書籍

臨床検査値判読ハンドブック

検査値を正しく,深く診るために

編著 : 矢冨裕/池田均/下澤達雄
ISBN : 978-4-524-25341-8
発行年月 : 2010年9月
判型 : B6変
ページ数 : 488

在庫あり

定価4,536円(本体4,200円 + 税)

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

検査における異常値発生のメカニズムの正しい理解に基づき、的確に臨床検査値を判読できることを主眼に置いたハンドブック。日常的に検査値の適切な解釈を要求される臨床医と、臨床診断・疾患に興味を持つ臨床検査技師、薬剤師、看護師に実践的に役立つ内容を提供する。検査法の記載は最小限にとどめ、臨床検査値判読のためのメカニズム理解に重点を置く。

I 臨床検査値判読の基本
  A 日常診療における臨床検査の位置づけ
  B 臨床検査の誤差と精度管理
  C 正しい検体採取・取り扱いの重要性
  D 臨床検査値に変動をもたらす生理的因子
  E 臨床検査データ判断の基礎知識(1)基準範囲
  F 臨床検査データ判断の基礎知識(2)臨床判断値
  G 臨床検査データの判読のポイント

II 血液学的検査
1.血球関連検査
  A 赤血球数(RBC count)、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)、平均赤血球指数
  B 白血球数(WBC count)
  C 血小板数
  D 末梢血液像
  E 網赤血球数
  F 溶血に関する検査
   1.赤血球浸透圧抵抗試験−Parpart法
   2.発作性夜間ヘモグロビン(血色素)尿症の診断に用いられる検査−Ham試験
  G ヘモグロビン分画
  H 赤血球酵素
  I エリスロポエチン(EPO)
  J 可溶性IL-2レセプター(sIL-2R)
  K トロンボポエチン(TPO)
  L 血小板関連IgG(PAIgG)
  M 骨髄検査
  N 特殊染色検査、NAPスコア
  O 細胞表面マーカー検査
   1.リンパ球サブセット検査
   2.造血器腫瘍細胞表面マーカー検査
   3.発作性夜間ヘモグロビン(血色素)尿症の診断に用いられる検査
   4.その他の細胞表面マーカー検査
  P 造血器腫瘍関連遺伝子検査
  Q 赤血球沈降速度(赤沈、血沈)(ESR)
2.血栓・止血検査
  A 出血時間
  B 血小板機能検査
  C β-トロンボグロブリン(β-TG)、血小板第4因子(PF4)
  D トロンボキサンB2(TxB2)、6-ケトプロスタグランジンF1α(6-keto PGF1α)
  E 全血凝固時間
  F トロンボエラストグラフィ
  G プロトロンビン時間(PT)、トロンボテスト(TT)、ヘパプラスチンテスト(HPT)
  H 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
  I フィブリノゲン
  J アンチトロンビン(AT)
  K トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT)
  L プロトロンビンフラグメントF1+2、可溶性フィブリンモノマー複合体(SFMC)
  M 各凝固因子定量
  N von Willebrand因子(VWF)
  O 凝固因子インヒビター
  P ループスアンチコアグラント(LA)
  Q 抗カルジオリピン抗体
  R プロテインC(PC)、プロテインS(PS)
  S フィブリン/フィブリノゲン分解産物(FDP)、Dダイマー
  T プラスミノゲン(PLG)、α2-プラスミンインヒビター(α2PI)、α2-プラスミンインヒビター・プラスミン複合体(PIC)
  U プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1(PAI-1)
  V 可溶性トロンボモジュリン
  W 抗ヘパリン・PF4複合体抗体(HIT抗体)

III 血液生化学検査
1.血清蛋白、炎症マーカー、アミノ酸
  A 総蛋白、アルブミン、アルブミン/グロブリン比
  B レチノール結合蛋白(RBP)
  C トランスサイレチン(プレアルブミン)
  D 蛋白分画
  E 免疫電気泳動
  F 免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)
  G クリオグロブリン(寒冷グロブリン)
  H 膠質反応(チモール混濁試験、硫酸亜鉛混濁試験)
  I C反応性蛋白(CRP)、高感度CRP
  J ムコ蛋白、シアル酸
  K 血清アミロイドA蛋白(SAA)
  L プロカルシトニン
  M α1-アンチトリプシン
  N セルロプラスミン
  O α2-マクログロブリン
  P ハプトグロビン
  Q β2-ミクログロブリン
  R 心筋ミオシン軽鎖
  S 心筋トロポニンT、I
  T ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)
  U ミオグロビン(Mb)
  V ホモシステイン
  W アミノ酸
2.酵素
  A アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)
  B 乳酸脱水素酵素(LD、LDH)
  C アルカリホスファターゼ(ALP)
  D γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT、γ-GTP)、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)
  E コリンエステラーゼ(ChE)
  F アミラーゼ(Amy)
  G リパーゼ(Lp)
  H エラスターゼI
  I クレアチンキナーゼ(CK)
  J アルドラーゼ
  K 酸性ホスファターゼ
  L リゾチーム
  M アデノシンデアミナーゼ
  N ペプシノゲン
3.胆汁色素、肝機能関連検査
  A ビリルビン
  B 胆汁酸
  C アンモニア
  D 線維化マーカー(ヒアルロン酸、IV型コラーゲン、III型プロコラーゲンペプチド)
  E 肝細胞増殖因子
  F インドシアニングリーン(ICG)試験
  G ブロムスルファレイン(BSP)試験
4.非蛋白性窒素化合物、腎機能関連検査
  A 尿素窒素
  B クレアチニン
  C 尿酸
  D NAG
  E シスタチンC
  F ペントシジン
  G 糸球体機能検査
  H 腎血流量検査
5.糖質、糖尿病関連検査
  A グルコース(血糖)
  B グリコヘモグロビンA1c(HbA1c)
  C グリコアルブミン
  D フルクトサミン
  E 1,5-アンヒドロ-D-グルシトール(1,5-AG)
  F 乳酸、ピルビン酸
  G AGE(ペントシジン以外)
  H ガラクトース、フルクトース
  I ケトン体分画
  J インスリン、プロインスリン
  K Cペプチド
  L インスリン関連自己抗体(抗インスリン抗体、抗インスリン受容体抗体)
  M 膵島関連自己抗体
6.脂質関連検査
  A コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪
  B リン脂質
  C 遊離脂肪酸(FFA)
  D リポ蛋白分画
  E アポリポ蛋白
  F リポ蛋白(a)[Lp(a)]
  G レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)
  H 酸化LDL
  I 過酸化脂質
  J リポ蛋白リパーゼ
  K 肝性トリグリセリドリパーゼ(HTGL)
  L レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)
  M コレステリルエステル転送蛋白(CETP)
7.電解質、ビタミン、無機質代謝検査
  A ナトリウム(Na)
  B カリウム(K)
  C クロール(Cl)
  D カルシウム(Ca)、イオン化カルシウム
  E (無機)リン(P)
  F マグネシウム(Mg)
  G 浸透圧(Posm)
  H ビタミン類(vitamines)
  I 鉄(Fe)
  J 鉄結合能(TIBC)、不飽和鉄結合能(UIBC)
  K トランスフェリン(Tf)
  L フェリチン
  M 銅(Cu)
  N 亜鉛(Zn)
  O その他の微量元素
8.骨代謝関連検査
  A 骨吸収マーカー
  B 骨形成マーカー
  C 骨密度
9.間質性肺炎マーカー
  A シアル化糖鎖抗原(KL-6)
  B サーファクタントプロテインA・D(SP-A、SP-D)

IV 内分泌学・微量物質検査
1.下垂体・松果体関連
  A 成長ホルモンおよび関連ホルモン
   1.成長ホルモン(GH)
   2.ソマトメジンC(インスリン様成長因子-1:IGF-1)
   3.インスリン様成長因子結合蛋白(IGFBP-3)
  B 黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)
   1.黄体形成ホルモン(LH)
   2.卵胞刺激ホルモン(FSH)
  C 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
  D プロラクチン
  E バソプレシン
  F オキシトシン
  G メラトニン
2.甲状腺関連
  A 甲状腺関連ホルモン
   1.甲状腺刺激ホルモン(TSH)
   2.遊離サイロキシン(free T4:fT4)
   3.遊離トリヨードサイロニン(free T3:fT3)
   4.サイロキシン(T4)
   5.トリヨードサイロニン(T3)
   6.トリヨードサイロニン摂取率
   7.サイログロブリン(Tg)
  B 甲状腺関連自己抗体
   1.抗TSH受容体抗体(TRAb)
   2.抗ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)
   3.抗サイログロブリン抗体(TgAb)
   3.副甲状腺関連
  A 副甲状腺ホルモン(PTH)
  B 副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)
  C カルシトニン
4.副腎皮質関連
  A 17-ケトステロイド分画(17-KS分画)
  B コルチゾール
  C コルチゾン
  D 11-デオキシコルチコステロン(DOC)
  E コルチコステロン
  F アルドステロン
  G デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)、デヒドロエピアンドロステロン・サルフェート(DHEA-S)
  H アンドロステンジオン
  I アンドロステロン
5.副腎髄質関連
  A カテコールアミン
  B メタネフリン、ノルメタネフリン
6.性腺・胎盤関連
  A エストロゲン
   1.総エストロゲン
   2.エストラジオール(E2)
   3.エストリオール(E3)
  B プロゲステロン
  C テストステロン
   1.総テストステロン
   2.遊離テストステロン
  D ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)
   1.ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)
   2.遊離HCG-βサブユニット(HCG-β)
  E ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)
  F その他の性腺関連ホルモン
7.膵・消化管関連
  A グルカゴン
  B ガストリン
  C セクレチン
  D グレリン
  E その他の膵・消化管ホルモン
8.各種生理活性物質検査
  A レニン活性(PRA)、レニン濃度(PRC)
  B アンジオテンシンI、II
  C アンジオテンシンI変換酵素(ACE)
  D サイクリックAMP、サイクリックGMP
  E 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)
  F 脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、NT-proBNP
  G エンドセリン-1
  H レプチン
  I アディポネクチン
  J セロトニン(5-HT)、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)

V 免疫血清学検査
1.自己免疫疾患関連検査
  A リウマトイド因子(RF)、抗ガラクトース欠損IgG抗体(CARF)
  B 抗CCP抗体
  C MMP-3
  D LE試験、LE細胞現象
  E 抗核抗体(ANA)
  F 免疫複合体(IC)
  G 補体
  H 抗ミトコンドリア抗体
  I 抗平滑筋抗体
  J 抗肝腎マイクロゾーム抗体(抗LKM-1抗体)
  K 抗糸球体基底膜抗体(抗GBM抗体)
  L 抗皮膚抗体、抗デスモグレイン抗体
  M 抗BP180NC16a抗体
  N 抗胃壁抗体、抗内因子抗体
  O 抗好中球細胞質抗体(ANCA)
  P 抗アセチルコリン受容体抗体
  Q 抗GM1IgG抗体、抗GQ1bIgG抗体
2.アレルギー検査
  A 免疫グロブリンE(IgE)
  B 特異的IgE抗体
3.細胞性免疫検査
  A リンパ球幼若化検査
  B 薬剤によるリンパ球幼若化検査[リンパ球刺激試験(LST)]

VI 輸血関連検査
  A 血液型検査
  B 交差適合試験
  C 不規則抗体スクリーニング
  D 赤血球クームス試験
  E 抗血小板抗体
  F 抗白血球抗体
  G HLA検査

VII 腫瘍マーカー検査
1.非特異的マーカー
  A 癌胎児性抗原(CEA)
  B 扁平上皮癌関連抗原(SCC抗原)
  C その他の非特異的マーカー
   1.組織ポリペプチド抗原(TPA)
   2.ポリアミン
   3.塩基性フェトプロテイン(BFP)
   4.抗p53抗体
2.肝癌マーカー
  A α-フェトプロテイン(AFP)
  B AFPレクチン反応性分画(AFP-L3分画)
  C PIVKA-II(ビタミンK欠乏性蛋白-II)
3.肺癌マーカー
  A 神経特異エノラーゼ(NSE)
  B サイトケラチン19フラグメント(CYFRA21-1)
  C その他の肺癌マーカー[シリアルLex-i抗原(SLX抗原)、ガストリン放出ペプチド前駆体(ProGRP)]
4.膵・胆道系癌マーカー
  A CA19-9(糖鎖抗原19-9)
  B その他の膵・胆道系癌マーカー
   1.DUPAN-2
   2.SPan-1
   3.CA50
5.乳癌マーカー
  A CA15-3(糖鎖抗原15-3)
  B BCA225
  C その他の乳癌マーカー
   1.エストロゲンレセプター(ER)、プロゲステロンレセプター(PgR)
   2.HER2蛋白
   3.乳頭分泌液中CEA
6.卵巣癌マーカー
  A CA125、CA130、CA602(コア蛋白関連マーカー)
7.前立腺癌マーカー
  A 前立腺特異抗原(PSA)、γ-セミノプロテイン(γ-Sm)
  B 前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)
8.膀胱癌マーカー
  A 各種膀胱癌マーカー
   1.核マトリックス蛋白22(NMP22)
   2.尿中膀胱腫瘍抗原(BTA)

VIII 感染症検査
1.ウイルス感染検査
  A A型肝炎ウイルス(HAV)
   1.HA抗体
  B B型肝炎ウイルス(HBV)
   1.HBs抗原(HBsAg)
   2.HBs抗体(anti-HBs)
   3.HBe抗原(HBeAg)
   4.HBe抗体(anti-HBe)
   5.HBc抗体(anti-HBc)
   6.HBV DNA
   7.HBV DNAポリメラーゼ
   8.B型肝炎ウイルスコア関連抗原(HBcrAg)
   9.HBV DNAラミブジン耐性遺伝子
   10.HBV DNAプレコア変異、コアプロモーター変異
  C C型肝炎ウイルス(HCV)
   1.HCV抗体(anti-HCV)
   2.HCVコア抗体
   3.HCV血清型(セログループ)
   4.HCV遺伝子型(ジェノタイプ)
   5.HCVNS5Aアミノ酸変異
   6.HCVコアアミノ酸変異
  D E型肝炎ウイルス(HEV)
   1.HEV-RNA
  E 成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)
   1.HTLV-I抗体(anti-HTLV-I)
   2.HTLV-Iプロウイルス
  F ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
   1.HIV抗原・抗体検査
   2.HIV抗体(anti-HIV)
   3.HIV RNA同定・定量
   4.HIV-ジェノタイプ薬剤耐性検査
  G インフルエンザウイルス
   1.インフルエンザウイルス抗体
   2.インフルエンザウイルス遺伝子(RNA)
   3.インフルエンザ抗原(迅速検査)
  H RSウイルス(RSV)抗体
  I 風疹ウイルス抗体
  J 麻疹ウイルス
   1.麻疹ウイルス抗体
   2.麻疹ウイルスRNA
  K ムンプスウイルス
   1.ムンプスウイルス抗体
   2.ムンプスウイルスRNA
  L 単純へルペスウイルス(HSV)
   1.単純へルペスウイルス抗体
   2.単純ヘルペスウイルスDNA
  M 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)
   1.水痘・帯状疱疹ウイルス抗体
   2.水痘・帯状疱疹ウイルスDNA
  N EBウイルス(EBV)
   1.EBウイルス抗体
   2.EBウイルスDNA
  O サイトメガロウイルス(CMV)
   1.サイトメガロウイルスpp65抗原
   2.サイトメガロウイルス抗体
   3.サイトメガロウイルスDNA
  P ヒトパピローマウイルス(HPV)
   1.HPV DNA検査
  Q その他のウイルス
   1.パルボウイルスB19抗体検査
   2.SARSコロナウイルスRNA
   3.ウエストナイルウイルスRNA
   4.ロタウイルス抗原(糞便)
   5.ノロウイルス抗原・RNA
2.非ウイルス感染検査
  A 梅毒血清反応(STS)
  B 細菌、リケッチア
   1.細菌(bacterium)検査
   2.リケッチア(rickettsia)検査
   3.ツツガムシ病抗体
  C 抗酸菌(結核、非結核抗酸菌)
   1.抗酸菌(acid-fast bacilli)塗抹・培養検査
   2.抗酸菌DNA検査
   3.ツベルクリン反応
   4.クオンティフェロン検査
  D 真菌
   1.β-D-グルカン
   2.カンジダ抗原
   3.アスペルギルス抗原
   4.クリプトコッカス抗原
  E 薬剤耐性菌
  F その他の感染症検査
   1.ヘリコバクター検査
   2.クラミジアトラコマティス抗原・DNA・rRNA
   3.クラミジアトラコマティス抗体、クラミジアニューモニエ抗体
   4.クラミジアシッタシ抗体
   5.ニューモシスチスカリニDNA
   6.マイコプラズマニューモニエDNA
   7.淋菌DNA
   8.CDトキシン

IX 薬物・毒物検査
  A 薬物濃度
   1.抗てんかん薬
   2.ジギタリス製剤
   3.抗不整脈薬
   4.喘息治療薬
   5.アミノグリコシド系抗菌薬
   6.グリコペプチド系抗菌薬
   7.トリアゾール系抗真菌薬
   8.メトトレキサート
   9.免疫抑制薬−シクロスポリン
   10.精神神経用薬
  B 薬物感受性遺伝子検査
  C 毒物検査
   1.メタノール
   2.パラコート
   3.総三塩化物

X 染色体・遺伝子検査
  A 染色体検査
  B 遺伝子検査

XI 一般検査
1.尿検査
  A 試験紙による尿スクリーニング
  B 尿沈渣
  C フローサイトメトリーによる尿中有形成分定量測定
  D 尿路結石鑑別
  E 尿中電解質
  F 尿中生化学検査
  G 妊娠反応
2.便検査
  A 便潜血
  B 寄生虫検査
3.その他の穿刺液検査
  A 髄液一般検査(CSF)
  B 髄液特殊検査
  C 穿刺液検査

索引

日々の診療における診断、そして、それに基づく治療の効果判定における、臨床検査の重要性は論を待たない。医学の進歩とともに、新しい有用な臨床検査がどんどん臨床現場に導入される一方、医療経済に左右される保険診療の影響を受けた形で、臨床検査の問題点が指摘される。出来高払いの頃は、「検査漬け」が問題であったが、DPCが普及しつつある現在では、検査不足が心配される。いずれにしても、いつの時代も、臨床検査を適切に活用できることは、臨床に携わるものの大切な能力である。
 的確かつ有効な臨床検査は、大きく、的確な検査の施行と検査結果の判読・解釈よりなる。この度、上梓した本書は、後者を扱ったものである。得られた検査結果を正しく、深く診ることを目的としたものであるが、特に意識したことは次の2点である。まず、検査値が異常を呈する疾患を羅列するのではなく、偽高値・偽低値を含め、異常値が発生するメカニズムを重視したことである。次に、判読の指標になる基準を明確に区別したことである。たとえば、健常者の測定値の分布幅である「基準範囲」と臨床的に診断、治療、予後の判断を下す閾値である「臨床判断値」はまったく異なる2つの概念であるが、この両者が基準値という言葉の元に混同されている現状があると思われる。本書では、可能な限り厳格な使い分けを目指した。
 本書は、コンパクトにできており、適宜、項目ごとにチェックしていただいてよいし、最初から通読していただいてもよいと思う。多くの臨床医、臨床診断・疾患に興味を持たれる臨床検査技師、薬剤師、看護師などの方々に、広く役立てていただければ幸いである。
2010年7月
編集者一同

本書は副題に「検査値を正しく、深く診るために」とある。488ページのハンドブックであり、若干厚みを感じるが、白衣のポケットにきちんと収まるのが嬉しい。読んでみて真っ先に気づくことは、確かに正しく深く診ることを追求していることが随所に感じられる、ということである。その内容をみると全体は11の大項目からなり、それぞれが中項目、さらに小項目に分けられている。臨床検査項目のほぼすべてが網羅されており、逆にこれだけの項目をよくも488ページ程度に抑え込めたものと驚嘆した。各小項目は概略に続き、検査基本情報、検査値判読、解説の順にきちんとそろえられている。概略ではその検査項目の意義を簡潔に記し、検査基本情報では測定検体、測定方法、測定上の注意点が記されている。検査値判読では判読の目安と異常値発生のメカニズム、病態が記載されている。最後に解説があり、補足説明や重要点が簡潔にまとめられている。
 今までの類似の本と異なる点は、(1)コンパクトで携帯できること、(2)第I章で「臨床検査値判読の基本」をまとめていること、(3)小項目を概略、検査基本情報、検査値判読、解説に分けて、それぞれをたいへんコンパクトに記載していることであろう。第I章の「臨床検査値判読の基本」では、日ごろ少し気になっていても忙しくてあいまいにしていることが、要領よくまとめられており、「なるほど」と思わずうなずいてしまう。各小項目については、われわれ外科医がしばしば目にする腫瘍マーカーのα-フェトプロテイン(AFP)〔第VII章2-A、p336〕を例にとると、異常値発生のメカニズムと病態の部分では高値を示す病態が1,000ng/ml〜、100〜1,000ng/ml、10〜100ng/mlに分けて示されており、一目で理解しやすい。また解説では、肝細胞癌以外の肝疾患との鑑別にAFPレクチン反応性分画が有用であること、慢性肝障害ではこの値が低い症例のほうが肝細胞癌発生の確率が低く、予後良好であることなどが要領よく記載されている。メモ形式で要領よく記載されていると、患者の診察の合間など、日常臨床のちょっとした時間に概要を確認・理解するうえでたいへんに役立つ。本当に役立つありがたい本である。若い医師、ベテラン医師、検査技師、看護師など職種や経験年数を問わず、携帯に値する本である。
評者● 森正樹
臨床雑誌外科73巻2号(2011年2月号)より転載

東京大学臨床病態検査医学および東京大学病院検査部の矢富裕教授、池田均准教授、下澤達雄講師の編集による『臨床検査値判読ハンドブック』が南江堂より発刊された。臨床検査は日常診療に欠かせないものであり、どのような場合に行うかを判断し、その結果の判読と解釈を的確に行うことは臨床診断に不可欠である。執筆は3人の編者をはじめとして、東京大学病院検査部および内科の先生が中心となっており、1人の執筆者が多数の項目を担当しているので、内容の統一性が保たれているのが特徴である。
 序文にも書かれてあるように、本書は単に検査値が異常を示す疾患を羅列するのではなく、偽高値および偽低値を含めて、異常値が発生する機序を重視した点と、「基準値」という言葉を単に健常者の測定値の分布である「基準範囲」と、臨床的に診断、治療、予後の判断を行う「臨床判断値」とに使い分けた点に重点を置いて執筆されている。
 最初の項である「臨床検査値判読の基本」の中の「臨床検査データ判断の基礎知識」と「臨床検査データの判読のポイント」には、この点がわかりやすく記載されている。すなわち、「基準値」は健常個体が属する母集団の測定値分布から統計学的に推計して算出したものにすぎず、特定の疾患を診断する検査閾値であるカットオフ値、学会などで提唱された診断基準に基づく予防医学的閾値、医学的介入を必要とする緊急報告検査値(パニック値)などの「臨床判断値」とは異なることが強調されている。
 これに引き続き、「血液学的検査」、「血液生化学検査」、「内分泌学・微量物質検査」、「免疫血清学検査」、「輸血関連検査」、「腫瘍マーカー検査」、「感染症検査」、「薬物・毒物検査」、「染色体・遺伝子検査」、「一般検査」(尿、便および穿刺液検査)の順に各種臨床検査がすべて網羅されており、重要な検査については保険未収載の項目もマークをつけたうえで掲載されている。
 おのおのの項目は、「検査基本情報」にはじまり、「検査値判読」には[判読の目安]と[異常値発生のメカニズムと病態]の項があり、最後に解説がわかりやすくかつコンパクトに記載されている。とくに[異常値発生のメカニズムと病態]では、高値、低値、陽性、陰性となる病態や疾患のほかに、必要に応じて偽高値、偽低値、偽陽性、偽陰性となる病態や疾患が記載されている点が、臨床検査値の的確な判断に重要である。
 なお老婆心ながら、本書の中でBSP試験については、現在では試薬が発売中止となっているので、ICG試験で代用していただければよいと考える。
 本書はコンパクトでありながら、重要なポイントがわかりやすく概説されており、医師だけでなく各種コメディカルの方々が、そばに置いて診療にあたるのに役立つ本として推薦する。
評者● 滝川一
臨床雑誌内科107巻3号(2011年3月号)より転載