教科書

看護学テキストNiCE

疾病と治療II

消化器系/代謝・内分泌系/血液・造血器系/アレルギー/膠原病

総編集 : 松田暉/荻原俊男/難波光義/鈴木久美/林直子
ISBN : 978-4-524-25324-1
発行年月 : 2010年11月
判型 : B5
ページ数 : 360

在庫あり

定価2,808円(本体2,600円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

よりよい看護実践に必要な症状・徴候、疾病、診断・治療方法、臨床検査の知識を網羅し、看護基礎教育から卒後の臨床までを支えることを意図したテキスト(全5分冊)。本巻「疾病と治療II」は、消化器系、代謝・内分泌系、血液・造血器系、アレルギー性疾患、膠原病および類縁疾患の5章構成。図や表を多く用いて最新の知見をわかりやすく解説。冒頭にカラー口絵としてネッターの解剖生理図を掲載。

第VII章 消化器系の症状・徴候と疾患
 1.消化管系の症状・徴候
  A.食欲不振
  B.嚥下困難
  C.悪心・嘔吐
  D.胸やけ
  E.吐血・下血
  F.下痢
  G.便秘
  H.腹痛
  I.腹部膨満感
  J.腹部のしこり(腹部腫瘤)
 2.肝・胆・膵の症状・徴候
  A.肝腫大
  B.黄疸
  C.腹水
  D.肝性脳症
 3.消化管疾患
  A.食道アカラシア
  B.食道静脈瘤
  C.食道がん
  D.胃食道逆流症(GERD)
  E.胃炎(急性、慢性)
  F.機能性胃腸症(FD)
  G.胃・十二指腸潰瘍
  H.胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍
  I.胃がん
  J.胃切除後症候群(ダンピング症候群)
  K.吸収不良症候群
  L.タンパク漏出性胃腸症
  M.過敏性腸症候群(IBS)
  N.感染性腸炎
  O.腸結核
  P.大腸憩室疾患
  Q.虚血性大腸炎
  R.潰瘍性大腸炎
  S.クローン病
  T.大腸ポリープ
  U.消化管ポリポーシス
  V.大腸がん
  W.虫垂炎
  X.腸閉塞(イレウス)
  Y.肛門疾患
  ZA.急性腹症
  ZB.急性腹膜炎
  ZC.腹部外傷
 4.肝・胆・膵疾患
 [病態生理・診断・治療]
  A.ウイルス性肝炎
  B.劇症肝炎
  C.肝硬変
  D.門脈圧亢進症
  E.肝がん
  F.脂肪肝
  G.アルコール性肝障害
  H.薬物性肝障害
  I.自己免疫性肝障害
  J.肝膿瘍
  K.胆石症
  L.胆道感染症(胆嚢炎、胆道炎)
  M.胆道ジスキネジー
  N.胆嚢切除後症候群
  O.胆道がん
  P.膵炎
  Q.膵がん
 [手術療法]
  R.肝がんの手術療法
  S.肝移植
  T.胆石症の手術療法
  U.胆道がんの手術療法
  V.膵炎の手術療法
  W.膵がんの手術療法

第VIII章 代謝・内分泌系の症状・徴候と疾患
 1.代謝・内分泌系の症状・徴候
  A.肥満
  B.るいそう(やせ)
  C.高血糖
  D.糖尿病性昏睡
  E.発汗異常
  F.女性化乳房
  G.テタニー
 2.代謝・内分泌系疾患
 [代謝・栄養疾患]
  A.メタボリックシンドローム
  B.糖尿病
  C.低血糖症
  D.インスリノーマ
  E.脂質異常症
  F.高尿酸血症、痛風
  G.ビタミン欠乏症、過剰症
  H.ヘモクロマトーシス、ヘモジデローシス
  I.アミロイドーシス
 [内分泌疾患]
  J.先端巨大症(末端肥大症)、巨人症
  K.下垂体腺腫
  L.下垂体前葉機能低下症
  M.尿崩症
  N.SIADH(ADH不適合分泌症候群)
  O.甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
  P.甲状腺機能低下症
  Q.亜急性甲状腺炎
  R.慢性甲状腺炎(橋本病)
  S.甲状腺腫瘍
  T.副甲状腺機能亢進症
  U.副甲状腺機能低下症
  V.アジソン病(慢性原発性副腎皮質機能低下症)
  W.原発性アルドステロン症
  X.クッシング症候群
  Y.褐色細胞腫
  ZA.男性性腺機能低下症
  ZB.多発性内分泌腺腫症

第IX章 血液・造血器系の症状・徴候と疾患
 1.血液・造血器系の症状・徴候
  A.貧血
  B.多血症
  C.白血球増加・減少
  D.リンパ節腫脹
  E.脾腫
  F.免疫グロブリン異常
  G.出血傾向
  H.血栓傾向
 2.血液・造血器系疾患
  A.鉄欠乏性貧血
  B.二次性貧血
  C.再生不良性貧血
  D.赤芽球癆
  E.溶血性貧血
  F.巨赤芽球性貧血
  G.悪性貧血
  H.骨髄異形成症候群(MDS)
  I.伝染性単核球症
  J.急性白血病
  K.慢性骨髄性白血病(CML)
  L.慢性リンパ性白血病(CLL)
  M.成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL/ATLL)
  N.慢性骨髄増殖性疾患
  O.悪性リンパ腫
  P.多発性骨髄腫
  Q.特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
  R.血栓性微小血管障害症(TTP、HUS含む)
  S.血友病
  T.播種性血管内凝固症候群(DIC)

第X章 アレルギー性疾患
 1.アレルギー性疾患
  A.アレルギー総論
  B.花粉症
  C.アレルギー性鼻炎
  D.食物アレルギー
  E.薬物アレルギー
  F.職業アレルギー
  G.血清病
  H.アナフィラキシー

第XI章 膠原病および類縁疾患
 1.膠原病および類縁疾患
  A.膠原病総論
  B.関節リウマチ
  C.全身性エリテマトーデス
  D.全身性硬化症(強皮症)
  E.シェーグレン症候群
  F.ベーチェット病
  G.多発性筋炎、皮膚筋炎
  H.血管炎症候群
  I.原発性免疫不全症候群

索引

医療を取り巻く環境が大きく変わりつつあるなかで、医学と関連医療技術の進歩は各々の医療分野の専門性を強くしてきています。一方では社会の高齢化が進み、介護や在宅管理、地域に密着した医療や終末期医療の在り方も社会的問題になってきています。そのなかで、安心、安全、そして全人的医療、チーム医療の推進が求められ、医療専門職者の教育においてもそれらが重要となっています。国も2008(平成20)年に「安心と希望の医療確保ビジョン」を発表し、医療従事者の役割については職種間の協働とチーム医療の充実を謳っています。看護師を含め、医療専門職者がお互いに専門性を尊重しつつ、情報の共有を進め、緊密な連携、協働体制が重要になってきます。さらに2010(平成22)年3月に、国の「チーム医療の推進に関する検討会」が報告書をまとめ、チーム医療の推進には各医療スタッフの専門性の向上、役割の拡大、が盛り込まれています。このなかで、専門的実践能力を有する看護師の育成ということで、特定看護師(仮称)制度が提唱されています。このように、安心、安全の医療のための専門職者の質の向上、責任分担の明確化、チーム医療の推進が求められるとともに、より高度の医療専門職者を育成する社会的動きが活発になってきています。
 振り返って現実をみますと、看護の領域では基本としての「よき看護実践」がいっそう重要になっています。そのためには、単に対象の医学的理解にとどまらず、対象がかかえている医学的問題(疾病や障害)の十分な理解が必要で、それなくしては的確なケアの判断とその実践は保証されません。とくに臨床医学の日進月歩の歩みのなかで高度化・専門化が進んでいる今日、従来にも増して、看護にはより広く、より深い医学的知識が求められているといえます。
 本書は、こうした問題意識を背景に、臨地実習も含むこれからの卒前の看護基礎教育を支えるテキストとして、また、卒後の新人看護師の臨床研修にも役立つものとして、看護学テキストNiCEの一翼を担うべく企画されました。初学者である看護学生を対象とした疾患、症状・徴候、ならびに臨床検査への理解をうながすのみならず、新人看護師が臨床現場で専門分野の知識を再度学習する際のテキストとして、さらに看護師の生涯教育のなかでも活用できるよう、幅広くまた専門性も高くしながら、かつ読みやすく理解しやすいよう配慮しました。本シリーズ『NiCE疾病と検査』『NiCE疾病と治療I〜IV』が看護学生、看護師、そして関連する医療職者の皆様の多様な臨床や地域保健の日常業務において、疾患の基礎的知識や検査の目的の理解を助け、ひいては安全な医療の推進、質の向上、そして優れたチーム医療実践に活用して頂ければ幸甚であります。
2010年7月
兵庫医療大学学長
大阪大学名誉教授
松田暉