教科書

健康・栄養科学シリーズ

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 各論改訂第2版

監修 : 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
編集 : 香川靖雄/近藤和雄/石田均/門脇孝
ISBN : 978-4-524-26029-4
発行年月 : 2013年9月
判型 : B5
ページ数 : 614

在庫あり

定価5,616円(本体5,200円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

解剖生理学、生化学、病理学、医学概論、臨床医学を一つに統合した、管理栄養士にとって必要不可欠な医学入門テキスト。各論では、主要疾患の成因・病態・診断・治療について最新診断基準にそって解説。改定管理栄養士国家試験出題基準に沿い、メタボリックシンドローム、慢性腎臓病、サルコペニアなど新疾患を追加。さらに臨床医学を系統的に学習できるよう各論T・Uを1冊にまとめた。管理栄養士課程基礎・臨床医学教科書の決定版。

第13章 栄養・代謝系
 A.栄養と代謝にかかわるホルモン
 B.栄養・代謝系の疾患
  B−1.糖尿病とその合併症
  B−2.低血糖
  B−3.脂質異常症と動脈硬化
  B−4.肥満症、メタボリックシンドロ
  B−5.痛風と高尿酸血症
  B−6.先天性代謝異常
  B−7.ビタミンの欠乏症と過剰症
  B−8.ミネラルの欠乏症と過剰症
  B−9.ダンピング症候群・盲係蹄症候群
 C.摂食障害とその関連疾患
  C−1.摂取調節機構とその異常
  C−2.肥満とやせ(とくに疾患について)
  C−3.飢餓
  C−4.蛋白エネルギー栄養障害(栄養失調症、PEM)
  C−5.悪液質(カへキシー)
  C−6.神経性食欲不振症
  C−7.過食症
  C−8.アルコール中毒と依存症
  C−9.薬物依存・乱用
第14章 内分泌系
 A.ホルモン分泌とその調節
 B.内分泌器官の構造と機能
 C.内分泌系の疾患
  C−1.巨人症、末端肥大症
  C−2.尿崩症
  C−3.甲状腺機能亢進症と機能低下症
  C−4.甲状腺腫瘍
  C−5.副甲状腺機能亢進症と低下症
  C−6.クッシング症候群
  C−7.アルドステロン症
  C−8.アジソン症
  C−9.褐色細胞腫
  C−10.膵内分泌腫瘍
  C−11.無月経・不妊症
  C−12.更年期障害
第15章 消化器系
 A.消化器の機能と構造
 B.消化と吸収の仕組み
 C.消化器系の疾患
  C−1.口内炎・舌炎
  C−2.食道炎・食道がん
  C−3.急性胃粘膜障害
  C−4.胃・十二指腸潰瘍
  C−5.胃がん
  C−6.大腸ポリープ(消化管ポリポーシス)
  C−7.大腸がん
  C−8.潰瘍性大腸炎
  C−9.クローン病
  C−10.過敏性腸症候群
  C−11.蛋白漏出性胃腸症
  C−12.大腸憩室症
  C−13.便秘症と下痢症
  C−14.痔疾
  C−15.急性肝炎
  C−16.劇症肝炎
  C−17.慢性肝炎
  C−18.脂肪肝
  C−19.肝硬変・肝不全
  C−20.肝がん(原発性・転移性)
  C−21.アルコール性肝障害
  C−22.胆石症・胆嚢炎
  C−23.胆管がん・胆嚢がん
  C−24.急性膵炎
  C−25.慢性膵炎
  C−26.膵がん
第16章 循環器系
 A.循環器の構造と機能
 B.循環障害
 C.循環器系の疾患
  C−1.高血圧
  C−2.動脈硬化
  C−3.虚血性心疾患
  C−4.心不全
  C−5.不整脈
第17章 呼吸器系
 A.呼吸器系の構造と機能
 B.呼吸器系の疾患
  B−1.気管支喘息
  B−2.慢性閉塞性肺疾患
  B−3.気管支炎、肺炎
  B−4.肺結核
  B−5.肺がん
第18章 腎・泌尿器系
 A.腎臓・泌尿器の構造と機能
 B.電解質の異常
 C.腎・泌尿器系の疾患
  C−1.急性糸球体腎炎症候群
  C−2.慢性糸球体腎炎症候群
  C−3.急性腎不全、慢性腎不全
  C−4.ネフローゼ症候群
  C−5.糖尿病性腎症
  C−6.透析(血液透析、腹膜透析)
  C−7.前立腺肥大症、前立腺がん
  C−8.尿路感染症
  C−9.尿路結石
  C−10.腎盂尿管がん、膀胱がん
第19章 神経・精神系
 A.神経系の構造と機能
 B.神経・精神系の疾患
  B−1.脳出血
  B−2.クモ膜下出血
  B−3.脳梗塞
  B−4.一過性脳虚血発作
  B−5.脳腫瘍
  B−6.髄膜炎、脳炎
  B−7.認知症
  B−8.パーキンソン症候群
第20章 運動器(筋・骨格)
 A.筋・骨格系の構造と機能
 B.筋・骨格系の疾患
  B−1.骨粗鬆症
  B−2.骨軟化症・くる病
  B−3.変形性関節症
  B−4.筋ジストロフィー
  B−5.サルコペニア、廃用性筋萎縮
第21章 血液系
 A.血液の成分と機能
 B.血液系の疾患
  B−1.鉄欠乏性貧血
  B−2.巨赤芽球性貧血・悪性貧血
  B−3.再生不良性貧血
  B−4.溶血性貧血
  B−5.白血病
  B−6.悪性リンパ腫・骨髄腫
  B−7.特発性血小板減少性紫斑病
  B−8.播種性血管内凝固症候群
第22章 免疫・アレルギー系
 A.免疫と生体防御
 B.免疫・アレルギー系の疾患
  B−1.アレルギー疾患
  B−2.食物アレルギー
  B−3.自己免疫疾患
第23章 生殖系
 A.生殖系の構造と機能
 B.妊娠と分娩・妊娠合併症
 C.生殖系の疾患
  C−1.卵巣腫瘍
  C−2.子宮内膜症
  C−3.子宮筋腫
  C−4.子宮頸がん、子宮体がん
  C−5.乳がん
第24章 感染症
 A.総論
 B.抗菌療法
 C.各論
  C−1.細菌感染症
  C−2.ウイルス感染症
  C−3.クラミジア・リケッチア・マイコプラズマ感染症
  C−4.真菌感染症
  C−5.寄生虫症・原虫疾患
  C−6.感染性腸炎
  C−7.ヘリコバクター・ピロリ感染
  C−8.気管支炎、肺炎
  C−9.尿路感染症
  C−10.髄膜炎、脳炎
  C−11.HIV 感染症、後天性免疫不全
  C−12.性感染症(性行為感染症)

本書は、管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)が更新された平成14年から企画され、第20回国家試験が行われた平成17年度に第1版が出版され、すでに8年を経過した。本書には解剖学、生理学、生化学、病理学、食事療法に不可欠な臨床医学が含まれている。平成25年の出題200題の大体の傾向を分類してみると、生化学7題、解剖生理学・臨床医学等23題、基礎栄養学15題、応用栄養学16題があり、さらに臨床栄養学が約30題であり、本書はこれらの理解に不可欠な知識を解説してある。これに対応して、上記出題基準の大、中、小の全ての項目を関連づけ、図解も加えて理解しやすい記述となっている。
 従来の栄養学は推奨量中心であったが、時間栄養学の発展は著しく、時計遺伝子も出題されたため、今回の改訂では、改定国家試験出題基準(平成22年12月)に対応させ、時間栄養学を総論第2章に加える、また各論では新たな疾患を追加するなど多くの更新を行った。本書に含まれない内容で出題されたのは、平成24年の国家試験の放射能に関するBq,Sv 等の3題であって、原子炉事故後の現場の混乱を反映している。今後、災害に対応して必要とされる知識も出題される可能性がある。
 一方、本書第1版出版以降の間の社会の変動は大きく、少子高齢化が著しく進み、団塊世代が高齢期を迎えるに及んで、医療介護費は激増し、平成24年には要介護者は530万人、認知症患者は462万人に達した。また、透析患者30万人、胃ろう患者45万人の大半は離脱の可能性が少ない。したがって、これらの予防、治療、終末期に管理栄養士の果たす役割は大きい。このような背景のもと、平成25年4月から、健康日本21(第2次)が、第1次の同計画の改善点をふまえた形で企画され、主目標を「健康寿命(Healthspan)の延伸」に置いて新たに発足することとなった。
 病院、高齢者施設の給食には患者、利用者への栄養アセスメントが不可欠となったが、その理由の1つが、70歳以上の高齢者には著しい個人差があり、食事摂取基準を仮に80歳、90歳で定めても個々の症例とは乖離があるからである。栄養アセスメントに厳しく要求されるのは、人体の構造と機能及び疾病の成り立ちの知識である。なぜなら、管理栄養士が中心となってNST(ニュートリションサポートチーム)を医師、薬剤師、看護師と共に運営するために、本書の知識を理解し、過去の献立作成中心の栄養士の時代から脱却しなければならないからである。本シリーズ企画の中心となって下さった田中平三先生を理事長として、筆者も参画して昨年には日本栄養学教育学会(Japanese Association of Nutritional Science Education:JANE)が発足したのも、正にこのような時代の要請に応えるためである。
 これらの新しい潮流も見据えながら、本書の改訂を続けて行きたいと考えている。

平成25年7月
編集者を代表して
香川靖雄