教科書

新・栄養指導論改訂第2版

編集 : 岡崎光子
ISBN : 978-4-524-26032-4
発行年月 : 2010年4月
判型 : B5
ページ数 : 198

在庫あり

定価2,484円(本体2,300円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

読者対象を栄養士養成課程学生(基本的に2年制)とした「栄養指導論」の教科書。管理栄養士養成課程を対象とした「栄養教育論」の教科書の縮小ではなく、今後の栄養士の役割を見据えた独自の構成としている。一般住民の栄養指導者や特定給食施設における実務者としての技能が効率的に習得できるよう工夫。行動科学など最新トピックを盛り込んだ改訂版。「日本人の食事摂取基準(2010年版)」に準拠して記述されている。

第1章 栄養指導の必要性
A.過去における栄養指導の必要性
 1 脚気・結核対策
 2 低栄養・高塩分に対する栄養改善
 3 日本型食生活から欧米型食生活へ
B.現在における栄養指導の必要性
 1 欧米型食生活の定着
 2 栄養不足から栄養過多、栄養アンバランスへ
 3 食環境の変化と栄養問題
 4 食行動上の問題点とその背景
 5 成人病から生活習慣病、そしてメタボリックシンドロームへ
C.これからの栄養士に必要とされる栄養指導とは
 1 エビデンスに基づいた栄養指導
 2 対象のニーズに合わせた栄養指導
 3 自己管理能力を育む栄養指導
 4 評価を行う栄養指導
 5 人づくりの栄養指導
 6 環境問題に適切に対処する栄養指導
■ 演習テーマ

第2章 栄養指導者として修得すべき基本的知識とスキル
2-1.栄養情報の収集と解析
A.情報収集に必要な知識とスキル
 1 栄養指導における情報の定義と情報収集の意義
 2 調査による情報収集
  ●COLUMN1 国民栄養調査の予備調査夜話
 3 インターネットによる情報収集と情報管理
B.情報の解析に必要な知識とスキル
 1 統計知識の必要性
 2 データの種類
 3 基本統計量の算出
 4 探索的なデータ分析(幹葉表示と箱ヒゲ図)
 5 相関関係と食物消費構造
 6 推定と検定
■ 演習テーマ
2-2.栄養指導の実際
A.栄養指導における栄養マネジメント
 1 栄養マネジメントサイクル
 2 栄養マネジメントの展開
B.栄養アセスメントのスキル
 1 栄養アセスメントの基本知識
  a.栄養アセスメントの定義
  b.栄養アセスメントの目的
 2 栄養アセスメントの評価項目
  a.食生活状況
  b.身体状況
  ●COLUMN2 栄養アセスメントのキーワード1−身体計測
  ●COLUMN3 栄養アセスメントのキーワード2−生理・生化学検査
  c.食の自己管理能力状況
 3 栄養アセスメントの実施における対象別スキル
  a.栄養アセスメントの方法と目標
  b.対象別アセスメントの場面例
  c.対象別アセスメントを実施する際の留意点
C.栄養指導プログラム作成に必要な知識とスキル
 1 栄養指導計画の基本
 2 カリキュラムの作成
 3 栄養指導プログラムの実施例
  a.対象者の決定
  b.アセスメント
  c.計画
  d.実施
  e.結果
  f.評価
 4 栄養指導の基礎資料
  a.日本人の食事摂取基準
  b.日本食品標準成分表
  c.統計資料
  d.食生活指針
  e.食事バランスガイド
D.栄養指導を実施するためのスキル
 1 栄養指導の方法
  a.動機づけ
  b.カウンセリング
  c.行動科学理論と行動変容
 2 対象(者)を考慮した留意点
  a.対象規模
  b.ライフステージ・健康状態
  ●COLUMN4 栄養指導の例
 3 指導過程での留意点
  a.食の意識化の育成
E.栄養指導結果を評価するためのスキル
 1 対象者の評価
  a.プロセス評価
  b.影響・結果評価
 2 栄養指導者の評価
■ 演習テーマ

第3章 給食運営における栄養指導
A.成長期の子どもの施設
 1 成長期の子どもの特性と施設の種類
  a.乳幼児期の特性
  b.学童期の特性
  c.施設の種類
 2 児童福祉施設
  a.児童福祉施設の給食の特性
  b.児童福祉施設の給食と栄養指導
 3 学校給食
  a.学校給食の目的と目標
  b.学校給食の基準と特性
  c.学校給食と栄養指導
B.思春期の施設
 1 思春期の特性と施設の種類
 2 学校給食
  a.学校給食の目的
  b.学校給食の基準と特性
  c.学校給食と栄養指導
 3 その他の給食施設
  a.施設給食の特性
  b.施設給食と栄養指導
C.成人期の施設
 1 成人期の特性と施設の種類
 2 事業所給食
  a.事業所給食の特性
  b.事業所給食と栄養指導
 3 寄宿舎の給食
  a.寄宿舎給食の特性と栄養指導
 4 その他の給食施設
  a.施設給食の特性と栄養指導
D.高齢期の施設
 1 高齢期の特性と施設の種類
 2 老人福祉施設・介護保険施設
  a.老人福祉施設・介護保険施設の給食の特性
  b.老人福祉施設・介護保険施設の給食と栄養指導
E.妊婦・授乳婦入院施設
 1 妊婦・授乳婦の特性
 2 妊婦・授乳婦の食事管理と栄養指導
  a.妊娠期給食の特性と栄養指導
  b.授乳期給食の特性と栄養指導
F.傷病者入院施設
 1 傷病者の特性
 2 傷病者の食事管理と栄養指導
■ 演習テーマ

第4章 栄養指導と運動・休養
A.栄養指導と運動
 1 栄養指導と運動とのかかわり
 2 健康づくりのための運動の基本的な考え方
  a.トレーニングの原則
  b.運動処方の内容
  ●COLUMN1 持久的運動とレジスタンス運動
 3 全身持久的運動の実施方法
  a.全身持久的運動の二つの考え方
  b.まとまった量の全身持久的運動を行う場合のプログラムのつくり方
  c.運動指導実施上の留意点
 4 ライフステージと運動
  a.ライフステージと運動能力の発達
  b.わが国における運動に関する施策の変遷
  c.ライフステージ別にみた運動の行い方
B.栄養指導と休養
 1 栄養指導におけるストレス管理・休養の必要性
 2 ストレス・疲労と休養
  a.ストレスとストレッサー
  b.疲労と休養
 3 休養の方法
  a.「健康日本21」における目標と対策
  b.疲労・休養状況の把握
  c.疲労をはじめとするストレスの予防
  d.休養の具体的な方法
■ 演習テーマ

第5章 栄養指導者として必要な関係法規
A.栄養士法の意義と活用法の留意点
 1 栄養士法と栄養士業務
  a.栄養士法の概要
 2 栄養指導活用時の留意点
  a.求められる個人の状況に合わせた栄養指導
  b.栄養指導内容の専門化・高度化
B.健康増進法の意義と今後の課題
 1 健康増進法施行の背景
 2 健康増進法の概要
  a.目的
  b.責務
  c.内容
  d.国民健康・栄養調査など
  e.保健指導など
  f.特定給食施設における栄養管理の義務
  g.受動喫煙防止対策
  h.特別用途表示および栄養表示基準など
  i.その他罰則など
 3 栄養士・管理栄養士に求められる今後の課題
  a.特定給食施設での栄養アセスメント
  b.国民健康・栄養調査の活用
C.地域保健法と健康増進法のかかわり
 1 国民の健康づくりと地域保健法
  a.地域保健法の目的
  b.地域保健法の概要
  c.都道府県(保健所)と市町村(保健センター)の栄養士の役割
 2 改正健康増進法と他の健康政策などとの関係
D.学校給食法と子どもの成長
 1 学校給食の変遷と給食にかかわる法規
  a.慈善事業としての学校給食の開始
  b.体位・体格の維持、回復を促すための学校給食
  c.法律に基づいた給食の開始(多目的な学校給食の開始)
  d.広範囲の子どもたちへの学校給食
  e.多様な役割を担った学校給食の開始
 2 学校給食法
  a.学校給食の目的
  b.学校給食の目標
  c.学校給食の実施
  d.学校給食の実施基準
  e.学校給食と子どもの成長
 3 その他関係法規
  a.学校保健安全法
  b.地域保健法、健康増進法と子どもとのかかわり
  c.健康増進法
  d.食品衛生法、食品安全基本法
  e.食育基本法
  f.次世代育成支援対策推進法
  g.母子保健法
■ 演習テーマ

付表
参考文献
索引

食育基本法に裏付けされた栄養教諭制度の実施、さらに特定健診・保健指導の開始等々、近年、栄養士、管理栄養士の業務には追い風が吹いております。しかし一方で、いまだ栄養士と管理栄養士の業務内容などについては混沌としている感も拭えません。
 本書の初版の序にも記載させていただきましたが、本書は主として2年制の栄養士養成課程の学生諸子に使用していただくことを意図して内容を編集しております。そこで、管理栄養士の業務内容である傷病者への栄養指導は思いきって削除しています。このことにより、栄養士は給食の運営業務については、エキスパートであることを主張いたしました。
 栄養の指導は栄養士の重要な業務内容の一つです。しかし、人間を相手とする栄養指導を実施するには、2年間の養成期間では、それに必要なスキルを修得するには時間が不足しています。そこで本書ではその部分に焦点をあわせるよりもむしろ、前記したように給食の運営を実施していくうえで必要な知識ならびにスキルの修得に必要な情報を盛り込みました。日常、栄養士、管理栄養士教育に携わっている者として気がかりなことは、学生たちは知識を丸暗記し、修得したつもりになっており、しかし、その覚えたはずの知識を使いこなせないこと、ならびに論理的に思考することが苦手なことです。たとえば、食事摂取基準の数字は覚えても(修得しても)、それを食品構成に展開できない(苦手である)ことなどが指摘されます。そこで、本書は学生が給食の運営を行うにあたり基礎知識を活用できるように、との思いで構成いたしました。
 本書をご使用になられた後の忌憚のないご意見、ご批判をいただければ幸いです。
平成22年1月
岡崎光子