教科書

NEWテキストシリーズ

NEW法医学・医事法

編集 : 勝又義直/鈴木修
ISBN : 978-4-524-24079-1
発行年月 : 2008年3月
判型 : B5
ページ数 : 334

在庫あり

定価5,940円(本体5,500円 + 税)

  • 主要目次
  • 序文

第1章 総論
第2章 人の死と死後の手続き
第3章 死体現象、死後変化
第4章 内因性急死
第5章 損傷
第6章 窒息
第7章 異常環境による死
第8章 性、妊娠、分娩、胎児、新生児の法医学
第9章 法中毒学
第10章 アルコールの法医学
第11章 法医遺伝学
第12章 物体検査
第13章 最近の社会問題と法医学
第14章 医療に関わる倫理
第15章 医事法

3年近く前に企画した「NEW法医学・医事法」がようやく出版の運びとなった。その間に医学・医療をとりまく状況は大きく変化し、各地の病院から医師の立ち去りが目立ち、医療崩壊との言葉がよく聞かれるようになった。このような危機的な状況に至った要因の一つは、医療事故での医師の逮捕に象徴される医師への社会の厳しい視線といえよう。また、愛知県における力士の急死事実で明らかになった日本の検視等の死因究明制度の不備も社会に衝撃を与えた。これらはまさに法医学が取り扱う問題といえる。本書は、これらの新しい状況の中で執筆されたことにより、現在の医療での深刻な問題にも切り込んだユニークな内容となった。
 大学における法医学では、司法解剖をはじめとする法医解剖を行っていることが知られている。これらの法医解剖は、大学の重要な社会貢献となっており、臨床医学における診療に相当するものとして法医学の基盤をなすものである。ただ、法医学はそれだけにとどまるものではなく、医学・医療と法律の接点にあって、適正な医療の実現に努力し、患者や医師を守ることも法医学の重要な任務である。そのため、最近の社会問題と法医学、医療に関わる倫理、医事法などにもかなりの分量を割いた。また、関連する法規等はできるかぎり巻末資料に条文を示してある。
 本書は法医学の体系を理解するために法医学の基本となることは網羅してある。ただし、読者の多くは法医学を専攻するわけではないので、専門性の高い部分は簡略に記載している。それでも多くの臨床家にとって法的・社会的な問題は避けて通れないことから、臨床の場で問題になるような事柄については、かなり詳細に記載した。したがって、本書は、医学生のみならず、臨床で働く医師などの医療者や医療と関わりを持つ社会人の方々にも十分参考になるものに仕上がったと考えている。
 本書が医療危機とも言うべき現在の医療の困難な課題の解決に少しでも役立つとすれば編者・筆者の大さな喜びである。
2008年3月
編者ら
(一部改変)