教科書

看護学テキストNiCE

看護学原論

看護の本質的理解と創造性を育むために

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

編集 : 高橋照子
ISBN : 978-4-524-24761-5
発行年月 : 2009年9月
判型 : B5
ページ数 : 278

在庫なし

定価2,700円(本体2,500円 + 税)

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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

看護学教育を受ける学生が最初に学習する“看護とは何か”、“看護学とは何か”を理解することを目指したテキスト。各項目の導入部に配慮し、初学者が興味をもって学習できるよう工夫した。国際看護、医療安全、災害看護などの項目も充実させ、新カリキュラムに対応。看護職者になることに誇りをもって歩んでいけるよう、その第一歩に確かな基盤を与える一冊。

はじめに
第I章 看護とは
 1.看護の本質
 2.看護の歴史
 3.変化している看護
 4.地域基盤の看護と看護の継続性
第II章 看護の対象となる個人・家族・地域の理解
 1.統合体としての人間
 2.生活者としての人間
 3.健康とウェルネス
 4.家族とその機能
 5.地域と健康
 6.国際社会と健康
 7.災害看護
第III章 看護実践の社会心理的理解
 1.自己理解
 2.役割と関係
 3.セクシュアリティ
 4.スピリチュアルケア
 5.ストレス・コーピング
第IV章 看護実践の基盤
 1.看護実践における技術
 2.看護実践と倫理
 3.看護と法
 4.看護と経済
 5.看護と政策
 6.医療安全
第V章 看護の展開
 1.看護実践とクリティカルシンキング
 2.看護過程
 3.記録・報告
第VI章 保健・医療・福祉における看護
 1.保健・医療・福祉の理念と看護
 2.保健・医療・福祉の提供システムにおける看護
 3.看護と保健・医療・福祉の連携・協働
第VII章 専門性への道程
 1.看護の専門性
 2.看護教育
 3.看護実践と理論
 4.看護実践と研究
 5.看護における実践・研究・理論と教育
第VIII章 看護・看護学の展望
 1.人間科学としての看護学
 2.専門領域の確立と展望
 3.専門職者としての責務
 4.看護・看護学の展望と課題

付録
 付録1 看護の定義
 付録2 看護関連綱領
 付録3 看護の歴史
 付録4 主な看護理論家一覧

索引

本書『看護学原論ー看護の本質的理解と創造性を育むために』は、看護学を学び始めた学生が最初に手にするテキストとして刊行するものである。さらに、実践経験を経た看護職者が、改めて「看護とは何か」「看護学とは何か」を考えるときに、何らかの寄与ができればと願っての刊行でもある。
 本書は『看護学概論』とはせずに、『看護学原論』とした。「概論」と「原論」の違いは、前者がその学問領域の全体にわたって大要を述べたものであるのに対して、後者は「根本になる理論を論じたもの」(広辞苑)といわれている。つまり本書は、看護・看護学を原理的・本質的に理解してもらうための編成を主眼とし、初学者が「看護学」を学び、看護職者になることに誇りをもって歩んでいくための第1歩に、確かな基盤を与えることを目的にしている。また、その学びの過程で、これから学問的発展を遂げようとしている看護学をになっていく若い人たちが、創造性豊かな看護職者に育ってほしいと願い、本書を『看護学原論ー看護の本質的理解と創造性を育むために』とした。
 近年、わが国の看護をとりまく状況は劇的な変化を遂げている。看護教育においては、1990年代初頭までは3年制の専門学校が主流で、今日までその教育をにない続けている。一方の看護系大学は、長い間10校前後で推移してきたのに対して、その後の大学数の増加は激流のごとくであり、その質が問われさえしている。そのなかで、2009年7月の保健師助産師看護師法改正について、日本看護協会の「協会ニュース」(2009年7月9日付号外)では、“看護教育、新時代の幕開け:看護師教育の基礎教育「大学」主流へ”と報じている。この法改正は、看護・看護学の発展にとって大きな意味をもっている。すなわち、大学は学問的な発展の基盤であり、そこにおいて看護学の教育を主流とすべきということは、医学などの諸学問分野と同様に、看護学が学問としての出発点に立てたということである。この記念すべき時期に、本書の刊行が実現できることは筆者にとって感慨深い。
 本書の構成にあたっては、国内外の同種のテキストを参考にすると同時に、基礎看護学を教授している先生方の意見を取り入れた。そして、単なる知識の寄せ集めになることを避け、編者としてすべての執筆者の原稿に目を通し、加筆・修正を重ねながら、テキスト全体に統一性が保たれるように心がけた。そこには、看護学を学んできた先輩として、これから看護学を学ぶ学生に「看護の本質」をひとつの筋の通ったメッセージとして伝えたいという思いがある。
 本書の特長
 看護学は実学であり、何よりも看護実践を支え看護の質を高めるためにある。そのことを念頭におき、看護学を構成する要素を明確に理解してもらえるように章立ての順序を考え、目次構成を工夫した。まず、第I章において「看護とは何か」を理解したうえで、第II章では「看護の対象」となる個人・家族・地域の理解を目指している。そして、第III章では、看護実践にあたって看護者自身を含めた人間の「社会心理的理解」を深めることを目的としている。次いで、第IV章において「看護実践の基盤」として、看護技術とは何かという点から、また、倫理、法律などの諸側面から看護実践の基盤を明らかにしている。これらの章を通して看護実践の基礎をおさえたところで、第V章の「看護の展開」では、看護実践をすすめるにあたって重要な思考方法となるクリティカルシンキングや看護過程について学習する。また第VI章では、看護実践と深くかかわる「保健・医療・福祉」を理解することを目指し、第VII章では、看護が歩んできた「専門性への道程」を明らかにしている。そして、最終章の第VIII章においては、「看護・看護学」の独自性を明らかにし、これからの看護の展望と課題を提示している。
 各章においては、初学者にわかりやすく読みすすめてもらうことを心がけ平易な表現を目指しているが、同時に安易になることを避け、できるかぎり文献などの根拠に基づいて執筆されている。また、看護学の入門書であることからも、多くのことを盛り込むことよりも、骨子となることを明らかにすることを重視している。
 今後とも、『看護学原論』という名にふさわしいテキストにするべく改訂を重ねていきたいと考えているので、皆さまのご教示をぜひお願いするしだいである。
2009年9月
橋照子