教科書

健康・栄養科学シリーズ

食べ物と健康 食事設計と栄養・調理

監修 : 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
編集 : 渡邉智子/渡辺満利子
ISBN : 978-4-524-26849-8
発行年月 : 2014年2月
判型 : B5
ページ数 : 246

在庫あり

定価2,700円(本体2,500円 + 税)

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

食べ物の栄養の特性を踏まえ、食事摂取基準・食品標準成分表を正しく活用し、科学的根拠に基づき対象者に適した食事設計を行えるよう詳説。従来の調理学の基本を踏まえつつ、集団給食、一般・特別治療食、災害時の食事設計、食育など、他科目への応用・発展につながる視点を盛り込み総合的に学習できるよう構成。改正国試出題基準「食べ物と健康」準拠、『食べ物と健康U食事設計と栄養』の改訂新版。

第1章 食事設計
 A.食事設計の定義
 B.食事設計の必要性
 C.食事設計の目的
第2章 食事設計とライフステージ
 A.栄養特性
 B.食事設計における食事摂取基準の活用
 C.食事設計と栄養アセスメント
第3章 食事設計と食品
 A.食事設計と食品成分表
 B.食事設計と食品構成
第4章 食事設計と献立作成
 A.献立作成の条件
 B.献立作成の実際
 C.供食
 D.食事設計と予算
第5章 食事設計と調理
 A.調理および調理操作の意義
 B.調理と安全性
 C.調理と栄養
 D.調理とおいしさ
第6章 調理操作
 A.加熱調理と調理器具
 B.非加熱調理と調理器具
 C.新調理システム
 D.食器
第7章 調理操作による食品の変化
 A.調理操作による食品の変化
 B.食品の物性と咀嚼・嚥下
 C.調理操作と栄養成分の変化
第8章 食素材の調理特性と調理
 A.主食になる食素材の調理特性と調理
 B.主菜になる食素材の調理特性と調理
 C.副菜になる食素材の調理特性と調理
 D.その他の食素材の調理特性と調理
第9章 食事設計の活用
 A.食事設計のライフステージへの活用と展開
 B.食事設計の集団給食への活用と展開
 C.特別治療食への食事設計の活用と展開
 D.災害時食への食事設計の活用
 E.食育への食事設計の活用と展開
参考資料
参考図書
練習問題解答
索引

本書は、2006年に刊行された「食べ物と健康II食事設計と栄養」の編集意図を受け継ぎ、改定管理栄養士国家試験出題基準(2010年12月)に準拠し、改訂新版「食べ物と健康食事設計と栄養・調理」として刊行する運びとなった。管理栄養士の重要な職務の1つに、栄養・調理の理論と技術に基づく食事設計がある。本書はそれを、読者が興味をもって意欲的に学べるよう企図した。
 出題基準の「食べ物と健康」には、「食べ物の特性をふまえた食事設計及び調理の役割の理解を問う」ことがねらいとして明記されている。本書ではこの出題基準の大・中・小項目に加え、子どもの肥満・やせ、若年女性のやせ、成人のメタボリックシンドローム・糖尿病など現代社会の健康課題に対応できる「食事設計と栄養・調理」に不可欠な知識、技術を網羅した。
 本書では「食事設計」を、「喫食者の食の満足度とQOL(quality of life、生活の質)の向上を目的とし、科学的根拠に基づく栄養学の観点から、喫食者の栄養アセスメントに基づいた、食事・食品・栄養・調理・供食・健康・評価・フィードバックを要素とするプログラム」と定義した。また、「調理」を、「献立作成から始まり、食品を選択・購入し、種々の調理操作を経て食事を構成し、供食するまでの一連の行程」と定義した。この定義に従い、子どもから高齢者に至る各ライフステージの栄養特性を理解し、栄養アセスメントおよび食事摂取基準に基づく食事のあり方について理解を深め、食品標準成分表を適切に活用し、喫食者の嗜好を満足させるおいしい料理・食事を提供できる献立作成の能力とセンスの涵養を目指した。また、食品の持ち味を活かす調理操作と調理器具の効果的な使用方法を示し、確かな調理技術が身に付くよう配慮した。併せて、調理操作による食品・栄養成分の変化や機能的・栄養学的利点を最新の研究成果から学び、食事設計の実践力を獲得できるよう編集した。
 本書の大きな特徴は、基本となる食事設計から、様々な食事設計へ活用できる力を高めるため、ライフステージ別、学校・事業所などの集団給食、病院一般食・特別治療食、食育、さらに災害時への展開が可能となるよう、従来の調理学と他教科とを双方向に関連付け理解を促し、学習できるように総合的な視点を盛り込み構成した。また、管理栄養士国家試験対策として知識・要点のまとめと学習評価ができるよう各章末に練習問題を掲載した。さらに、読者の興味・関心を促し、学習効果を高めるため、本文に関連するコラム欄を設け、高度な知識やトピックスを掲載した。本書は、管理栄養士養成課程のみならず、栄養士・調理師養成課程、現職の皆様にも「食事設計と栄養・調理」の指南書として活用をお勧めしたい。
 本書の執筆者は、本書の主旨をご理解、ご賛同いただいた各領域の第一線の先生方である。豊富な学識と叡智を結集し、編集、上梓ができたことを有り難く幸いに思う。
 本書を用いて近未来を担う食のエキスパートになる上で、礎となる高度な知識・技術を培い、深い理解と広い視野からの判断に基づく実践的かつ発展的な「食事設計と栄養・調理」を行う力を備えた管理栄養士が養成されることを願っている。

2014年1月
渡邊智子
渡辺満利子