書籍

糖尿病治療の手びき改訂第56版

編・著 : 日本糖尿病学会
ISBN : 978-4-524-26546-6
発行年月 : 2014年5月
判型 : B5
ページ数 : 130

在庫あり

定価702円(本体650円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

日本糖尿病学会が「糖尿病に関する正確な知識の伝導」を目的に長年改訂を続け、多くの患者さん・ご家族に愛読されてきた好評書。糖尿病のしくみから、診断・治療方法、合併症の詳細まで、患者さんに分かりやすい図表と大きな活字で解説。今改訂ではイラストも充実し、初めて糖尿病のことを勉強する患者さんやご家族のほか、医療従事者が患者さんに説明する際にも活用できる。

はじめに
HbA1c値が変わりました
1 糖尿病とはどんな病気か
 1 血糖とインスリンの働き
 2 どのような症状が出るのか
 3 軽い糖尿病でも合併症を引き起こす
2 なぜ私が糖尿病なのか−検査と診断
 1 尿糖が出ない、症状もない、でも糖尿病?
 2 血糖とヘモグロビンA1c(HbA1c)の検査で確定診断を
 3 「境界型」は糖尿病予備群
 4 内臓脂肪とメタボリックシンドローム
3 糖尿病の原因は?
 1 糖尿病の原因はひとつではない
 2 1型糖尿病
 3 2型糖尿病
 4 その他の原因による糖尿病
 5 妊娠糖尿病
4 糖尿病が長く続くとどうなるのか.合併症を考える
 1 糖尿病の合併症
 2 細い血管の合併症(細小血管症)
 3 太い血管の合併症(動脈硬化)
 4 感染症
 5 フットケアについて
5 経過をみよう.合併症の予防のために
 1 糖尿病の経過観察の重要性
 2 経過観察に必要な検査とその目標
 3 合併症を防ぐためのコントロール目標
 4 糖尿病連携手帳を活用しましょう
6 1型糖尿病はどのように治療するのか
 1 治療の原則
 2 インスリン療法
 3 食事療法
 4 運動療法
7 2型糖尿病はどのように治療するのか
 1 食事療法が基本
 2 運動のすすめ
 3 内服薬による治療
 4 注射薬による治療
8 妊娠中の糖尿病はどのように治療するのか
 1 糖代謝異常のある妊婦さんでは厳格な血糖コントロールが必要
 2 治療の実際
 3 母体に起こる合併症
9 緊急治療が必要な意識障害を起こすこともある
 1 糖尿病昏睡とは
 2 糖尿病昏睡はどのように治療するのか
 3 糖尿病昏睡は予防できるのか
10 低血糖にどのように対応するのか
 1 どうして低血糖になるのか
 2 低血糖の症状
 3 低血糖になりやすいとき
 4 無自覚低血糖症とは
 5 低血糖にどのように対応するのか
11 ほかの病気にかかったとき−シックデイ対策を考える
 1 シックデイとは
 2 内服薬やインスリン注射をどうするか
 3 主治医を受診すべきケース
 4 手術を受けるとき
12 こころの問題にどのように対応するのか
 1 糖尿病と診断されたとき
 2 落ち込んでしまったとき
 3 どうしても食べてしまうとき
 4 家庭、職場、学校でのトラブルがあるとき
13 子どもの糖尿病
 1 子どもの糖尿病の特徴
 2 治療の原則
 3 学校生活
 4 サマーキャンプ
14 高齢者の糖尿病
 1 高齢者の糖尿病の特徴
 2 高齢者の糖尿病の注意点
15 糖尿病と日常生活
 1 家庭生活
 2 職業と職場での対応策
 3 運転免許と保険
 4 余暇を楽しむ
 5 酒、タバコ、嗜好品
 6 血圧・脂質のコントロール
○おわりに
○(公益社団法人)日本糖尿病協会・都道府県糖尿病協会一覧
○付録:BMI(Body Mass Index)一覧表
○索引
○「糖尿病治療の手びき(改訂第56版)」執筆者一覧
○(一般社団法人)日本糖尿病学会糖尿病治療の手びき編集委員会
○携帯カード〔切り取ってお使いください〕最後にとじてあります

紀元前1550年頃、エジプトのナイル川流域であるルクソール(テベス)の墓のなかから発見された古文書(パピルス)に糖尿病の最古の記載があります。糖尿病は人類をもっとも長く悩ませた病気であり、また、原因のわからない不思議な病気と考えられてきました。
 1921年、トロント大学でバンティング博士と医学生は膵臓から抽出した物質(インスリン)を膵臓摘出した糖尿病の犬に投与することで血糖値が下がることを証明し、インスリンが治療に使われるようになり、近代的糖尿病治療の幕開けとなりました。
 現在では、糖尿病患者さんは世界的にみても増加の一途をたどり、耐糖能異常者は2025年には世界人口の8%にもなるともいわれています。実際、わが国の糖尿病患者さんおよび糖尿病の可能性のある人の合計は2007年で2,210万人、総人口の17.2%との報告があり、2011年にはさらに27.1%に増加しています。現在では糖尿病が直接の死因になることはまれになってきましたが、糖尿病による眼や腎臓や動脈に現れる合併症を完全に防ぐことは容易ではありません。とくに糖尿病は血管病といわれ、動脈硬化の増悪による心筋梗塞や脳血管障害、下肢血管障害など多彩で重篤な血管障害に陥ることが知られています。
 血糖コントロールの指標として、HbA1cが汎用されており、新たに診断基準に取り入れられました(HbA1c値の表記については本書Gページをごらんください)。日本糖尿病学会は2013年に熊本宣言として、合併症予防のための血糖コントロール目標としてHbA1c7.0%未満とすることを提唱しました。また、最近では新たな薬剤としてインクレチン関連薬やSGLT2阻害薬の出現が、糖尿病の治療を大きく変えつつあります。
 本書「糖尿病治療の手びき」は1961年に初版が発行され、2011年に第55版が発行されましたが、今回このような変化に対応するため、最新の内容に改訂しました。患者さんとご家族のために編集することを目的としており、本書が糖尿病をコントロールし、合併症を防ぎ心豊かな人生を送るための手びき書となることを願っております。

2014年5月
(一般社団法人)日本糖尿病学会
糖尿病治療の手びき編集委員会