教科書

人体の構造と機能はじめての解剖生理学

講義と実習

: 金澤寛明
ISBN : 978-4-524-26448-3
発行年月 : 2013年4月
判型 : B5
ページ数 : 276

在庫あり

定価2,592円(本体2,400円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

解剖学(形態学)と生理学(機能学)を、講義と実習双方からコンパクトに学べるテキストとして好評の栄養・健康科学シリーズ「解剖生理学―講義と実習(第3版)」の改訂新版。簡潔でわかりやすいすぐれた解説と図版を引き継ぎつつさらに充実、実験実習も含めより効果的に学習できるようアップデート。栄養学を学ぶ学生またメディカルスタッフ全般に必要な基礎知識の習得に最適の一冊。

1章 総論
A.解剖学と生理学
B.人類と人種
C.細胞
 1 細胞の一般構造
 2 細胞膜(形質膜)
 3 細胞質の内部
 4 核の構造
 5 遺伝情報の伝達
D.組織
 1 上皮組織
 2 支持組織
 3 筋組織
 4 神経組織
2章 骨格系
A.骨の形状と構造
 1 骨の形状と種類
 2 硬骨と軟骨
 3 骨化と成長
 4 組成
B.主要骨格とその連結
 1 主要骨格
 2 骨の連結
3章 筋系
A.筋の形状と構造
 1 筋の形状
 2 筋の構造
B.主要骨格筋
 1 背部の筋
 2 頭部の筋
 3 頚部・胸部の筋
 4 腹部の筋
 5 上肢と下肢の筋
C.筋の機能
 1 収縮のしくみ
 2 収縮の様式
 3 収縮エネルギー
 4 筋の神経支配
4章 循環系
A.循環系の構成
 1 心臓
 2 血管
 3 血液循環系
B.心臓の機能
 1 心臓の役割
 2 心臓のポンプ作用
 3 心臓の収縮のしかた
 4 心電図
 5 心拍出量の調節
C.血圧
 1 血圧とは
 2 収縮期(最高)血圧と拡張期(最低)血圧
5章 血液、リンパ、免疫
A.血液
 1 赤血球
 2 白血球
 3 血小板
 4 止血機構
B.リンパ系
6章 呼吸器系
A.呼吸器系の構成
 1 鼻腔
 2 副鼻腔
 3 咽頭
 4 喉頭
 5 気管
 6 気管支
 7 肺
 8 胸膜腔
B.呼吸器系の生理
 1 呼吸運動
 2 呼吸運動の調節
 3 いろいろな呼吸型
 4 肺容量
 5 ガス交換
7章 消化器系
A.消化器系の構成
 1 口腔
 2 咽頭
 3 消化管
 4 肝臓・胆嚢
 5 膵臓
B.消化器の機能
 1 消化運動
 2 消化腺の分泌
 3 吸収
8章 泌尿器系
A.泌尿器系の構成
 1 腎臓
 2 尿管
 3 膀胱
 4 尿道
B.腎臓の機能
 1 腎臓のはたらき
 2 尿の生成
 3 水・電解質の調節
 4 尿の検査
 5 排尿
 6 その他の腎臓の機能
9章 生殖器系
A.女性生殖器とその機能
 1 女性生殖器の構造と機能
 2 思春期と更年期
 3 乳腺
 4 基礎体温の周期的変化
B.男性生殖器とその機能
 1 男性生殖器
 2 男性思春期とホルモン
10章 内分泌系
A.内分泌系の構造と機能
 1 下垂体
 2 甲状腺
 3 上皮小体(副甲状腺)
 4 副腎
 5 松果体
 6 膵島(ランゲルハンス島)
 7 性ホルモン
 8 消化管ホルモン
11章 神経系
A.神経系の構成
 1 神経系の区分
 2 神経組織
 3 神経の興奮と伝導
B.中枢神経系の構成と機能
 1 脊髄
 2 脳幹
 3 間脳
 4 網様体
 5 小脳
 6 大脳基底核(大脳核)
 7 大脳半球
 8 脳室系
C.末梢神経系の構成と機能
 1 脳神経
 2 脊髄神経
D.自律神経系
 1 交感神経系の構成
 2 副交感神経系の構成
 3 自律神経の機能
E.神経系の伝導路
 1 下行性伝導路
 2 上行性伝導路
12章 感覚器系
A.感覚器
 1 感覚の種類
 2 感覚の特徴
B.視覚器の構造
C.視覚器の機能
 1 屈折異常
 2 暗順応・明順応
 3 色感覚
D.平衡聴覚器の構造
E.聴覚器の機能
 1 伝音および感音機構
 2 難聴
F.平衡感覚器の機能
G.味覚と嗅覚
 1 味覚
 2 嗅覚
H.体性感覚・内臓感覚
 1 体性感覚
 2 内臓感覚
13章 皮膚と体温調節
A.皮膚の構造と機能
 1 皮膚の肉眼的構造
 2 皮膚の顕微鏡的特徴
 3 皮膚の付属器
 4 皮膚腺
B.体温の調節
 1 体温とは
 2 産熱・放熱機構
 3 不感蒸泄
 4 体温調節
 5 発熱と解熱
 6 発汗
14章 栄養と代謝
A.物質代謝
 1 糖質(炭水化物)
 2 脂肪(脂質)
 3 タンパク質(たんぱく質)
B.栄養素の作用
 1 糖質
 2 脂肪
 3 タンパク質
 4 ビタミン
 5 ミネラル(無機質)
C.先天性代謝異常
D.エネルギー代謝
 1 エネルギーとは
 2 エネルギー必要量
15章 解剖生理実習
実習1 実習レポートの作成
実習2 人体の体表と計測実習
 1 人体の体表区分
 2 姿勢とくに脊柱
 3 身体計測
 4 身長
 5 体重
 6 体格指数の算出
 7 皮下脂肪のはかり方
 8 体脂肪率(%fat)および肥満の判定基準
 9 生体インピーダンス法による体脂肪率の測定
 10 栄養と肥満
 11 体表面積
実習3 生体観察実習
 1 口腔の観察
 2 舌の観察
 3 乳歯の観察
 4 永久歯の観察
 5 歯肉の観察
 6 咽頭の観察
 7 腹部をみてわかること
 8 腹部の聴診
 9 腹部の打診
 10 腹部に触れてわかること
 11 胃の触診・胃の運動性
 12 腸の触診・腸の運動
 13 肝臓の触診
 14 爪と健康・栄養
実習4 生理実習
 1 皮膚感覚
 2 視覚
 3 味覚・味盲
 4 嗅覚検査
 5 重量感覚
 6 脈拍の触診
 7 血圧
 8 運動時の循環機能
 9 小脳の機能検査
 10 呼吸機能
実習5 動物の解剖実習
 1 動物の麻酔法
 2 骨格系の観察
 3 内臓器官の観察解剖術式(ラットの場合)
 4 心臓の自動性の観察
実習6 組織実習
 1 血球標本の観察
 2 口唇の組織
 3 舌の組織
 4 顎下腺の組織
 5 食道の組織
 6 胃の組織
 7 小腸の組織
 8 大腸の組織
 9 膵臓の組織
索引

人の健康に携わる者にとって、生物としての人間、すなわち“ヒト”の生命活動、なかでも形から探る解剖学(形態学)と働きを探る生理学(機能学)は最も基本的かつ重要なものである。この形態と機能は切り離して考えることができないがゆえに、人体を機能的臓器別に分類した項目─具体的には骨格系、神経系、循環器系、呼吸器系など一つの役割を持った系─ごとに、双方から理解することが効果的な学習につながる。
 本書は、4名の大先輩たちが栄養・健康科学シリーズの一冊として出版し、永年好評を得てきた『解剖生理学─講義と実習』をもとにした改訂新版である。解説は、今の学生が学習するには少し古めかしいかと感じる一方で、何度も読んでいるととても味わい深いところもあり捨てがたく、残すべき表現は残しながら修正を加えていく方法をとった。また、シンプルながら要点はおさえられている図表に関しても、初学者の学生には理解しにくいであろうと思われるものを中心に描きなおし、講義時に黒板に描く模式図というイメージでフリーハンドで描くことを基本姿勢とした。そのためにデフォルメされた構造もあるので、アトラスと見比べながら要点を確認してほしい。実験実習の部分では、ラットの解剖、味覚実験、皮膚感覚に関しては主に現在、静岡県立大学で実施している手技を元に書いたが、特別な設備を使わずにできるものという主旨を踏襲している。
 基本的には栄養学を学ぶ学生のために構想されたものではありながら、解剖学と生理学、さらに実験実習という広範囲にわたる内容がここまでコンパクトにまとめられた本書は、メディカルスタッフ全般が備えるべき必要最低限の知識を得るためにも適当な一冊だと考える。私自身がこれまでに医学部、看護学部、薬学部のほか、管理栄養士課程、診療放射線技師課程、臨床検査技師課程、ほか福祉関連の大学で解剖生理学を教えてきた経験から、これらチーム医療にかかわる学生たちのベースとなるべき知識の習得に役立つのではないかと思う。
 今後、読者からの意見をもとに、さらなるブラッシュアップを試みたいと考えている。

2013年3月
金澤寛明