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根拠がわかる症状別看護過程改訂第3版

こころとからだの69症状・事例展開と関連図

編集 : 関口恵子/北川さなえ
ISBN : 978-4-524-26119-2
発行年月 : 2016年3月
判型 : B5
ページ数 : 728

在庫あり

定価5,184円(本体4,800円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

身体症状に加えて心理・社会的症状を含む、69症状を収載。看護過程を事例を用いて具体的に解説。事例の関連図で、患者とその症状の全体像がアセスメントできるように配慮した。今改訂で、オールカラー化し、ケアに必要な基礎的知識は図版の追加でさらにわかりやすくなった。看護の視点から人間を捉えた「症状別看護」の決定版。

序章 看護からみた症状とは
第1章 呼吸
共通する基礎知識
 正常な呼吸のメカニズム
 1.咳嗽・喀痰(1)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 気管支喘息重積発作をきたした患者への援助
      #非効果的呼吸パターン
 2.呼吸困難(2)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 慢性呼吸不全をきたした患者への援助
      #ガス交換障害
 3.喀血(3)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 気管支拡張症患者の喀血時の援助
      #非効果的気道浄化
 4.胸水(4)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 がん性胸膜炎で胸水をきたした患者への援助
      #活動耐性低下
第2章 循環
共通する基礎知識
 正常な循環のメカニズム
 1.血圧異常(5)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳出血で高血圧を伴った患者への慢性期の援助
      #非効果的健康管理
 2.動悸(6)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 洞不全症候群により動悸のある患者への援助
      #心臓組織循環減少リスク状態
 3.貧血(7)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 再生不良性貧血で貧血が著明な患者への援助
      #活動耐性低下
 4.出血傾向(8)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 白血病で出血傾向がある患者への援助
      #身体損傷リスク状態
 5.吐血・下血(9)(10)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例1 食道静脈瘤で吐血をきたした患者への援助
      #非効果的消化管組織循環リスク状態
   事例2 潰瘍性大腸炎で下血をきたした患者への援助
      #皮膚統合性障害リスク状態
 6.ショック(11)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 心原性ショック状態にある患者への援助
      #心拍出量減少
 7.けいれん(12)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳浮腫によりけいれんをきたした患者への援助
      #身体外傷リスク状態
 8.浮腫(13)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 心不全により浮腫のある患者への援助
      #体液量過剰
 9.腹水(14)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 肝硬変で腹水貯留をきたした患者への援助
      #安楽障害
 10.脱水(15)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 嘔吐,下痢により脱水をきたした幼児への援助
      #体液量不足
第3章 栄養・代謝
共通する基礎知識
 正常な消化のメカニズム
 正常な代謝のメカニズム
 血糖調節のメカニズム
 1.食欲不振(16)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳梗塞発症後抑うつ状態となり食欲不振をきたした患者への援助
      #栄養摂取消費バランス異常:必要量以下
 2.嚥下困難(17)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳梗塞により嚥下困難をきたした患者への援助
      #嚥下障害
 3.悪心・嘔吐(18)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 化学療法により悪心・嘔吐をきたした患者への援助
      #安楽障害
 4.肥満・やせ
  基礎的知識
   その1−肥満(19)
   その2−やせ(20)
  看護過程の展開
   事例1 単純性肥満患者への援助
      #過体重
   事例2 神経性無食欲症によるやせの患者への援助
      #栄養摂取消費バランス異常:必要量以下
 5.血糖異常
  基礎的知識
   その1−高血糖(21)
   その2−低血糖(22)
  看護過程の展開
   事例 糖尿病により血糖異常のある患者への援助
      #非効果的健康管理
 6.発熱(23)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 肺炎により発熱をきたした患者への援助
      #高体温
 7.発汗(24)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 甲状腺機能亢進症により発汗の多い患者への援助
      #皮膚統合性障害
 8.褥瘡・びらん(25)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例1 自力で体位変換できない褥瘡のある患者への援助
      #皮膚統合性障害
   事例2 ストーマ周囲にびらんがある患者への援助
      #皮膚統合性障害
 9.黄疸(26)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 閉塞性黄疸により.痒感のある患者への援助
      #安楽障害
第4章 排泄
共通する基礎知識
 正常な排尿のメカニズム
 正常な排便のメカニズム
 1.頻尿・尿閉・残尿感(27)(28)(29)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 前立腺肥大で尿閉になり緊急入院した患者への援助
      #感染リスク状態:尿路
 2.尿失禁(30)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳梗塞発症後,尿失禁が生じた患者への援助
      #機能性尿失禁
 3.血尿(31)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 膀胱タンポナーデにより血尿のみられる患者への援助
      #出血リスク状態
 4.多尿・乏尿(32)(33)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脱水による急性腎不全で乏尿期の患者への援助
      #非効果的腎臓組織循環リスク状態
 5.便秘(34)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 分娩後に便秘をきたした患者への援助
      #便秘
 6.下痢(35)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 経管栄養により下痢をきたした患者への援助
      #下痢
 7.便失禁(36)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脊髄損傷により便失禁をきたした患者への援助
      #便失禁
第5章 活動・休息
共通する基礎知識
 睡眠・運動のメカニズム
 1.倦怠感(37)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 A型肝炎により倦怠感のある患者への援助
      #安楽障害
 2.運動障害(38)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例1 関節リウマチで関節変形のある患者への援助
       #活動耐性低下
   事例2 脳梗塞により片麻痺,関節拘縮のある患者への援助
       #身体可動性障害
   事例3 圧迫骨折による臥床安静のため,筋力低下をきたした患者への援助
       #身体可動性障害
 3.振戦(39)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 パーキンソン病により振戦のある患者への援助
      #身体損傷リスク状態
 4.不眠(40)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 入院により不眠をきたした患者への援助
      #睡眠パターン混乱
第6章 知覚
共通する基礎知識
 正常な知覚のメカニズム
 1.視覚障害(41)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 外傷による網膜剥離で視覚障害のある患者への援助
      #身体損傷リスク状態
 2.聴覚障害(難聴)(42)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 老人性難聴の患者への援助
      #言語的コミュニケーション障害
 3.しびれ・知覚障害(43)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 腰椎椎間板ヘルニアで下肢にしびれをきたした患者への援助
      #安楽障害
 4.めまい(44)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 メニエール病によりめまいのある患者への援助
      #安楽障害
 5.掻痒感(45)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 アトピー性皮膚炎で入退院を繰り返し,掻痒を強く訴えた患者への援助
      #安楽障害
 6.疼痛
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例1 胃全摘術により術後疼痛のある患者への援助(46)
       #急性疼痛
   事例2 関節リウマチにより慢性疼痛のある患者への援助(47)
       #慢性疼痛
   事例3 乳がんによりがん性疼痛のある患者への援助(48)
       #慢性疼痛
   事例4 頭痛により日常生活に支障がある患者への援助(49)
       #慢性疼痛
   事例5 急性心筋梗塞により胸痛のある患者への援助(50)
       #急性疼痛
   事例6 胆石症により急性疼痛(腹痛)のある患者への援助(51)
       #急性疼痛
第7章 理解
共通する基礎知識
 正常な認知のメカニズム
 1.意識障害(52)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳出血により意識障害に陥った患者への援助
      #不使用性シンドローム
 2.見当識障害(記憶障害,知能障害,妄想,感情の障害)(53)(54)(55)(56)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例1 アルツハイマー型認知症で見当識障害をきたしている患者への援助
       #慢性混乱
   事例2 脳血管性認知症による失禁・不潔行為のみられる患者への援助
       #排泄セルフケア不足
   事例3 アルツハイマー型認知症による異食行動をきたす患者への援助
       #誤嚥リスク障害
 3.幻覚・妄想(57)
  基礎的知識
  看護過程の展開
    事例 統合失調症により幻覚・妄想のある患者への援助
      #対他者暴力リスク状態
 4.せん妄(58)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 緊急入院・緊急手術後,術後せん妄に陥った患者への援助
      #急性混乱
 5.コンプライアンスの低下(59)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 自己管理できない糖尿病患者への援助
      #ノンコンプライアンス
 6.高次脳機能障害(60)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 右被殻出血により,注意障害,左半側身体失認・空間無視,病態失認を生じた患者への援助
      #身体損傷リスク
第8章 伝達
共通する基礎知識
 正常な伝達のメカニズム
 1.言語障害(61)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳梗塞により失語症が出現した患者への援助
      #言語的コミュニケーション障害
 2.失声(62)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 喉頭全摘手術後患者の失声への援助
      #言語的コミュニケーション障害
第9章 感情
共通する基礎知識
 正常な感情
 主な心理過程の理論
 感情・情緒の異常
 1.抑うつ状態(63)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例1 SLE患者の長期入院による抑うつへの援助
       #非効果的コーピング
   事例2 気分障害(躁うつ病)患者の抑うつへの援助
       #自己傷害リスク状態
   事例3 マタニティーブルーズをきたした患者への援助
       #消耗性疲労
 2.依存(64)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 脳梗塞発症後,依存的となった患者への援助
      #非効果的コーピング
 3.不安(65)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 術前に強度の不安を示した患者への援助
      #不安
 4.恐怖(66)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 閉ざされた逃げ場のない電車が怖いために外出できなくなった患者への援助
      #恐怖
 5.悲嘆(67)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 患者の死が近い家族への援助
      #予期悲嘆
 6.拒否・攻撃的行動(68)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 軽減しない苦痛や治療がスムーズにいかないために攻撃的な患者への援助
      #非効果的コーピング
 7.ボディイメージの混乱(69)
  基礎的知識
  看護過程の展開
   事例 乳がんにより乳房切除術を受けた患者への援助
      #ボディイメージ混乱
索引

改訂第3版の序

 本書は、看護学生から臨床の看護者の方々に広く活用いただけるよう、看護の視点として身体的症状(からだ)のみならず、心理的症状(こころ)についてもとりあげた症状別の看護過程の書です。2002年に刊行して以来、長年にわたり多くの皆様に活用されてきました。
 現在、超高齢社会、格差社会などといわれる時代のなかで、健康に障害をもつ人を生活の視点からとらえて援助する看護者には、多様な場でさらなる活躍が期待されます。そこで、「根拠の提示」という基本的趣旨をふまえつつ、看護者として対応すべき症状を加えるとともに、新たな知見、看護診断を見直し、追加修正しました。

≪改訂の趣旨・ポイント≫
1)とりあげる“心理・社会的症状”を61症状から69症状としました。
 たとえば「疼痛」は、胃全摘術後の疼痛、急性心筋梗塞による胸痛、胆石症による腹痛のある急性疼痛や、がん性疼痛、頭痛、関節リウマチによる慢性疼痛など、状態の異なる代表的な疼痛がみられる事例の看護過程を加筆しました。
2)各章の基礎的知識と各症状とを、できるだけ関連づけました。
 たとえば、「循環の基礎的知識」では、体液量の調節(.「浮腫」143頁参照)のように示し、症状の「浮腫」の全身性浮腫の項で(.「体液量の調節」54頁参照)と明記しました。
3)各章の基礎的知識をビジュアル化(図式化)しました。
4)根拠(エビデンス)をできるだけ提示するようにしました。
 EBM(Evidence Based Medicine検査・治療など)、EBN(Evidence Based Nursing症状緩和の手段など)として必ずしも確立していないものも簡単に紹介しました。また看護計画(対策)においても、できるだけ「根拠」を示すようにしましたが、示せなければ「留意点」として補足しました。

 なお、本書初版は、当時の東京厚生年金看護専門学校の教員でまとめたものです。現在、学校名も「JCHO東京新宿メディカルセンター附属看護専門学校」と変わり、執筆者の立場も変化しました。今回、新たな執筆者も加わり、改訂第3版として刊行することができました。
 看護者には、患者の不快、苦痛な「症状」へのすみやかな対応や、「症状」により支障をきたす生活への援助が求められます。専門職者として科学的根拠に基づいた症状に対する看護を展開するうえで、多くの皆さまに本書を広く活用していただけることを期待しています。

2016年2月
編者を代表して
関口恵子

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