教科書

ネッター解剖生理学アトラス

: 相磯貞和/渡辺修一
ISBN : 978-4-524-23856-9
発行年月 : 2006年3月
判型 : A4変
ページ数 : 238

在庫あり

定価4,104円(本体3,800円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

『ネッター解剖学アトラス』で知られるネッター自筆の解剖図を基に作られた解剖生理学アトラス。生理学的知識の理解に役立つように追加された新たな解剖図と、分子レベルのCG画によって、「構造と機能」の関係が一目瞭然。また、各頁には簡明な解説文が付され、アトラスのみならずテキストとしても使える。コメディカル学生から医療現場スタッフにとっての必読書。

第1章 細胞
第2章 神経系と感覚器
第3章 筋:骨格筋、心筋、平滑筋
第4章 心・血管系
第5章 呼吸器系
第6章 腎臓
第7章 消化器系
第8章 内分泌系

人の機能と形態、病態、診療が図譜という形式で表現された教材が、医学・医療を学ぶ者にとって回り道をすることなくしっかりとその本質に迫れる大きな助けとなることを、ネッター博士は50年以上も前から十分に理解され、ご自身の生涯を通じて天賦の才能を活かされ、多数の図譜をわれわれに提供してこられました。ネッター博士の図譜によって、われわれの先達であった方々は多くのことを学んできましたが、その深い思索と高い意識を持って描かれた図譜は現在においても、決して輝きを失っておりません。
 一方近年、医学・医療に関わる教育を担う施設においては、これまで行われてきた「生理学」「解剖学」がそれぞれ独立して教えられる仕組みが再検討を求められています。かつて医学の発展の歴史の中で、解剖学から1つの分野として独立した生理学は、やがて人体の機能を追究する学問分野として輝くばかりの学問体系へと育っていきましたが、学問の急速な進歩に伴い、基礎医学の各学問分野の境界は以前ほどには明瞭ではなくなり、再び融合する道を辿っているように見受けられます。生理学が機能を、解剖学が形態を、それぞれ重視している学問分野であるにしても、医学が人の病と戦う術を提供する学問であるという根本に立ち返れば、どちらも人の生命現象を理解しようとする同じ目標に向かっているに他ならないからです。当然のこととして、学ぶ者にとっても機能と形態を表裏一体のものとして理解することは、「人の体を知る」上で極めて大切なことといえます。
 本書は、ネッター博士の医学教育に対する理想の上に立って、人体の機能の理解を助ける教材としてつくられたものでありますが、機能の理解の土台となる構造についても十分な意識を持って取り込まれた内容となっています。もちろん、原著者であるJohn T。Hansen博士とBruce M。Koeppen博士が序文の中で繰り返し述べられているように、本書は「生理学を俯瞰」する教材として、ネッター博士の図譜を基に編纂されたものでありますが、それと同時に本書には機能を理解するために必要な人体構造についても俯瞰することを可能とする図譜も合わせて組み込まれています。原著の題名が「Physiology(生理学)」とされていたにもかかわらず、邦題を敢えて「解剖生理学」とさせていただいたのも、翻訳を担当した者、わが国での本書の出版を準備した者、一同が、本書の本質を「人体の構造と機能を一体として俯瞰する著書」と位置づけたことによります。
一葉の画によって多くのことを読者に語りかけているネッター博士の図譜の力によって、医学・医療に関わる道に志を持った方々が人体機能の本質を深く理解することに、本書が多少なりともお役に立てるならば、本書の出版に関わった一同の望外の喜びと申して過言ではありません。
 なお、この種の書物の出版において必ず問題となる用語については、本書の刊行目的が人体生理学の理解に主眼が置かれていることを考慮して、生理学領域で一般的な用語を用いることに努め、現在世界的に収束しつつあるNomina Anatomicaに基づく解剖学用語にも配慮いたしました。もちろん、すべての方々に共通する用語を提示することが理想ではありますが、専門領域によって必ずしも一致した見解がない状況をご理解いただければ幸いです。
2006年2月
相磯貞和
渡辺修一
(一部改変)