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呼吸器専門医テキスト

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

編集 : 工藤翔二/中田紘一郎/永井厚志/大田健
ISBN : 978-4-524-23841-5
発行年月 : 2007年11月
判型 : B5
ページ数 : 740

在庫なし

定価19,440円(本体18,000円 + 税)

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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

専門医をめざす医師が主な読者対象。専門医研修カリキュラムを網羅。総論・各論の2部構成。総論では、呼吸器の形態、機能、病態生理、症候と身体所見、各種検査、治療手技までを詳述。各論では、各呼吸器疾患の詳細を解説。キーワード、セルフチェック、サイドメモなど様々な角度から理解を助ける工夫も盛り込んでいる。呼吸器科のエキスパートをめざす医師に必携の書。

第1部 呼吸器学総論
 
第I章 呼吸器疾患の動向
  1.高齢化社会がもたらした呼吸器疾患
  2.診断・治療技術の進歩によって登場した呼吸器疾患
  3.進歩の“陰”としての呼吸器疾患

第II章 呼吸器の形態、機能、病態生理
1 呼吸器の発生
  1.発生期の区分と肺胞構造の構築
  2.胎生期(6週まで)
  3.偽腺様期(6〜16週)
  4.管状期(16〜26週)
  5.肺胞期(26週〜出生)
2 呼吸器の構造
  1.呼吸器の領域区分
  2.気道領域と移行領域の構造
  3.肺胞領域の構造
  4.血管系
  5.リンパ管系
3 呼吸生理
  1.呼吸の概念
  2.換気
  3.拡散
  4.肺循環
  5.換気・血流比(VA/Q)不均等
  6.末梢へのガス輸送
  7.呼吸調節
4 呼吸器の生体防御
  1.生体防御に関与する分子
  2.ムチン
  3.ディフェンシン
  4.肺サーファクタント蛋白A
5 呼吸器の代謝
  1.概要
  2.サーファクタント代謝
  3.化学伝達物質の産生
6 呼吸器の加齢
  1.加齢に伴う呼吸器系の変化
  2.形態学的変化
  3.生化学的変化
  4.機能的変化
  5.肺防御能の変化

第III章 主要症候と胸部身体所見
1 咳
  1.病態、発生機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
2 痰
  1.病態、発生機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
3 血痰、喀血
  1.病態、発生機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
4 呼吸困難
  1.呼吸困難のとらえ方
  2.発生機序
  3.呼吸困難を表すことば
  4.呼吸困難感の測定
5 喘鳴
  1.病態、発生機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
6 胸痛
  1.病態、発生機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
7 嗄声
  1.病態、発生機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
8 チアノーゼ
  1.概説
  2.病態生理
  3.原因疾患
  4.鑑別診断、治療
9 ばち指
  1.病態、発生機序
  2.臨床的意義
  3.原因疾患
  4.頻度
  5.診断の進め方
10 異常呼吸
  1.病態、発生機序
  2.分類
  3.原因疾患
  4.鑑別診断
11 胸部身体所見
  1.胸部身体所見の位置付け
  2.視診
  3.触診
  4.打診
  5.聴診
 
第IV章 検査
1 痰採取法と検査法
  1.痰採取法
  2.微生物学的検査
  3.喀痰採取後の注意点
  4.結核菌検査
  5.核酸増幅法による迅速診断
  6.核酸の相同性を利用した抗酸菌の鑑別、同定
  7.液体培地による培養
  8.肺癌の細胞診
2 血液一般検査および生化学検査
 A 血液一般検査
  1.白血球増加
  2.白血球減少
 B 血液凝固系検査
  1.D-ダイマー
  2.その他の凝固線溶系マーカー
 C 血液生化学検査
  1.C反応性蛋白(CRP)(赤沈との比較)
  2.乳酸脱水素酵素(LDH)
3 腫瘍マーカー
  1.肺癌の診断と腫瘍マーカー
  2.CEA(carcinoembryonic antigen、癌胎児性抗原)
  3.SLX(sialyl Lewis X、シアリルLeX-i抗原)
  4.CYFRA(cytokeratin 19 fragment、サイトケラチン19フラグメント)
  5.SCC(squamous cell carcinoma related antigen、扁平上皮癌関連抗原)
  6.NSE(neuron-specific enolase、神経特異エノラーゼ)
  7.pro-GRP(pro-gastrin-releasing peptide、ガストリン放出ペプチド前駆体)
  8.ICTP(pyridinoline cross-linked carboxy-terminal telopeptide of type I collagen、I型コラーゲンC末端テロペプチド)
  9.KL-6(シアル化糖鎖抗原)
4 免疫学的検査
  1.膠原病・血管炎の免疫学的検査
  2.びまん性肺疾患の免疫学的検査
  3.アレルギー検査
5 ウイルス学的検査
 A ウイルス感染症とその診断法
 B ウイルス学的検査
  1.分離・培養法
  2.免疫学的検査
  3.遺伝子検出法
 C 血清学的検査
  1.赤血球凝集抑制反応(hemagglutination inhibition test:HI法)
  2.補体結合反応(complement fixation test:CF法)
  3.ウイルス中和反応(neutralization test:NT法)
  4.EIA法によるIgM、IgGの検出
6 遺伝子診断法
  1.概説
  2.遺伝子診断の問題点
  3.検体の採取および保存
  4.遺伝子(DNA)診断の実際
7 胸部画像診断法
 A 胸部単純撮影(胸部X線写真)
  1.胸部単純撮影を診るポイント
  2.肺の結節影、腫瘤影
  3.浸潤影における肺胞性パターンと間質性パターン
 B 胸部CT
  1.気道病変を有する疾患
  2.低吸収領域(LAA)をもつ疾患
  3.びまん性に高低吸収領域をもつ疾患
 C 胸部MRI
  1.腫瘤の診断
  2.肺血栓塞栓症の診断
  3.呼吸機能評価
 D 肺血管造影
  1.肺血栓塞栓症
  2.肺動静脈奇形
8 核医学診断法
 A 換気シンチグラフィー
  1.原理と放射性医薬品
  2.検査法
  3.正常像と読影の要点
  4.適応
 B 血流シンチグラフィー
  1.原理と放射性医薬品
  2.検査法
  3.正常像と読影の要点
  4.適応
 C 骨シンチグラフィー
  1.原理と放射性医薬品
  2.検査法
  3.正常像と読影の要点
  4.適応
 D 腫瘍シンチグラフィー
  1.原理と放射性医薬品
  2.検査法
  3.正常像と読影の要点
  4.適応
9 気管支内視鏡検査
 A 気管支内視鏡検査の概要
  1.目的
  2.ハイリスク患者
  3.前処置
  4.挿入前の準備
  5.挿入方法
  6.内腔観察、写真撮影
 B 気管支鏡の応用手技
  1.末梢病巣擦過法
  2.気管支肺胞洗浄(BAL)
10 胸腔穿刺、胸腔鏡検査、外科的肺生検
 A 胸腔穿刺および胸水検査
  1.胸腔穿刺
  2.胸水検査
 B 局所麻酔下胸腔鏡検査
  1.適応と禁忌
  2.手技
 C 外科的肺生検(SLB)
  1.外科的肺生検の種類
  2.肺野小腫瘤状病変に対する適応
  3.びまん性肺疾患に対する適応
11 その他の生検法
 A 経皮的肺生検
  1.適応と禁忌
  2.生検前の準備
  3.生検手技
  4.合併症の対策
 B 経気管支肺生検(TBLB)
  1.適応と禁忌
  2.生検前の準備
  3.生検手技
  4.検体の処理
  5.合併症の対策
 C 前斜角筋リンパ節生検
12 肺音の分析
 1.肺音分析の目的
 2.肺音の特徴
 3.発生機序
13 心電図
  1.呼吸器疾患と心電図
  2.慢性閉塞性肺疾患
  3.肺梗塞、肺血栓塞栓症
  4.胸水貯留
  5.気胸
  6.サルコイドーシス
14 胸部超音波検査
  1.呼吸器疾患と超音波検査
  2.胸部超音波検査の応用範囲
  3.超音波ガイド下穿刺術
15 呼吸機能検査法
 A 換気力学検査法
 A-1 スパイロメトリー
  1.概念
  2.スパイロメーターの種類と測定原理
  3.測定方法の実際
  4.結果の解釈
 A-2 肺気量分画
  1.概念、定義
  2.測定原理
  3.測定方法の実際
  4.結果の解釈
 A-3 フローボリューム曲線
  1.概念
  2.測定原理
  3.測定の実際
  4.結果の解釈
 A-4 気道抵抗
  1.概説
  2.気道抵抗の局在
  3.測定原理
  4.基準値
  5.解釈
 A-5 コンプライアンス
  1.概念
  2.測定原理
  3.基準値
  4.結果の解釈
  5.動肺コンプライアンス(Cdyn)
 A-6 クロージングボリューム(CV)
  1.研究の歴史
  2.測定法
  3.第III相の成因とcardiogenic oscillation
  4.第IV相の成因
  5.CVの決定因子と臨床的意義
 A-7 呼吸筋の評価
  1.呼吸筋評価の意義
  2.血液ガス分析
  3.肺気量分画
  4.呼吸筋力
  5.経横隔膜圧(Pdi)
  6.筋電図
  7.Konno-Mead法(Konno-Mead diagram)
  8.画像診断
 A-8 吸入負荷試験
  1.吸入負荷試験の種類
  2.気道過敏性テスト
  3.気道可逆性テスト
  4.吸入誘発試験
 B ガス交換機能検査
  1.ガス交換機能とは
  2.肺胞換気量(VA:alveopar ventilation)
  3.換気・血流比(VA/Q)
  4.拡散機能(DL)
  5.呼気ガス分析
 C 動脈血ガス分析
  1.検査の意義
  2.使用されるパラメーター、測定法および基準値
  3.酸素分圧とヘモグロビン酸素解離曲線
  4.酸塩基平衡
  5.血液ガス分析装置の問題点
 D 経皮的酸素飽和度モニター
  1.パルスオキシメーターと酸素飽和度モニター
  2.酸素飽和度の概念
  3.パルスオキシメーターの測定原理
  4.パルスオキシメーターの長所と使用上の注意点
 E 中心静脈圧(CVP)測定
  1.中心静脈カテーテルと心エコー
  2.中心静脈カテーテルによる測定法
  3.超音波(心エコー)による中心静脈圧の推定
  4.中心静脈圧の解釈
 F 右心カテーテル検査
  1.概念
  2.測定法
  3.サーモダイリューションデータの解釈
  4.肺動脈造影
 G 運動負荷試験
  1.目的、禁忌
  2.方法、中止すべき所見と徴候
  3.測定項目、基準値
  4.評価項目、生理学的意義、データの解釈
 H 呼吸中枢機能検査
  1.換気応答の測定
  2.低酸素換気応答
  3.高炭酸ガス換気応答
 I 睡眠呼吸モニター
  1.睡眠呼吸モニターと睡眠呼吸障害
  2.睡眠呼吸障害(SDB)・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断基準と分類
  3.スクリーニング検査
  4.ポリソムノグラフィー(PSG)

第V章 治療
1 薬物療法
 A 気管支拡張薬
  1.概説
  2.作用機序
  3.気管支喘息への適応
  4.慢性閉塞性肺疾患(COPD)への適応
  5.投与中の注意と副作用
 B 鎮咳薬、去痰薬
 B-1 鎮咳薬
  1.概説
  2.中枢性鎮咳薬
  3.末梢性鎮咳薬
 B-2 去痰薬
  1.去痰薬の意義
  2.分類と臨床的適応
  3.服用方法の工夫
  4.去痰薬の新作用
 C 副腎皮質ステロイド薬
  1.概説
  2.作用機序
  3.適応と使用法
  4.副作用
  5.その他
 D 抗菌薬
  1.概説
  2.抗菌薬をどのように分類すると分かりやすいか
  3.抗菌薬選択のポイントは何か
  4.βラクタム薬
  5.キノロン薬
  6.マクロライド系とテトラサイクリン系、およびその他の抗菌薬
  7.臨床効果向上のためのPK/PD(pharmacokinetics/pharmacodynamics)理論
  8.抗菌薬の副作用
 E 抗癌薬
  1.概説
  2.分類と作用機序
  3.肺癌における主な抗癌薬治療の歴史と現状
  4.肺癌に保険適用される抗癌薬
 F アレルゲン免疫療法
  1.概説
  2.喘息治療における免疫療法のEBMと現在の位置付け
  3.喘息におけるアレルゲン免疫療法の実際
2 吸入療法
  1.概説
  2.エアロゾルの動態と沈着部位
  3.エアロゾル発生装置と吸入方法
  4.吸入療法の注意点
3 酸素療法
  1.酸素療法の目的
  2.酸素の運搬
  3.酸素療法の適応と低酸素血症
  4.酸素供給法、投与法
  5.人工呼吸による酸素療法
  6.陽圧換気の効果
  7.副作用
4 呼吸管理
 A 気管挿管、気管切開
  1.気道確保:気管挿管と気管切開の比較
  2.気管挿管の実際
  3.気管切開の実際
 B 人工呼吸と人工呼吸器(ベンチレーター)
  1.人工呼吸器の最近の動向
  2.人工呼吸器の換気様式
  3.基本的な換気モード
 C NPPV(noninvasive positive pressure ventilation)
  1.NPPVの登場と適応の拡大
  2.NPPVに使用される機器
  3.急性期のNPPV
  4.慢性期のNPPV
 D 気管支鏡による治療
  1.気管支鏡の役割
  2.気管支鏡の適応
  3.気管支鏡手技の合併症
  4.気管支鏡施行時の注意点
 E 心肺蘇生法(CPR)
  1.心肺蘇生法の役割
  2.心肺蘇生法の実際
 F 呼吸不全集中療法
  1.呼吸器科医とspecialized RCU
  2.呼吸管理の枠組み
  3.specialized RCUにおけるモニタリングと呼吸管理の注意点
 G 呼吸理学療法
  1.定義
  2.対象分野と疾患
  3.分類と種類
  4.コンディショニングのための呼吸理学療法手技
  5.運動療法
  6.ADL訓練
 H 在宅呼吸療法:在宅酸素療法と在宅人工呼吸
 H-1 概説
 H-2 在宅酸素療法(HOT)
  1.日本におけるHOT
  2.適応基準と導入時の問題点
  3.導入の手順
  4.酸素供給器
 H-3 在宅人工呼吸
  1.開始基準
  2.特徴
  3.有効性
 H-4 在宅呼吸療法の位置付け
5 輸液および栄養管理
  1.概説
  2.水・電解質と輸液
  3.高カロリー輸液
  4.経腸栄養
6 胸腔ドレナージ
  1.適応
  2.ドレーンの選択
  3.吸引システム
  4.実際の手技
7 内視鏡的気管内異物除去
  1.気管内異物の種類と症状
  2.気管支鏡の種類
  3.異物摘出の実際
8 気管支内視鏡治療(レーザー等)
  1.概説
  2.各種気管支鏡治療
  3.今後の課題
9 ステント療法
 A 血管内ステント治療(上大静脈症候群の治療)
  1.血管内ステント治療と上大静脈症候群
  2.ステント療法の特徴
  3.手技
  4.後療法
  5.成績
  6.合併症
 B 気道ステント治療
  1.気道狭窄とステント
  2.適応
  3.方法
  4.気道ステントの種類
  5.ステント留置の合併症
10 気管支動脈塞栓術(BAE)、肺動脈塞栓術
 A 気管支動脈塞栓術(BAE)
  1.概念
  2.気管支動脈の解剖
  3.適応
  4.手技
  5.成績
  6.合併症
 B肺動脈塞栓術
  1.概念
  2.適応
  3.手技
  4.成績
  5.合併症
11 放射線療法
  1.根治的放射線療法
  2.非小細胞肺癌I期
  3.非小細胞肺癌II〜III期
  4.非小細胞肺癌術後照射
  5.小細胞肺癌限局型
  6.縦隔腫瘍
  7.副作用
12 外科療法
 A 肺切除術
  1.概説
  2.肺切除術式とその適応
  3.肺切除の術前評価
  4.手術合併症
 B 胸腔鏡下肺手術
  1.概説(歴史)
  2.特徴
  3.手術の実際
  4.適応
  5.今後の課題
 C 肺減量手術(LVRS)
  1.概説(歴史)
  2.外科療法の種類
  3.適応
  4.術後成績と予後
13 禁煙治療
  1.外来における禁煙治療の基本
  2.禁煙に無関心な場合:動機付けの介入
  3.喫煙のリスクと禁煙のメリットに関する情報提供
  4.患者が禁煙を決断しない場合
  5.ニコチン依存症の診断
  6.ニコチン置換療法の併用
  7.禁煙治療の保険適用
  8.インターネットの活用

第2部 呼吸器学各論
 
第I章 呼吸器感染症
 レビュー:呼吸器感染症に関する三つのガイドライン
  1.呼吸器感染症に関するガイドライン
  2.呼吸器感染症の分類
  3.「成人市中肺炎診療の基本的考え方」の要点
  4.「成人院内肺炎診療の基本的考え方」の要点
  5.「成人気道感染症診療の基本的考え方」の要点
  6.改訂版「成人市中肺炎診療ガイドライン」の要点
1 急性上気道感染症
  1.概説
  2.病因、検査法
  3.治療
  4.患者の生活指導
2 急性気管支炎
  1.概説
  2.病因
  3.症状
  4.診断
  5.治療
  6.予防
3 ウイルス肺炎
  1.概説
  2.疫学
  3.病態、発症機序
  4.病理
  5.検査、診断
  6.主なウイルス肺炎の臨床像
4 SARS(重症急性呼吸器症候群)
  1.概説
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.病理
  7.検査所見
  8.診断
  9.鑑別診断
  10.予後、経過
  11.治療
5 マイコプラズマ肺炎
  1.疫学
  2.病態生理
  3.症状
  4.気管支喘息との関係
  5.検査、診断
  6.鑑別診断
  7.予後、経過
  8.治療
6 クラミジア肺炎
  1.クラミジア
  2.疫学
  3.病態、発症機序
  4.臨床像
  5.検査、診断
  6.治療
7 リケッチア肺炎
  1.肺感染症とリケッチア科微生物
  2.疾患名
  3.疫学
  4.病因
  5.病態生理
  6.症状
  7.病理
  8.検査、診断
  9.鑑別診断
  10.予後、経過
  11.治療
  12.予防
8 レジオネラ肺炎
  1.概説
  2.疫学
  3.病因と細菌学的特徴
  4.臨床像
  5.感染経路
  6.検査、確定診断
  7.治療
9 細菌性肺炎
  1.市中肺炎と院内肺炎
  2.疫学、病因
  3.病態生理
  4.症状
  5.検査
  6.診断
  7.予後、経過
10 誤嚥性肺炎
  1.誤嚥の定義と嚥下性肺疾患の分類
  2.疫学、病因
  3.病態生理
  4.診断
  5.治療
  6.予防
11 肺膿瘍
  1.概念
  2.病因、疫学
  3.病型、症状
  4.検査、診断
  5.予後、経過
  6.治療
12 肺真菌症
  1.概説
  2.肺アスペルギルス症
  3.肺クリプトコックス症
13 肺結核症
  1.概説(歴史)
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.病理
  7.検査
  8.診断
  9.鑑別診断
  10.予後、経過
  11.治療
14 非結核性抗酸菌症
  1.概念
  2.疫学
  3.病型、症状
  4.診断
  5.治療
  6.経過、予後
15 寄生虫性肺疾患
 A 概説
 B 各論
  1.肺吸虫症
  2.肺回虫症
  3.糞線虫症
  4.肺赤痢アメーバ症
  5.肺包虫症
  6.肺病変をきたす幼虫移行症
16 ニューモシスチス肺炎(カリニ肺炎)
  1.概念
  2.病原体と病態
  3.症状
  4.病理
  5.検査
  6.診断
  7.鑑別診断
  8.予後、経過
  9.治療
  10.発症予防

第II章 気道閉塞を特徴とする疾患
レビュー:慢性閉塞性肺疾患(COPD)ガイドラインをめぐって
  1.各ガイドラインの発表の経過
  2.新ガイドラインの特徴
  3.従来のガイドラインからの変更点
1 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  1.概念、定義
  2.危険因子、病因、疫学
  3.症状、身体所見
  4.病理
  5.検査
  6.診断
  7.病期分類
  8.安定期の治療と管理
  9.急性増悪(悪化)時の治療と管理
2 細気管支炎
 A びまん性汎細気管支炎(DPB)
  1.概念
  2.病因
  3.疫学
  4.症状
  5.検査、診断
  6.鑑別診断
  7.予後など
  8.治療
 B 閉塞性細気管支炎(BO)
  1.概念
  2.病因
  3.症状、検査、診断
  4.予後、経過
  5.治療
3 気管支喘息
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.病理
  7.検査
  8.診断
  9.予後、経過
  10.治療
4 肺胞気管支系の異常拡張
 A 気管支拡張症
  1.定義、分類
  2.疫学、病因
  3.症状、病態生理
  4.検査、診断
  5.治療、予後
 B 中葉(舌区)症候群
 C 原発性線毛機能不全症
 D 嚢胞性線維症
 E 肺嚢胞症

第III章 特発性間質性肺炎
レビュー:疾患概念の変遷
  1.疾患概念
  2.疾患概念の変遷
  3.厚生労働省「第4次改訂」および日本呼吸器学会「診断と治療の手引き」の特徴
  4.今後の展望
1 特発性肺線維症(IPF)
  1.概説
  2.病因、疫学
  3.病型、症状
  4.検査、診断
  5.治療
  6.IPFの急性増悪
2 その他の原因不明の間質性肺炎
 A 分類
 B 非特異性間質性肺炎(NSIP)
  1.概念
  2.臨床像、検査所見
  3.画像所見
  4.治療
 C 特発性器質化肺炎/特発性閉塞性細気管支炎・器質化肺炎(COP/idiopathic BOOP)
  1.概念
  2.臨床像、検査所見
  3.画像所見
  4.診断、治療
 D 急性間質性肺炎(AIP)
  1.概念
  2.臨床像、検査所見
  3.画像所見
  4.治療
 E 剥離性間質性肺炎(DIP)
  1.概念
  2.臨床像、検査所見
  3.画像所見
  4.治療
 F 呼吸細気管支炎を伴う間質性肺疾患(RB-ILD)
  1.概念
  2.臨床像、検査所見
  3.画像所見
  4.治療
 G リンパ球性間質性肺炎(LIP)
  1.概念
  2.臨床像、検査所見
  3.画像所見
  4.治療

第IV章 アレルギー性肺疾患
レビュー:アレルゲンの同定
  1.アレルゲン同定の意義
  2.アレルゲンの定義
  3.抗原同定の原則といくつかの問題
  4.アレルゲンと最近の話題
  5.主要アレルゲンの生物学的機能
  6.ダニアレルゲンの生物学的機能
  7.アレルゲンの交差反応症候群
  8.植物アレルゲンと防御性蛋白
  9.過敏性肺臓炎に関与する細菌、真菌抗原
1 急性好酸球性肺炎(AEP)
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.症状
  5.病理
  6.検査
  7.診断
  8.鑑別診断
  9.治療、予後、経過
2 慢性好酸球性肺炎(CEP)
  1.概念
  2.疫学
  3.病因、病態
  4.症状
  5.病理
  6.検査
  7.診断
  8.鑑別診断
  9.予後、経過
  10.治療
3 過敏性肺炎
  1.概念
  2.病因、疫学
  3.病型、症状
  4.病理
  5.検査
  6.診断
  7.治療
4 Goodpasture症候群
  1.概念
  2.疫学
  3.病因、病態生理
  4.症状
  5.病理
  6.検査、診断
  7.鑑別診断
  8.予後
  9.治療

第V章 サルコイドーシス
レビュー:サルコイドーシスの病因論―特に最近の研究を中心に
  1.概説
  2.結核菌と非結核性抗酸菌説
  3.サルコイドーシスとBorrelia burgdorferi(B. burgdorferi)感染
  4.その他の原因微生物論
  5.微生物以外の物質
  6.propionibacteria説
1 サルコイドーシス
  1.原因
  2.診断
  3.治療
  4.今後の課題

第VI章 全身性疾患に伴う肺病変
レビュー:ANCAと肺病変
  1.概説
  2.ANCAとは
  3.ANCAに関連した疾患
1 膠原病および類縁疾患に伴う肺病変
 A 総論
  1.概念、分類
  2.一般的な臨床経過
  3.治療方針、予後
 B 各論
 B-1 関節リウマチ(RA)
  1.肺病変
  2.治療
 B-2 全身性エリテマトーデス(SLE)
  1.肺病変
  2.治療
 B-3 全身性硬化症(強皮症)(SSc)
  1.肺病変
  2.治療
 B-4 多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)
  1.間質性肺炎
  2.治療
 B-5 Sjogren症候群(SjS)
  1.肺病変
  2.治療
 B-6 混合性結合組織病(MCTD)
2 ANCA関連肺疾患(ANCA関連血管炎)
  1.概念
  2.血管炎の分類、疫学
  3.ANCAの種類と病態機序
  4.ANCA関連血管炎診断基準での症状、検査所見、組織所見
  5.今後の課題として:ANCA関連間質性肺炎
  6.ANCA関連血管炎の治療
3 アミロイドーシス
  1.概念
  2.病因、分類
  3.肺病変の分類と症状
  4.検査
  5.治療
4 Langerhans細胞組織球症
  1.概念
  2.疫学
  3.病因、病態
  4.症状
  5.病理
  6.検査
  7.画像所見
  8.診断
  9.経過、予後
  10.治療
5 Wegener肉芽腫症
  1.概念
  2.疫学
  3.病因、病態
  4.症状、病型
  5.病理
  6.検査、診断
  7.画像所見
  8.治療、予後
6 Churg-Strauss症候群
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.症状
  5.検査
  6.診断
  7.予後
  8.治療
7 白血病とリンパ腫
 A 悪性リンパ腫
  1.粘膜関連リンパ組織の節外性濾胞辺縁帯リンパ腫(MALTリンパ腫)
  2.リンパ腫様肉芽腫(LYG)
  3.縦隔大細胞型B細胞性リンパ腫(Med-DLBCL)
  4.前駆性T細胞性リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)
  5.結節硬化型古典的Hodgkinリンパ腫(NSHL)
  6.未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)
  7.膿胸関連リンパ腫(PAL)
  8.原発性滲出性リンパ腫(PEL)
 B 白血病
8 HIV/AIDS
  1.概説
  2.ニューモシスチス肺炎(カリニ肺炎)
  3.結核
  4.肺クリプトコッカス症
  5.カポジ肉腫
  6.非Hodgkinリンパ腫
9 肺血鉄症
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.症状、身体所見
  5.検査
  6.診断
  7.予後、経過
  8.治療

第VII章 じん肺
1 珪肺症
  1.定義、概念
  2.病理
  3.症状とじん肺健康診断
  4.珪肺症の診断
  5.画像診断
  6.呼吸機能検査
  7.合併症
2 石綿肺
  1.概念
  2.病因、疫学
  3.病態生理
  4.症状
  5.病理
  6.検査
  7.診断
  8.鑑別診断
  9.予後、経過
  10.治療
3 超硬合金肺
  1.概念、超硬合金の組成
  2.病因、疫学
  3.症状
  4.病理
  5.検査
  6.診断
  7.治療
4 アーク溶接工肺
  1.概念、病因、疫学
  2.自覚症状、全身所見、呼吸機能検査所見
  3.胸部X線写真所見
  4.病理、検査所見
  5.鑑別診断
  6.予後、経過
  7.治療

第VIII章 薬剤、化学物質、放射線による肺障害
1 薬剤性肺炎、薬剤性肺障害
  1.疾患名
  2.概念
  3.疫学
  4.病因
  5.病態生理
  6.症候
  7.病理
  8.検査
  9.診断
  10.鑑別診断
  11.予後、経過
  12.治療
2 化学薬品、重金属などによる呼吸器障害
  1.概説
  2.気体
  3.液体
  4.固体
3 酸素中毒
  1.概説
  2.酸素毒性の発生機序
  3.酸素による肺障害
  4.治療、予防
4 大気汚染と呼吸器疾患
  1.歴史、現況
  2.疫学
  3.病因、病態生理
5 放射線肺炎
  1.概念
  2.疫学
  3.病因、病態生理
  4.症状
  5.検査
  6.診断
  7.合併症など
  8.鑑別診断
  9.予後、経過
  10.治療

第IX章 呼吸不全
1 急性呼吸不全および急性肺損傷/急性呼吸促迫症候群(ALI/ARDS)
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.病理
  7.検査
  8.診断
  9.鑑別診断
  10.予後
  11.治療
2 慢性呼吸不全
  1.概説(定義、診断基準、病型)
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.検査
  7.診断
  8.治療
  9.予後、経過

第X章 肺循環障害
レビュー:原発性肺高血圧症の治療の進歩
  1.疾患名
  2.病態・病因に対する考え方の変遷
  3.治療の変遷
  4.治療ガイドライン
1 肺うっ血、肺水腫
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.検査、診断
  7.予後、経過
  8.治療
2 肺血栓塞栓症、肺梗塞症
  1.概念、病因、疫学
  2.病態生理
  3.症状
  4.検査、診断
  5.鑑別診断
  6.予後、経過
  7.治療
3 原発性肺高血圧症(PPH)
  1.概念、疫学
  2.病因、病態生理、病理
  3.症状、検査、診断、鑑別診断
  4.予後、治療
4 肺動静脈瘻
  1.概念
  2.病因、疫学
  3.症状
  4.病理
  5.検査
  6.診断
  7.治療
5 肺性心
  1.概念
  2.疫学、病因
  3.病態
  4.症状
  5.検査
  6.予後
  7.治療

第XI章 呼吸中枢の疾患
レビュー:睡眠時無呼吸症候群と社会問題
  1.概説
  2.睡眠時無呼吸症候群と交通事故に関する欧米での認識
  3.日本における現状と問題点
1 肺胞低換気症候群
  1.病態、発症機序
  2.原因疾患
  3.鑑別診断
  4.治療
2 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
  1.閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群(OSAHS)の概念
  2.OSAHSの病態生理
  3.夜間睡眠検査
  4.OSAHSの診断
  5.OSAHSの治療
3 過換気症候群(HVS)
  1.概念、疫学
  2.病因
  3.病態
  4.診断
  5.治療
  6.予後

第XII章 腫瘍性肺疾患
レビュー:肺癌に対する分子標的治療薬
  1.概説
  2.EGFRを標的とした分子標的治療
  3.血管新生を標的とした分子標的治療
  4.EGFR受容体阻害薬とEGFR以外の分子を標的とした薬剤による併用療法
  5.今後の展望
1 肺良性腫瘍
 A 総論
  1.頻度、分類
  2.病型、症状
  3.検査
  4.治療
 B 主な良性腫瘍
 B-1 肺過誤腫
  1.概念
  2.疫学
  3.病型、症状
  4.病理
  5.検査、診断
  6.治療
  7.予後
  B-2 硬化性血管腫
  1.概念
  2.疫学
  3.症状
  4.検査、診断
  5.治療
  6.予後
 C その他のまれな良性腫瘍
 C-1 乳頭腫
  1.概念
  2.疫学
  3.症状
  4.検査
  5.診断
  6.治療
 C-2 腺腫
  1.概念
  2.疫学
  3.症状
  4.病理
  5.検査
  6.治療
2 悪性腫瘍
 A 肺癌総論
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
 B 肺癌各論
 B-1 小細胞肺癌(SCLC)
  1.症状、病態
  2.病理
  3.確定診断、臨床病期診断
  4.予後
  5.治療
 B-2 非小細胞肺癌(NSCLC)
  1.症状、病態
  2.病理
  3.確定診断、臨床病期診断
  4.臨床病期と予後、治療方針

第XIII章比較的まれな肺疾患
1 肺リンパ脈管筋腫症(LAM)
  1.概念
  2.病因
  3.症状
  4.検査
  5.診断
  6.予後
  7.治療
2 肺胞蛋白症
  1.概念
  2.疫学
  3.病因、病態生理
  4.症状
  5.病理
  6.検査、診断
  7.予後、治療
3 肺分画症
  1.概念
  2.疫学、症状
  3.病理(病型の分類)
  4.病因
  5.診断
  6.鑑別診断
  7.治療
4 肺胞微石症
  1.概念
  2.病因
  3.症状
  4.検査、診断
  5.治療、予後
  6.症例提示
5 気管支結石症
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.症状
  5.検査、診断
  6.治療

第XIV章 胸膜疾患
1 気胸
  1.概念
  2.疫学
  3.病因
  4.病態生理
  5.症状
  6.診断
  7.予後
  8.治療
  9.合併症:再膨張性肺水腫
2 胸膜炎
  1.概念
  2.病歴、臨床評価
  3.検査
  4.胸水をきたす各疾患
3 膿胸
  1.病態、発症機序
  2.症状
  3.身体所見
  4.検査、診断
  5.原因菌
  6.治療
  7.その他
4 血胸
  1.病態
  2.原因疾患
  3.外傷性血胸
  4.治療
  5.外傷性血胸の合併症
  6.医原性血胸
  7.非外傷性血胸
5 乳び(糜)胸
  1.概念
  2.病因
  3.病態生理
  4.症状
  5.診断
  6.鑑別診断
  7.予後、経過
  8.治療
6 胸膜腫瘍
 A 胸膜腫瘍の分類
 B 胸膜中皮腫
  1.疫学
  2.病理
  3.臨床像、検査所見
  4.進展様式と臨床病期
  5.画像診断
  6.予後、治療

第XV章 横隔膜疾患
1 横隔膜の発生と解剖
2 横隔膜ヘルニア
 A 概念
 B 後側方裂孔(Bochdalek孔)ヘルニア
  1.病因、疫学
  2.病態生理
  3.検査、診断
  4.治療
  5.予後
 C 傍胸骨裂孔(胸骨後、Morgagni孔)ヘルニア
 D 食道裂孔ヘルニア
  1.滑脱型
  2.傍食道型
3 横隔膜麻痺
  1.概説
  2.病因
  3.検査、診断
  4.治療
4 横隔膜弛緩症
  1.概念
  2.病態、症状
  3.診断
  4.治療
5 横隔膜腫瘍
  1.原発性横隔膜腫瘍の種類
  2.症状
  3.診断
  4.治療、予後

第XVI章 縦隔疾患
1 縦隔気腫
  1.概念
  2.病態、発症機序
  3.原因疾患
  4.症状
  5.診断
  6.治療
2 縦隔腫瘍
 A 総論
  1.概念
  2.病態
  3.症状
  4.検査、診断
  5.治療、予後
 B 各論
 B-1 胸腺関連腫瘍
  1.胸腺腫
  2.胸腺癌
  3.胸腺カルチノイド
  4.胸腺嚢腫
  5.胚細胞腫
 B-2 神経性腫瘍
 B-3 先天性嚢腫
 B-4 リンパ腫
 B-5 甲状腺腫
3 縦隔炎
  1.概念
  2.急性縦隔炎
  3.慢性縦隔炎

第XVII章 胸郭、胸壁の疾患
1 先天性胸郭変形疾患
 A 漏斗胸
  1.概念
  2.疫学
  3.成因
  4.病態生理、症状
  5.治療
 B 鳩胸
 C Poland症候群
2 炎症性疾患
  1.Mondor病
  2.Tieze症候群
3 胸壁腫瘍
4 胸部外傷
  1.穿通性外傷
  2.非穿通性外傷

近年、臨床各科では認定医、専門医、指導医など各種認定制度の導入が進められている。これは、複雑化する医療環境において患者にできうる限り専門的な医療を提供することにより、社会の要望に応えようとするものである。呼吸器領域においても同様であり、従来から専門医制度を導入し、深い専門知識と高い技術水準を有する医師として、呼吸器疾患患者の診療にあたることに努めてきた。
 呼吸器系はガス交換を目的とし、人体内でもっとも広く外界空気に接する臓器であり、また全身の血流が還流するなど、他の臓器にない顕著な特徴を持っている。そのため、ひとくちに呼吸器疾患と言っても感染症、気道閉塞疾恩、間質性肺炎、アレルギー性肺疾患、腫瘍性疾患等と多岐にわたることとなる。呼吸器診療を行う医師には、こうした呼吸器系の基本的な役割から、呼吸器疾患における検査法、治療法、また各疾患の概念、診断・治療に至るまで、包括的に理解することが求められている。しかし、呼吸器領域において、そうした包括的な内容を解説している成書が少ないということも事実である。
 本書は、以上の現状を鑑み、医療の現場で活躍されている呼吸器科医および将来呼吸器専門医を目指す医師にとって、ガイドブックとして役立つことを目的に企画されている。
 総論では、呼吸器の形態、機能、病態生理から、呼吸器疾患に関連する症候と身体所見、各種検査法、各種治療法をそれぞれ詳述している。ここでは呼吸器系の役割を理解するとともに、必要な検査法、治療法の内容について把握できる。各論では、気管支喘息、COPD、呼吸器感染症、肺癌といったよくみかける疾患だけでなく、まれな呼吸器疾患までを記載し、呼吸器科医として知っておかなければならない疾患のすべてを網羅的に解説している。疾患ごとに「キーワード」と「セルフチェック」を設けることで若手医師の理解を促す工夫を行い、関連する内容は「サイドメモ」としてまとめている。総論、各論とも、それぞれの領域におけるエキスパートの先生方によって、最新の情報を基とした高度な内容が平易に解説されている。
 このように網羅的な内容を提供することで、本書は、呼吸器科医のガイドブックとしての役割とともに、日常忙しい第一線の現場にいる医師にとっては、呼吸器辞典的な役割も果たせるのではないかと考えている。
 優れた呼吸器科医が誕生することは、患者はもとより、呼吸器疾患が増加する近年の状況から社会全体にとっても好ましいことである。本書が呼吸器科医を目指す若手医師、あるいは呼吸器専門医を取得された方々、いずれにとっても日常座右の書として身近に置いて活用されることを願う。最後に、日々多忙な中、本書の執筆に時間を割いていただいた執筆者の先生方に感謝申し上げます。
2007年9月
工藤 翔二
中田紘一郎
永井 厚志
大田  健