教科書

遺伝医学への招待改訂第5版

共著 : 新川詔夫/太田亨
ISBN : 978-4-524-26562-6
発行年月 : 2014年11月
判型 : A5
ページ数 : 176

在庫あり

定価1,944円(本体1,800円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

遺伝医学のコンパクトな入門教科書として多くの学生に広く支持されている。基礎的内容から、臨床で役立つ知識を、わかりやすく、親しみやすい口語調で解説。用語解説、コラムを充実させている内容が理解しやすい。これまでの編集方針、難易度と解説内容を踏襲し、この間の新知見・キーワードの追加、さらに、本書を採用する先生方からの意見、指摘要望を反映した改訂を行い、より充実した使いやすい1冊とした。

【主要目次】
I 遺伝学とは?
 A.遺伝医学の小史
 B.遺伝医学の特性
 C.遺伝医学の役割
 D.遺伝性疾患の分類
  a.単一遺伝子病(メンデル遺伝病)
  b.ミトコンドリア遺伝病
  c.多因子疾患
  d.染色体異常症
  e.ゲノム病
  f.エピジェネティック疾患
 E.家系図のとりかた
II 遺伝子とDNA,RNA
 A.ヒトのゲノム
 B.核酸の構造とDNAの複製
 C.ヒト遺伝子の構造
 D.遺伝子の発現
 E.遺伝子の変化
  a.遺伝子変異
  b.アミノ酸コード領域以外の塩基の変化
 F.短小RNAの重要性
 G.遺伝子産物としてのタンパク
III 遺伝子の担体としての染色体
 A.染色体の形態と分類
 B.染色体異常と発生機構
  a.数的異常
  b.構造異常
  c.モザイクとキメラ
  d.親由来の異常
 C.染色体異常症
 D.X染色体の不活化
 E.染色体異常の発生頻度
  a.配偶子中の染色体異常
  b.自然流産胎児中の染色体異常
  c.周産期死亡児中の染色体異常
  d.新生児における染色体異常
 F.腫瘍と染色体異常
IV ヒトのメンデル遺伝
 A.遺伝形質,遺伝子および接合性
 B.常染色体優性遺伝
  a.概念と一般原則
  b.特殊な現象
 C.常染色体劣性遺伝
  a.概念と一般原則
  b.特殊な現象
 D.X連鎖優性遺伝
  a.概念と一般原則
  b.特殊な現象
 E.X連鎖劣性遺伝
  a.概念と一般原則
  b.特殊な現象
 F.Y連鎖遺伝
  a.概念と一般原則
V メンデル法則に従わない遺伝
 A.多因子遺伝
  a.量的形質
  b.閾形質
 B.ミトコンドリア遺伝病
 C.エピジェネティクスとゲノム刷り込み(インプリンティング)現象
VI 集団における遺伝子のふるまい
 A.遺伝子頻度
 B.突然変異と自然選択
 C.遺伝的多型
VII 遺伝医学におけるライフサイエンスの知識と技術
 A.制限酵素と逆転写酵素
 B.組み換えDNAと遺伝子クローニング
 C.ハイブリダイゼーション法
 D.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
 E.染色体蛍光in situ ハイブリダイゼーション(FISH)
 F.DNA マイクロアレイ法と比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)法
 G.次世代シーケンシングとエクソーム解析
 H.連鎖と遺伝子地図
 I.順行遺伝学と逆行遺伝学
 J.遺伝子改変と再生医学
 K.ヒトゲノム計画と遺伝医学
 L.遺伝子診断法
 M.出生前診断法
  a.羊水診断
  b.絨毛診断
  c.母体血による胎児DNA診断
  d.着床前診断
VIII 病気の遺伝学
 A.先天性疾患
  a.先天奇形
  b.神経・筋疾患
  c.先天性免疫不全症
  d.内分泌疾患
 B.多因子疾患
  a.成人病・生活習慣病
  b.アレルギー疾患
 C.がん
  a.がん原遺伝子の活性化
  b.がん抑制遺伝子の機能喪失
  c.発がんのプロセス
  d.遺伝性のがん
 D.正常変異形質
IX 遺伝病の予防,対応と治療
 A.予防医学
 B.オーダーメード(個別化)医療と薬理遺伝学
 C.遺伝カウンセリング
  a.カウンセラーの資格と心得
  b.相談内容とクライエント
  c.遺伝予後(再発率)
 D.遺伝子治療
 E.遺伝医学と生命倫理
参考図書
索引

改訂第5版の序

 初版の刊行から24年が経ち,この度改訂第5版を刊行することになりました.改訂第5版では,第一線で活躍する遺伝医学者を新たに共著者に迎え,共同で改訂作業にあたりました.
 基本的な遺伝学の記述,および図表は第5版でも大きくは変更していません.しかし,時代とともに変化してきた知識・概念についてはできる限り反映させるようにしました.さらにこの数年間の種々の遺伝病の診断技術,特に分子遺伝学的技法の進歩は目覚ましく,旧版までに記述した内容の一部は実際の検査や研究の場ではあまり使用されなくなったものもでてきました.最近実用化されている新しい手法の例は可能な限り取り上げたつもりです.とりわけ,DNAの塩基配列に変化がないのに遺伝子の働きが変化する現象・概念である「エピジェネティクス」の進展や,「くすり」の効き方や副作用を決める遺伝子を扱う「薬理遺伝学(ファーマコゲノミクス)」の進歩と医療への応用,ゲノム解析を個人に応用する次世代医学の取り組みである「個人ゲノム」分析の大衆化,遺伝子多型による生活習慣病の原因解明とその結果のオーダーメード医療への応用などについても最小限の加筆を行いました.その代わり,旧版巻末に収録されていた「遺伝学的検査に関するガイドライン」は紙面の都合上割愛しましたが,出典先のURLを示しましたので,参考にしていただきたいと思います.
 本書は旧版と同様に,遺伝医学の極々入門書です.医師・歯科医師・薬剤師だけでなく,看護師・助産師・保健師・臨床検査技師・診療放射線技師・歯科衛生士・福祉士・療法士などの医療従事者やそれらを目指す学生の方々も対象にしました.できる限り専門用語を用いず平易な説明を心がけたつもりですので,利用していただければ幸いです.
 最後に初版から第4版まで執筆に携わっていただいた阿部京子先生に感謝申し上げます.

2014年9月
著者