教科書

ブレインブック

みえる脳

監訳 : 養老孟司
ISBN : 978-4-524-26387-5
発行年月 : 2012年8月
判型 : A4変
ページ数 : 256

在庫あり

定価4,320円(本体4,000円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

脳科学の入門書、現代版教科書。基本的な脳と感覚器の構造・機能から高次機能と疾患までを、ビジュアルに優れたCG、イラスト、写真を多用してわかりやすく解説。最新の研究内容も盛り込まれ読者の興味をひきつける内容となっている。また400におよぶ用語解説が理解の手助けとなる。コメディカル学生のみならず、「脳」に興味を持つすべての人にお勧めの一冊。

唯一無二の組織
脳の研究
脳神経科学における画期的な出来事
脳のスキャニング
脳を通る旅

脳と身体
 脳の機能
 神経系
 脳と神経系
 脳の大きさ、エネルギー消費、防御
 進化

脳の解剖学
 脳の構造
 脳の領域と区分け
 神経核
 視床、視床下部、下垂体
 脳幹と小脳
 辺縁系
 大脳皮質
 脳の細胞
 神経インパルス

感覚
 私たちはどのように世界を感じるか
 眼
 視覚皮質(視覚野)
 視覚経路
 視覚的な認知
 見ること
 耳
 音を感知する
 音を聴くこと
 嗅覚
 においの認知
 味
 触覚
 第六番目の感覚
 痛みの信号
 痛みの体験

運動とその制御
 調節
 神経内分泌系
 運動の計画
 「動かす」ということ
 無意識の動き
 ミラーニューロン

情動と感情
 感情的な脳
 意識される情動
 欲求と報酬

社会脳
 セックス、愛、生存
 表情
 自己と他者
 倫理と脳

言語とコミュニケーション
 身振りとボディ・ランゲージ
 言語の起源
 言語領域
 会話
 読み書き

記憶
 記憶の原理
 記憶の網
 記憶形成
 想起と認識
 記憶の異常

思考
 知性
 創造性とユーモア
 信仰と妄信
 錯覚
 意識
 意識とは
 意識の位置決め
 注意と意識
 意識の変容
 睡眠と夢
 時間
 自己と意識

個人個人の脳
 生まれと育ち
 脳に影響を与える
 人格
 奇妙な脳

発達と老化
 発達する脳
 老いていく脳
 未来の脳

病気と障害
 障害を持った脳
 脳の手術

用語解説/索引/謝辞

脳のことはわかりにくい。よくそう思っている人があるようです。
 その理由はいくつかあると思います。1つはしっかりと骨に囲まれ、しかも髄膜に包まれているので、よく見えないということがあります。この本を見ていただけばわかるはずですが、たくさんの写真と図を使って、その点に配慮しています。
 あるていどそれで形がわかったとしても、さらにわかりにくい面があると思います。それは脳のはたらきが、形から読みにくい、読めないということです。コンピュータの中と同じで、コンピュータをバラしてみても、なにに使われたか、わからないのと同じでしょうね。
 ですから脳を理解するには、さまざまな角度から考え、関心を持つ必要があります。この本では研究の歴史を含めて、たくさんの解説がつけられています。最初のページから腰を落ち着けて読む。そういう必要はかならずしもありません。パラパラめくっていてもいいのです。そうやって、脳に親しむために、いろいろな工夫がしてあります。
 この本を見て、もっと深く勉強したくなれば、ありがたい。著者がいちばん望んでいることは、それだと思います。この本の内容そのものは、ですから決してむずかしくありません。写真と図版中心ですから、まず脳という存在に慣れていただく、そういう意味で作られているのです。脳研究は日進月歩です。とくに脳のイメージングは近年とても進みました。この本ではその成果を紹介しています。この本の写真や図を見慣れてくると、専門の文献も読みやすくなるはずです。
 すべての人間活動は、脳のはたらきである意識に依存しています。脳を学ぶことは、人間を学ぶことです。そう思えば、脳についての本はかならずしも専門書ではありません。だれもが常識として知るべきことを書いてあると思うべきなのです。
2012年7月
養老孟司