教科書

看護学テキストNiCE

看護学原論改訂第2版

看護の本質的理解と創造性を育むために

編集 : 高橋照子
ISBN : 978-4-524-25765-2
発行年月 : 2016年1月
判型 : B5
ページ数 : 270

在庫あり

定価2,700円(本体2,500円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

看護学教育を受ける学生が最初に学習する“看護とは何か”、“看護学とは何か”を理解することを目指したテキストの最新版。看護実践の確かな基盤を培うために第1章「看護とは」の記述を強化。看護師国家試験出題基準に照らして、チーム医療(多職種連携)、在宅医療など統合分野の記述も強化した。初学者を専門職者に育てるために必要な知識を網羅した看護学テキストの決定版。

【主要目次】
はじめに
第I章 看護とは
 1.看護の本質
  A.看護の特性
  B.看護の定義
  C.看護実践と看護学
 2.看護の歴史
  A.古代における看護
  B.中世における看護
  C.近代における看護
  D.現代における看護
  E.看護師のイメージ
 3.変化している看護
  A.疾患中心からヘルスプロモーションへ
  B.施設内看護から地域基盤の看護へ
 4.地域基盤の看護と看護の継続性
  A.在宅看護の需要の高まりと活動の実際
  B.地域基盤の看護とは
  C.看護の継続性
第II章 看護の対象となる個人・家族・地域の理解
 1.統合体としての人間
  A.人間存在とは
  B.関係的存在としての人間
  C.成長・発達する人間
  D.人間と環境
 2.生活者としての人間
  A.生活・生活者という概念
  B.生活をとりまく社会的環境
 3.健康とウェルネス
  A.健康の概念
  B.疾病と病気
  C.ウェルネス:健康へのアプローチ
 4.家族とその機能
  A.家族という概念
  B.家族形態・機能の変化
  C.家族役割
  D.家族機能の査定(アセスメント)
 5.地域と健康
  A.地域と文化
  B.地域における看護とは
  C.地域生活と看護活動
 6.国際社会と健康
  A.健康と国際保健
  B.国際看護と異文化看護
 7.災害看護
  A.災害と看護
  B.災害サイクルと看護
  C.災害看護の実際
第III章 看護実践の心理・社会的理解
 1.自己と他者
  A.自己とは
  B.自己と他者
  C.役割と自己
 2.ストレス,コーピング
  A.ストレスとは
  B.コーピングとは
  C.ストレスを軽減させる活動
 3.セクシュアリティ
  A.人間の性とは
  B.セクシュアリティを構成する要因
  C.性の意義
  D.性の健康と権利
 4.スピリチュアリティ
  A.スピリチュアリティとは
  B.医療の場におけるスピリチュアリティ
  C.スピリチュアルケアと癒し
第IV章 看護実践の基盤
 1.看護実践における技術
  A.看護技術とは
  B.看護技術の特性
  C.看護における実践知と看護技術
  D.看護技術を実践するプロセス
 2.看護実践と倫理
  A.倫理とは
  B.看護における倫理上の問い
  C.今の医療で求められている看護実践の倫理
  D.看護倫理の実際
  E.よさを認め合う職場環境
 3.看護と法
  A.看護実践と法
  B.現代医療と法
 4.看護と経済
  A.「経済」とは
  B.医療制度のしくみと医療経済
  C.看護に対する診療報酬評価の実際
 5.看護と政策
  A.政策と政策決定過程
  B.看護行政と政策
  C.看護の政策課題
 6.医療安全
  A.医療安全の必要性
  B.医療安全と医療の質
  C.医療事故と看護職の責務
  D.医療事故とヒューマンエラー
  E.医療における安全文化
  F.安全教育
第V章 看護の展開
 1.看護実践とクリティカルシンキング
  A.クリティカルシンキングとは何か
  B.看護実践においてクリティカルシンキングがなぜ必要か−問題解決過程とクリティカルシンキング
 2.看護過程
  A.看護実践における看護過程の意義
  B.アセスメント
  C.診断過程と看護診断
  D.計画立案−目標設定と活動計画作成
  E.実施
  F.評価
 3.報告・記録
  A.報告
  B.記録
第VI章 チーム医療と看護
 1.チーム医療とは
  A.チーム医療とは何か
  B.チーム医療の目的・意義
  C.施設内のチーム医療から地域のチーム医療へ
 2.保健・医療・福祉における看護
  A.保健とは
  B.医療とは
  C.福祉とは
  D.保健・医療・福祉の提供システム
 3.多職種の連携・協働と看護職の役割
  A.連携と協働
  B.保健・医療・福祉における関連職種
  C.地域における関連職種・関係機関の連携・協働
  D.多職種連携に求められる専門能力と看護職の役割
第VII章 専門性の探求
 1.専門性への道程
  A.先駆的な看護師教育
  B.看護教育制度の変遷
  C.教育課程(カリキュラム)の変遷
  D.高等教育化する看護学教育
 2.看護の専門職性
  A.専門職とは
  B.専門職としての看護
  C.専門看護師,認定看護師,認定看護管理者
  D.専門職と責務
 3.専門領域の確立と展望
  A.看護実践諸領域の発展
  B.看護学諸領域の発展
  C.看護・看護学の発展と課題
第VIII章 看護・看護学の展望
 1.看護における実践・研究・理論
 2.看護実践と研究藤早苗
  A.根拠に基づく看護(EBN)
  B.看護研究
  C.看護研究の展望と課題
 3.看護実践と理論
  A.実践のための理論
  B.看護理論の変遷と展望
  C.看護理論を学ぶということ
 4.看護・看護学の展望と課題
  A.米国における学問的・実践的展望
  B.日本における展望と課題
付録
 付録1 看護の定義
 付録2 看護関連綱領
 付録3 看護の歴史
 付録4 主な看護理論家一覧
索引

はじめに

 初版が2009年に発行され、6年が経過しました。こうして改訂第2版を刊行できることは望外の喜びです。本書は、看護を学び始める学生を対象としたテキストです。初版の基本方針を変えることなく、「看護とは何か」「看護職者は何をする人なのか」「看護学とはどのような学問なのか」などの原理を明らかにすることを目的としています。それは同時に、看護実践に携わる人たちが、看護することに悩み迷いが生じたときに、あるいは自信をなくしそうになったときに、原点に立ち返り「看護」を考えるためにも役立てていただきたいと願って書かれたものでもあります。
 なかには初学者には難しい記述もあるでしょう。分かりやすさを目指す方針ではありますが、伝えたいことを妥協することなく記述したための結果であり、初めて学ぶ学生たちは、指導する先生方とともに、本書内にある“看護の心”と向き合っていただきたいと願っています。「看護」「看護学」とは、決して容易なものではなく、追究すればその奥は深く、どこまでも学びつくせないものであるともいえるでしょう。
 改訂第2版では、全章において最新のデータに基づいた記述にするのはもちろんのことですが、初版の読者の皆さまから寄せられたご意見を参考に、「チーム医療」の概念を明確にすることと、「看護理論」の記述を強化することを心がけました。
 また、改訂にあたってはっきりさせたのは、「看護師」の表記の意味です。英語のnurseは、国際的には保健師・助産師・看護師を含めています。国際看護師協会(International Council of Nurses:ICN)も、米国看護師協会(American Nurses Association:ANA)も3職を含めていますが、nurseの日本語訳では、看護師のみを意味します。それゆえ、日本では保健師・助産師・看護師の3職から成る職能団体を日本看護協会(Japanese Nursing Association)として、nurseではなくnursingを用いています。
 本書初版においては、3職を含めて表現したいときは、「看護者」としてきました。しかし、介護する人を介護者と呼ぶように、看護者では看護する人と広義にとらえることもできます。そこで、改訂第2版にあたっては、専門職であり国家資格を持つ保健師・助産師・看護師を意味し、それを総称する表現として「看護職者」を用い、統一することにしました。
 本書の発刊にあたっては、南江堂看護編集部の皆さまには細かな作業にご協力いただきましたこと、とくに、佐藤早苗さまには終始適切なご支援をいただきましたことを、ここに深謝いたします。
 読者の皆さまには、分かりにくい点、加筆すべき点等ご教示いただけますことを心よりお願い申し上げます。

2015年11月
橋照子