書籍

整形外科研修なんでも質問箱145

診療現場での?に答える

編集 : 冨士武史/加藤泰司
ISBN : 978-4-524-24025-8
発行年月 : 2007年1月
判型 : B5
ページ数 : 326

在庫なし

定価5,076円(本体4,700円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

若手医師が日常の診断や治療、救急医療の現場で抱く疑問に対して、論理的根拠に基づいた解説を行う。また、診療手技については理解の一助としてそのコツを紹介する。さらに、必要に応じて「編集者からの一言」や「専門医からの一言」などを付記している。Q&A形式でまとめた、すぐに役立つ一冊。

第1章 救急
 Q1 救急で運ばれた患者に麻痺がある場合の取り扱いは?
 Q2 開放骨折の処置は?
 Q3 切断指にはどのように対処すればよいですか?
 Q4 口腔内裂傷、切創(舌を含む)に対する処置の要点は?
 Q5 破傷風は今でもありますか?
 Q6 熱傷処置の要点は?
 Q7 手指の処置時の止血法は?
 Q8 上肢の麻酔の要点は?
 Q9 外傷の処置で、縫合してよい切創・挫創と、いけないものの区別は?
 Q10  多発外傷時の対処の注意点は?
 Q11 コンパートメント症候群に対する減張切開法とは?
 Q12 足関節の捻挫に対するRICE療法とは?
 Q13 爪下血腫の治療法は?
 Q14 小児の骨折の特徴と対処方法は?
 Q15 小児骨折の有無がわかりにくいとき、よい方法がありますか?
 Q16 前腕外傷時、腱損傷はどう見分けますか?
 Q17 高齢者の骨折を疑った場合、外来での対応、患者への説明は?
 Q18 高齢者の大腿骨頚部骨折患者が入院した場合の対処は?
 Q19 高所からの転落や交通外傷で、X線像上で骨盤骨折を認めました.血管造影や塞栓術の適応は?
 Q20 頚髄損傷の患者がきました.頚椎X線では骨折・脱臼を認めません.どうしますか?
 Q21 子どもが肘を痛がった場合、どうすればよいですか?
 Q22 肩関節脱臼の整復法は? 整復後の三角巾固定は必要?
 Q23 手の外傷初期治療の要点を教えてください.挫滅の場合はどうですか?
 Q24 頚椎捻挫患者への説明と治療の要点は?
 Q25 スポークインジャリーは植皮が必要?

第2章 疾患・病態
 Q26 新生児・乳児の先天性股関節脱臼を疑った場合はどうしますか?
 Q27 斜頚への対処法は?
 Q28 脊柱側弯症検診の方法、診断後の対処は?
 Q29 急性腰痛の患者で、尿路結石を疑うのはどんな場合?
 Q30 化膿性膝関節炎を疑った場合、手術洗浄か保存療法かの判断基準は?
 Q31 注射後にしびれが出現した場合の診断、治療は?
 Q32 小児期に注意すべき股関節疾患は?
 Q33 肩関節周囲炎のリハビリテーションの要点は?
 Q34 乳幼児の歩容異常の鑑別疾患は?
 Q35 糖尿病患者に対するブロック注射で、ステロイドを使用してもよいですか?
 Q36 神経高位を決定する際、画像と臨床症状があわない場合はどうしますか?
 Q37 脊椎手術後いつから、何を始めてよいですか?
 Q38 脊椎手術後の装具は必要?
 Q39 股関節手術後(THA、人工骨頭)の危険動作(脱臼肢位)とは?
 Q40 膝関節腫脹患者の関節液の性状から何がわかりますか?
 Q41 夜中に子どもが急に膝を痛がるとき、どんな疾患を考えますか?
 Q42 痛風発作の既往のある中年男性に対するアルコールの許容量は?
 Q43 分離すべり症と変性すべり症で、神経症状の発現のしかたの違いは?
 Q44 深部反射の出し方と評価コツは?
 Q45 頚椎症性神経根症には、手術が必要?
 Q46 頚椎症性脊髄症の手術適応は?
 Q47 脊椎固定術に骨移植は必要?
 Q48 神経根症状・脊髄症状・髄節症状の違いは?
 Q49 手のしびれを生じる疾患にはどんなものがありますか?
 Q50 膝の各種徒手テストのコツは?
 Q51 腰椎椎間板ヘルニアの手術適応は?
 Q52 原発不明転移性脊椎腫瘍の診断の進め方は?
 Q53 painful arc(有痛弧)とは?
 Q54 肩の各種徒手テストのコツは?
 Q55 腰痛症の運動療法(体操)、コルセットは?
 Q56 myelopathy handとは何ですか?
 Q57 10秒テストは何を診ている検査ですか?
 Q58 低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)とは?

第3章 周術期管理
 Q59 関節リウマチ患者の術中・術後のステロイドの用量は?
 Q60 抗凝固療法中の患者に対する術前術後の対応は?
 Q61 抗凝固薬を内服している患者の緊急手術への対処は?
 Q62 創部の消毒・ガーゼ交換はどのように行いますか?
 Q63 術後ドレーンは何日間留置しますか?
 Q64 術後ドレーンから髄液が流出する場合の対処は?
 Q65 抜糸の時期はいつが適切?
 Q66 術後4日目に創部が壊死を起こした場合、抜糸、デブリドマンの時期は?
 Q67 術後輸血を行う目安は?
 Q68 THA、TKAの自己血貯血量はどの程度必要?
 Q69 貯血の方法は?
 Q70 術中回収式自己血輸血を利用するには?
 Q71 術後回収式自己血輸血はどんなときに行いますか? 
 Q72 輸血や自己血輸血に説明は必要ですか? 
 Q73 術後感染を疑う徴候とは? CRPは術後何日目から測定しますか?
 Q74 感染予防のための抗生物質の使用法は?
 Q75 脊椎術後の麻痺の好発時期は?
 Q76 術後疼痛への対処、NSAIDs坐剤使用の注意点は?
 Q77 深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症についての説明は?
 Q78 局所麻酔手術のインフォームドコンセントの要点は?
 Q79 骨折手術のインフォームドコンセントの要点は?
 Q80 宗教的輸血拒否者(エホバの証人など)の手術はどうしますか?
 Q81 術中止血材(剤)の種類と使用上の注意は?
 Q82 輸血と抗生物質は同じルートからでよい?
 Q83 術前剃毛の必要はありますか?

第4章 検査
 Q84 脊髄造影、椎間板造影、神経根ブロックの手技と安静期間は?
 Q85 感染症患者の血液培養の方法は? 動脈血と静脈血の違いは?
 Q86 内固定や人工関節がある場合、MRIは禁忌でしょうか?
 Q87 透視装置の被曝量は? また禁忌はどういう場合?
 Q88 種子骨の分布と、骨折による小骨片はどう見分けますか?
 Q89 硬膜外ブロック注射後の硬膜穿刺(dural puncture)の対処は?
 Q90 下肢外傷の場合、MRIで何を診断できますか?
 Q91 膝MRIの読影のポイントは?
 Q92 肩関節MRIの読影のポイントは?
 Q93 先輩の使っている略号がわからないときは?

第5章 基本手技
 Q94 皮膚縫合・皮下縫合の注意点は?
 Q95 胼胝、陥入爪に対する処置は?
 Q96 褥創の処置は?
 Q97 包帯の巻き方は?
 Q98 三角巾の装着のしかたは?
 Q99 クラビクルバンド、バストバンドの適応、装着法は?
 Q100 PTBギプスの巻き方は?
 Q101 ギプス、キャスト、シーネによる固定の要点は?
 Q102 テーピングの要点は?
 Q103 肩関節ブロック法の要点は?
 Q104 各種ブロック療法の種類と使い分けは?
 Q105 直達牽引の正しい方法は?
 Q106 下肢骨折に対する牽引の要点は?
 Q107 上肢に対する牽引の要点は
 Q108 神経根症に対する頚椎牽引のコツは?
 Q109 関節穿刺の手技のコツは?
 Q110 脊椎・腰椎麻酔、硬膜外麻酔、神経ブロックの方法は?
 Q111 ステロイドの手根管内注入、腱鞘内注入の手技の要点は?

第6章 手術
 Q112 縫合糸の種類とその使い分けは?
 Q113 ターニケットの圧、阻血時間の目安は?
 Q114 皮質骨スクリューや海綿骨スクリュー、ラグスクリューなどはどう使い分けますか?
 Q115 電気メスに危険はありませんか?
 Q116 手術時の各種器械の使い方は?
 Q117 イソジン、ヒビテン消毒の無菌状態維持時間は?
 Q118 消毒薬の使い分けは?
 Q119 手術時、第1助手、第2助手は何に気をつけ、どうするべきですか?
 Q120 人工股関節全置換術の作図、大腿骨骨切り術の作図は?
 Q121 人工膝関節全置換術での作図、高位脛骨骨切り術での作図は?

第7章 安全管理
 Q122 X線写真の見落としを防ぐコツはありますか?
 Q123 針刺し事故が起こったときには?
 Q124 MRSA患者が出たらどうすればよいですか?
 Q125 結核性疾患を疑ったときには?

第8章 薬物治療
 Q126 湿布剤投与の注意点、温湿布と冷湿布の違いは?
 Q127 消炎鎮痛薬の使い方の要点は?
 Q128 骨粗鬆症治療薬の基本について教えてください(薬の使い方、first choice、ビスフォスフォネートの投与期間).
 Q129 関節リウマチ薬物療法の最初の処方は?
 Q130 関節リウマチ治療の基本、薬物治療のリスク、副作用は?
 Q131 痛風の薬物療法の要点は?
 Q132 透析患者に対する薬(輸液、抗生物質)の使い方の注意点は?

第9章 書類
 Q133 労働基準監督署から面談を申し込まれたら?
 Q134 退院時サマリーの書き方の要点は?
 Q135 人工関節置換術後、身体障害者診断はどのように行いますか?
 Q136 身体障害者関係の書類の書き方は?
 Q137 一般診断書の書き方、自賠責の後遺障害診断書の書き方と時期は?
 Q138 交通事故の診断書の治療見込み期間の一般的な考え方は?
 Q139 「接骨院(または鍼灸・マッサージなど)にかかりたいので証明を書いてほしい」と頼まれたら?
 Q140 介護保険サービスのしくみ、主治医意見書記載のポイントは?
 Q141 傷病手当、休業補償など、休業証明が必要な場合とは?

第10章 保険レセプト
 Q142 保険請求とカルテ記載はどんな関係? 共同指導や監査の意味は?
 Q143 外来で薬を処方する場合、最高何日まで、また湿布は何袋まで?
 Q144 レセプト点検とは? 症状詳記には何を書きますか?
 Q145 「疑い病名」はどのように使いますか?

●索引

本書はもちろん『整形外科の教科書』ではありません。まして、白衣のポケットに入れて常時持ち歩くのに便利な『処置のマニュアル本』でもありません。
 臨床研修医としての研修期間を終えて、晴れて後期研修病院で整形外科医として働き始めてみると、病棟でも、外来でも、“いくつかの”というより“いくつもの”「?」が続出してくることでしょう。大きな疑問は迷わず先輩医師に聞くべきでしょう。しかしながら、「ちょっと先輩に聞いたらすぐわかりそう」と思うような小さな疑問は、忙しそうな先輩に質問してみるタイミングをのがしたり、また、こんな当たり前のことを尋ねてもいいものかと躊躇してしまう、という経験は誰にでもあるはずです。とりあえず整形外科の教科書を紐解いてみても、現場の対処に見合った回答を見つけるのはなかなか難しいことでしょう。
 そこで、整形外科後期研修中の若手医師の皆さんの小さな疑問に、先輩医師に代わってやさしく具体的なアドバイスができるような本がほしい、という要望に応えるために本書を編集させていただきました。
 本書を編むにあたっては、まず「小さな疑問」を集めることから始めました。私がかつて中堅として接していた若き研修医たちも、年月を経て、今は立派な中堅となってそれぞれの病院で後輩の指導をしています。その現場での後輩若手医師からの疑問の声を拾い、また指導する中堅医師自身が若手医師から受ける質問を集めました。それらの疑問を編集者2人で整理し、ありとあらゆる疑問に答えていただける頼もしい先輩医師を各分野から選び、答えていただきました。そうしてできたのが本書です。
 本来、臨床現場での疑問は、すぐ近くにいる先輩医師にまず尋ねて解決するのが一番よいと思います。しかしながら時間的余裕のない臨床現場ではなかなか難しいようにも思います。そんなときには、まず本書を開いて答えを見つけられることをお勧めいたします。
本書が『自学自習の書』となって、整形外科医として大きく育っていかれる皆さんのお役に立つことを願っています。
2007年1月
編集者を代表して
冨士 武史