書籍

血液内科ゴールデンハンドブック

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

編集 : 小澤敬也/坂田洋一
ISBN : 978-4-524-26308-0
発行年月 : 2011年10月
判型 : 新書
ページ数 : 462

在庫なし

定価4,860円(本体4,500円 + 税)

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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

研修医、血液内科シニアレベルを対象に、血液疾患における救急、各症候から何を考えて何を行うべきか、日常診療において知っておかなければならない疾患とその対処法、血液内科領域における検査法、治療法、薬剤について白衣のポケットに入るコンパクトなマニュアルとして提供する。血液内科診療に必要な最低限の知識を網羅、診療の良きパートナー!!

I章 救急患者への対応
 1.救急医療における症候と血液疾患
 2.血液疾患のEmergency

II章 外来パート
 1.血液疾患における身体所見の取り方
 2.血液疾患における一般検査の進め方
 3.血液疾患における発熱
 4.貧血、多血症
 5.白血球減少、白血球増加
 6.汎血球減少
 7.リンパ節腫脹、肝脾腫
 8.出血傾向
 9.血栓傾向
 10.血液疾患でみられる皮膚・粘膜所見

III章 疾患パート
 1.造血器腫瘍
 2.赤血球系疾患
 3.出血・血栓性疾患

IV章 主な検査法
 1.末梢血塗抹標本
 2.骨髄穿刺・骨髄生検
 3.リンパ節生検
 4.フローサイトメトリー
 5.腰椎穿刺
 6.染色体検査、FISH検査
 7.遺伝子診断
 8.溶血の検査
 9.出血・凝固時間と凝固関連検査
 10.血液型と輸血関連検査
 11.細菌・真菌培養検査
 12.ウイルス学的検査
 13.超音波検査
 14.画像診断

V章 主な治療法
 1.造血器腫瘍に対するレジメン集
 2.血友病・後天性血友病に対する止血療法
 3.中心静脈カテーテル
 4.輸血療法
 5.造血幹細胞移植
 6.放射線治療
 7.合併症などがある場合の基本的な考え方
 8.妊娠時の治療方針

VI章 主な薬剤の特徴と使い方
1.抗腫瘍薬
2.分子標的治療薬
3.造血因子その他
4.副腎皮質ステロイド
5.免疫抑制薬(ATGを含む)
6.鉄剤、ビタミンB12製剤
7.骨カルシウム代謝薬
8.鉄キレート薬
9.抗菌薬
10.抗ウイルス薬
11.抗凝固薬、抗血小板薬
12.止血薬、凝固関連因子製剤
13.造血器悪性腫瘍における緩和医療のための薬剤

略語・略号一覧
索引

『血液内科ゴールデンハンドブック』は、臨床研修を始めたジュニアレジデント、ある程度経験を積んだ血液内科医(シニアレジデントレベル)を主な対象とし、血液内科領域の日常診療において知っておかなければならない疾患とその診療の基本をコンパクトにまとめたマニュアルで、白衣のポケットに人るハンディな体裁を基本コンセプトとしている。
 また、ベッドサイドや外来で診察実習を行う医学生や、多忙を極める血液内科専門医にとっても利用価値の高い、手頃なマニュアル本となっている。
 構成は、「血液疾患における救急(Emergency-救急患者への対応)」、「症候から何を考え、鑑別診断をどう進めるか(外来パート)」、「主要疾患における診断と治療(疾患パート)」、「主な検査法」、「主な治療法」、「主な薬剤の特徴と使い方」を章立てし、必要最低限の知識を網羅している。日常の血液内科診療で遭遇する疾患をほとんどカバーしており、また造血幹細胞移植に関してもかなりのページを割いている。記述はできる限り簡潔な箇条書きとし、短時間で簡便に診療のポイントを確認できるようになっている。また、進歩の早い領域であるが、日本の実情に合わせる形でできるだけ最新の内容も盛り込んであり、小さくても実際の診療現場で十分役立つ実践的なハンドブックになるように配慮してある。
 本書の執筆は、内容に一貫性・統一性を持たせるために、自治医科大学内科学講座血液学部門および関連部署のメンバーが担当しており、実際に自治医科大学附属病院血液科で行われている診療内容が基本となっている。それらは日本でスタンダードとなっているものが主体になっており、本書が全国の医療機関のレジデントや血液内科医に広く活用されることを願っている。
2011年9月
小津敬也
坂田洋一

血液診療に関しては、すでに多くの書籍が存在している。しかし、実際の診療の現場に大きな教科書や専門書を絶えず持ち歩いて調べるわけにはいかない。またiPadのような電子媒体もキーワードを調べるのには有用であるが、情報量が多すぎて必要不可欠のポイントとなる情報を短時間に得るのは困難である。そこで、白衣のポケットに入るようなハンディな本が必要となる。しかし、小冊子であるため、活字が小さい、情報量が少ない、紙面の都合から新しい情報まで紹介されていない、など多くのクリアすべき問題が存在していた。本書はこれらの問題点を見事にクリアした良書である。
 本書は、臨床研修を始めたジュニアレジデントやもう少し経験を積んだシニアレジデントレベルの血液内科医を対象に書かれているが、血液専門医、看護師、臨床検査技師など幅広い読者にも十分役立つ内容である。血液診療の基本がコンパクトにまとめられたマニュアル本であり、索引を入れて449ページあるが白衣のポケットに入るサイズ(新書本の中でも長径がやや短い)で絶えず携帯できるのが魅力的である。外来や入院の日常診療において便利に使えるように、T章の「救急患者への対応」から始まり、「外来パート」、「疾患パート」、「主な検査法」、「主な治療法」、「主な薬剤の特徴と使い方」と続く章立てとなっている。
 各章の内容をみてみると、「救急患者への対応」の章では、血液診療で遭遇する救急医療やEmergencyに関して、診療にあたってのポイント、救急外来で最低限行っておくこと、緊急治療について要領よくまとめられている。その他、もっともページ数の割かれている「疾患パート」の章は、病態、症状・身体所見、検査・診断、治療という構成であるが、できる限り簡潔な記載とするというポリシーが全項目で貫かれており、血液診療で必要なことや忘れてはならないことが箇条書きで見やすく記載されている。短時間で診療のポイントを把握できるように配慮されているのがありがたい。また、各疾患に精通・熟練した専門医が担当しているためか、疾患の背景、病態、診断、治療などの各所に、現在世界的にスタンダードとなっている最新の情報が盛り込まれていることにも感嘆する。
 一般的にハンドブックといえども本は、多くの執筆者により記載されるため、統一感がなかったり、内容が重複していたり、重要な事項が抜け落ちたりすることが生じがちである。しかし、本書は自治医科大学の血液疾患に関わるメンバーが、日々の診療で行われている最新の診療内容を基本として執筆しており、執筆内容に一貫性・統一性があり、編集も見事であり誠にみやすいハンドブックである。
 血液診療で、自分の知識不足や不確かな記憶内容をすぐに確認したいと思ったときに紐解いて参考にできるような本に出会うことは少ないが、このようなときに本書に巡り合えたことは幸運である。皆様も是非とも活用されることをお勧めしたい。

評者● 金倉譲
内科110巻1号(2012年7月号)より転載