書籍

狭心症・心筋梗塞のリハビリテーション改訂第4版

心不全・血管疾患の運動療法を含めて

監修 : 木全心一
編集 : 齋藤宗靖/後藤葉一
ISBN : 978-4-524-24724-0
発行年月 : 2009年3月
判型 : B5
ページ数 : 356

在庫あり

定価7,560円(本体7,000円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

9年ぶりの今改訂では、最新の情報を盛り込み大幅に内容を一新。心臓リハビリの適応拡大に合わせ、狭心症・心筋梗塞のみにとどまらず、心不全や血管疾患などのリハビリについても充実を図った。さらに、理学療法士・看護師の果たすべき役割についても詳述。チーム医療に必要な知識も盛り込み、心臓リハビリに携わるすべての医療スタッフに役立つものをめざした。

総論
1 心臓リハビリテーション総論
 A.心臓リハビリテーションの概念と歴史的変遷
 B.虚血性心疾患の心臓リハビリテーションの有効性
 C.心臓リハビリテーションのチーム構成と運営
 D.わが国における心臓リハビリテーションの実態と将来像
 E.心臓リハビリテーションと診療報酬

各論1 虚血性心疾患の病態・検査・治療とリハビリテーション
2 狭心症・心筋梗塞の病態と治療
 A.冠動脈疾患の疫学と冠危険因子
 B.冠動脈疾患の病態
 C.狭心症
 D.急性心筋梗塞症
 E.心筋梗塞慢性期の病態と再発予防
 F.運動時の心血管反応

3 狭心症・心筋梗塞における運動機能評価法
 A.運動負荷試験総論
 B.心筋虚血の評価法
 C.核医学検査法
 D.運動処方作成のための心肺運動負荷試験
 E.非侵襲的および侵襲的循環機能評価法

4 急性心筋梗塞症に対する心臓リハビリテーション
 A.急性期(入院中)の心臓リハビリテーション
 B.回復期の心臓リハビリテーション
 C.維持期の心臓リハビリテーション

5 狭心症・PCI後の心臓リハビリテーション
 A.狭心症の運動療法
 B.PCI後のリハビリテーション

各論2 その他の心血管疾患のリハビリテーション
6 心・大血管疾患術後の心臓リハビリテーション
 A.運動療法の効果
 B.術前介入の重要性
 C.術後管理と観察のポイント
 D.急性期リハビリテーションプログラム
 E.回復期リハビリテーション
 F.レジスタンストレーニング

7 心不全に対する心臓リハビリテーションと運動療法
 A.心不全の病態
 B.慢性心不全に対する運動療法の効果
 C.慢性心不全治療における運動療法の位置づけ
 D.慢性心不全に対する運動療法の適応、禁忌、安全性
 E.心不全に対する心臓リハビリテーション・運動療法の実際
 F.心不全治療の将来像(心不全の心臓リハビリテーションと疾病管理プログラム)

8 新しい領域の心臓リハビリテーション
 A.不整脈(ICD・CRT)患者に対する心臓リハビリテーション
 B.末梢動脈疾患に対する運動療法
 C.大血管手術後の心臓リハビリテーション
 D.解離性大動脈瘤の心臓リハビリテーション

各論3 心臓リハビリテーションにおける心理的サポートおよびコメディカルの役割
9 心臓リハビリテーションにおける患者教育と心理的サポート
 A.心疾患患者の心理学的問題
 B.健康カウンセリングの方法
 C.行動変容におけるセルフコントロールの方法
 D.不安に対する認知行動療法による治療的介入
 E.心疾患患者の敵意・怒りに対する認知行動療法による治療的介入

10 心臓リハビリテーションにおける理学療法士の役割
 A.心臓リハビリテーションへの理学療法士参画の意義
 B.急性期心臓リハビリテーションにおける理学療法士の役割
 C.高齢患者の心臓リハビリテーションにおける理学療法士の役割
 D.心臓リハビリテーションへの理学療法士参画の現状と課題

11 心臓リハビリテーションにおける看護師の役割
 A.心臓リハビリテーションへの看護師参画の意義
 B.急性期心臓リハビリテーションにおける看護師の役割
 C.回復期心臓リハビリテーションにおける看護師の役割

補足資料

索引

心臓リハビリテーションは、心筋梗塞患者のより質の高い社会復帰を目標として、主に米国を中心に発展してきた学問領域である。心筋梗塞患者のリハビリテーションの歴史は長く、長期臥床安静の推奨に始まり、次いで早期離床・早期リハビリテーシヨン、監視型運動療法の時代を経て、さらにl980年以降は包括的な心臓リハビリテーションの概念が定した。そこでは運動療法のみなら、心筋梗塞の再発を防ぎ、質の高い生活を送るためのあらゆる手段、心理相談やストレス・リラクセーション、冠危険因子是正のための食事指導や禁煙指導、復職指導や復職のためのトレーニング、虚血性心疾患に関する教育・啓発活などが含められるようになった。わ国の心臓リハビリテーションもこの包括的心臓リハビリテーションを目標としている。
 わが国の心臓リハビリテーションが欧米に比べて遅れていることは長らく指摘されてきた事実である。1988(昭和63)年に初めて心臓リハビリテーションが健康保険適用となり、その後多くの改定を経て、心筋梗塞・バイパス術後患者・狭心症のみならず慢性心不全、閉塞性動脈硬化症、大血管の術後などにも適応が拡大された。これを契機にわが国においても心臓リハビリテーションが急速に普及することが期待されたが、冠動脈インターペンションなどの侵襲的手技に比べて心臓リハビリテーションを行っている施設がまだまだ少ないことが問題とされている。
 本書『狭心症・心筋梗塞のリハビリテーション』は木全心一先生の編集によってl984年初版が発刊されてからすでに25年になろうとしている。今回で改訂第4版となるが、第3版を発刊してからでもl0年の歳月が流れ、その間に虚血性心疾患の病態の理解や治療法が著しく進歩し、またリハビリテーションの内容や運動療法の適応も大きく変わりつつある。
 今回の第4版ではこうした心臓リハビリテーシヨンの新しい流れを、コメデイカルをも意識してできるだけ平易に、わかりやすく解説した。書名『狭心症・心筋梗塞のリハビリテーション』は変わっていないが、内容的には以前の面影がないほどに大きく改訂された。まずΓ総論」として冒頭に「心臓リハビリテーション総論」を置き、歴史的変遷、チーム構成と運営などについで新しい観点から述ベた。「各論1:虚血性心疾患の病態・検査・治療とリハビリテーション」では、冠動脈インクーペンションの普及や在院日数の短縮に伴う新しい形の心臓リハビリテーションについでの記載を追加した。「各論2:その他の心血管疾患のリハビリテーション」では心不全や大血管疾患等、注目される新しい領域のリハビリテーションに関する章を新規に加えた。そしてΓ各論3:心臓リハビリテーションにおける心理的サポートおよびコメデイカルの役割」では心臓リハビリテーションにおける心理的サポートの問題および理学療法士と看護師の役割をまとめた。
 全体として、『狭心症・心筋梗塞のリハビリテーション』にとどまらず、心臓リハビリテーションの対象疾患の拡大や新たなエビデンスの蓄積に的確に対応した最新の内容となったと自負している。本書がわが国における心臓リハビリテーションの進歩・発展に寄与することを念じている。
2009年2月
齋藤宗靖
後藤葉一