教科書

基礎から学ぶ生化学改訂第2版

編集 : 奥恒行/山田和彦
ISBN : 978-4-524-26774-3
発行年月 : 2014年3月
判型 : B5
ページ数 : 302

在庫あり

定価2,700円(本体2,500円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

管理栄養士・栄養士養成課程の学生に必要な最小限の知識をまとめた生化学のテキスト。食べることを生化学的立場で捉え、物質と生命活動との関連を中心に構成している。化学反応における中間代謝物や代謝経路については主要なものに限定し、初学者が全体像を把握しやすいように工夫されている。今改訂では全体の解説内容の点検を行い、代謝(3章)、血液と尿(5章)について内容を一新した。

1.生化学を学ぶために
 A.生化学とは
 B.人体の化学組成
 C.生体の構成成分と食事成分
 D.なぜいろいろな食品を組み合わせて食べなければならないか
 E.生物の基本的な単位−細胞
2.なぜ食物を摂らなければならないのか
 A.食物成分の生体への取り込みとゆくえ
 B.エネルギーはどのように産生され、利用されているか
3.食物成分は生体内においてどのように代謝されているのか
 A.糖質は生体内でどのように代謝されているか
 B.脂質とはどんなものか、体内ではどのように代謝されているか
 C.タンパク質は生体内でどのように代謝されているのか
 D.遺伝情報はどのようなメカニズムによって伝達されているのか
4.生体の機能を調節しているものは何か
 A.酵素・ホルモン・ビタミンの違い
 B.酵素は生体内でどのような役割をしているか
 C.ホルモンは生体内でどのような働きをしているか
 D.ビタミンにはどんなものがあるか、その生体内での働きは何か
 E.ミネラル(無機質)にはどんなものがあるか、生体内でどのような働きをしているか
 F.水は生体内でどのような働きをしているか
5.生体の恒常性維持における血液と尿の役割と働き
 A.血液の役割と働き
 B.尿の役割と働き
 C.血液と尿による恒常性の維持
6.外敵から生体をどのように守るか
 A.免疫の不思議
 B.いかにして感染から身を守っているか
 C.からだが備えている外界接触面の感染防御
 D.能動的な感染防御の基盤:自己と非自己の識別
 E.自然免疫系
 F.適応免疫系
7.物質代謝はどのようにしてほどよく滞りなく行われるのか
 A.生きているということ(生命現象)と調節
 B.代謝調節のしくみ
 C.代謝調節の異常と病気
略語
参考文献
練習問題解答
索引

本書の前身である栄養・健康科学シリーズの『生化学』が刊行されて21年が経過した。その間に栄養士法の改正などを踏まえて幾度となく改訂して現在の『基礎から学ぶ生化学』の基礎ができ上がっている。
 生化学の進歩は目覚ましく、包括する分野が広大なため、そのすべてを網羅しようとするテキストは膨大なものになってしまう。しかし、栄養学や健康科学の専門家として活躍しようとしている人にとって、広範囲のしかも最先端の生化学のすべてが必要ではないし、限られた時間内でそのような生化学を理解することは不可能である。同じ生化学であっても目指す専門性によって重点的に学習する内容が異なるのは当然のことである。
 本書『基礎から学ぶ生化学』は、栄養学を学び、将来、管理栄養士・栄養士や健康科学の専門家になろうとしている人を意識して構成するとともに、執筆については第一線の生化学研究者というよりも栄養学や健康科学の教育に携わり基礎科学としての生化学の位置づけを理解している方々に依頼した。当然のことながら、管理栄養士国家試験ガイドラインの生化学領域の内容も網羅してある。また、管理栄養士養成の新カリキュラムにおける「人体の構造と機能および疾病の成り立ち」の中で、生化学領域のテキストとして利用できる内容としている。
 多くの生化学テキストは化学物質から学習が始まるのに対して、本書は生体を動的なものとして位置づけ、まず食べることを生化学的立場からとらえて、その物質と生命活動との関連を理解できるように構成した。それゆえ、本書は生化学の成書に比べるとコンパクトな内容や構成となっている部分もあるが、生化学の基本的な知識は獲得できるように配慮してある。化学構造式はできる限り少なくし、化学的知識に乏しい人も違和感をもたずに内容を理解できるように工夫した。各章や節の見出しについてもその内容が把握できるように工夫するとともに、生化学を理解する上でのポイントをコラムとして随所に入れて学習の手助けとなるように配慮した。また、化学反応式や代謝経路なども主なものに限定して全体像が把握できるように配慮したので、これを補う意味で巻末に代謝マップを添付した。
 本書は、栄養学・健康科学を学ぶ人が基礎科学としての生化学に親しみをもち、学習が効果的にできるように配慮してある。本書が栄養学を理解する上で最善の生化学テキストであると信じ、活用をお願いする次第である。今後とも、読者諸賢のご批判を仰ぎながら、より充実した内容に改善したいと考えている。忌憚のないご意見をお聞かせいただければ幸いである。

2014年2月
奥恒行
山田和彦