 生薬の歴史
1.人類の誕生とともに―古代文明
2.西欧の生薬療法
 A 古代ギリシャ・ローマ時代―薬になる動植鉱物
 B アラビア時代
 C ヨーロッパ時代
 D ルネサンス以降
 E 生薬化学の時代―薬の宝庫としての天然物
3.東洋の生薬療法
 A インドの生薬療法
 B 中国の生薬療法
4.日本の生薬療法(漢方医療)
 A 江戸時代以前
 B 江戸時代以降
 C 現代の日本型漢方製剤療法―現代医療における漢方薬
5.生薬の教育課題

第3章 生薬の基原植物の形態と分類
1.被子植物の外部形態(器官)
 A 茎
 B 根
 C 葉
 D 花
 E 果実
 F 種子
2.被子植物の内部形態(組織)
 A 表皮系
 B 維管束系
 C 樹皮と材
 D 葉の構造
3.植物の分類
 A 種
 B 学名と種以下の階級
 C 種以上の階級
4.生薬の基原植物の分類と科の特徴
 A 裸子植物亜門
 B 被子植物亜門

第4章 生薬の成分
1.成分一般
2.生合成的分類
 A 酢酸-マロン酸経路
 B イソプレノイド(メバロン酸/MEP)経路
 C シキミ酸経路
 D アミノ酸経路
 E 複合経路
3.ケモタキソノミー(化学的系統分類学)

第5章 生薬の品質評価
1.形態と官能による評価
 A 外部形態(器官)の観察
 B 官能による情報
 C 内部形態(組織)の観察
2.物理・化学的評価
 A 確認試験
 B 純度試験
 C 品質規格値

第6章 生薬生産と流通
1.生薬生産のあゆみ
2.野生品採取による生薬生産
3.薬用植物栽培
4.組織培養と遺伝子組換えの育種的利用
5.薬用資源としての下等植物
6.生薬の調製・加工
7.生薬の変質
8.生薬の供給と流通
 A 国産生薬
 B 外国産生薬
第7章 生薬の特徴と漢方薬
1.医薬としての生薬の特徴
 A 生薬成分の薬理活性
 B 生薬の薬効別分類
2.古方派―日本独自の漢方医学
3.漢方薬と民間薬
 A 漢方薬
 B 漢方の考え方
 C 漢方薬の剤形
 D 現在使われている漢方薬
 E 漢方の基本処方―構成生薬による分類
 F 漢方の基本処方―使用目的による分類
 G 局方収載漢方処方の解説
 H 漢方処方の服薬指導
 I 民間薬
 J 漢方生薬の相互作用
 K 漢方薬構成生薬の薬効の解析
4.健康食品・サプリメントと特定保健用食品
5.有効成分原料としての生薬

各論
植物生薬
■藻類
紅藻類
 カンテン
 マクリ
■真菌類
子のう菌類
 バッカク
担子菌類
 チョレイ
 ブクリョウ
■裸子植物亜門
マツ科
 ロジン
マオウ科
 マオウ
■被子植物亜門
■■双子葉植物綱
■■■離弁花植物亜綱
ブナ科
 ボクソク
トチュウ科
 トチュウ
クワ科
 ソウハクヒ
 マシニン
 タイマ
 ホップ
タデ科
 ダイオウ
 カシュウ
ヒユ科
 ゴシツ
モクレン科
 コウボク
 シンイ
ニクズク科
 ニクズク
マツブサ科
 ゴミシ
クスノキ科
 ウヤク
 ケイヒ
キンポウゲ科
 イレイセン
 オウレン
 ショウマ
 ブシ
メギ科
 ポドフィルムコン
 インヨウカク
アケビ科
 モクツウ
ツヅラフジ科
 クラーレ
 コロンボ
 ボウイ
スイレン科
 センコツ
 レンニク
ドクダミ科
 ジュウヤク
コショウ科
 コショウ
ウマノスズクサ科
 サイシン
ボタン科
 シャクヤク
 ボタンピ
ケシ科
 アヘン
 エンゴサク
アブラナ科
 ガイシ
ユキノシタ科
 アマチャ
バラ科
 エイジツ
 オウヒ
 キョウニン
 トウニン
 サンザシ
 ビワヨウ
マメ科
 アラビアゴム
 オウギ
 カイカ
 カッコン
 カラバルマメ
 カンゾウ
 クジン
 ケツメイシ
 センナ
 トラガント
 ソボク
 ヘンズ
フウロソウ科
 ゲンノショウコ
ハマビシ科
 シツリシ
コカノキ科
 コカヨウ
トウダイグサ科
 アカメガシワ
ミカン科
 オウバク
 キジツ
 チンピ
 トウヒ
 ゴシュユ
 サンショウ
 ヤボランジ
ニガキ科
 ニガキ
ヒメハギ科
 オンジ
 セネガ
ムクロジ科
 リュウガンニク
ウルシ科
 ゴバイシ
クロウメモドキ科
 タイソウ
 サンソウニン
ウリ科
 カロコン
 トウガシ
フトモモ科
 チョウジ
ミズキ科
 サンシュユ
 ウコギ科
 ニンジン
 コウジン
 チクセツニンジン
 シゴカ
 ドクカツ
 ワキョウカツ
セリ科
 ウイキョウ
 サイコ
 センキュウ
 ゼンコ
 卜ウキ
 ビャクシ
 ボウフウ
 ハマボウフウ
 キョウカツ
 ジャショウシ
■■■合弁花植物亜綱
ツツジ科
 ウワウルシ
エゴノキ科
 アンソッコウ
モクセイ科
 レンギョウ
マチン科
 クラーレ
 ホミカ
リンドウ科
 ゲンチアナ
 リュウタン
 センブリ
キョウチクトウ科
 ストロファンツス
 ラウオルフィア
ガガイモ科
 コンズランゴ
アカネ科
 アセンヤク
 キナ
 サンシシ
 トコン
 チョウトウコウ
ヒルガオ科
 ケンゴシ
ムラサキ科
 シコン
シソ科
 オウゴン
 カゴソウ
 カッコウ
 ケイガイ
 ソヨウ
 ハッカ
 ヤクモソウ
ナス科
 ロートコン
 ベラドンナコン
 ダツラ
 トウガラシ
 クコシ
 ジコッピ
ゴマノハグサ科
 ジオウ
 ジギタリス
ノウゼンカズラ科
 キササゲ
ゴマ科
 ゴマ
オオバコ科
 シャゼンシ
 シャゼンソウ
スイカズラ科
 ニンドウ
オミナエシ科
 カノコソウ
キキョウ科
 キキョウ
キク科
 インチンコウ
 カミツレ
 コウカ
 シナカ
 ソウジュツ
 ビャクジュツ
 モッコウ
 ゴボウシ
 キクカ
■■単子葉植物綱
オモダカ科
 タクシャ
ユリ科
 アロエ
 カイソウ
 コルヒクム
 サンキライ
 チモ
 テンモンドウ
 バイモ
 パクモンドウ
 ビャクゴウ
 オウセイ
ヤマノイモ科
 サンヤク
アヤメ科
 サフラン
イネ科
 ボウコン
 ヨクイニン
 ハトムギ
 コウイ
 コウベイ
ヤシ科
 カルナウパロウ
 ビンロウジ
サトイモ科
 ハンゲ
カヤツリグサ科
 コウブシ
ショウガ科
 ウコン
 ガジュツ
 ショウキョウ
 カンキョウ
 シュクシャ
 ショウズク
 ヤクチ
 リョウキョウ
ラン科
 テンマ

動物生薬
■環形動物
貧毛綱
 ジリュウ
■軟体動物
斧足綱
 ボレイ
■節足動物
昆虫綱
 カンタリス
 ハチミツ
 ミツロウ
 サラシミツロウ
 ローヤルゼリー
 精製セラック
 白色セラック
■脊椎動物
両生綱
 センソ
哺乳綱
 ユウタン
 ジャコウ
 ロクジョウ
 精製ラノリン
 加水ラノリン
 ゴオウ
 ゼラチン
 精製ゼラチン

鉱物生薬
 カッセキ
 セッコウ
 リュウコツ

付録

索引

生薬は人類の歴史とともに見出されてきた最初の医薬品であり、その医療文化・科学発展の過程においてより良い生薬が選択・選別されて現在に至っている。今日臨床現場で治療薬として使用されている医薬品の約80%は、伝統的に使用されていた生薬の薬効知識あるいは天然物を由来として開発されたものである。近年、伝統医術の利点も再発見され、生薬、生薬製剤などが医療の現場、薬局・薬店などでのセルフメディケーションとして治療・健康保持薬の重要な位置を占めてきている。しかし、生薬は天然由来の多成分系で品質に幅が生じやすいという問題点などもあり、生薬を理解するためには生薬利用の歴史、原料植物の鑑定、化学成分、薬理などの知識から臨床応用と広範な学問領域の知識が要求される。これらのことを効率よく理解されるため、先人の生薬領域の先生方のご努力により、1983年に刊行された『INTEGRATED ESSENTIALS生薬学』は多くの薬学生に親しまれ、6年制薬学教育を視野に入れた『パートナ一生薬学』に引き継がれ、多くの薬系大学で採用されてきた。
 本書の改訂に際しては、第十六改正日本薬局方に準拠し、生薬のみならず、その基原植物をカラーで掲載し、学生が生薬学を通して薬用植物にも興味を持てるよう配慮するとともに、漢方薬・生薬認定薬剤師認定試験にも対応できるようにした。また、薬学6年制卒業生を対象とした薬剤師国家試験出題基準が決まり、薬学教育モデル・コアカリキュラムの生薬・天然物領域で教える「C7自然が生み出す薬物」の(1)薬になる動植鉱物、(2)薬の宝庫としての天然物は、従来通り、物理・化学・生物の基礎で出題されることになったが、(3)現代医療の中の生薬・漢方薬は医療の実務で出題されることとなり、薬学生として医療での漢方知識の必要最低限を修得する必要性があると考え、総論に「第7章 生薬の特徴と漢方薬」を追加した。また、第十五改正日本薬局方より生薬を原材料とする6種の漢方エキス製剤が収載され、第十六改正ではさらに16種が追加された。今後、薬剤師は医師からの漢方処方箋を漢方の立場から理解し、適切な処方箋であるか否かをチェックし、患者に服薬指導していく知識がますます要求される。
 諸先輩先生方の遺産を積み重ねて刊行されてきた本書のこれらの改訂が、薬学生にとってさらなる利用価値を増したものと確信しているが、より充実した教科書とするためにも、内容の不備、誤りなどありましたら忌憚のないご意見・ご指摘をお寄せいただければ幸甚に存じます。
平成24年3月
竹谷孝一
鳥居塚和生