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日本消化器病学会ガイドライン

胆石症診療ガイドライン

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

編集 : 日本消化器病学会
ISBN : 978-4-524-26224-3
発行年月 : 2009年11月
判型 : B5
ページ数 : 166

在庫なし

定価3,240円(本体3,000円 + 税)

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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

日本消化器病学会編集による、エビデンスに基づいたオフィシャルな診療ガイドライン。胆石症に関わる厖大な文献を吟味し、診療する上で問題となるクリニカルクエスチョン(CQ)に対して、推奨グレードとエビデンスレベルを明記して診療の指針を示す。胆石症の疫学・病態、診断、治療、および予後・合併症がわかる。

クリニカルクエスチョン一覧
1.疫学・病態
(1)疫学
 CQ1-01 日本の胆石保有率は増加しているか?
(2)リスクファクター
 CQ1-02-1 胆結石形成に関連する因子とは? 1)Helicobacter pylori感染
 CQ1-02-2 胆結石形成に関連する因子とは? 2)胆嚢収縮機能低下
 CQ1-02-3 胆結石形成に関連する因子とは? 3)腸管機能低下
 CQ1-02-4 胆結石形成に関連する因子とは? 4)脂質異常症
 CQ1-02-5 胆結石形成に関連する因子とは? 5)急激な体重減少
 CQ1-02-6 胆結石形成に関連する因子とは? 6)食生活習慣
 CQ1-02-7 胆結石形成に関連する因子とは? 7)5F《Forty,Female,Fatty,Fair,Fecund(Fertile)》
(3)成因
 CQ1-03 コレステロール結石の成因は?
 CQ1-04 ビリルビンカルシウム胆石の成因は?
 CQ1-05 黒色石の成因は?
 CQ1-06 総胆管結石の成因は?
 CQ1-07 肝内結石の成因は?
(4)自然史
 CQ1-08 胆嚢結石の自然史は?
(5)胆道炎
 CQ1-09 胆嚢結石における急性胆嚢炎発生のメカニズムは?
 CQ1-10 総胆管結石における急性胆管炎発生のメカニズムは?
(6)胆道癌
 CQ1-11 胆嚢結石症は胆嚢癌の危険因子か?
 CQ1-12 肝内結石症は肝内胆管癌の危険因子か?

2.診断
(1)病歴・診察
 CQ2-01 胆石症の診断に有用な病歴聴取、身体所見は何か?
(2)症 状
 CQ2-02 腹痛は胆石症に必発か?
(3)生化学検査
 CQ2-03 胆石症の診断に肝機能検査は有用か?
(4)画像検査
 CQ2-04 胆石症の診断に腹部USは有用か?
 CQ2-05 胆石症の診断に経静脈性(点滴)胆道造影は有用か?
 CQ2-06 胆石症の診断に腹部CTは有用か?
 CQ2-07 胆石症の診断にMRCPは有用か?
 CQ2-08 胆石症の診断にERCPは有用か?
 CQ2-09 胆石症の診断にEUS・IDUSは有用か?
 CQ2-10 胆石症の診断に胆道シンチは有用か?

3.治療
(1)胆嚢結石
 CQ3-01 無症状例の手術適応は?
 CQ3-02 手術では腹腔鏡下胆嚢摘出術が第一選択か? 開腹すべき場合は?
 CQ3-03 腹腔鏡下胆嚢摘出術における合併症は?
 CQ3-04 胆石溶解薬の適応と限界は?
 CQ3-05 ESWLは胆石治療に有効か? 適応は?
 CQ3-06 Mirizzi症候群に経乳頭的内視鏡治療は有効か?
 CQ3-07 急性胆嚢炎合併胆嚢結石例に対してドレナージは有用か?
 CQ3-08 胆汁性腹膜炎、胆嚢周囲膿瘍の併発例は緊急手術か?
 CQ3-09 内胆汁瘻に対して胆嚢摘出術と瘻孔閉鎖術を施行すべきか?
(2)総胆管結石
 CQ3-10 無症状総胆管結石は治療すべきか?
 CQ3-11-1 各種内視鏡的治療の適応と限界は? 禁忌は? 偶発症は?
        1)ESTとEPBDの選択基準は?
 CQ3-11-2 各種内視鏡的治療の適応と限界は? 禁忌は? 偶発症は?
        2)confluencestoneの治療法は?
 CQ3-11-3 各種内視鏡的治療の適応と限界は? 禁忌は? 偶発症は?
        3)高齢者における胆管結石に内視鏡的胆管ステント留置術は?
 CQ3-11-4 各種内視鏡的治療の適応と限界は? 禁忌は? 偶発症は?
        4)胆嚢結石合併例治療の第一選択は?
 CQ3-12 外科的結石摘出術の適応は? 腹腔鏡下か、開腹か?
 CQ3-13 胆管炎を合併した胆管結石治療の第一選択は?
 CQ3-14 原発性総胆管結石に対して乳頭形成術を付加するべきか?
 CQ3-15 急性膵炎を伴う場合は、緊急開腹手術の適応か?
 CQ3-16 総胆管切開時には胆道鏡にて胆石遺残検索が原則か?
(3)肝内結石
 CQ3-17 胆汁酸製剤は有効か?
 CQ3-18 経皮的内視鏡治療(PTCS)の適応と限界は?
 CQ3-19 肝切除術の適応は?
 CQ3-20 経乳頭的内視鏡治療の適応と限界は?
 CQ3-21 胆道再建術後の肝内結石症に対する治療法は?

4.予後・合併症
1)予後
 CQ4-01 胆嚢摘出は消化吸収機能を低下させるか?
 CQ4-02 胆嚢摘出術後の経過観察は必要か?
 CQ4-03 胆嚢摘出術では胆嚢管遺残が長期的な問題となるか?
(2)長期合併症
 CQ4-04 総胆管結石治療後の長期合併症は何か?
 CQ4-05 肝内結石症の治療後の長期合併症は何か?

胆石症は日常診療で遭遇する頻度の高い消化器疾患のひとつである。日本消化器病学会では本疾患を含む6疾患[胃食道逆流症(GERD)、消化性潰瘍、炎症性腸疾患(クローン病)、肝硬変、胆石症、慢性膵炎]に対する診療ガイドラインの作成を企画した。今回作成された胆石症診療ガイドラインは、税所宏光責任者のもとに、作成委員・田妻進(委員長)、千々岩一男(副委員長)、乾和郎、海野倫明、窪田敬一、正田純一、藤田直孝、峯徹哉、山口幸二、本田和男、田中雅夫(オブザーバー)、評価委員・二村雄次(委員長)、中島正継(副委員長)、永井秀雄、真口宏介、文献検索担当・山口直比古、舘田鶴子、園原麻里を構成メンバーとして、疫学・病態から診断・治療・予後・合併症まで、診療科の枠を越えて包括的に幅広く策定された。
 エビデンスに基づいた診療ガイドラインを作成するために、以下の手順で作業を進めた。
 (1)クリニカルクエスチョン(CQ)の作成
 (2)CQに対する文献検索と採用文献の決定
 (3)文献データベース・構造化抄録の作成とエビデンスレベル判定
 (4)推奨ステートメント作成とグレード判定
 CQは、「疫学・病態」12件、「診断」10件、「治療」21件、「予後・合併症」5件、総数48件であった。CQに対する文献検索(医学中央雑誌、PubMed、Cochrane、1983年から2007年)では、13、431件(疫学・病態:4、088件、診断:2、459件、治療:6、021件、予後・合併症:863件)が抽出された。採用文献は831件(疫学・病態:191件、診断:182件、治療:369件、予後・合併症:89件)で、「Minds診療ガイドライン作成の手引き2007」に準じて構造化抄録742件(疫学・病態:161件、診断:182件、治療:333件、予後・合併症:66件)が作成された。基本的にはエビデンスレベル」以上の文献に基づいてCQに対する推奨ステートメント・推奨グレードを策定した。
 作業工程と経過報告は、JDDW2007特別企画『日本消化器病学会によるガイドラインをめぐって』(2007年10月18日)、第94回日本消化器病学会総会パネルディスカッション3『消化器診療ガイドラインの現状と問題点』(2008年5月8日)、JDDW2008特別企画『消化器病学会ガイドライン最終報告‐胆石症‐』(2008年10月2日)など、本学会にて順次行った。最終案を2009年3月9日から本学会ホームページ上に公開してパブリックコメントを求め、2009年6月26日に作成・評価合同委員会の承認を得て一部修正した。
 本ガイドラインを作成するにあたって、基盤となるべきエビデンスが十分ではなく、ステートメント作成や推奨グレード決定に際して必ずしもエビデンスレベルの高くないものを採用する必要に迫られる場面もあった。すなわち、わが国から質の高いエビデンスを発信することが次への課題として浮上した。
2009年9月
日本消化器病学会胆石症診療ガイドライン作成委員長
田妻進