書籍

腫瘍内科ゴールデンハンドブック

編集 : 畠清彦
ISBN : 978-4-524-25387-6
発行年月 : 2010年7月
判型 : 新書
ページ数 : 428

在庫あり

定価4,104円(本体3,800円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

好評の「ゴールデンハンドブック」シリーズの腫瘍内科版。 腫瘍内科医を志す研修医・若手医師へ向けて、「癌患者の救急」「外来パート」「入院パート」「主要検査手技」「主要治療手技」「主要薬剤の特徴と使い方、有害事象対策」など日頃の実臨床に必要な知識を余すところ無く網羅。関連のコメディカルスタッフにもおすすめ。ハンディなポケットサイズで、常に持ち歩き使える一冊。

I章 癌患者の救急
 1.ショック
 2.アレルギー
 3.Infusio.Reaction
 4.発熱性好中球減少症(FN)
 5.意識障害と脳転移
 6.高カルシウム血症

II章 外来パート
 1.身体所見の取り方とカルテの記載
 2.診断:腫瘍マーカーの意義
 3.胸痛
 4.息切れ、呼吸困難
 5.めまい、失神
 6.動悸
 7.浮腫
 8.頭痛
 9.不明熱
 10.高血圧
 11.外来治療における抗癌剤治療の基本と安全対策、点滴確保
 12.外来治療センターでの有害事象管理

III章 入院パート
 1.消化器癌
  a.胃癌
  b.食道癌
  c.大腸癌
  d.膵臓癌
  e.消化管間質腫瘍(GIST)
  f.胆道癌
  g.肝臓癌
 2.肺癌
  a.小細胞肺癌
  b.非小細胞肺癌
 3.頭頸部腫瘍
  a.舌癌
  b.咽頭癌、喉頭癌
  c.原発不明癌
 4.血液腫瘍
  a.白血病
   a-1)急性骨髄性白血病(AML)
   a-2)急性リンパ性白血病(ALL)
   a-3)慢性骨髄性白血病(CML)
  b.悪性腫瘍
   b-1)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
   b-2)濾胞性リンパ腫(FL)
   b-3)マントル細胞リンパ腫(MCL)
   b-4)末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)
   b-5)成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL/L)
   b-6)多発性骨髄腫
 5.婦人科領域
  a.卵巣癌
  b.子宮頸癌
  c.子宮体癌
 6.泌尿器癌
  a.腎臓癌
  b.膀胱癌
  c.前立腺癌
 7.乳癌
  a.生検、診断、エコー、局所処置、リンパ浮腫の対応
  b.術後補助療法
  c.転移乳癌

IV章 主要検査手技
 1.フローサイトメトリーと細胞表面マーカー
 2.FISH法
 3.HER2
 4.血清HER2
 5.BCR/ABL
 6.KIT
 7.EGFR
 8.KRAS
 9.CD20
 10.CD33
 11.CD22
 12.Bcl-2、Bcl-6、CD10、MIB1(Ki67)
 13.免疫固定法とM蛋白
 14.超音波検査

V章 主要治療手技
 1.ポート挿入
 2.外科療法の概略と適応
 3.放射線療法の概略と適応

VI章 主要薬剤の特徴と使い方、有害事象対策
 1.アントラサイクリン系
  a.Doxorubicin
  b.Daunorubicin
  c.Idarubicin
  d.Mitoxantrone
  メモ:血管漏出
  メモ:心毒性
 2.タキサン系
  a.Paclitaxel
  b.Docetaxel
 3.ビンカアルカロイド系
  a.Vinorelbine
  b.Vincristine
 4.白金製剤
  a.Oxaliplatin
  メモ:神経障害
  メモ:アレルギー
 5.フッ化ピリミジン系拮抗薬
  a.Capecitabine
  b.TS-1
  メモ:手足症候群
 6.分子標的治療薬(抗体)
  a.Trastuzumab
  b.Rituximab
  c.Bevacizumab
  メモ:血栓、塞栓
  d.Cetuximab
 7.分子標的治療薬(小分子)
  a.Gefitinib
  b.Erlotinib
  メモ:間質性肺障害
  c.Bortezomib
  d.Imatinib
  e.Dasatinib
  f.Nilotinib
  g.Sunitinib
  h.Sorafenib
 8.抗癌剤調製時の曝露対策
 9.制吐薬
 10.骨髄抑制とG-CSF
 11.顎骨壊死と歯科受診
 12.抗癌剤治療後不妊症への考慮
 13.疼痛緩和の薬剤

付録 腫瘍内科診療に必要なデータやガイドライン
 1.NCCNガイドライン
 2.ガイドラインと取扱い規約
 3.病理検体の対応と提出方法
 4.B型肝炎ウイルスキャリアにおける化学療法時の注意
 5.有害事象共通用語規準(CTCAE)
 6.高額医療療養費
 7.インシデント/アクシデントを起こしたときの対処:報告と連絡
 8.緩和医療に移行する場合のポイント
 9.クリニカルパスと医療連携
 10.患者移送(海外も含めて)
 11.癌医療の保険審査
 12.カンファレンスのあり方
 13.セカンドオピニオンのあり方

索引

このたび、南江堂の「ゴールデンハンドブック」シリーズの腫瘍内科版を編集するという機会をいただいた。同シリーズは、大変に見やすく実際的な内容がコンパクトにまとめられており、ぜひ腫瘍内科も加えていただきたいと思い、お引き受けすることとした。
 腫瘍内科の領域は、まさに日進月歩の勢いで進歩を続けている。したがって、本書でも上梓のぎりぎりまで新薬などの最新情報を盛り込むよう配慮した。現在では、わが国の大腸癌の標準治療はほぼ世界水準にまでなった。また遅発性嘔吐を予防するための薬剤も海外から数年の遅れがあったものの承認された。それら最新の内容も本書に収載したつもりである。
 ハンドブックということもあり、いわゆる教科書的な内容ではなく、外来での抗癌剤治療、有害事象管理のノウハウ、さらには患者への医療費の説明の仕方や必要書類、留意事項など、実際的な内容を十分に盛り込んだ。癌研有明病院の実際をまとめたため、中には施設により不要な項目もあるかもしれないが、その点はご容赦いただき参考までにご覧いただきたい。また、ご批判もいただければ幸いである。
 多くの症例を有しない施設、腫瘍内科医が不在の施設に勤めている方もおられるかもしれない。本書は、そのような環境下においても診療に迷うことのないように、要点を整理して記載した。
 世に言うマニュアル本はすでに種々あるが、本書は当院のスタッフが力を結集して執筆にあたり、腫瘍内科における診療のあらゆる必要事項を簡潔に丹精にまとめた1冊である。今後、腫瘍内科の道へ進まんとする研修医、腫瘍内科について基本的知識を身につけたいとお考えの専門外の医師、抗癌剤治療の全体像を把握したいと考えられているコメディカルの方々には参考になる点が多い本であると信じている。
 ハンディな本であるので、白衣のポケットに携行していただき日々の診療にあたっていただければ、編者としてこれほど嬉しいことはない。ぜひお役立ていただければ幸甚である。
2010年7月
畠清彦