教科書

はりきゅう検査・治療学

編集 : 有馬義貴
ISBN : 978-4-524-24759-2
発行年月 : 2007年12月
判型 : B5
ページ数 : 252

在庫あり

定価3,672円(本体3,400円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

鍼灸臨床における検査と治療について、「筋・骨格系の視診」、「運動機能検査」、「特殊検査」という内容構成でまとめ、詳細な検査方法から障害組織の推測、病態把握までをわかりやすくかつ詳細に解説したテキスト。各検査については、原理・方法・判断基準だけでなく、臨床で必須とされる手順・選択方法・総合的判断まで解説しており、自らの知識整理が可能。既刊の『はりきゅう 基礎技術学』と連携する。

第1章 筋・骨格系の視診

I.総論
1.理想姿勢の重心線
2.理想姿勢の水平線
3.姿勢の変位
4.姿勢筋の分類
5.検査の手順

II.頭頸部・肩部
1.推測のための知識
2.検査の手順
3.触診と施術例

III.体幹・骨盤
1.推測のための知識
2.検査の手順
3.触診と施術例

IV.骨盤・下肢
1.推測のための知識
2.検査の手順
3.触診と施術例

第2章 運動機能検査と鍼治療

I.総論
1.組織の分類
2.運動機能検査

II.上肢の運動機能検査
1.肘関節・手関節の構造
2.肘関節の運動機能検査
3.手関節の運動機能検査
4.触診と施術例

III.下肢の運動機能検査
1.股関節・膝関節・足関節の構造
2.股関節の運動機能検査
3.膝関節の運動機能検査
4.足関節の運動機能検査
5.触診と施術例

IV.肩の運動機能検査
1.肩の関節の構造
2.肩関節の運動機能検査
3.触診と施術例

第3章 特殊検査と鍼灸治療

I.検査総論
1.関節可動域検査
2.徒手筋力検査
3.反射検査
4.知覚検査
5.神経圧迫・伸展検査
6.阻血負荷検査

II.頸部の検査
1.主要検査
2.参考検査
3.頸部の代表的な疾患と鍼灸治療

III.肩の検査
1.主要検査
2.参考検査
3.肩の代表的な疾患と鍼灸治療

IV.上肢の検査
1.主要検査
2.参考検査

V.上肢の神経学的検査
1.主要検査
2.上肢の代表的な疾患と鍼灸治療

VI.腰下肢の検査
1.主要検査
2.参考検査

VII.腰の鑑別検査
1.主要検査
2.参考検査

VIII.下肢の神経学的検査
1.主要検査
2.腰部周辺の代表的な疾患と鍼灸治療

IX.膝の検査(1)
1.主要検査
2.参考検査

X.膝の検査(2)
1.主要検査
2.参考検査
3.膝の代表的な疾患と鍼灸治療

第4章 骨運動検査のための基礎知識

1.頸部前屈
2.頸部後屈
3.肩関節90°屈曲(前方挙上)
4.肩関節伸展(後方挙上)
5.肩関節90°外転(側方挙上)
6.肩関節水平伸展(外分回し)
7.肩関節水平屈曲(内分回し)
8.肩関節外旋
9.肩関節内旋
10.肩甲骨外転・上方回旋
11.肩甲骨挙上
12.肩甲骨内転
13.肩甲骨引き下げ・内転
14.肩甲骨内転・下方回旋
15.肘関節屈曲
16.肘関節伸展
17.前腕回外
18.前腕回内
19.手関節屈曲(掌屈)
20.手関節伸展(背屈)
21.中手指節(MCP)関節屈曲
22.手指近位指節間(PIP)・遠位指節間(DIP)関節屈曲
23.中手指節関節伸展(背屈)
24.手指外転
25.手指内転
26.母指中手指節関節、指節間(IP)関節屈曲
27.母指中手指節関節、指節間関節伸展
28.母指外転
29.母指内転
30.母指・小指対向運動
31.体幹前屈
32.体幹回旋
33.体幹後屈
34.骨盤引き上げ
35.股関節屈曲
36.股関節伸展
37.股関節外転
38.股関節内転
39.股関節外旋
40.股関節内旋
41.膝関節屈曲および股関節屈曲・外転・外旋
42.股関節屈曲からの外転
43.膝関節屈曲
44.膝関節伸展
45.足関節底側屈曲
46.足背側屈曲・内反
47.足底側屈曲からの内反
48.足底側屈曲からの外反
49.中足趾節(MTP)関節屈曲
50.足趾節間(IP)関節屈曲
51.中足趾節関節、母趾趾節間関節伸展
52.足趾外転
53.足趾内転

付録 筋肉の位置関係と断面図
参考文献

本書は、著者らが「臨床入門」・「はり技術学」という科目で実施してきた講義内容を整理し、現代医学的な視点に基づく鍼灸治療の基礎を身につけるための教育実習書として執筆したもので、『はりきゅう基礎技術学』の続編にあたる。
 現代医学的な視点に基づく鍼灸治療は、疼痛や運動機能の障害を、解剖・生理学的に整理して、原因と推測される組織に対してアプローチを行う。そこで本書では、第1章で筋組織、第2章で支持組織である関節、第3章では神経組織の一部を学ぶように構成した。同時に、第1章では視診(機能的姿勢検査)と筋の伸展検査、第2章では運動機能検査の基礎である骨運動検査と関節副運動検査、第3章では特殊検査、第4章では骨運動検査各論というように検査の視点を段階的に学ぶ構成としている。そして、検査結果に対する施術の考え方と、実技実習で行いたい施術例を各項で紹介している。
 第1章、第2章では、主に体表へ筋・骨・靭帯を描く作業を通して触診技術を養う。筋・骨・靭帯は大きさ・形・位置が人によって異なり、肢位によってそれらの位置関係は変化する。鍼灸師は正確な位置を触れて確認してから施術を行う。触診技術は本を読み、図を見るだけで修得できるものではない。各項の図と第4章を参考に、多くの人の体に触れて手を育て、体表に描いた結果は教員や技術を持った人に確認してもらうことが大事である。
 第3章で紹介している手順化した検査ルーチンは、臨床実習の効率化と臨床カンファレンスの質を高めるための一つの方策でもある。すなわち、臨床教育の場では、教員が学生に検査を一つ一つ指示して実施させるあるいは学生が一つ一つの検査を選択するのではなく、複数の検査が手順化されたルーチンを指定または選択して実施するのである。検査ルーチンで収集した情報は、除外診断に基づく病態把握を可能とし、より有意義な臨床カンファレンスの土台となる。
 さらに、著者らが授業時間という制約のなかで実施してきた試験問題を、随所に課題として設けている。本書の内容は一読で理解・修得できるものではなく、繰り返し読み、練習と確認を行うことで身につけるものと認識し、課題を達成できるように練習に励んでいただきたい。
平成19年10月
有馬 義貴
(一部改変)