教科書

老年学テキスト

編集 : 飯島節/鳥羽研二
ISBN : 978-4-524-24021-0
発行年月 : 2006年10月
判型 : B5
ページ数 : 294

在庫あり

定価4,536円(本体4,200円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

PT・OT学生向けに、老年学の習得に必要な基礎知識をわかりやすく解説した教科書。3部構成とし、「老化と老年病」では老化のメカニズムと病理を、「高齢者の疾患」では高齢者疾患の診療のポイントを、「高齢者医療とリハビリテーション」ではCGAなどの高齢者の機能、評価に基づく理学・作業療法や看護・介護の実際を展開。関連法制度を含め、各分野の専門家が執筆。

I. 老化と老年病
 A. 老化と老年病(生物学的側面)
 B. 老化と老年病(社会医学的側面)
 C. 運動機能の加齢変化
 D. 感覚機能の加齢変化
 E. 精神機能の加齢変化
 F. 自律機能の加齢変化
 G. 高齢者のコミュニケーション機能

II. 高齢者の疾患
 A. 老年症候群
 B. 神経疾患
 C. 精神疾患
 D. 循環器疾患
 E. 呼吸器疾患
 F. 消化器疾患
 G. 骨・運動器疾患
 H. 内分泌・代謝疾患
 I. 血液・免疫疾患
 J. 腎・泌尿器疾患
 K. 皮膚疾患
 L. 眼疾患
 M. 耳鼻咽喉科疾患
 N. 口腔疾患
 O. 感染症

III. 高齢者医療とリハビリテーション
 A. 高齢者の機能評価
 B. 高齢者のリハビリテーション
 C. 高齢者の看護・介護
 D. 高齢者の事故・救急
 E. 高齢者のターミナルケア
 F. 高齢者をめぐる制度

付録:障害高齢者の生活機能評価に関するガイドライン

わが国の65歳以上人口の割合すなわち高齢化率は、昨2005年についに20%に達し、国民の5人に1人が高齢者という時代が到来した。高齢化は今後も進展し、今世紀半ばまでには3人に1人を65歳以上の高齢者が占める社会になると予測されている。なかでも75歳以上の後期高齢者の割合の上昇が著しく、現在の9%前後から将来は20%を超えるまでになると予測されている。このような人類がかつて経験どころか想像すらしなかった超高齢社会を迎えるにあたって、加齢にかかわる諸問題を取り扱う老年学の重要性はいやが上にも増大している。
 本書は理学療法士、作業療法士、言語聴覚士をはじめとするリハビリテーション医療に携わる専門職を目指す学生ならびに臨床家のための老年学のテキストである。医療従事者を対象とすることから、必然的に医学・生物学にかかわる項目が多くを占めている。しかし、老年学の特色は自然科学と社会科学を統合して取り扱うところにあり、本書でも随所にそうした配慮を行った。
そもそも高齢者の医療においては、疾患だけを切り離して診断や治療を行うのではなく、社会生活にまで配慮した全人的医療の実践が求められている。こうした高齢者医療の成否の鍵を握るものの1つがリハビリテーションであり、それに携わる専門職の役割はきわめて重要である。
 高齢者のリハビリテーションを効果的に進めるには、老化と老年病に関する総合的な知識が欠かせない。高齢者では生理的加齢変化とさまざまな疾患が相乗することによって機能障害がもたらされるからである。とくに後期高齢者においてその傾向が著しく、個別の疾患や障害の診断や評価はもちろんのこと、それらを総合して患者様の全体像を的確に把握する能力が要求される。
 本書は、第I部において老化と老年病を包括的に理解し、第II部では高齢者における個別の疾患について学び、第III部でより実践的な知識を身につけられるように構成されている。第II部の「高齢者の疾患」では非常に幅広い疾患が取り扱われているが、後期高齢者においてはそれらのすべてが1人の患者様において同時に生じうるといっても過言ではない。すなわち、たとえ大腿骨頸部骨折手術後のリハビリテーションを進める場合でも、併存する循環器疾患や認知機能障害などについての理解と配慮が欠かせない。このように、本書は教科書として全体を通して勉強していただくとともに、臨床の場において参考書として利用していただくことも期待される。
2006年9月
飯島 節
鳥羽研二
(一部改変)